モノを買わない世代を熱狂させる“キッズ”ファッション
ソーシャルメディアの影響力が右肩上がりの昨今、ファッション誌が果たしてきた役割は、Instagram に取って代わられたといっても過言ではないだろう。
同じように、“ファッションアイコン”の顔ぶれも大きく変化した。かつて女優やモデルたちが担っていた地位にいま鎮座するのは、インターネット上のインフルエンサーたちだと答えるのに、もはや違和感はない。しかし、ティーンにも満たない子どもたちがインフルエンサーとして名乗りを上げていると聞けば、さすがに驚かずにはいられないだろう。
同じように、“ファッションアイコン”の顔ぶれも大きく変化した。かつて女優やモデルたちが担っていた地位にいま鎮座するのは、インターネット上のインフルエンサーたちだと答えるのに、もはや違和感はない。しかし、ティーンにも満たない子どもたちがインフルエンサーとして名乗りを上げていると聞けば、さすがに驚かずにはいられないだろう。
今、“プレティーン”と呼ばれる10歳前後の若いインスタグラマーたちが、名だたる一流ブランドとパートナーシップを結んだり、あるいは自身のレーベルを立ち上げている。そして、彼らが身にまといInstagramにアップしたアイテムを求めて、ミレニアル世代の親たちが奔走しているのだ。モノを買わない世代を熱狂させる“キッズ”ファッションの影響力は、停滞するファッション業界において絶大な意味をもっている。
業界がファストファッションの台頭に翻弄されるのに対して、子ども向けラグジュアリーアパレルは、指数関数的ともいえるほどに成長している。その成長をリードする代表格が、「ジバンシィ」や「バレンシアガ」といったハイブランドで、彼らは数年前から“ミニ・ミー”ルック、つまり大人向けの通常ラインそのままにデザインされた子ども服の販売に注力してきた。
業界がファストファッションの台頭に翻弄されるのに対して、子ども向けラグジュアリーアパレルは、指数関数的ともいえるほどに成長している。その成長をリードする代表格が、「ジバンシィ」や「バレンシアガ」といったハイブランドで、彼らは数年前から“ミニ・ミー”ルック、つまり大人向けの通常ラインそのままにデザインされた子ども服の販売に注力してきた。
この流れには、「モスキーノ」や「バルマン」、あるいはキム・カーダシアンとカニエ・ウェスト夫妻が手がける「Kids Supply」も追随。さらにファッションメディアの『Hypebeast』も、2017年にキッズ専用サイト『Hypekids』を立ち上げるにいたった。
新世代のファッションアイコンたち
こうした成長の背景のひとつに、アジア・パシフィック地域における急速な経済成長がある。同市場における購買力が増加していくなか、ミレニアル世代の親たちが、自分たちが享受できなかった恩恵を我が子には与えたい、と加熱する消費を牽引しているのだ。
国際的な市場調査会社である「ユーロモニター」のリサーチによると、子ども向けアパレルは、2021年までに年平均6％の成長が見込まれており、また『Business of Fashion』は、2020年までに市場規模が8.6兆円程度にまで到達すると予測している。
国際的な市場調査会社である「ユーロモニター」のリサーチによると、子ども向けアパレルは、2021年までに年平均6％の成長が見込まれており、また『Business of Fashion』は、2020年までに市場規模が8.6兆円程度にまで到達すると予測している。
さて、本記事では、そうした新世代のファッションアイコンたちを紹介したい。まずはイギリスをベースに活躍する12歳、Paris Chaba-Coyte（@parischabacoyte）だ。彼のフォロワー数は500人程度と決して大きな数字とはいえないが、サッカー選手でもある彼は、2017年に「ナイキ」が注力する若手アスリートの一人に選出されたことで人気が爆発。「ステラ・マッカートニー」や「ポール・スミス」、「バーバリー」や「クラークス」など、数多のブランドにモデルとして起用されている。
同じくイギリスをベースに活躍するIvan Zinko（@thegoldenfly）は、ファッションデザイナー、ナターシャ・ジンコを母にもつ11歳。2017年のパリ・ファッションウィークにも登場し、母親とともに子ども用コレクション、「Duo」をイギリスの高級百貨店ハロッズにて展開している。
同じくイギリスをベースに活躍するIvan Zinko（@thegoldenfly）は、ファッションデザイナー、ナターシャ・ジンコを母にもつ11歳。2017年のパリ・ファッションウィークにも登場し、母親とともに子ども用コレクション、「Duo」をイギリスの高級百貨店ハロッズにて展開している。
6万人に迫るフォロワーをもつ日本のCoco（@coco_pinkprincess）は、もっとも成功したキッズインフルエンサーの一人。原宿のヴィンテージショップ、「Funktique」のオーナーである両親のもとに育った7歳の女の子は、US版『Vogue』に取り上げられるなど世界から注目を集めている。東京を拠点に活動するインフルエンサーには、ほかにもRyanとRyoの兄妹（@mayo923）やZooey Myoshi（@zooeyinthecity）などがいる。
Licaxxxにみるメディアミックス思考前編
