「LEXUS DESIGN AWARD 2023」は、「Design for a Better Tomorrow(より良い未来のためのデザイン)」のテーマのもと、対話と共創を通じて次世代を担うクリエイターの支援・育成を目的としている。その最大の特徴は、受賞したクリエイターたちに、様々な分野で活躍するメンターとのメンターシップが用意されていることだ。
「LEXUS DESIGN AWARD 2023」のメンターは、デザイナーのジョー・ドーセット氏、ソーラーデザイナーのマーヤン・ファン・オーベル氏、アーティストのスズキ ユウリ氏、建築家のスマイヤ・ヴァリー氏の4名。多様なバックグラウンドを持ち、世界的に活躍するトップクリエイターたちだ。
「Fog-X」で受賞したパヴェルスは、メンタリングワークショップを通して触れ合ったメンターたちについてこう話した。
「まず、とても魅力的な方々だと感じました。世界的に成功したクリエイターですが、私と同じ人間だということが分かりました。会話を重ねる中で、メンターとの距離が縮まっていくのを感じることができたのは良い経験でした。それと同時に、私とはまるで異なる存在で、スーパーヒーローのようだと気づかされました。そしてヒーローたちそれぞれが、異なるキャラクターと能力を持っているのです。まさに多様性そのもの!そのことに気づいたのは、印象的な瞬間でした」
「Fog-X」と「Zero Bag」がメンターシップによってどのようにブラッシュアップされつつあるのか、数週間のメンターシップを経験した受賞者たちの声をお届けする。
「LEXUS DESIGN AWARD 2023」のメンターは、デザイナーのジョー・ドーセット氏、ソーラーデザイナーのマーヤン・ファン・オーベル氏、アーティストのスズキ ユウリ氏、建築家のスマイヤ・ヴァリー氏の4名。多様なバックグラウンドを持ち、世界的に活躍するトップクリエイターたちだ。
「Fog-X」で受賞したパヴェルスは、メンタリングワークショップを通して触れ合ったメンターたちについてこう話した。
「まず、とても魅力的な方々だと感じました。世界的に成功したクリエイターですが、私と同じ人間だということが分かりました。会話を重ねる中で、メンターとの距離が縮まっていくのを感じることができたのは良い経験でした。それと同時に、私とはまるで異なる存在で、スーパーヒーローのようだと気づかされました。そしてヒーローたちそれぞれが、異なるキャラクターと能力を持っているのです。まさに多様性そのもの!そのことに気づいたのは、印象的な瞬間でした」
「Fog-X」と「Zero Bag」がメンターシップによってどのようにブラッシュアップされつつあるのか、数週間のメンターシップを経験した受賞者たちの声をお届けする。
<Fog-X>

「Fog-X」は、空気中の霧を集めて1日に10リットルもの水を確保し、テントにも拡張可能なモバイルデバイスだ。
「Fog-Xのアイデアは、水不足が人権に関わる問題であるという事実から生まれました。
多くの企業や業種がこの問題に取り組んでいますが、私は個人として何ができるか模索したかったのです」
パヴェルスは、2023年4月に予定している審査員へのプレゼンテーションに向け、制作したプロトタイプをテストする場所として、世界3大砂漠のひとつであり、標高約2400mに位置するチリのアタカマ砂漠を選んだ。
「チリとケニアにはいずれも霧を集める技術に取り組んでいるコミュニティがあるので、どちらに行くべきか悩みました。私がチリを選んだのは、アタカマ砂漠は世界中でもっとも乾燥した非極地だからです。水不足について詳しく調べ、説得力を持たせるために、世界でもっとも過酷な環境のひとつであるチリこそが、行くべき場所だと考えました」
作品をここまで進めるまでには、技術面や表現面を変更しなければならないという困難もあったが、スマイヤ氏とのセッションによって乗り越えられたという。
「スマイヤは多くの良い示唆を与えてくれ、より良い方向に導いてくれました。そしてユウリは、作品の要として、作品が持つ意義やメッセージの重要性を際立たせてくれました。メンタリングセッションのたびに作品が発展しているのを感じることができ、とても嬉しかったです。メンターのアイデアにはとても刺激を受けましたし、それなしには思いつかなかった考えもいくつかあります。私がアイデアを伝えると、メンターは私の興味がどこにあるのかを理解しようとし、それこそが大切なのだと力説してくれました。やりがいを感じ、彼らを信頼することができました」
「Fog-Xのアイデアは、水不足が人権に関わる問題であるという事実から生まれました。
多くの企業や業種がこの問題に取り組んでいますが、私は個人として何ができるか模索したかったのです」
パヴェルスは、2023年4月に予定している審査員へのプレゼンテーションに向け、制作したプロトタイプをテストする場所として、世界3大砂漠のひとつであり、標高約2400mに位置するチリのアタカマ砂漠を選んだ。
「チリとケニアにはいずれも霧を集める技術に取り組んでいるコミュニティがあるので、どちらに行くべきか悩みました。私がチリを選んだのは、アタカマ砂漠は世界中でもっとも乾燥した非極地だからです。水不足について詳しく調べ、説得力を持たせるために、世界でもっとも過酷な環境のひとつであるチリこそが、行くべき場所だと考えました」
作品をここまで進めるまでには、技術面や表現面を変更しなければならないという困難もあったが、スマイヤ氏とのセッションによって乗り越えられたという。
「スマイヤは多くの良い示唆を与えてくれ、より良い方向に導いてくれました。そしてユウリは、作品の要として、作品が持つ意義やメッセージの重要性を際立たせてくれました。メンタリングセッションのたびに作品が発展しているのを感じることができ、とても嬉しかったです。メンターのアイデアにはとても刺激を受けましたし、それなしには思いつかなかった考えもいくつかあります。私がアイデアを伝えると、メンターは私の興味がどこにあるのかを理解しようとし、それこそが大切なのだと力説してくれました。やりがいを感じ、彼らを信頼することができました」
<Zero Bag>

「Zero Bag」は、水溶性プラスチックに紙状の洗剤を組み合わせた新しいパッケージだ。「Zero Bag」に入った衣類をそのまま洗濯することで、パッケージは溶けて無くなり、衣類に付いた化学物質などを洗い流すこともできる。このアイデアは、キョンホの身近な出来事から生まれた。
「私の友人が服を頻繁に買っては、多くのゴミが出る様子を見て、なぜそんなに多くのゴミが出るのか不思議に思いました。そこで私たちは、服が生産され、配達され、消費者の手に渡り、ゴミが出るまでのプロセスを調べることにしました。ゴミを減らす方法を考えた結果、Zero Bagのアイデアが浮かんだのです」
この「Zero Bag」をほかのコンペティションに出すことも考えたというが、「Design for a Better Tomorrow(より良い未来のためのデザイン)」という本アワードのテーマとの相性のよさから、「LEXUS DESIGN AWARD 2023」への応募を決め、受賞者に選定され、この度のメンターシップの機会を得た。
「ユウリには、改めてZero Bagのアイデンティティを表現することが重要であると指摘されました。Zero Bagのコンセプトは人々が慣れ親しんでいるものとは大きく異なるので、今後数週間は、Zero Bagの独自性を人々に伝える方法に取り組みます。またスマイヤとのセッションを経て、Zero Bagの用途について3つの方向性に落ち着いたので、それぞれの用途に実際に適用できる材料の研究を続けています」
キョンホ&イェジンは、まだ改善の余地はあるものの、作品の独自性と使い方の方向性がはっきりしたことは、メンタリングセッションによる最大の学びだという。また、「実際に誰かにパッケージを使ってもらい、その時の反応を観察することが大切である」というアドバイスには、「作品作りにおいて一番大事なポイントだと思いました」と大いに感銘を受けたようだ。
「私の友人が服を頻繁に買っては、多くのゴミが出る様子を見て、なぜそんなに多くのゴミが出るのか不思議に思いました。そこで私たちは、服が生産され、配達され、消費者の手に渡り、ゴミが出るまでのプロセスを調べることにしました。ゴミを減らす方法を考えた結果、Zero Bagのアイデアが浮かんだのです」
この「Zero Bag」をほかのコンペティションに出すことも考えたというが、「Design for a Better Tomorrow(より良い未来のためのデザイン)」という本アワードのテーマとの相性のよさから、「LEXUS DESIGN AWARD 2023」への応募を決め、受賞者に選定され、この度のメンターシップの機会を得た。
「ユウリには、改めてZero Bagのアイデンティティを表現することが重要であると指摘されました。Zero Bagのコンセプトは人々が慣れ親しんでいるものとは大きく異なるので、今後数週間は、Zero Bagの独自性を人々に伝える方法に取り組みます。またスマイヤとのセッションを経て、Zero Bagの用途について3つの方向性に落ち着いたので、それぞれの用途に実際に適用できる材料の研究を続けています」
キョンホ&イェジンは、まだ改善の余地はあるものの、作品の独自性と使い方の方向性がはっきりしたことは、メンタリングセッションによる最大の学びだという。また、「実際に誰かにパッケージを使ってもらい、その時の反応を観察することが大切である」というアドバイスには、「作品作りにおいて一番大事なポイントだと思いました」と大いに感銘を受けたようだ。
約3ヶ月間に及ぶメンターシップは目下進行中で、これからも作品のブラッシュアップは続いていく。
「この数週間色々なことが起こりましたが、メンターたちの素晴らしいサポートのおかげで、自分がやるべきことの方向性が明確になりました。今はもう、進み続けるだけです」パヴェルスの言葉は力強い。
メンターたちは霧の中の羅針盤のように、若きクリエイターたちを勇気づけ、彼らが目指す場所へと前進する力を与えているようだ。
「この数週間色々なことが起こりましたが、メンターたちの素晴らしいサポートのおかげで、自分がやるべきことの方向性が明確になりました。今はもう、進み続けるだけです」パヴェルスの言葉は力強い。
メンターたちは霧の中の羅針盤のように、若きクリエイターたちを勇気づけ、彼らが目指す場所へと前進する力を与えているようだ。