“ぴったり”を選ぶのが難しい、靴と足の相関関係
デザインや色、素材感など、衣服を選ぶ際にこだわるポイントは人それぞれ。だが誰にとっても外せないのは、サイズではないだろうか。とりわけ、靴においてはサイズ感が最も重要な要素になる。自分のサイズに合わせて買ったはずの靴が合わなかったり、試着したにも関わらず足が痛くなったり、靴選びで失敗したと感じたことがある人は少なくないはずだ。
その原因は、足の形状が人によって千差万別なことにある。靴の履き心地を左右するポイントは、長さや甲の高さだけでなく、横幅、土踏まずのサイズ、指の長短など、服に比べて極端に多いといわれている。その一方で、靴はセンチやインチ刻みの画一的なサイズ展開が一般的で、しかもメーカーや商品によって規格やサイズ感に大きな違いがあるのが実情だ。自分のサイズ表示がされている靴を買ったのにも関わらず、メーカーやデザインによって足が痛くなるものと快適に履けるものに二分された経験は、誰しも思い当たるのではないだろうか。
そんな靴のサイズ選びに関する問題を解決すべく開発されたのが、靴売り場向けの販売支援サービス「Flicfit」だ。顧客の足の幅や甲など足のサイズを計測する「フットデジタイザ」と、靴の内寸を計測する「シューデジタイザ」という2つの3Dスキャナーを活用し、それらの結果を独自のアルゴリズムでマッチング。ユーザーの足にフィットする靴を瞬時に提案してくれる。
その原因は、足の形状が人によって千差万別なことにある。靴の履き心地を左右するポイントは、長さや甲の高さだけでなく、横幅、土踏まずのサイズ、指の長短など、服に比べて極端に多いといわれている。その一方で、靴はセンチやインチ刻みの画一的なサイズ展開が一般的で、しかもメーカーや商品によって規格やサイズ感に大きな違いがあるのが実情だ。自分のサイズ表示がされている靴を買ったのにも関わらず、メーカーやデザインによって足が痛くなるものと快適に履けるものに二分された経験は、誰しも思い当たるのではないだろうか。
そんな靴のサイズ選びに関する問題を解決すべく開発されたのが、靴売り場向けの販売支援サービス「Flicfit」だ。顧客の足の幅や甲など足のサイズを計測する「フットデジタイザ」と、靴の内寸を計測する「シューデジタイザ」という2つの3Dスキャナーを活用し、それらの結果を独自のアルゴリズムでマッチング。ユーザーの足にフィットする靴を瞬時に提案してくれる。
開発のきっかけについて、代表の廣橋博仁氏はこう語る。「靴の試し履きの難しさを3Dスキャナーによる人体データを活用することで解決できないかと思ったのがきっかけです。これまで、人体データをネット上で活用しようと考えた会社はありました。でもそのどれもが自分にとっては測りたいと思えないようなハードデザインだったり、しっくりきませんでした。そこでオペレーション面でも、テクノロジー面でもユーザーにとっての使いやすさにこだわったシステムづくりを心がけました」
靴というファッション領域に近いものだからこそ、ユーザーが乗りたくなるようなデザインや楽しさを感じるシステムづくりを追求している。「スキャナーとしての精度へのこだわりはもちろんですが、それと同じくらい感覚的な部分を大切にしています。ユーザーは自分の足を測りたいわけではなく、フィットする靴を見つけたいだけなはず。だからこそ足のサイズを測りたいと思わせるようなデザイン、負担にならないスピード感など、体験のあとに感動が生まれるような仕組みにこだわっています」
靴というファッション領域に近いものだからこそ、ユーザーが乗りたくなるようなデザインや楽しさを感じるシステムづくりを追求している。「スキャナーとしての精度へのこだわりはもちろんですが、それと同じくらい感覚的な部分を大切にしています。ユーザーは自分の足を測りたいわけではなく、フィットする靴を見つけたいだけなはず。だからこそ足のサイズを測りたいと思わせるようなデザイン、負担にならないスピード感など、体験のあとに感動が生まれるような仕組みにこだわっています」
2つのスキャナーで、靴と足をマッチング
足のサイズを計測する「フットデジタイザ」は、スタイリッシュで近未来感のあるデザインが印象的。スキャナー上部の「C」のような形状になった部分に4つのセンサーを内蔵し、そこからセンシングして足のサイズを計測する。5〜10秒で両足のスキャニングが完了し、すぐにiPadで確認できるスピーディさも魅力だ。
もう一方の「シューデジタイザ」は、靴の内寸を計測する側にとって負担が少ない設計を追求した。サイズ計測の手順はシンプルで、靴をセットしてボタンを押すだけ。距離センサーが靴の内寸を立体化していき、ものの数分で計測が終了するシステムだ。計測の手間を最小限に抑え、小売店が従来のワークフローに取り入れやすいよう開発されている。「いまは靴のサイズごとに計測してもらっていますが、いくつかのサイズを測ればアルゴリズム上で全サイズをグレーディングできるような新しいソフトウエアを開発中です。近い将来、もっと作業を効率化できるようになると思います」
これら2つのスキャナーで計測したデータは、即座にクラウド上でマッチングされる。店にある在庫のなかから足にフィットするお薦めの靴がリストアップされ、iPad上ですぐにチェックすることができる仕組みだ。リストアップされた靴のサイズはすでに自分の足にマッチしているため、あとはユーザーが好みのデザインを選ぶだけでいい。
これら2つのスキャナーで計測したデータは、即座にクラウド上でマッチングされる。店にある在庫のなかから足にフィットするお薦めの靴がリストアップされ、iPad上ですぐにチェックすることができる仕組みだ。リストアップされた靴のサイズはすでに自分の足にマッチしているため、あとはユーザーが好みのデザインを選ぶだけでいい。
ユーザーだけでなく、販売する側にもメリットを
「このシステムを活用すれば店頭での接客の効率化にもつながるので、実店舗での運用に有効だと考えています。靴の小売店は多くのサイズを揃えるため在庫が多くなりがちで、店舗の多くは在庫スペースに割かざるを得ないのが実情です。そのため坪効率が悪く、地価の高い都市部の店舗などでは固定費も問題になっています。『Flicfit』のシステムなら、店にデザインの見本となる商品だけ置いておき、実際の商品は物流センターから配送するなど、最適化することが可能です」
数年に渡る開発やテスト運用を経て、この春から本格的な運用を開始した「Flicfit」。現在、都市部の大手百貨店で実験的にサービスをスタートしている。「店頭で『フットデジタイザ』を体験したユーザーが実際に靴を購入する率は高い数値をキープしています。現在は、運用するなかで見えてきた課題を解決していきつつ、データのプラットフォームを整えていっている段階です。たとえば『マッチングしたけど数週間後に足が痛くなって返品された』などのデータを細かく取っていくことで、さらなる精度を追求していく予定です」
ユーザーの靴選びを快適にするだけでなく、販売店が抱える課題を解決できる可能性を秘めている「Flicfit」のシステム。将来的には、ECサイトでの活用も視野に入れているという。双方にとって快適なショッピングを楽しめる日は、そう遠くないのかもしれない。
「Flicfit」
https://flicfit.com/
数年に渡る開発やテスト運用を経て、この春から本格的な運用を開始した「Flicfit」。現在、都市部の大手百貨店で実験的にサービスをスタートしている。「店頭で『フットデジタイザ』を体験したユーザーが実際に靴を購入する率は高い数値をキープしています。現在は、運用するなかで見えてきた課題を解決していきつつ、データのプラットフォームを整えていっている段階です。たとえば『マッチングしたけど数週間後に足が痛くなって返品された』などのデータを細かく取っていくことで、さらなる精度を追求していく予定です」
ユーザーの靴選びを快適にするだけでなく、販売店が抱える課題を解決できる可能性を秘めている「Flicfit」のシステム。将来的には、ECサイトでの活用も視野に入れているという。双方にとって快適なショッピングを楽しめる日は、そう遠くないのかもしれない。
「Flicfit」
https://flicfit.com/
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