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「2019年東京モーターショー」に見る、
レクサスの将来へのビジョンと最先端テクノロジー

2020.01.06 MON
「2019年東京モーターショー」に見る、レクサスの将来へのビジョンと最先端テクノロジー

「東京モーターショー2019」が10月23日から11月4日まで開催され、前回を大幅に上回る130万人の来場者を記録した。電動化や自動運転など、自動車を巡る環境が劇的に変化する中、レクサスは自国開催のモーターショーにおいて、いかなるメッセージを発信したのか。Lexus International
President(※)澤良宏氏によるスピーチとブース展示から、レクサスの将来へのビジョンと最先端テクノロジーに迫る。

Text by Kazuhiro Nanyo
Photographs by Atsuki Kawano

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“人間中心”という思想に基づく最新の高度運転支援技術「Lexus Teammate」

延べ130万人もの観客動員数を記録した「東京モーターショー2019」。日本における自動車、そしてモビリティの未来に対する人々の注目度の高さを、世界的にモーターショーへの興味が低下しているとささやかれる中、あらためて印象づけるかたちとなった。

今回、輸入車メーカーの出展が限られた中で、ハイエンドセグメントでプレゼンスを発揮していたのは、やはりレクサスのブースだった。その出展内容から、日本発のラグジュアリーブランドであるレクサスが、東京モーターショー2019で発信したメッセージをふり返ってみよう。
プレスカンファレンスでスピーチするLexus Internationalの澤良宏President
プレスカンファレンスでスピーチするLexus Internationalの澤良宏President
プレスカンファレンスの檀上にて、Lexus Internationalの澤良宏Presidentは、レクサスブースの「Lexus Senses Theater」について説明した。レクサスが追求してきた「五感の刺激」を体感できる空間であり、「LFA」の官能的なエンジンサウンドにより聴覚が、時間や見る角度によって印象が変わる「LC」のスタイリングによって視覚が刺激されるインスタレーションとなっているという。

今後の自動車、そしてモビリティにまつわるキーワードとして、CASE(コネクティッド、自動運転、シェアリング、電動化)という言葉が広く語られる昨今。澤Presidentはスピーチの中で、最新の高度運転支援技術である「Lexus Teammate」を搭載したモデルを、2020年には発売することを宣言した。
プレスデー(10月23日)には世界各国からジャーナリストやメディア関係者がレクサスブースに詰めかけた
プレスデー(10月23日)には世界各国からジャーナリストやメディア関係者がレクサスブースに詰めかけた
それは、“人間中心”という思想に基づく分かりやすいインターフェイスや、安心感をもたらすドライビングエクスペリエンスを通じて、豊かな日々を共に歩み、互いに成長していくような存在としての車だという。いわば人生のパートナーとしての「愛車」を通じて、ドライバーや乗員の五感を刺激し、豊かなライフスタイルを提供するという考え方だ。

レクサスの電動化ビジョン「Lexus Electrified」を象徴する「LF-30 Electrified」

豊かなパーソナルモビリティのあるべき姿を提案するため、レクサスは次世代の電動化技術でも、走りの楽しさを追及していくと、澤プレジデントは語った。そのためレクサスは、ハイブリッドテクノロジーの先駆者として、バッテリー、モーター、パワーコントロールなど電動化のコアテクノロジーにおいて、これからも最先端を走っていくという。こうした思いに基づく電動化のビジョンが「Lexus Electrified」だ。
レクサスの電動化ビジョン「Lexus Electrified」を象徴する「LF-30 Electrified」
大きく開くガルウィングが印象的な「LF-30 Electrified」。4輪にインホイールモーターが設置されている
大きく開くガルウィングが印象的な「LF-30 Electrified」。4輪にインホイールモーターが設置されている
このビジョンを象徴するピュアEVのコンセプトカーが、東京モーターショー2019にてお披露目された。「LF-30 Electrified」である。

自動運転が可能なEVでありながら、官能的であることを旨とする同コンセプトカー。その核となるのが、レクサスが磨いてきた電動化技術による最高峰の運動制御テクノロジー「Lexus Advanced Posture Control」だ。4輪にインホイールモーターを搭載し、緻密なモーター制御で従来のガソリン車では不可能な、高度かつ自由度の高い駆動制御を実現するという。
自動運転が可能なEVでありながら、官能的であることを旨とする同コンセプトカー。
インテリアには、ARによる車両情報表示やジェスチャーコントロールなど次世代のインターフェイスが取り入れられている
インテリアには、ARによる車両情報表示やジェスチャーコントロールなど次世代のインターフェイスが取り入れられている
また、四隅に配されたタイヤから発生したエネルギーが、キャビンにいるドライバーへ流れていくような意匠は、インホイールモーターという新しい動力のエネルギーフローを視覚的に表している。

コンセプトだけではない。すでに発表されている通り、レクサスは2020年に初の市販EVをリリースする予定で、中期的には2025年までに全車種に電動車を設定するという。

レクサスが追求してきた「五感の刺激」を体感できる「Lexus Senses Theater」

澤Presidentによるカンファレンスの終了後、Lexus Senses Theaterに足を踏み入れた。シアター内にはLFAが置かれており、V10サウンドに合わせて、同車が疾走するイメージを表現したプロジェクションマッピングが始まった。LFAのサウンドチューニングは1オクターブずつ昇りつめる3声の和音を基本としており、4000rpm付近までは力強さを、5000~6000rpmでは伸びやかさを、8000rpm以上では突き抜けるようなソプラノを奏でる。
「Lexus Senses Theater」におけるインスタレーション。写真はレクサス「LFA」
「Lexus Senses Theater」におけるインスタレーション。写真はレクサス「LFA」
また壁には、レクサスのインテリアに用いられるL-アニリンレザーやハンドプリーツ、名栗調仕上げのアルミや切子調カットガラスといった、さまざまな素材や加飾パネルが掲げられていた。これらの違いを、実際に触れて確かめられるという趣向だ。音と聴覚、素材と触覚、そしてプロジェクションマッピングと視覚を結びつけることで、レクサスブランドがもたらすエクスペリエンスを、より身近なものへと掘り下げているのだ。

さらに奥のスペースへ進むと、今度はLCがスポットライトに照らされ鎮座している。匠の技術による精巧なプレスによってはじめて可能になったフェンダーの造形、またアイコンでもあるスピンドルグリルや、季節や天候の移り変わりを繊細に映し込むディティールなど。これらが先ほどのLFAの動的なプレゼンテーションとは対照的に、静的なプロジェクションマッピングによって照らし出される。LCの繊細なデザインの秘密が、視覚によって一つひとつ明らかにされるという趣向だ。
レクサス「LC」の繊細なデザインを際立たせるプロジェクションマッピングによるインスタレーション
レクサス「LC」の繊細なデザインを際立たせるプロジェクションマッピングによるインスタレーション
このように、自然とブースの中へと引き込まれるところから始まり、いつしか五感を揺さぶられる体験に導かれているという演出そのものが、レクサスの目指す「CRAFTED」の思想そのものといえる。訪問者がレクサスのブースに求めるものについて、それ以上に思いを巡らせる、心揺さぶる体験にまで仕立て上げていく。レクサスの見据える独創的なビジョンと、独自のテクノロジーによってもたらされる、他では得られないエクスペリエンスを、心地よい驚きとともに発見できる展示だった。

※2019年10月の「東京モーターショー2019」当時

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