HINEMOSU-ひねもす
表裏に違う表情、
異なる用途を叶える器。
移ろう色に技が光る。
四百余年にわたり技を繋いできた八代焼。その伝統技法「青磁象嵌」による陶製食器。茶道のもてなしの遊び心にインスパイアを受け生まれた「表裏で表情を変える器」というコンセプト。土の調合を段階的に変える「朧象嵌」を駆使した色の変化は「朝と夜」「始と終」など、永遠に繰り返される世の中の二面性を表現する。
1978年熊本県八代市生まれ。東京藝術大学美術学部工芸科彫金専攻、京都市伝統産業技術者研修陶磁器コースを経て帰郷。半乾きの素地に彫り込んだ凹部に白土を埋め込み精緻な文様を表現する「青磁象嵌」の技法を代々受け継ぐ「八代焼 上野窯(やつしろやき あがのがま)」で父浩之に師事。配合を変えた土を階調毎に象嵌し、濃淡を出す「朧象嵌」など独自の技法にも取り組む。