JOURNEY

瀬戸内の穏やかな風情に癒やされ、至福の時に酔う

徳島・鳴門の旅

前編

2022.06.01 WED
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瀬戸内の穏やかな風情に癒やされ、至福の時に酔う

徳島・鳴門の旅

前編

2022.06.01 WED
瀬戸内の穏やかな風情に癒やされ、至福の時に酔う徳島・鳴門の旅 前編
瀬戸内の穏やかな風情に癒やされ、至福の時に酔う徳島・鳴門の旅 前編

四国の東端、徳島県の北東端に位置する鳴門をLEXUSで巡る旅。瀬戸内ならではの風光明媚な景観を眺めて、絶景ドライブを堪能した後は、国立公園内にたたずむプライベートオアシス「ホテルリッジ」へ。上質なもてなしに心解け、淡路島を遠望する穏やかな海に抱かれながら、五感で感じる至福の時に酔う。
後編の記事はこちら

Text & Edit by Mari Maeda
Photographs by Shu Okawara

ウチノ海を望む鳴門スカイラインを走る

世界でも最大級の渦潮で知られる鳴門海峡や、筏(いかが)が浮かぶ穏やかな瀬戸内海のウチノ海など、一度は目にしておきたい景色が広がる徳島の鳴門。四国の他県からはもちろんのこと、神戸や大阪からも淡路島を経て、2時間余りのドライブでたどり着く。

旅の途中、鳴門海峡と瀬戸内海、内海を結ぶ「鳴門スカイライン」は外せない。7つの橋があり、島から島へ、海の上を飛ぶようにして走る。全長約8kmの短いルートながら、海岸線から緑の中を抜け、橋にさしかかると突然視界が開けて海が広がる開放感はこの道ならでは。アップダウン、タイトなカーブ、ストレートが交互に現れ、時に“ジェットコースターのよう”と形容される橋の斜面を走る楽しみもある。
ドライビングルートのハイライトは四方見橋で、この先にルート上で最も高い位置にある四方見橋展望台がある
LC500コンバーチブルで潮の香りを感じながらのドライブはこの旅のハイライトの一つ
峰と峰をつなぐ橋は傾斜し、疾走感が高まる。ルーフトップを上げ、風を感じて走る爽快感はこの上ない
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今回の旅のパートナーは、美しさと走りの魅力を追求したラグジュアリーなクーペ、LC500コンバーチブル。穏やかな陽光が降り注ぐ瀬戸内の海はどこか地中海を彷彿させるが、そんな風情にボディの優雅さが際立つ。艶やかなホワイトのボディカラーと、サンドベージュのルーフトップ、上質なレザーの内装はエレガントそのもの。洗練された走りと“美しいクルマ”を操る高揚感が、空と海の狭間で高まる。
橋の上からは筏が浮かぶ風光明媚なウチノ海を一望できる
本革の上質な手触りは無意識に優雅な所作を誘い、職人の手により細部まで美しく仕上げられたLC500の内装が快適なドライブを約束する
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国立公園の高台にたたずむオアシス「ホテルリッジ」

LC500の優雅さが映える、瀬戸内国立公園内のリッジホテルへの美しいアプローチ
LC500の優雅さが映える、瀬戸内国立公園内のリッジホテルへの美しいアプローチ
爽快なドライブを楽しんだ後は、瀬戸内海を一望する国立公園内のオアシス「ホテルリッジ」へ。7万坪にも及ぶ敷地に、有する部屋数はわずか10室。環境に配慮して密やかに、自然に溶け込むようにしてたたずむ様子は、このホテルのスピリットを反映するかのようだ。

後にも触れるが、この宿の魅力の一つは迎えられた瞬間から感じる柔らかなホスピタリティ。客室はレセプション棟に程近く、その距離感がある種の安らぎをもたらす。
緑豊かな7万坪の広大な敷地に、黒板塀からなる平屋のレセプション棟がひっそりとたたずむ
手入れの行き届いた植栽に隠れるようにして、客室棟への入り口が設けられている
客室には個別のアプローチと門があり、プライベート感を演出する
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60平米を超えるゆとりある客室はすべてオーシャンビュー。どの部屋からも心ゆくまで瀬戸内の海景を眺めることができる。客室には洋奏スタイルと和奏スタイルがあり、それぞれに異なる趣。この日宿泊したのは洋奏の部屋で、徳島が誇る藍染めのベッドスプレッドや、鳴門伝統の大谷焼きのカップをはじめ、阿波の地特有の調度品がしつらえに温もりを添えていた。
洋奏の部屋は藍染のブルーが基調となり海や空の色とつながる。
バルコニーも擁するバスルームはゆったりとした広さ。スパ棟では温泉の露天風呂を楽しむこともできる
ふっくらと優しい肌触りのリネン類がうれしい。バスローブは今治産
和奏の客室の玄関先。奥には見渡す限りの海が広がる
洋奏の部屋同様に窓辺にはカウチソファー、外にはデッキチェアが置かれて、瀬戸内海を飽きることなく眺めることができる
シックな色合いが特徴の和奏の部屋は、畳が敷かれて落ち着きのある風情
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眺望の素晴らしさは説明するまでもないだろう。目の前には穏やかな瀬戸内海が広がり、瀬戸大橋も見える。視界を遮るものはなく、空と海、風と光が織りなす景色は絵画のようだ。

訪れた日はあいにくの曇り空だったが、雲は風に吹かれてたなびき、雲間から時折射す陽光に海がきらめく。その様子は幻想的なまでに美しい。カウチソファーに横たわり、ウェルカムシャンパンを口にしながら望む、刻々と変わる海と空の表情は見飽きることがない。そうして時を忘れ、心身の浄化が促されていく。
テラスからの眺め。滞在時はあいにくの曇り空だったが、晴れた日には真っ青な空に白い大鳴門橋が映える
テラスからの眺め。滞在時はあいにくの曇り空だったが、晴れた日には真っ青な空に白い大鳴門橋が映える
季節によってはぜひ各室に備わるテラスでも過ごしたい。柔らかな風を感じ、鳥のさえずりを聞きながら、自然と一体になる清々しさはこの上ない。黄昏時や、朝焼けに彩られる穏やかな瀬戸内海の風情が、忘れがたい印象を残す。

「万里荘」で至福の時を過ごす

広大な国立公園の恵まれた自然と、淡路島まで見渡せる瀬戸内海の絶景。自然の移ろいを感じて過ごす静寂な時と、SPAでの癒し。ホテルリッジに泊まる醍醐味は数限りないが、絶え間なくリピーターが訪れるのは、万里荘における食事がひときわ鮮やかに記憶に残るからだろう。

和会席を提供する万里荘は、客室から少し離れた場所にある。夕食の時間になるとクルマの迎えがあり、短い距離ながら樹々の緑の中を走る道も美しい。

建物は風格ある数寄屋造りで、見事な石庭や茶室をはじめ、舟底天井や網代天井など、日本建築の意匠を随所に見ることができる。
自然の静寂に包まれた、数寄屋造りの「万里荘」
客を出迎え、凛とした風情が漂う玄関口
枯山水の庭園にしばし心を奪われる
建物の中は広く、長い廊下の先の向こうに期待感が溢れる
月見台からは満月が近くに、とても大きく見えるという
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途中、窓の外には瀬戸内海が広がる。夏ゆえに陽は沈む前で、刻々と表情を変える夕暮れ時の海と空が美しい。この日は霞がかかり、風に吹かれて流れる雲にしばし魅了されていると、春には庭先に桜が咲くと聞く。この海を背景に、さぞ美しいことかとため息が漏れる。

そうして始まった夕食の時間は、想像を超える楽しさに満ち溢れたものだった。
食事は個室で。このゆとりある空間が、気兼ねないひと時を生む
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先付の煽り烏賊の酒盗焼きは石で炙ると煙がふわりと立ち、芳ばしい香りが嗅覚を刺激する。飾り包丁が入った烏賊は甘く、溶けていくかのごとく。この最初の一品から、五感を満たす料理が続くことが予感されて、実際その通りとなった。

趣向を凝らし、地元の食材を活かした料理は美味そのもの。器と盛り付けは目にも麗しい。ペアリングされるワインや日本酒は見事に料理を引き立て、その秀逸さに笑みが溢れる。

中でもホテルの名の由来であるカリフォルニアのリッジワインは芳醇な香りと、調和のとれたエレガントな味わいが素晴らしい。まさにすべての要素が絶妙に調和し、響き合うオーケストレーションのような晩餐。
煽り烏賊を石で軽く炙っていただく。芳ばしい香りと炙る音が、五感をくすぐり食する楽しみを演出する
まるで宝石箱が目の前に置かれたかのような美しいプレゼンテーション
夏に最も美味な逆手ウニやアワビ、キャビアなどの食材と柔らかな酸味のあるジュレが絶妙なハーモニーを生む
季節に合わせて涼しげに盛られたお造り。器も含めたプレゼンテーションに目も喜ぶ
泳がし鮎の炭火焼は、外はカリッと香ばしく、中はふんわり。絶妙な焼き加減に鮎が苦手な人でも虜になるという
柔らかな肉の甘みと旨みが口の中でとろけるように広がるとくしま三ツ星ビーフゴールドスター
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心配りに満ちたホスピタリティがリピーターを生む

さらに心惹かれたのは、サービススタッフとの会話だ。調理場で誠心誠意を尽くす料理長の思いを代弁し、時に発せられる詩的な言葉がこちらの感性をも刺激する。そして何より、その晩が特別なひと時になるようにと、会話を通して客に寄り添う配慮が心地よい。

冒頭にも客室とレセプション棟が近いゆえの安らぎについて触れたが、ホテルリッジでは客とスタッフの距離が近い。その距離感が心地よいのも、細部にまで行き届いた心配りゆえだ。
宿の名の由来でもあるカルフォリニア州のリッジワイナリー。リッジワインの奥深さを存分に堪能できるのもこの宿ならでは
グラスから立ち上がるふくよかな香りに一瞬にして魅了されるシャルドネのリッジワイン
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「こうしてゆっくりと楽しく接客させていただけるのも、部屋数が限られているからです。私たちはお客様との会話からご要望を感じとり、学ばせていただきながら、次の行動へと活かすよう日々努めています」

万里荘のサービスマネージャーを長年務める若原宏範氏の言葉には誠実さが宿る。
万里荘のオープン時から携わるサービスマネージャー兼ソムリエの若原宏範氏は、客からの信頼が厚い
万里荘のオープン時から携わるサービスマネージャー兼ソムリエの若原宏範氏は、客からの信頼が厚い
「お客様がお戻りになってくださったときには本当にうれしく思います。ワインを選ぶ際には、前回のご滞在を踏まえながら今回は何をご提案したらお喜びいただけるかを熟慮し、ときに旅の前後のご様子なども事前にお伺いして、お一人おひとりのご滞在が物語となるようなおもてなしを心がけています」

翌朝、窓の外には雲一つない空が広がり、朝日が海から昇っていた。清々しい空気の中、再び万里荘へと赴き、朝の柔らかな光が迎える部屋で朝食をとる。スタッフの笑顔も、昨夜からの居心地のよさも変わらない。
調理場での丁寧な仕事が伝わる、懐石のように充実した朝食。食べきれないほどの量に皆が驚くという
調理場での丁寧な仕事が伝わる、懐石のように充実した朝食。食べきれないほどの量に皆が驚くという
恵まれた自然と美食、誠実なホスピリティ。そのすべてが揃う宿で、客は人と自然の優しさに抱かれ、個々の物語が紡がれる。

若原氏はいう。

「お客様がこの場所の美しい自然と一体になり心の洗濯をし、食事とスタッフとの会話を楽しんでくださって、元気なお顔でお帰りになる様子を拝見すると喜びが込み上げてきます」

また戻ってきたいと思わせる場所。それがホテルリッジだ。

鳴門の旅は、さらに後編へと続く。
フレンチベースのカリフォルニア・キュイジーヌレストラン「カルフォリニアテーブル」も併設
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ホテルリッジ
https://hotel-ridge.co.jp

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