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昼寝でパワーチャージ!
「睡眠カフェ」に見る“ナップ”ビジネスの最前線

2019.07.24 WED
昼寝でパワーチャージ! 「睡眠カフェ」に見る“ナップ”ビジネスの最前線

働き方改革が取り沙汰され、いかに効率よく働くかが課題となるなか、日中のパフォーマンスを上げる効果的な方法として「コーヒーナップ」が話題を集めている。一見相反するようにも思える“睡眠”と“コーヒー”が、ビジネスパーソンにもたらす効果について探るべく、2019年3月、東京・大井町にオープンした「睡眠カフェ」を訪ねた。

Edit by Shigekazu Ohno(lefthands)
Text by Kaori Kawake(lefthands)
Photographs by Yoko Ohata

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日中のパフォーマンス向上に有効な、新たな仮眠スタイル

日々の睡眠不足が、借金のように積み重なる「睡眠負債」という言葉が話題になるなど、日本人の睡眠時間の短さが問題視されている。その対策としてさまざまな睡眠ビジネスが活況を呈しているなか注目を集めるのが、カフェイン入りのコーヒーを飲んでから短い仮眠をとる「コーヒーナップ」だ。

「カフェインが身体に吸収され始めるのは、飲んで30分くらい経ってからです。つまりカフェイン入りのコーヒーを飲んですぐ20分ほどの眠りにつくと、よりシャキっとした状態で目覚めることができます。コーヒーを飲んでから寝たほうが、『睡眠後の集中力がより上がった』『起きた後の眠気の度合いがより低い』という実証結果も出ているんです」と話すのは、コーヒーの飲み分けを通じて、新たな睡眠スタイルを提供する体験型カフェ「睡眠カフェ」を運営するネスレ日本株式会社 飲料事業本部の高岡二郎氏だ。
「コーヒーナップ」を通して、新たなコーヒーの飲み方を訴求したいと語る高岡氏
「コーヒーナップ」を通して、新たなコーヒーの飲み方を訴求したいと語る高岡氏
ネスレ日本と協働するのは、「NPO まちづくり大井」。品川区の中心街区である大井町において、駅周辺地域のさらなる発展を目指し、「ウェルネスをテーマとしたまちづくり企画」を立ち上げ、活動を行う団体だ。

「大井町では、新たな観光資源を増やし、“繰り返し訪れて楽しいまちづくり”を目指した取り組みを推進しています。睡眠カフェを通して、近隣の企業に勤めるビジネスパーソンや住民のクオリティ・オブ・ライフの向上に貢献すると同時に、他エリアから大井町に足を運んでいただくフックになればと考えています。実際に、平日は近隣のビジネスパーソンの利用が中心ですが、休日にはメディアを通じてここの存在を知ったという遠方からのお客様の来店もあるなど、大井町を訪れる機会創出にも役立っているようです」と高岡氏は語る。

ナップ、日本語で言うところの昼寝は、業務効率や生産性を高めることから、一部の企業では社内に仮眠室を設置するなどの取り組みも見受けられるが、まだまだ普及率は低い。ネスレ日本の取り組みは、カフェインレスコーヒーとカフェインを含むコーヒーの飲み分けによる快眠の疑似体験を通して、睡眠不足の問題解決の一助となり得るライフスタイルを提案しているのが特徴だ。

「日本人の睡眠時間は、OECD(経済協力開発機構)の国際比較調査によると、加盟国の中で一番短いというデータがあります。睡眠に対して問題を抱えている人が多いということですね。睡眠は人間の根本的な欲求ですので、そのニーズに応えていく必要があるでしょう」
ナップコースでは、眠る前にカフェインを含むコーヒーが用意され、シャッキっとした目覚めを体験できる
ナップコースでは、眠る前にカフェインを含むコーヒーが用意され、シャッキっとした目覚めを体験できる

シチュエーションに応じたコーヒーの飲み分けを提案

そもそもカフェインレスコーヒーの存在を知らない方も、まだまだ多いだろう。夜寝る前にも飲めるコーヒーの存在を知ってもらうことも目的のひとつなのだという。

「睡眠カフェでは、30分の仮眠体験ができるナップコースに加え、高級寝具メーカー、フランス・ベッド製のベッドで60分〜180分の睡眠体験ができる睡眠コースを用意しています。ナップコースには睡眠前にカフェイン入りのコーヒーを、睡眠コースには、睡眠前のカフェインレスコーヒーと、起床後のカフェイン入りコーヒーを用意することで、コーヒーの飲み分けを理解いただき、ふだんの生活に取り入れるきっかけになればと思っています」
受付で手渡されるのはIoT照明「フィリップス Hue」。心を落ち着かせる暖色系の明かりが眠りへと誘う
受付で手渡されるのはIoT照明「フィリップス Hue」。心を落ち着かせる暖色系の明かりが眠りへと誘う
また、睡眠カフェで体験できる照明や音楽なども、快眠をサポートするためにこだわってセレクトされたもの。

受付で手渡される照明は、IoT照明「フィリップス Hue」。暖色系モードの「くつろぎ」を選択すれば、極上のリラックス空間を演出してくれる。さらに睡眠室に流れるのは、脳に快感や安心感を与え、眠りへと誘うハイレゾ音源。森や川の自然音が、都会の喧騒や雑念を忘れさせてくれる。
睡眠室へ一歩足を踏み入れると、外の音が遮断された静かな空間が広がる
睡眠室へ一歩足を踏み入れると、外の音が遮断された静かな空間が広がる
そのほか睡眠コースには、仮眠や睡眠時の脳波をリアルタイムでモニタリングし、起床後に睡眠の質が計測できる「睡眠計測アイマスク」が用意されている。

「我々は睡眠カフェを通じて、利用者の睡眠の質を上げるきっかけを作ることができればと考えています。まずは自身の睡眠の質を理解いただき、日々の睡眠を見直してもらえたら嬉しいですね」

ネスレ日本では社内にも仮眠スペースを取り入れ、コーヒーナップを実践しているという。またオフィスにテントを設置するなど、仮眠体験を提供するイベントも期間限定で開催し、自社だけでなく取引先の方にも、その良さを知ってもらうための取り組みを行っていると、高岡氏は話す。

「一度体験すれば、効果を実感いただけると思います。オフィスでも仮眠のための環境を作る方法はあると思いますので、コーヒーナップを取り入れて、ぜひ働き方改革に取り組んでみてください」

1日3杯のコーヒー習慣が、健康維持をサポートする

日本をはじめ世界各国で、ポリフェノールを豊富に含んだコーヒーと健康に関するさまざまな研究報告がなされているのをご存じだろうか。

ポリフェノールとは、老化などとの関連性が高いといわれる活性酸素と戦うために、植物が作り出す物質。一般的に赤ワインをはじめ、抹茶、ココアなどの飲料やチョコレート類などの食品に多く含まれているが、コーヒーが赤ワインと同等量のポリフェノールを含有することはあまり知られていない。水分補給にもなるコーヒーを、毎日の生活リズムに合わせて小まめに、かつ継続的に飲むことは、ポリフェノールの賢い摂り方という点でも健康にプラスに作用する。

こうした背景を受け、ネスレ日本ではライフスタイルに合わせて1日3杯のコーヒーを飲む習慣を広めようとしている。

「コーヒーの魅力は、含有するポリフェノールや、香り、味という物性的な良さはもちろんあります。が、何よりも人と人がつながるきっかけになることだと思っています。コーヒーを通じて会話が生まれ、そのコミュニケーションによって仕事がうまく運んだり、ちょっとした悩みの解決への糸口になったりするかもしれません」と高岡氏。

ビジネスパーソンにとってパフォーマンスの向上のみならず、新たなコミュニケーションを生み出すソーシャルな一面も持ち合わせるコーヒー。新たな習慣として、ビジネスに役立ててみてはいかがだろうか。

ネスカフェ 睡眠カフェ 大井町店
https://suimin-cafe.jp/
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