角杯セット
注ぎ口のない片口。
機能性も極めたデザインで、
地元の酒を楽しむ。
伝統の採取法「漆掻き」が根付き、全国の漆の約7割を生産する岩手県。地元の「浄法寺塗」を生かした塗り重ねによるシンプルかつ重厚な塗り肌に仕上げた。漆器の原料となる木、漆を地元で調達できる産地は珍しく「県外にもアピールしたい」という思いを込め、注ぎ口をなくす斬新なデザインに挑んだ。
1972年岩手県盛岡市生まれ。1995年岩手大学卒、岩手県庁入庁。県職員として地元の「浄法寺漆」の振興担当になったことをきっかけに、県庁を退職し「浄法寺漆産業」を創業。国産の漆を専門とし、自ら精製加工に携わりながら漆製品のプロデュースも行う。国内で使用されている漆の約98%が外国産であることに疑問を抱き“urushi”を世界共通語とすべく国産漆の普及を続ける。