JOURNEY

周辺の別荘族も羨む、絶景のグランピングリゾート

2021.10.18 MON
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周辺の別荘族も羨む、絶景のグランピングリゾート

2021.10.18 MON
周辺の別荘族も羨む、絶景のグランピングリゾート
周辺の別荘族も羨む、絶景のグランピングリゾート

素晴らしい眺望が楽しめることのほかに、いまの時代に対応したステイ体験を提供するのが、ここに紹介する「あさま空山望」だ。誰とも接することなくチェックインできること、愛犬と泊まれること、ワーケーションに対応することなど、新しいリゾート像を体現している。

Text by Takeshi Sato
Photographs by Maruo Kono

煩わしい手続きは不要のチェックイン

爽やかな風が吹き抜けるテラスに立つと、青空をバックにどっしりと構えた、浅間山の威容に目を奪われる。上信越自動車道の碓氷軽井沢インターチェンジから約50分、北軽井沢に位置する「あさま空山望」はその名の通り、開けた空と浅間山を組み合わせた眺望が魅力の1棟貸しヴィラリゾート。グランピングが満喫できることはもちろん、全16棟、全ての部屋から浅間山を望むことができる。

総支配人の渡久地哲氏によれば、「浅間山がこれだけきれいに見えるロケーションはこの辺りでも貴重なので、付近の別荘族がわざわざ泊まりに来ることもあります」とのこと。
文字通り浅間山を一望できるロケーションは近所の別荘族もうらやむほど
文字通り浅間山を一望できるロケーションは近所の別荘族もうらやむほど
早速、施設内を案内していただく。このヴィラリゾートにはいくつかの特徴があるけれど、その中の一つに、誰とも接触しないでチェックインできる点がある。この“非接触型チェックイン”が導入されたいきさつを、渡久地氏はこう説明する。

「実は2020年の春にオープンする予定でしたが、コロナ禍で半年ほど遅れて、11月にプレオープン、そして2021年4月にグランドオープンの運びとなりました。プレオープンまでの期間に、この状況にふさわしいヴィラの在り方を考えたときに、非接触というアイデアが生まれました」

宿泊客には、部屋のキーの暗証番号などのデータがメールで送られ、決済もオンラインで行われる。したがって「あさま空山望」に到着したゲストは、誰とも接触することなく、部屋に入ることができる。夕食のバーベキューのためにスタッフが機材や食材を届けるのがほぼ唯一のコンタクトだ。新型コロナウイルスの問題とは別に、煩わしい手続きがないことから、このシステムは宿泊客に好評だという。
山を切り拓いた中に、一棟貸しのヴィラが並ぶ
山を切り拓いた中に、一棟貸しのヴィラが並ぶ

家族もペットも伸び伸びと過ごせる

ヴィラのタイプは、ポラリス(プレジデンシャルスイート)、シリウス(スーペリアスイート)、カシオペア(デラックススイート)の3種類。今回の取材と撮影を行ったのは、7棟が用意されるポラリスだ。

1棟貸しのヴィラというスタイルを採用した理由について、渡久地氏はこう説明する。

「三世代家族など、複数世帯のお客様にお越しいただきたいというのが当初のコンセプトでした。ほかのお客様の存在を気にせず、伸び伸びと滞在していただくイメージです。もう一つ、家族の一員といっても過言ではない愛犬を連れて来ていただくことも、1棟貸しにした目的の一つです」
シンプルでモダンなデザインのインテリア。天井高も高く室内でも開放感あふれる
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ポラリスの場合は最大で8名が宿泊可能なので、三世代家族の旅行にはうってつけだろう。また、全棟で小型犬3頭までが宿泊可能で、ドッグランを備えるポラリスに限っては大型犬1頭も宿泊できる。訪れるゲストの8〜9割は犬連れだというから、ペットと泊まることができることが「あさま空山望」の魅力の一つであることは間違いない。

リゾート全体の監修は世界的ファッションデザイナー、JUNKO KOSHINO(コシノ ジュンコ)氏。シンプルでモダン、一見派手ではないけれど品のいいインテリアは、長時間滞在しても飽きのこない空間となっている。実際、Wi-Fiを完備していることもあり、ワーケーションの基地として、仕事をしながら長期滞在するゲストも少なくないとのことだ。

そうこうするうちに、スタッフが夕食のバーベキューの準備を始めた。このヴィラリゾートは、「食」にもこだわりと自信を持っているのだ。

おとぎの国のような幻想的な眺め

夏季(4〜10月)は、客室のテラスでバーベキューを楽しむことができる。A5ランクの松阪牛と、淡路島から取り寄せた新鮮な魚介、そして地場の野菜がメインで、冬季(11〜3月)は特選松阪牛のしゃぶしゃぶや淡路島の伊勢海老を使った海鮮鍋など、選りすぐりの食材を用いた鍋料理が供される。
絶品の松阪牛や新鮮な海鮮物が供されるバーベキュー。広々としたテラスで大自然を目の前に楽しめる
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取材当日は、松阪牛のほかに沖縄県産のあぐー豚、宮崎県産の地鶏、明石の鯛や淡路島のハモ、嬬恋キャベツや信州きのこが食卓を彩った。ワインの品ぞろえにも自信があるとのことで、スタッフにリクエストをすれば、料理とワインの極上のマリアージュを堪能できるという。

やがて日が暮れ、浅間山のシルエットが夜空に溶け込むのと入れ替わりに、今度は空に満点の星がきらめくようになる。各ヴィラの屋根は東京ドームと同じキャンバス素材でできており、昼間は柔らかな陽光が室内に差し込む。そして夜になると、各棟の部屋の明かりが屋根を通して外に漏れ出る。真っ暗な敷地内に、ふんわりとした光を放つヴィラが並ぶ眺めは、おとぎの国のように幻想的だ。

食後は、「Bang & Olufsen」のオーディオシステムを備えたホームシアターで映画を楽しむもよし、腹ごなしに敷地の中央にあるラウンジまで出向いて読書を楽しむもよし。このラウンジには、クルマ好きのオーナーの意向で、老舗自動車専門誌の『CAR GRAPHIC』が全巻そろえられている。クルマが好きな方が訪れたら、あっという間に時間が過ぎてしまうだろう。
敷地のちょうど中央にあるラウンジ。自動車専門誌の『CAR GRAPHIC』が全巻そろえられている
敷地のちょうど中央にあるラウンジ。自動車専門誌の『CAR GRAPHIC』が全巻そろえられている
周辺には鬼押しハイウェーや白糸の滝など、ドライブスポットも数多くあり、子ども連れなら観光農園や牧場でアクティビティを楽しむこともできる。前述したように部屋やラウンジも充実しているし、敷地内のスパやレストランも居心地がいいから、外に出ずにのんびりと浅間山を眺めて過ごすのもぜいたくだ。

渡久地氏によれば、「リピーターや連泊の方が多い」とのこと。多彩な楽しみ方ができるからこそ、何度訪れても、何日滞在しても、飽きるということがないのだろう。
■あさま空山望

群馬県吾妻郡長野原町北軽井沢2032-2577
https://www.kuzanbo.jp

チェックイン  15:00〜22:00
チェックアウト 12:00
全16棟
料金 5万7600円〜(税込。1棟2名宿泊食事なし)

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