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CULTURE

「家族って何?」──変化するファミリーの定義

2018.12.28 FRI
「家族って何?」──変化するファミリーの定義

欧米を中心に「家族」のかたちが大きく変化している。伝統的な「血縁」を“ゆるぎない絆”としてファミリーの枠を定義する考え方から、知的興味や趣味、価値観を共有したり、育児などでお互いを助け合うなど、緩やかな人間関係をベースにした概念へとダイナミックにシフトしている。

(読了時間:約2分)

© Stylus 2018, Getty Images

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拡大する“家族”の概念

“Chosen Family”(=選ばれた家族)。この言葉を耳にしたことはあるだろうか?端的にいえば、血縁的なつながりにこだわらず、自らの意志で“家族”を構成するメンバーを選ぶファミリーを指す。親子のみで形成される「核家族」と入れ替わるように、より複雑で包括的な家族構成が台頭しはじめた今日では、伝統的な血縁関係を超えて幅広くメンバーを受け入れたり、知的興味や趣味などお互いの共通項を基礎として“家族”という枠組みを設定するというように、家族という概念の自由度が高まりつつあるのだ。

実際、イギリスのメディアエージェンシー「the7stars」の調査によると、イギリスに暮らす家族のうち12%に当たる世帯は、自分たちのルールに従って家族構成を決定する自発的なChosen Familyであるという。また家族の概念が拡大を遂げた背景には、テクノロジーの発達も寄与している。「23andMe」をはじめとする一般向け遺伝子検査キットの登場によって、同様に遺伝子テストを受けた、何世代も前の祖先を共有する遠い血縁関係にある親戚とSNSを介してつながることも可能になり、この関係をもとにまったく新しいファミリー像を構成する例も少なくない。

育児の新しいパートナーシップ

また同時に、恋愛関係にない2者が同居し、協力して子どもを育てるという、選択的な共同育児のパートナーシップの高まりも、新たな家族の形態を推し進める要因となっている。2017年の統計によれば、アメリカに住むシングルマザーのうち過半数の58%が、恋人以外の人と同居し、子どもを育てることを検討したいと考えているという。実際、恋愛関係にないパートナーシップを通して育児を行いたいと思っている人をマッチングするサービスの数も増加傾向にある。

多世代が同居する大家族への回帰

育児のサポート、あるいは両親の代理として孫を育てることに大きな責任を負う祖父母世代が多くなってきたことにより、多世代が一つ屋根の下に同居する「大家族」への回帰の傾向も強まっている。2016年の国勢調査によると、アメリカでは祖父母と暮らす子どもの数が1970年と比較して倍増し、260万人にのぼる祖父母世代が孫の育児を任されているという。オーストラリアでも状況は同様で、祖父母の61%が定期的に育児を担当しているという。

この結果、アメリカでは多世代同居をしている家庭の数が過去最高記録を達成し、人口の20%を占める6400万人が一つ屋根の下で多世代の家族と一緒に暮らしている。この状況はイギリスでも同じで、2025年までに多世代同居をする人は2015年から47%増加して220万人になると予測されている。
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