ユーザーがSNSでアップしやすい環境を作ることで、反響を呼ぶ仕掛け
「LOVE TIGER COLLECTION」は、「タイガーステンレスボトル<SAHARA>」のコンセプトブランドとして、2018年10月に誕生。以来、同商品の購入者へのプレゼント(抽選)として展開されている。
第1弾の「LOVE TIGER COLLECTION vol.1」では、タイガー魔法瓶がファッションブランドを発表したという意外性と、アイテムのクオリティの高さによって、SNSで大きな反響を巻き起こした。それから、2019年10月発表の第5弾「LOVE TIGER COLLECTION 2019 WINTER」に至るまで、若い世代を中心に注目を集め続けている。
第1弾の「LOVE TIGER COLLECTION vol.1」では、タイガー魔法瓶がファッションブランドを発表したという意外性と、アイテムのクオリティの高さによって、SNSで大きな反響を巻き起こした。それから、2019年10月発表の第5弾「LOVE TIGER COLLECTION 2019 WINTER」に至るまで、若い世代を中心に注目を集め続けている。
それにしても、なぜタイガー魔法瓶がアパレルに挑戦することとなったのだろうか。その背景について、ソリューショングループ広報宣伝チームの山本真梨子氏は、「昨今オフィスワーカーを中心に、“マイボトル”が浸透しつつある一方で、若年層へのブランド浸透やタイガーステンレスボトルの自分ゴト化が課題だと感じていました」と語る。その対策として、ステンレスボトルのHP「サハラスタイル」では、エコや節約といった利点を訴求しているのが特徴だ。
若年層に向けた訴求として、脱プラスチックやサステナブルへの意識の高まりに応じることに加え、ファッションアイテムとしての可能性を見出したのだという。
「海外製の競合ブランドも日本に参入し、水筒がただの“日用品”から、よりファッショナブルな“嗜好品”に近い存在になりつつあります。そこで、タイガーステンレスボトル×ファッションというコンセプトのもと、LOVE TIGER COLLECTIONが誕生することとなりました」
若年層に向けた訴求として、脱プラスチックやサステナブルへの意識の高まりに応じることに加え、ファッションアイテムとしての可能性を見出したのだという。
「海外製の競合ブランドも日本に参入し、水筒がただの“日用品”から、よりファッショナブルな“嗜好品”に近い存在になりつつあります。そこで、タイガーステンレスボトル×ファッションというコンセプトのもと、LOVE TIGER COLLECTIONが誕生することとなりました」
LOVE TIGER COLLECTIONは当選したユーザーたちがSNSにアップしたことにより、大きな注目を集めることとなった。そこにはSNSでアップしやすい環境作りへの工夫があったという。
「インフルエンサーの方々に向けた事前のグッズサンプリングや、応募者への興味喚起に気を配りました。また、当選なさった方がSNSにアップしたくなるように、当選通知書に趣向を凝らすなど、周りを巻き込んで楽しんでいただけるような設計を行いました」
また、プレゼントキャンペーン期間以外にも、Twitterでのフォロー&リツイートキャンペーンを行ったり、第2弾「LOVE TIGER COLLECTION for kids & baby」ではキッズモデルの募集を実施するなど、話題が途切れないようにすることも心がけたという。
「結果、次のキャンペーンを心待ちにしてくださるファンの方々の醸成や、ファンが新たにファンを呼ぶ好循環をつくり出すことができ、第5弾まで続く人気キャンペーンに成長しました」
「インフルエンサーの方々に向けた事前のグッズサンプリングや、応募者への興味喚起に気を配りました。また、当選なさった方がSNSにアップしたくなるように、当選通知書に趣向を凝らすなど、周りを巻き込んで楽しんでいただけるような設計を行いました」
また、プレゼントキャンペーン期間以外にも、Twitterでのフォロー&リツイートキャンペーンを行ったり、第2弾「LOVE TIGER COLLECTION for kids & baby」ではキッズモデルの募集を実施するなど、話題が途切れないようにすることも心がけたという。
「結果、次のキャンペーンを心待ちにしてくださるファンの方々の醸成や、ファンが新たにファンを呼ぶ好循環をつくり出すことができ、第5弾まで続く人気キャンペーンに成長しました」
ファッションアイテムとしての徹底的なこだわり
コレクションの変遷にも緻密な設計が見受けられる。全体をとおしてストリートテイストが強いが、第3弾「LOVE TIGER COLLECTION 2019 SUMMER」はサマーシーズンでの展開となったため、遊び心に満ちた水着やサマーロングドレスなど、他のコレクションとは異なるリゾートテイストあふれるコレクションとなった。
特に注目したいのは、第2弾「LOVE TIGER COLLECTION for kids & baby」だ。このコレクションでは、家族の幸せな団らんを応援するような、キュートな親子アイテムを展開した。その狙いについて、山本氏はこう語る。
「第1弾では、10~20代の、とりわけファッション感度や情報感度の高い層を開拓することができました。続く第2弾では、若年のママ・パパ層をターゲットとしたキャンペーンになっています。ただ単純にグッズが当たってうれしいというだけではなく、家族皆さんでの体験をプロデュースするのが狙いでした」
「第1弾では、10~20代の、とりわけファッション感度や情報感度の高い層を開拓することができました。続く第2弾では、若年のママ・パパ層をターゲットとしたキャンペーンになっています。ただ単純にグッズが当たってうれしいというだけではなく、家族皆さんでの体験をプロデュースするのが狙いでした」
また、子どもにタイガー魔法瓶のロゴであるタイガーフェイスの入ったグッズを身に着けてもらうことで、幼い頃からなじみのあるブランドとして寄り添いたいという想いも込められている。100年近い歴史のなかで、さまざまな世代に親しまれてきたタイガー魔法瓶らしい狙いといえるだろう。
実際のアイテムを見てみると、ファッション感度の高い若年層がストリートテイストのアイテムとして着用できるよう、デザインは細部に至るまでこだわりが感じられる。特に、タイガーフェイスをモチーフに遊び心あふれるデザインを施しているのは、全てのコレクションに共通する特徴だ。タイガー魔法瓶といえばタイガーフェイスをイメージする人も多いのではないかと思うが、抽選に当たった人が着用することによって、周りの人にタイガー魔法瓶をアピールする機会にもなるのだ。
「第5弾まで続くキャンペーンとなったので、既視感が出ないように気をつけました。そこで、ファッションモチーフの中心であるタイガーフェイスもカリグラフィーで表現してみたり、8bitデザインに変化させたりといった進化を重ねています」
もう一つ、アイテムの見せ方にもこだわっていると山本氏は語る。HPのイメージ画像や、YouTubeのコンセプトビデオなどでは、アイテムを着用したモデルがさりげなくその手にステンレスボトルを持っているのが分かる。
「従来の単なる日用品としての水筒とは異なり、当社のステンレスボトルは“ファッション性の高いアイテム”を目指しています。そこで、不自然になりすぎない、かつすてきに見えるギリギリのラインで商品を見せる工夫をしました」
撮影では、ボトルの角度やロゴの位置を何度も調整するなど、細部にまでこだわっているという。また、「LOVE TIGER COLLECTION 2019 SUMMER」のCM撮影は、美しい自然で有名なイタリアのポンツァ島で行うほどの力の入れようだ。
「第5弾まで続くキャンペーンとなったので、既視感が出ないように気をつけました。そこで、ファッションモチーフの中心であるタイガーフェイスもカリグラフィーで表現してみたり、8bitデザインに変化させたりといった進化を重ねています」
もう一つ、アイテムの見せ方にもこだわっていると山本氏は語る。HPのイメージ画像や、YouTubeのコンセプトビデオなどでは、アイテムを着用したモデルがさりげなくその手にステンレスボトルを持っているのが分かる。
「従来の単なる日用品としての水筒とは異なり、当社のステンレスボトルは“ファッション性の高いアイテム”を目指しています。そこで、不自然になりすぎない、かつすてきに見えるギリギリのラインで商品を見せる工夫をしました」
撮影では、ボトルの角度やロゴの位置を何度も調整するなど、細部にまでこだわっているという。また、「LOVE TIGER COLLECTION 2019 SUMMER」のCM撮影は、美しい自然で有名なイタリアのポンツァ島で行うほどの力の入れようだ。
商品化の要望に応えたチャレンジ
回を重ねるごとに、ユーザーからは商品化してほしいという要望が多く寄せられるようになったと山本氏は語る。そこで、2019年10月発表の第5弾「LOVE TIGER COLLECTION 2019 WINTER」では、クラウドファンディングサービス「Makuake」を利用して、初の商品化にチャレンジしている。
SEKAI NO OWARIなど多数のアーティストのスタイリングを手がけるスタイリスト、百瀬 豪氏をファッションディレクターとして起用。1980年代の8bitゲームをモチーフにしたタイガーフェイスと、近未来的なデジタルワールドが融合した不思議な世界観を表現している。
SEKAI NO OWARIなど多数のアーティストのスタイリングを手がけるスタイリスト、百瀬 豪氏をファッションディレクターとして起用。1980年代の8bitゲームをモチーフにしたタイガーフェイスと、近未来的なデジタルワールドが融合した不思議な世界観を表現している。
目標金額に達成した場合のみ支援が成立する“All or Nothing方式”を採用した同コレクションは、残念ながら目標額を達成することができなかったが、多くの出資が集まった。大勢のユーザーがコレクションの販売化を期待していることの証左だろう。今後どのようにLOVE TIGER COLLECTIONが発展を続けるのか楽しみだ。
最後に、山本氏は以下のように語ってくれた。
「タイガー魔法瓶は、創業者である菊池武範が奉公時代に感じた“母さんの入れたような、お茶が飲みたい”という想いから誕生し、2023年に100周年を迎えます。これからも、“世界中に幸せな団らんを広める。”という企業ビジョンのもと、さまざまな新しいチャレンジに取り組んでいきたいと思っています」
「タイガー魔法瓶は、創業者である菊池武範が奉公時代に感じた“母さんの入れたような、お茶が飲みたい”という想いから誕生し、2023年に100周年を迎えます。これからも、“世界中に幸せな団らんを広める。”という企業ビジョンのもと、さまざまな新しいチャレンジに取り組んでいきたいと思っています」