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CULTURE

家具との新しい付き合い方を提案──
サブスクリプション型家具利用サービス
「サブスクライフ」とは

2019.04.12 FRI
家具との新しい付き合い方を提案── サブスクリプション型家具利用サービス「サブスクライフ」とは

音楽や動画配信をはじめ、あらゆる分野で急速に普及するサブスクリプションサービス。なかでも家具の定額制というこれまでにないジャンルのサブスクリプションで注目を集めるのが、家具関係のベンチャー「カマルクジャパン」だ。家具との新しい付き合い方を提案するサービス「サブスクライフ」について、代表の町野健氏に聞いた。

Text & Edit by Hitomi Miyao

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家具の買い方を変える、サブスクリプションという発想

最近、家具を買ったのはいつですか?――こう聞かれて、すぐに答えられる人はどのくらいいるだろうか。家具は暮らしに密着している割に、購入頻度が少ないものの代表格に挙げられる。大きくて移動が大変なうえ、金額も安くはなく、処分するにも費用や手間がかかるなど、手軽に買い替えられるものではないからだ。

そんな家具の買い替えに対するハードルを下げ、家具との付き合い方だけでなく家具業界にも新風を吹き込むべく、家具関係のベンチャー企業である「カマルク」が手がけるのが、サブスクリプション型販売サービス「サブスクライフ」だ。

「2017年にアメリカを訪れた際、当時現地でブームを巻き起こしていたサブスクリプションに出会い、これは『日本でも流行る』と感じました。そこで弊社のビジネスである家具とサブスクリプションを組み合わせることを思いついたんです。おしゃれにして、消費者に役立つサービスモデルにすればきっと受け入れられると思いました」。サブスクライフを立ち上げたきっかけについて、カマルクジャパン代表取締役社長の町野健氏はこう語る。
 かつてはキュレーションメディア「アンテナ」の発案者として活躍し、2015年に「カマルクジャパン」を設立した
かつてはキュレーションメディア「アンテナ」の発案者として活躍し、2015年に「カマルクジャパン」を設立した
「サブスクライフ」のサービス内容は、ユーザーが家具やインテリア雑貨など取り扱い商品の利用期間を3ヵ月〜24ヵ月の間で決め、期間と商品の定価に応じて設定された金額を毎月定額で支払うというもの。デポジットや申込金がかからず、ラグなど安いものだと月額100円台から利用できるため、単身赴任や進学など短期間の利用が前提の場合でも気軽に活用できる。また、利用していた商品が不要になった場合、回収まで面倒をみてもらえるのが魅力だ。

「選択した利用期間を過ぎると、『買い取り』、『継続』、『返却』の3つの選択肢が提示されます。ご利用期間中にお支払いいただく費用は、定価を超えることがないように設定しています。買い取りを選んだ際には、それまでの利用料金の総額と定価との差額を支払うことで自分のものにできます。継続の場合は、システム料をお支払いいただくことで、不要になった際の回収をサポートします。返却の場合は、こちらで回収の手配をします」
サブスクリプションを活用すれば、気分やライフスタイルの変化にあわせて気軽にインテリアを変えられる
サブスクリプションを活用すれば、気分やライフスタイルの変化にあわせて気軽にインテリアを変えられる
購入した家具と部屋のミスマッチや引っ越し時の処分など、家具の買い替えにまつわる悩みやハードルを低減し、もっと自由で気軽にインテリアを楽しむきっかけを与えてくれるサブスクライフのシステム。利用した際の支払い総額は定価以下に設定されているため、一定期間使用したあと売ったと考えれば、結果的にお得に利用することができる。最終的に購入した場合も、通常家具を買う場合と比べて初期費用を抑えることができ、ローンで購入する際との比較では、金利がかからないという利点がある。また、サブスクライフに返却された家具については、中古市場で二次流通させるなど無駄が出ない仕組みになっているという。

家具業界に新たな販路を拓き、イノベーションを巻き起こす

もうひとつのサブスクライフの魅力は、家具の幅広いラインナップ。扱うテイストは多彩でブランドにして40余り、アイテムは大型家具からインテリア雑貨まで含めると2万5000種類を超える。「アクメ」や「ジャーナルスタンダードファニチャー」など家具の人気ブランドも取り揃えていて、さまざまなテイストやニーズに応えられるようになっているのがポイントだ。
サービス開始後1年にも満たないが、多くのメーカーと協力関係を結ぶことができた理由は、家具業界が抱える構造的な問題にあると町野氏はいう。

「日本では、海外に比べて家具を買い換える回数が少ないといわれています。メーカー側にとっては購入頻度が低いため安定した売上を確保しづらいうえ、家具は大型なものが多いため配送や在庫管理にも手間がかかる。いい家具を作っているのに売り方に悩んでいるメーカーが意外に多く、新しい流通経路が求められていると感じていました」

実際、サブスクライフへの参入を交渉した家具メーカーのほとんどが、協力を快諾してくれているのだという。家具入れ替えの頻度を上げるプラットフォームとしてサブスクライフを機能させることで、業界全体を活性化していきたいと町野氏は話す。
ソファやダイニングテーブルなどの大物家具のほか、ラグやクッションなどもラインナップする
ソファやダイニングテーブルなどの大物家具のほか、ラグやクッションなどもラインナップする
「家具マーケットにおいて、ECで購入されている比率はわずか4%程度です。この数値には、『家具は実店舗で実物を見て買うもの』という固定概念が影響していると思います。ですが洋服だって、少し前までは店で買うのが当たり前でした。アパレルは試着ができないからEC販売に向かないといわれていたのに、インターネットで洋服を購入する人の割合は飛躍的に増え続けています。アパレルの例を鑑みると、基本的に持ち帰りができない家具は、洋服よりもECとの相性がいいかもしれません。その先入観の突破口になる可能性が、サブスクリプションにはあるのではないかと考えています」

さまざまなメーカーの協力を得た現在は、ユーザーを増やしていく段階。少し前までは法人ユーザーが多かったが、個人ユーザーも世代を問わず飛躍的に増え、手応えを感じているという。

ユーザーの買い方と家具メーカーの売り方、その両方をイノベートしていく可能性を秘めたサブスクライフ。インテリアをファッションのように替え、部屋でも気軽に個性を表現する未来は、すぐそこまで来ているのかもしれない。


サブスクライフ
https://subsclife.com 
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