VISIONARYMAGAZINE BY LEXUS

CRAFTSMANSHIP

中目黒に出現した
クラシカルモダンなたたずまいの店──
「ワードローブ・トリートメント」の正体とは!?

2018.12.14 FRI
中目黒に出現したクラシカルモダンなたたずまいの店── 「ワードローブ・トリートメント」の正体とは!?

洋服屋かと思いきや商品がない。バーかと思いきや昼間から営業している。そしてヘアサロンかと思いきや店内に人気が少ない──この春、東京・池尻大橋の住宅街に出現した「ワードローブ・トリートメント」が、好事家たちの間で密かな話題となっている。会員制サロンのようなたたずまいのニュースポットは、いったいどんな施設なのか。その真相を探ってみた。

(読了時間:約5分)

Text by Junya Hasegawa @ america
Photographs by Teppei Hoshida

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「一客主義」を掲げる、服飾専門のエステティシャン

この「ワードローブ・トリートメント」の業態をひと言で表現するなら、やはり“高級クリーニング店”だろうか。なるほどこの店構えは、上質なサービスを提供する店であることを言外に主張するものであり、サロン風の店構えとクリーニング店という実体とのギャップによる面白さは、非常に「今っぽい」と言えるかもしれない。

だが話を聞けば聞くほど、そしてサービスについて知れば知るほど、“高級クリーニング店”というありきたりな表現では、ワードローブ・トリートメントの本質を伝えきれないと感じてしまうことだろう。むしろ誤解すら生じるかもしれない。なにか他にふさわしい言葉はないものか……。思案した挙げ句に思いついたのが“服飾エステ”という言葉である。オーダーメイドに似た“一客主義”というコンセプトを掲げ、まるで美容エステのような丁寧なカウンセリングを経て、最善にして自分好みのクリーニング施術を受けることができる。これこそまさに衣服のエステ、すなわち“服飾エステ”と呼ぶにふさわしいサービスといえるのではないだろうか。
スタンダードバーのような、重厚なウッドカウンターを備えた店内
スタンダードバーのような、重厚なウッドカウンターを備えた店内
カウンターの縁にはメジャーがあしらわれ、テーラーのようなムードも醸し出す
カウンターの縁にはメジャーがあしらわれ、テーラーのようなムードも醸し出す

ドライクリーニングではすべての汚れは落ちない

そもそもドライクリーニングという手法は、石油系溶剤により油性の汚れのみを溶かし出し(汗などの水性の汚れは蓄積されて残ったまま)、大切な衣服の柔らかさやしなやかさ、そして艷やかな質感を損ねてしまう。だが現実問題として、コートやスーツなどのテーラードアイテムなどは、自宅でのクリーニングが不可能なため既存のクリーニング店に任せるしかないが、その仕上がりに満足感を得られない洋服好きは多い。

それに対して“一客主義”を掲げるワードローブ・ トリートメントは、文字通り顧客一人ひとりから預かった衣類を1点1点個別に、最適なメソッドで洗浄するオーダーメイド・クリーニングを行う。一般的なクリーニング店のように、大型マシンに大量の衣類を投げ込んでかきまぜるなどといった(衣類のストレスとなる)プロセスは存在しないのだ。

業界初の「汗抜きクリーニング」は、アイテムそれぞれの素材や状態に合わせて最適な加工剤(洗浄液)を使用し、最適な時間を掛け、生地の奥の奥まですっきり洗浄。乾燥は常温のドライボックスでハンガーにつるしたまま静止乾燥し、カシミアやウールなどはふっくら軽やかに、コットンやリネンはさらりとハリのある質感へと蘇らせてくれる。さらにテーラードアイテムには高度なアイロンワークを施し、新品時のような立体感と柔らかなフォルムまで復元。その仕上がりはファッション業界のエキスパートたちを驚愕させるに十分過ぎるクオリティを誇る。
衣類にストレスを与えない、常温での高速な静止乾燥を可能とするボックス式立体乾燥機
衣類にストレスを与えない、常温での高速な静止乾燥を可能とするボックス式立体乾燥機
衣類本来の3次元的シルエットを復活させる、プレスやアイロンワークはまさに職人技
衣類本来の3次元的シルエットを復活させる、プレスやアイロンワークはまさに職人技

決して「No」とは言わないコンシェルジュ

実はこのワードローブ・トリートメント、正確にいえばクリーニング店ではない。クリーニング業界において80年以上の歴史を誇る、株式会社ジャパンが福島県福島市で運営するクリーニング工場「匠スタジオ」のショールーム/オーダーサロンとでもいうべき存在なのだ。

この「匠スタジオ」というファクトリーこそ、クリーニングサービスの心臓部。80年分のノウハウ、メーカーとの共同開発によるシルエット復元やシミ抜きに関わるテクノロジーの粋が、ぎゅっと凝縮されている。ダウンジャケットやレザーアイテム、バッグ、シューズのクリーニングもお手のもの。デリケートな和装着物で培ったシミ抜きや補色、修復の技術においても最高水準を誇る。

そしてワードローブ・トリートメントには、決して「No」とは言わない、クリーニングのあらゆる専門知識を持った頼もしいコンシェルジュが常駐している。顧客のどんなわがままな要望にも耳を傾け解決策を提案してくれるのだ。スーツは¥9,072から、ジャケットは¥5,292から、シャツは¥3,456から、セーターは¥3,780からと、当然ながら料金は決して安くはない。だがお気に入りの衣類が新品のような見栄えと着心地で戻ってきてくれるなら、リーズナブルだと断言しても過言ではないだろう。

オンライン見積もり、往復送料無料のオーダーが可能なため、遠隔地にお住まいの方も気軽に利用できるが、中目黒駅からの目黒川散歩がてら噂のコンシェルジュを訪ねるという方が、断然楽しくお勧めではある。
諦めかけていた年季の入ったシミや汚れも、ここなら落とせる可能性が
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マシンもオリジナルの加工剤も、素材ごとに使い分けている。もちろん1着ごとに丁寧に作業を行う
マシンもオリジナルの加工剤も、素材ごとに使い分けている。もちろん1着ごとに丁寧に作業を行う
ワードローブ・ トリートメント
目黒区青葉台3-8-10
Tel.03-6416-9133
営業時間:10:00〜20:00
定休日:日曜日・祝休
https://www.wardrobetreatment.jp/
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