TECHNOLOGY

「ルイ・ヴィトン」と「モンブラン」 ──
ラグジュアリーブランドによる最新スマートウォッチの魅力

2019.11.22 FRI
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「ルイ・ヴィトン」と「モンブラン」 ──
ラグジュアリーブランドによる最新スマートウォッチの魅力

2019.11.22 FRI
「ルイ・ヴィトン」と「モンブラン」 ── ラグジュアリーブランドによる最新スマートウォッチの魅力
「ルイ・ヴィトン」と「モンブラン」 ── ラグジュアリーブランドによる最新スマートウォッチの魅力

スマートウォッチ「普及の元年」とも言われる2015年から満4年を経て、今では機能性のみならずデザインでも選びたいアイテムとなったスマートウォッチ。本記事では、ルイ・ヴィトンとモンブラン、2つのラグジュアリーブランドがリリースした最新モデルから、デジタルデバイスの範疇にとどまらないスマートウォッチの魅力に迫る。

Text by Yasuhito Shibuya

誰もが“使う価値”のあるデジタルデバイスに

いつでも腕に着けていられる。スマートウォッチはその意味で“最も身近なデジタルデバイス”と言えるだろう。「普及の元年」と言われる2015年から満4年を経て、機能や信頼性、使い勝手は劇的に進化した。今や、誰もがその価値を実感できるアイテムとなったのだ。

スマートフォンを手に取らなくても、メール・メッセージの内容確認や返信、そして通話ができるものもあり、当初はコミュニケーションツールとしての機能で話題となった。

しかし、音声認識技術の進化やディスプレイの大型化、高精細化、GPSセンサーや心拍センサーなど新たなセンサーの搭載、内蔵されるチップセットの高性能化で、スマートウォッチの機能は一気に広がった。
モンブランの最新スマートウォッチ「サミット2」
モンブランの最新スマートウォッチ「サミット2」
日々愛用している方ならご存知だろうが、最新のスマートウォッチは、音声で語りかけるだけでネット上の情報や場所を検索、そこまでの経路案内までしてくれるなど、腕時計サイズながら日々の生活をさまざまなカタチで、スマートにサポートしてくれる。

着けているだけで歩行や運動時などの消費カロリーを記録する活動計機能もおなじみで、健康維持に活用している人も多い。ワイヤレスヘッドセットを使えば音楽プレーヤーとしても使えるし、電子マネーによる決済機能を搭載し、腕をかざすだけで支払いができるモデルも増えている。こうした機能はスマートフォンとの接続が前提だが、スマートウォッチ自体に独自の機能と魅力を備えたモデルも登場してきている。

機械式とは違うラグジュアリーな世界へ

一方で、時計の世界ではスマートウォッチは依然として“異端”な存在だ。メンテナンスさえ行えば世紀を超えて愛用することができ、使い込むほどに愛着が湧く機械式時計とは本質的に異なるからだ。デジタルデバイスの宿命として進化のスピードが速いから、機械式時計のような資産価値も生じにくい。時計業界には、こうした理由で両者の間に明確な一線を引こうとする人も少なくない。

確かに機械式時計と、“腕に着けるコンピューター”であるスマートウォッチは本質的に違うもの。とはいえ、ブームから4年を経て、スマートウォッチの中にも、飛び抜けた魅力を持つ製品、つまり手にした人が特別な喜びを感じられ、愛着が持てるラグジュアリーなモデルが、ごく少数ではあるが登場してきたのも事実。ラグジュアリーブランドが発売するスマートウォッチがそれだ。ここでは、そんな最新の2モデルを紹介する。

持つ喜び、旅を楽しむ機能もさらに充実──ルイ・ヴィトン「タンブール ホライゾン」

ルイ・ヴィトン「タンブール ホライゾン」
ルイ・ヴィトンが2019年1月24日に発売した「タンブール ホライゾン」の最新モデルは、旅のエスプリとラグジュアリーを追求するこのブランドの世界観が、デザインから機能、操作性まであらゆる点で貫かれた、ラグジュアリーでユニセックスなスマートウォッチだ。

バージョンアップされた最新モデルでは、「マイ・スタイル」という機能により、ウォッチフェイスにブランドのアイコンでもあるモノグラムやダミエなどのモチーフを自由に組み合わせることができるなど、デザインバリエーションやカスタマイズの幅がさらに拡大。ワンタッチで交換可能なストラップとの組み合わせで、自分だけの特別な1本に仕立てることができる。また、スペシャルなウォッチフェイスもルイ・ヴィトンのサイトから提供される。
クリエイティブ・ディレクター、ヴァージル・アブローによる初のウォッチフェイス © Louis Vuitton
クリエイティブ・ディレクター、ヴァージル・アブローによる初のウォッチフェイス © Louis Vuitton
このスマートウォッチで最も魅力的なのが「マイ・トラベル」機能だろう。搭乗する飛行機の出発・到着時刻、搭乗ゲートなどのフライトインフォメーションや、ホテル、列車の予約状況など、旅に関する情報をひとつに集約。旅の始まりから終わりまで、大切な情報をすべて腕元で確認できるのだ。

ルイ・ヴィトンが独自に開発した、世界30都市のホテル、レストラン、観光スポットなどの情報を簡単に検索・表示できる「シティ・ガイド」機能も搭載。訪れる都市の大気汚染指数を表示する「ポリューション」など新たに加わった機能も、旅をサポートするルイ・ヴィトンならではだ。
モデルのバリエーションがさらに広がったのも新しい「タンブール ホライゾン」の魅力
モデルのバリエーションがさらに広がったのも新しい「タンブール ホライゾン」の魅力
また、このスマートウォッチと組み合わせたいワイヤレスイヤフォン「ルイ・ヴィトン ホライゾン イヤフォン」も新たに発売された。スマートウォッチに合わせてこうしたデバイスが登場するのは画期的なことだ。内部にはワイヤレスイヤフォンの世界でも最高峰と評価されている「マスター アンド ダイナミック」のシステムを採用。完全ワイヤレスで音楽や通話が楽しめる。
タンブール ホライゾン V2 ホワイトセラミック
タンブール ホライゾン V2 ホワイトセラミック

直径 1.2 インチの液晶ディスプレイを風防部分に搭載したタッチスクリーン型スマートウォッチ。Google社製の「Wear OS by Google」を搭載し、Google Playストアから好みのアプリをダウンロードして使用可能。充電式で駆動時間はフル充電で約24時間。ホワイトセラミックケース。ケース径 42.9mm。自分の手で簡単に交換できる多彩なストラップから選択可能。30m 防水。Android OS バージョン 4.4 以降の Android スマートフォン、iPhone5 以降で iOS バージョン 9.3 以降の iPhone に対応。価格は 56万1600 円(税込)〜(組み合わせるストラップによる)。最もベーシックなSSケースの「タンブール ホライゾン V2 モノグラム・エクリプス」は32万5080円(税込)〜。
ルイ・ヴィトン クライアントサービス
Tel: 0120-00-1854
ルイ・ヴィトン ホライゾン イヤフォン
ルイ・ヴィトン ホライゾン イヤフォン

直径10mmのベリリウムドライバーとマイクロフォンを搭載する完全ワイヤレスイヤフォン。左側のイヤフォンで音量調節や電話への着信応答などさまざまな操作が可能。IPX4(スプラッシュプルーフ)の防水性を備え、Bluetoothバージョン4.2でタンブール ホライゾンはもちろん、さまざまなデバイスとの接続が可能。写真を含め全4種のカラーを用意。左右それぞれサイズは25×22.2×28.3mm、重量約9g。イヤフォンはフル充電状態で約3.5時間使用できる。付属の充電ケースを使えばさらに2回のフル充電が可能。価格は12万9600円(税込)。
ルイ・ヴィトン クライアントサービス
Tel: 0120-00-1854

アクティブなビジネスパーソンを完全サポート──モンブラン「サミット2」

モンブラン「サミット2」
ヨーロッパアルプス最高峰のモンブランをシンボルマークに、最高峰のクラフトマンシップを追求し続ける「モンブラン」が2018年10月に発売した「サミット2」も、筆記具や革製品で世界を魅了してきたメゾンらしいラグジュアリーなスマートウォッチだ。

ニューモデルとなるサミット2では初代の直径46mmから42mmにサイズダウンして、ユニセックスサイズに。ハードウエアでは、初代モデル同様にエクササイズ機能や健康管理機能と連携する心拍センサーをケース背面に搭載するほか、初代では非搭載だったGPSセンサーを新たに採用。スマートフォンが近くになくてもウォッチ単体で正確な現在位置を表示できる能力を備えた。

また、ケース右側のリュウズを使って画面のスムーズなスクロールが可能になるなど、操作性も向上。ウォッチフェイスは、モンブランの機械式モデルを忠実に再現したものなども用意され、1000通り以上の組み合わせから好みの顔にカスタマイズできる。

フィットネス機能の進化もこのモデルの魅力。水泳にも対応できる5気圧の耐水性を実現したほか、モンブラン独自の「ランニング・コーチ」アプリは、ランニング中の運動強度を常時計測し、理想的な運動時間と回復(休憩)時間も教えてくれる。
「ランニング・コーチ」アプリは心拍数も表示。また右のようなクラシックなフェイスも多数用意され、独自のカスタマイズを楽しめる
「ランニング・コーチ」アプリは心拍数も表示。また右のようなクラシックなフェイスも多数用意され、独自のカスタマイズを楽しめる
そして海外旅行好きに見逃せないのが、アメリカのタイムシフター社の「Timeshifter(タイムシフター)」アプリを標準搭載したこと。これは最新の睡眠や体内時計に関する研究に基づいて、ウォッチフェイスやスマートフォンの画面からジェットラグ(時差ボケ)を最小限に抑えるアドバイスを提供してくれるものだ。
モンブラン サミット2
モンブラン サミット2

直径 1.2 インチの液晶ディスプレイを風防部分に搭載したタッチスクリーン型スマートウォッチ。Google社製の「Wear OS by Google」を搭載し、Google Play ストアから好みのアプリをダウンロードして使用可能。充電式で駆動時間はフル充電で約24時間。SS ケース。ケース径 42mm。50m 防水。Android OS バージョン 4.4 以降の Android スマートフォン、iPhone5 以降で iOS バージョン 9.3 以降の iPhone に対応。価格は12万5172円(税込)〜。写真のモデルは「モンブラン サミット2 バイカラー スティール&レザー」(12万5172円)。
モンブラン コンタクトセンター
Tel: 0120-39-4810
www.montblanc.com

「時計モード」なら、最長5日間の使用も可能に

充電式スマートウォッチの最大の欠点とされてきたバッテリー容量だが、今回紹介した2つのモデルはその点でも高い性能を実現している。実はいずれのモデルも、心臓部にアメリカ・クアルコム社製の「Snapdragon Wear 3100」という高性能・低消費電力を誇る最新スマートウォッチ用チップセットを用い、OSには最新の「Wear OS by Google」を採用。それらにより、機能をフル活用した状態でも平均約1日(約24時間)、時間表示だけ、つまり通常の時計として使用する「タイムオンリー」モードなら、約5日間使える。

そしてこの2つは、スマートウォッチの未来を先取りするモデルでもある。同じサイズのディスプレイ、同じチップセット、同じOSを採用しているが、もはやそれは制約ではなく、自由なクリエーションのプラットフォームになっていると言えるからだ。スマートウォッチは便利さを超えて、個性的なデザインと独自の機能で選ぶ新しい時代に突入したのだ。

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