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飛び抜けた“道具”づくりに挑む
1996年に設立されたアフターパーツのメーカー、APEX Racingを前身に持つaprは、SUPER GTのGT300 classに自社開発のLEXUS LC500hのGTA-GT300モデル、スーパー耐久のST-X classにLEXUS RC F GT3で参戦をする。国内の2つのレースフィールドで活躍しているが、同チームの最大の特徴は、独自のマシン開発にほかならない。
なかでもSUPER GTには、日本を代表するコンストラクター(レーシングカーの製造会社)として、市販車をベースにしたオリジナルのGTマシンを製造し、長年参戦をしてきた実績がある。2023年の主力マシンであるLC500hはその経験を注ぎ込んだ一台で、チーム代表の金曽裕人氏は「LEXUS LC500hはもともと車が持っている重量配分や寸法など、クルマの基本構造が良いのでレーシングカーとして最高の仕上がりになった」と語る。
一方、スーパー耐久のLEXUS RC F GT3でも、未来のモータリゼーションに向けた開発の一環として様々なトライが行われている。
「単に勝ち負けが好きとか、レースが楽しいとか、だけではなく、何かすごいもの、飛び抜けた“道具”を作りたい。そこに新しいテクノロジーが生まれて市販車にフィードバックされたらとにかく嬉しい」と金曽代表が語るように、aprは独自のアプローチで、2つのカテゴリーにチャレンジしていく。
レーシングコンストラクターであるaprがLEXUS LC500hのディメンション(ボディサイズ)を活かして開発。風洞を使って外装の空力デバイスを徹底的に煮詰めるなど、細部までLC500hをレーシングカーとすることにこだわったGTA-GT300モデルだ。搭載されるエンジンはTCD(トヨタカスタマイジング&ディベロップメント)が開発した5.4LのV8自然吸気で、レース専用開発のハイブリッドシステムを搭載。テクニカルサーキットからハイスピードコースまでオールラウンドでポテンシャルを発揮する。
- ベース車両名称
- LEXUS LC 500h
- ボディサイズ
- 4770×1950×1105mm(全長×全幅×全高)
- 車両重量
- 1200kg
- ホイールベース
- 2870mm
- トランスミッション
- 6速シーケンシャルトランスアクスル(パドルシフト)
- 駆動形式
- 2WD
- 乗車定員
- 1人
- エンジン
- V型8気筒
- 排気量
- 5400cc
- 最高出力
- 500ps以上
市販車をベースとするFIA-GT3規定に沿って製作されたLEXUS RC Fのレーシングカー。2017年のデビュー以来、SUPER GTのほか、世界のGT3シリーズで活躍。市販車のモノコックでありながら、カーボンパーツを駆使して軽量化を実現。さらに風洞テストを経てエアロフォルムも追求。エンジンはTCD(トヨタカスタマイジング&ディベロップメント)が開発した5400ccのV型8気筒エンジンで、最高出力は500ps以上を発揮。優れた空力性能が特徴となっており、高速サーキットでの高いパフォーマンスを発揮。
aprの駆るマシンは、ホワイトを基調にブラックをアクセントに車両のボリューム感を際立たせた美しいデザイン。
- ベース車両名称
- LEXUS RC F GT3
- ボディサイズ
- 4846×2030×1271mm(全長×全幅×全高)
- 車両重量
- 1300kg
- ホイールベース
- 2770mm
- トランスミッション
- 6速シーケンシャルトランスアクスル(パドルシフト)
- 駆動形式
- 2WD
- 乗車定員
- 1人
- エンジン
- V型8気筒
- 排気量
- 5400cc
- 最高出力
- 500ps以上
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