GAME CHANGER TALK Vol.2

世界に通用する
プロダクト・サービスを
どう構築していくか
B Dash Camp

2018年10月3~5日B Dash Camp 2018 Fall in Fukuoka
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2018年10月3~5日
B Dash Camp 2018 Fall in Fukuoka
福岡県福岡市、ヤフオクドームすぐ側にあるヒルトン福岡シーホークで開催された、「B Dash Camp 2018 Fall in Fukuoka」。この、インターネット業界の第一線で活躍する経営者や業界関係者が集結する日本最大級の招待制カンファレンスにおいて、「世界に通用するプロダクト・サービスをどう構築していくか」というテーマのもと、Tokyo Otaku Mode CEO 小高 奈皇光氏、メルカリ取締役社長兼COO 小泉文明氏、アカツキ代表取締役CEO 塩田元規氏、LEXUS INTERNATIONAL 沖野和雄氏が登壇。豪華な顔ぶれが一堂に会し互いの経験と思考過程を交換し合うさまに、聴衆は息を呑んだ。モデレーターは、トレンドEXPRESS 代表取締役社長 濱野智成氏がつとめた。
SPEAKER
小高 奈皇光氏
Tokyo Otaku Mode
共同創業者/CEO
小泉文明氏
メルカリ
取締役社長兼COO
塩田元規氏
アカツキ
代表取締役CEO
沖野和雄氏
Lexus International
Jマーケティング室 室長
モデレーター
濱野智成氏
トレンドEXPRESS
代表取締役社長

それぞれのやり方で進撃する4社

冒頭、モデレーターの濱野氏にうながされ、自己紹介に代えて各人が自社の世界展開状況を語る。

メルカリ小泉氏は数年前に「友達を招待してくれたら双方に3ドルプレゼント」というマーケティング施策がヒットし、メルカリのダウンロード数がランキングで全米3位まで行くも、オペレーションがまわらなくなり波に乗りきれなかったという失敗談を披露。「アメリカで真の成功を収めるためには、強固なオペレーションが不可欠」と話した。

続いてアカツキ塩田氏は自社で手がけるスマートフォンゲームを紹介。アメリカを含めてグローバルでランキング上位を取るゲームタイトルもあり、海外展開の好調ぶりを明らかにした。なお、ゲームアプリのグローバル展開は、アカツキグループ約1000人中約130人が勤務するという台湾の支社で取り仕切っているという。さらにアプリ以外でも、スペインでのeスポーツリーグの立ち上げなど複数のグローバル展開事例を紹介した。

Tokyo Otaku Mode(以下TOM)小高氏は、ロサンゼルスで行われる「Anime Expo」の来場数が4日間で35万人に達しているというファクトを引き合いに、日本のアニメや関連キャラクターグッズに世界的需要があることを紹介。TOMは現在、全世界130カ国への配送実績を持つなど、世界展開を推し進めている。

LEXUS沖野氏はレクサスがいま、ラグジュアリーブランドとしてメルセデス・BMW・アウディに次ぐポジションにあること、世界90カ国で展開して、約67万台を販売(国内は約5万台)しているなど、概況を語った。

派手なメディアと
安全なコマース、そのメリハリ

続いて議論は「世界で通用するプロダクト・サービスを構築するためにこだわっていることは?」というテーマへと移行。

TOM小高氏は、ECサイトならではのこだわりとして「安心感」を挙げた。「異国のサイトに来てもらって、実際に物を買っていただくには、すごく堅牢性が大事。 ちゃんと国を越えて国際配送で届きますとか、カスタマーサポートはネイティブで英語で対応しますよとか、とにかく安心感を与えるようにします。入口としてのメディアを派手に仕立てて、今Facebookページは2,000万人のファン、自社サイトには300万以上のID登録者がいますけど、その人たちにいざ買ってもらうとなるとハードルが一気に上がります。派手なメディアと、安心なコマース。このバランスには気をつかっていますね」。

一方メルカリ小泉氏は「僕らがすごく大事だなと思っているのは、グローバルに対応する経営チームの強化です。ジョン(※1)がフェイスブックから入ってきて、そのあとにマーケティングヘッドのスコットがGoogleから来てくれて。いま、CTOもそのあと採って。経営チームをガラッと変えました。彼らはずっとグローバルカンパニーで活躍してきた人材なので、たとえばデザインひとつとっても『これじゃ、アメリカの多様な人種の支持は得られない』て言って、デザインを一新したりとか。発想の起点が全然違うんです」と経営陣強化の必要性を力説した。

※1 ジョン・ラーゲリンCBO(チーフビジネスオフィサー)

海外ユーザーを後回しにしない

アカツキ塩田氏がこだわりとして挙げたのは、海外ユーザーの扱いだ。「海外展開しているゲームアプリで、海外版のアップデートのスピードをあげました。元々国内からリリースされるタイトルが多いので、国内先行のアプリ内イベントやアップデートが多いんですが、それでは海外ユーザーのテンションが下がってしまうので。それをきっちりやれるチームを台湾に作れているのは、アカツキにとってすごくいいことだと思います」とユーザーを大事にする姿勢を見せたうえで、マーケティングに振り回されるリスクにも話を向ける。

それを受けてLEXUS沖野氏は、レクサス全体の売上の30%を占める「RX」のエピソードを披露。「RXができた時、アメリカの販売会社が口をそろえて、『アメリカはマッチョの国だから、こんな軟弱な車は売れない』と言ったんです。しかし、結果は真逆でした。そのとき私たちは、いま車を買う人じゃなくて、これから買う人、具体的に言うとアメリカで戦後生まれたベビーブーマーと呼ばれる世代の人たちをみて、ものづくりをしたんですね。市場開拓は、お客さんを見過ぎてもできないと思います」。

クリスマスチキンの骨だけを返品。
想像を絶する海外のモンスタークレーマー

「失敗談」に話が及ぶなか、会場を沸かせたのはTOM小高氏。創業時は、国内外の商習慣の違いに戸惑いもあったという。「やっぱりお客さんの怒り方がハンパないです(笑)。すごく丁寧な方も多いんですけど、『誕生日のプレゼント用にオーダーしたのにまだ届かないってどういうことだ!まじもう使わねぇぞ!!!』といったメールをいただいたりするので、本当に怖いなと。あと、決済詐欺率の高さもびっくりしました。始めたばかりの頃、ある日売上げがドーンとあがるんですが、「よっしゃー!」と思っていると結構な比率が詐欺でガックリとか。今では大分防止できるようになってきましたが、海外だと(決済詐欺に加えて)返品もすごく多いですよね。例えばコストコとかでも、クリスマスに買って食べたステーキの骨を返品する人もいるらしくて……『味が違った』って(笑)。めちゃくちゃですよね。こういうことがあってもめげない心は、持っていた方がいいと思いますね」。このエピソードに、会場はこの日いちばんの笑いに包まれた。

「人が動かない時代」を
エンタメが席巻する

セッションも終盤に差し掛かり、話題は「次にくるビッグウェーブは何か」へ。

LEXUS沖野氏は「今は『人が動かない』時代。メルカリさんやTOMさんで注文して待っていたり、アカツキさんのゲームで遊んでいたりといった状況があります。その中でLEXUSは『人を動かす』ブランドになっていくということを考えています。『愛車』って言葉がありますけど、車って『愛』の付くすてきなプロダクトなんです。そのプロダクトの価値を追求し続けることにヒントがあると思います」とコメント。

アカツキ塩田氏、TOM小高氏両名が「愛車」という言葉から「人類が求めるのは、最終的にエンターテイメントになる」と話を展開すると、メルカリ小泉氏は「みんな同じようなことを考えているんですね。僕らはモバイル決済から、生活の中に思いっきり入っていこうという風に思っています。ライフスタイルは変わっていきますし、とれるデータも変わってくるので、社会構造がまた変わるはずなんです。そこで、モバイルペイメントが重要だと思っています。そしてエンタメも。ぼくも2人と同じく最後人類がエンターテイメントに戻ってくるのは当然の帰結だと思っています。ですから、エンターテイメント要素を生活の中に入れていくっていうのも大事かなと思っているんです。僕、メルペイとかペイメントも、楽しい感じにしたいなと思っていて。お金を使うっていうのに対して、お金ってなんとなく苦痛だったりとか、ちょっとやっぱり難しいものであったりとかあるんですけど、お金貯めるとかお金稼ぐって楽しいじゃないですか。そこを増幅できる存在でありたいなと思います」と、次に展開するビジネスの狙いを語った。

こうして60分間のパネルディスカッションは
盛況のまま幕を閉じた。
まさにいま世界で戦っているプレイヤー4人が
顔を揃えたこのセッション。
それぞれが自社の成功体験やセオリーに
縛られることなく、
果敢に挑戦し、失敗し、
そこからいかに反撃してきたかを
エネルギッシュに語っている姿が印象的だった。
こうしてファイティングポーズを
取り続ける気持ちの強さこそ、
世界で戦っていく上で不可欠なのかもしれない。

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