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世界初の金属製ウェアラブル ディフューザー。
RE・LEAF「kaori wear」

2020.08.26 WED
世界初の金属製ウェアラブル ディフューザー。RE・LEAF「kaori wear」

和紙のような繊細な表情を持つバングル。それは、新開発の多孔質金属を用いた、世界初の香りをまとわせられるアクセサリーだ。日本の伝統技術に現代的な感性を掛け合わせ、ラグジュアリーな価値を創出し続ける「RE・LEAF」の代表、古賀 剛氏に話を聞いた。

Text by Kaori Kawake(lefthands)
Photographs by Makiko Doi

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香りを自由自在に操れる稀有なアクセサリー

気分やシーンに合わせて、自由自在に香りを操れるバングルやリングがあることをご存じだろうか? 「kaori wear」──それは香水やアロマオイル、エッセンシャルオイルなどを吸収し、香り成分を徐々に空気中へと揮発させる、これまでにないアクセサリーである。

お気に入りのフレグランスを肌につけるかわりに、香りをまとわせたkaori wearを身につければ、高い熱伝導率を持つ素材に体温が伝わり、やわらかな香りを漂わせるという。
つけた香りは、すっと自然に吸収され、徐々に拡散されるため、肌にじかにつけるよりもナチュラルに香る
つけた香りは、すっと自然に吸収され、徐々に拡散されるため、肌にじかにつけるよりもナチュラルに香る
専用スタンドに置けば、部屋ではディフューザーとしても活躍する。電気や火を使わないため、安全性に優れるだけでなく、静謐さが大切な寝室などにもふさわしい。ほんの1滴の香水やアロマで、パーソナルな時間や空間を好きな香りで彩ることができる。
  • 銘木メープルの無垢材をぜいたくに使い、伝統的な接合方法「仕口」の技術を用いて作られた専用スタンド
  • 銘木メープルの無垢材をぜいたくに使い、伝統的な接合方法「仕口」の技術を用いて作られた専用スタンド
また香りは、kaori wearをお湯や中性洗剤で洗うか、食洗機にかけることで簡単にオフできるため、TPOに合わせてつけ替えることも可能だ。

肌に直接つけることなく、間接的に香りをまとえるkaori wearの利点は大きい。一つは、これまで部屋の中でしか楽しむことができなかったエッセンシャルオイルやアロマオイルなど、香水以外のあらゆる香りを外に連れ出すことができる点だ。そしてもう一つは、取り外しによって、香りのON / OFFを容易にコントロールできる点にある。
  • 香りは簡単にオフできるため、好きなときに好きな香りに替えて、繰り返し使用できる
  • 香りは簡単にオフできるため、好きなときに好きな香りに替えて、繰り返し使用できる
香りは、鮨をはじめとする繊細な和食や、ワインを嗜むようなシーンにおいては「香害」となり得てしまう。満員電車でもそうだ。たとえ、それが本人にとってはどんなにすてきな香りであったとしても。kaori wearは、そんな日本人独特の感覚やマナーから発想を得て、開発された。

香水やアロマオイルを吸収し、揮発させながら香りを放つ世界初の多孔質金属

装飾を削ぎ落としたミニマルな造形が目を引くkaori wearのバングルやリング。そこには、世界初の技術によって生み出された特別な多孔質金属が用いられているという。
酸や腐食に強いサージカルステンレスを採用。内側には、オプションでメッセージや名前をレーザー刻印できる
酸や腐食に強いサージカルステンレスを採用。内側には、オプションでメッセージや名前をレーザー刻印できる
「1枚の金属板に微細な溝を彫り、そこにオイルやアルコール、水などの液体を垂らし、その様子を研究することから開発をスタートしました」と話すのは、匠の技術に日本人ならではの感性を掛け合わせ、五感を刺激する統合的な体験をデザインし続けている「RE・LEAF」の代表取締役社長、古賀 剛氏。

開発においては、それまで不可能と考えられていた「金属に液体を吸収させる」という難題に直面。自然界にある植物の毛細管現象など、従来の金属では到底実現できなかった微細加工技術に着眼した。
五感に訴求する感性価値を追求し、世の中にないものを創り出すRE・LEAFの古賀氏
五感に訴求する感性価値を追求し、世の中にないものを創り出すRE・LEAFの古賀氏
「香水、アロマオイルなどのフレグランスは、オイルやアルコール、水などの液体に、多様な香り成分を溶かし込んでいます。粘性、表面張力、浸透圧などが異なる水分=液体を金属に吸収させるだけでなく、香り成分を徐々に空気中に揮発させることは、既存の流体力学の範疇を超え、個々の分子レベルの作用となります。さらに、腐食しにくく何度も洗って使用できるという、個々に矛盾する作用と機能を両立させることは、決して容易ではありませんでした」

長年にわたるトライアル&エラーを続け、ようやく導き出したフォーミュラによって作り上げられたのが、香水やアロマオイルを表面に吸収し、自然に揮発させながら香りを放つ多孔質金属であった。

匠の卓越した技術に感性価値を吹き込む

硬質な金属でありながらも、まるで和紙のような繊細かつ温かみのある質感を持つkaori wear。

その表面は光を穏やかにたゆたわせ、繊細で上品なきらめきを放つ。微細な陰影によって、豊かな表情を見せるのも特徴だ。
左から、Bangle Gold M 2万6,000円 Bangle Gold S 2万4,000円
左から、Bangle Gold M 2万6,000円 Bangle Gold S 2万4,000円
Ring Gold 2万2,000円 Bangle Gold L 2万8,000円(すべて税抜き)
その新素材をアクセサリーに昇華させるに至っては、美観にもこだわったと話す古賀氏。

「手に取った際の優しい手触り、指や腕に沿って自由に形状を変えられる柔軟性など、細部まで徹底的に追求しました」

そこには、日本の匠の技が惜しみなく詰め込まれているという。

「鋭い角をやわらかく整え、さらに肌触りの良い美しい表面へと仕上げるためには、金属加工の多様な技術は言うまでもなく、長年の経験によって磨かれた勘と感性、感覚が極めて重要です。そうした人の手によって生み出される繊細な仕上げが、最終的な美観と品質を決定づけます」

製品開発のヒントは現場から

「Made in Japan」にこだわり、アナログかつプリミティブでありながらも五感を刺激するような製品作りを行っている古賀氏。

その背景には、ハイテクな機器を取り扱う某家電メーカーで経験した海外生活が影響しているという。

「海外での生活を体験したからこそ、日本の生活様式に垣間見られるこまやかな感性に気がつきました。そして、自分の感性と美意識の源泉となった地元の風土、文化を掘り下げ、改めて発信したいと思ったのです」

帰国してからは、地元である東京・大田区に戻り、日本の製造業を支えた多くの人々の潜在的な力を研究して、その根幹に触れてきたという。

創業時から一社一社、自ら足を運び続け、気がつけば100社以上の町工場でヒアリングを行っていた。

「製品開発にあたっては、まず各町工場に足しげく通い、他社で採用されていない新技術がないか、面白い素材や部品、稀有な取り組みがないかなど、丁寧なヒアリングによって徹底的に情報を集めます」
町工場の技術者たちと試作を繰り返し、世の中にないものを追求し続けている
町工場の技術者たちと試作を繰り返し、世の中にないものを追求し続けている
古賀氏は、どんなにAIなどが発達しても、最後に残る領域は人の感性の部分だと断言する。そして、一貫して最新技術と匠の技、感性が三位一体となることから生まれる新たなラグジュアリー価値を追求している。

「人間の本能的な部分に働きかける、五感を刺激するようなモノづくりは、最新のAI技術をもってしても、最後の最後まで再現が難しいのではないかと思います」

世界初、世界一を標榜したモノづくりを行っている古賀氏。もしも、彼の作り出したkaori wearを手に取る機会に恵まれたなら、そのシンプルさを極めた造形の裏側に秘められた先進性と、創意工夫を尽くしたプロセスにも思いをはせてほしい。


RE・LEAF
http://www.releaf.co.jp

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