ART / DESIGN

コーヒー豆を再利用したサステナブルなプロダクト6選

2021.06.28 MON
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コーヒー豆を再利用したサステナブルなプロダクト6選

2021.06.28 MON
コーヒー豆を再利用したサステナブルなプロダクト6選
コーヒー豆を再利用したサステナブルなプロダクト6選

コーヒー文化の成熟とともに注目される、コーヒーかすや果実などのアップサイクル。コーヒーの個性を活かしたサステナブルなプロダクトを紹介する。

Text by Kaori Kawake(lefthands)

「COFFEE FREAK PRODUCTS」
──COFFEE CANDLE & COFFEE SOAP

コーヒーグランズ(コーヒーかす)をアップサイクルしたプロダクトを手掛けている「COOFEE FREAK PRODUCTS(コーヒーフリークプロダクト)」。

かつてコーヒーショップでバリスタとして働いていた代表の青木望氏は、毎日大量に捨てられるコーヒーグランズ(コーヒーかす)を目にして「もったいない」と感じていたという。

こだわりのコーヒーから出たコーヒーグランズを捨ててしまうのではなく、その個性を活かした、お店にもプラスになるようなプロダクトを作ることはできないだろうか――そんな思いから生まれたのが、コーヒーグランズを再利用した「COFFEE CANDLE」と「COFFEE SOAP」だ。
COFFEE CANDLE 3300円〜
COFFEE CANDLE 3300円〜
COFFEE SOAP 1485円〜
COFFEE SOAP 1485円〜
COFFEE CANDLEは、コーヒーの豊かな香りを楽しめる蜜蝋のキャンドル。エスプレッソ抽出後のコーヒーグランズと北海道・富良野の瀬尾養蜂園が手掛ける蜜蝋を使い、富良野にある工房で一つ一つ丹念に作り出されている。コーヒーの色みが活かされたキャンドルは、ひとたび火を灯すと、蜜蝋が持つほのかな甘さとコーヒーの香ばしさが相まった優しい香りをふわりと漂わせる。
一方、COFFEE SOAPは、多孔質のコーヒーグランズが天然のスクラブのような役割を果たし、さっぱりと洗いあげてくれる石鹸。天然素材をふんだんに使った石鹸の素地にコーヒーグランズのみを入れた「エスプレッソソープ」、それにヤギのミルクを加えた「カフェラテソープ」、さらに蜂蜜を加えた「ハニーラテソープ」と、カフェにちなんだ3種が揃う。一つ一つ手作業で作られる石鹸は、手の温もりが感じられる優しい風合いが特徴だ。
鈴木養蜂園の完熟蜂蜜を使用したブラッスリーカフェミールのハニーラテソープ 1870円
コーヒーの個性を余すところなく楽しめるキャンドルと石鹸はお洒落なパッケージもポイント。

コーヒーフリークプロダクトでは、コーヒーの新たな楽しみ方をシェアできる、これまでにないプロダクトも計画中だというから、今後もその活動から目が離せない。

COOFEE FREAK PRODUCTS
https://coffee-freak-products.com

ブラッスリーカフェ ミール
http://mir-cafe.net/

「KAFFEEFORM」
──カップ & ソーサー

環境大国ドイツ・ベルリンに拠点を置くプロダクトデザイナーが手掛ける、エコでサステナブルなブランド「KAFFEEFORM(カフェフォルム)」。カフェで毎日大量に捨てられる「コーヒー抽出かす」をアップサイクルすることはできないかと考え開発されたのが、廃棄されるコーヒー抽出かすを利用したコーヒーカップ&ソーサーだ。
エスプレッソカップ1個につき、60g(エスプレッソ約6杯分の抽出かす)が使われている
ベルリンのさまざまなカフェから集められた使用済みのコーヒーの抽出かすに、天然由来セルロースの接着剤、粉砕された木材などを組み合わせ、作り出されているという。

温かみを感じさせる陶器のようなたたずまいのカップ & ソーサーは、見た目に反して非常に軽く、割れにくいのが特徴。保温性にも優れ、熱々のコーヒーをより長く楽しむことができる。
さらりとしたテクスチャーと丸みのあるフォルムが、優しく手にフィットする
さらりとしたテクスチャーと丸みのあるフォルムが、優しく手にフィットする
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何よりの魅力は、カップからほんのり漂うコーヒーの香り。こだわりのコーヒーの香りをより一層引き立ててくれる。

パッケージを開けた瞬間の香りのサプライズもうれしいカフェフォームのカップ & ソーサーは、自分用としてはもちろん、コーヒー好きな人へのギフトにもお薦めだ。
左から、エスプレッソ用、カプチーノ用、ラテ用
左から、エスプレッソ用、カプチーノ用、ラテ用
KAFFEEFORM
https://www.space-joy.co.jp/kaffeeform-

・KAFFEEFORM ESPRESSO CUP & SAUCER 3520円
・KAFFEEFORM CAPPUCCINO CUP & SAUCER 4180円
・KAFFEEFORM LATTE CUP & SAUCER 4620円

「海ノ向こうコーヒー」
──カスカラコーヒーチェリーティー & カスカラシロップ

おいしいコーヒーを作ることを通して、ラオスの失われつつある豊かな森を未来につなぐことを目的に始まり、現在はアジア各国から環境や産地に配慮したコーヒー豆を取り扱っている「海ノ向こうコーヒー」。

そんな「海ノ向こうコーヒー」が手がけるのは、カスカラを使ったお茶とシロップだ。カスカラとは、コーヒーチェリーからコーヒー豆(種子)を取り除いたあとの果皮と果肉を乾燥させたもの。通常、コーヒー豆を作る過程で捨てられることが多いというが、抗酸化作用が高いとされるポリフェノールを豊富に含んでいることから、近年スーパーフードとしても注目を集めている。

「海ノ向こうコーヒー」では、ラオス北部とミャンマー北東部のユアンガン地域の、真っ赤なコーヒーチェリーを丁寧に乾燥させたカスカラを使用。
独特の甘酸っぱさを持つ、フルーツとしてのコーヒーの風味をギュッと閉じ込めたお茶「コーヒーチェリーティー」は、あんずのようなフルーティーな味わいが特徴だ。
カスカラコーヒーチェリーティー 60g 715円
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飲み方は、1杯につき8〜10gのカスカラを入れたティーポットにお湯を注ぎ、3分ほど蒸らすだけ。生姜やはちみつを加えるほか、濃いめに抽出して炭酸水で割ってもおいしいという。

一方「カスカラシロップ」は、カスカラをふんだんに使ったフルーティーなシロップで、あんずのような爽やかな酸味とスッキリとした甘味が特徴。
カスカラシロップ 710ml 1815円/300ml 907円/180ml 693円
炭酸水で割って「カスカラソーダ」、ミルクで割って「カスカラオレ」、レモンと合わせて「カスカラレモネード」などドリンクとして楽しむだけでなく、オリーブオイルやレモン果汁、リンゴ酢などと合わせてドレッシングにするなどアレンジは自在だ。季節や気分に合わせてカスカラの味わいを楽しみたい。
カスカラの香ばしい風味を楽しめるカスカラオレ
爽やかな味わいが魅力のカスカラレモネード
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海ノ向こうコーヒー
https://uminomukou.com

「sunaho」
──BENTO box 「COFFEE」

「手に入れるとき、使うとき、そして手放すとき」までを考え、サステナブルな生活様式を提案するプロジェクトチーム「sunaho」。

そんなsunahoが提案するのが、台湾に拠点を置くツゥーライ社との協業で商品企画をし、コーヒーかすと竹粉を主原料にしたアミカテラ社のmodo-cell™(※)で作ったサステナブルな弁当箱 BENTO box 「COFFEE」だ。
人体に悪影響を及ぼす素材を使わず、本来捨てられてしまうコーヒーかすや竹のおがくずを利用した100%天然素材(シリコンパッキン除く)で成型された弁当箱は、人に優しいだけでなく可燃処分ができ、土に埋めると自然に還る、環境にも優しいプロダクト。

日本の伝統的な「わっぱ」と台湾伝統のタイル模様を融合したBENTO box 「COFFEE」は、自然素材ならではの独特な風合いを持ち、モダンでありながらもどこか温かみを感じさせる。

残り物を詰めることで次の食事という価値に変わり、食品ロスの削減につながる弁当箱。それを何度も使い回すこと自体がエコフレンドリーだといえるが、これまで日本ではリサイクルが難しいプラスチック製のものが多かった。BENTO box 「COFFEE」を選び使うことは、ささやかながらも世の中の社会問題を解決する一歩となるだろう。

※modo-cell™は特許権を有する株式会社アミカテラが商標登録出願中の商標です。

sunaho
https://www.sunaho.co


コーヒーの新たな魅力を知るきっかけにもなり得るコーヒー豆を使ったプロダクト。一度試してみてはいかがだろうか。

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ご回答いただきありがとうございました。

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