JOURNEY

スクランブル交差点の波に乗る──
新感覚のデジタルアート「BIT WAVE SURFIN’」が渋谷に出現

2018.10.08 MON
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スクランブル交差点の波に乗る──
新感覚のデジタルアート「BIT WAVE SURFIN’」が渋谷に出現

2018.10.08 MON
スクランブル交差点の波に乗る──新感覚のデジタルアート「BIT WAVE SURFIN’」が渋谷に出現
スクランブル交差点の波に乗る──新感覚のデジタルアート「BIT WAVE SURFIN’」が渋谷に出現

渋谷スクランブル交差点の人流解析データを用いたデジタルスポーツのインスタレーション「BIT WAVE SURFIN’」が、9月10日から17日までの期間限定で渋谷マークシティに出現した。“デジタルの波”に乗る新感覚のサーフィンの模様をリポートする。

(読了時間:約4分)

Text by Yuka Tsukano
Photographs by Hirohiko Mochizuki

デジタルの“波”に乗るインスタレーション「BIT WAVE SURFIN’」

渋谷スクランブル交差点は、日本一人通りが多いといっても過言ではない場所。その歩行者のデータをもとに生成したデジタルの“波”に乗るインスタレーション「BIT WAVE SURFIN’」が、渋谷マークシティに現れた。
ゴツゴツと揺れるサーフボードとダイナミックな映像により、振り落とされそうな感覚に
ゴツゴツと揺れるサーフボードとダイナミックな映像により、振り落とされそうな感覚に
スクランブル交差点を見下ろす渋谷テレビジョンの定点カメラから得た歩行者の流れ、量、属性に関するデータをリアルタイムに解析。そのデータをもとにデジタルの波「ビットウェーブ」を生成し、サーフボードの動きと映像を連動させた体験を作り出している。さらに、時間帯によってもインスタレーション映像が変化する。

このインスタレーションは、渋谷マークシティ1Fのオープンスペースに設置されており、会期中は子どもから大人までさまざまな人が、デジタルの波に乗るという新しい体験を楽しんだ。
サーフボードは3台設置されている。ボードの長さはウェイクボードと同じくらい
サーフボードは3台設置されている。ボードの長さはウェイクボードと同じくらい
体験者は渋谷スクランブル交差点の様子を映し出す大型ビジョンに正対したサーフボードに乗るだけ。信号が青に変わり歩行者が動き出すと、人の流れに合わせてサーフボードと映像が動き始める。信号が赤になって人の動きが静まるまでの約1分間、体験者はボードの上で、その瞬間だけのデジタルの波に身をまかせるのである。

ボードの動きが変動する一番の要因は、人の量と動き。人の量が多く、歩くスピードが速ければ、ボードが傾く角度が大きくなり、傾く際のスピードも速まる。つまり、振動は激しさを増す。人の量は多いが、歩くスピードが遅ければ、ボードの傾く角度は大きく、傾く際のスピードは緩やかになるという仕組みだ。

年齢や性別の属性は、映像演出を変化させるきっかけとして働く。男性が多ければ青味かつ鋭角的な映像、女性が多ければ赤味かつ曲線的な映像が表示され、さらに年齢傾向で色数の変化が加わる。

ストリートで行うサーフィンらしく、ゴツゴツとした揺れを感じながら、眼前に広がる映像を捉え、サーフボードの上でバランスをとる。はたから見ると揺れは小さく見えるが、吸い込まれそうな映像の効果と相まって、実際には振り落とされそうなほど。バランス感覚が試される。
信号が赤の間はボードの動きは止まり、ビジョンには渋谷スクランブル交差点の様子が映し出される
信号が赤の間はボードの動きは止まり、ビジョンには渋谷スクランブル交差点の様子が映し出される

今後は情報の波に乗るサーフィンも

このインスタレーションは、渋谷駅を中心に9月7日から17日にかけて開催されたイベント「SOCIAL INNOVATION WEEK SHIBUYA 2018」のプログラムのひとつとして、クリエイティブエージェンシーの「イメージソース」と「カケザン」、そして「NTT」の3社が共創したもの。
カケザン代表取締役社長の長尾啓樹氏(左)とイメージソース チーフクリエイティブオフィサーの藤牧篤氏
カケザン代表取締役社長の長尾啓樹氏(左)とイメージソース チーフクリエイティブオフィサーの藤牧篤氏
企画、制作、開発を手がけたイメージソースのチーフクリエイティブオフィサー、藤牧篤氏は次のように話す。

「サーフィンが2020年からオリンピックで新種目として採用されることで注目度は高まっていますが、サーフィンは海に行かないと体験できない敷居が高いスポーツという側面も持っています。この特殊なスポーツに気軽に触れる機会だったり、より興味を持ってもらうための導入として、デジタルで体験できるシティサーフィンを開発しました」
信号が青に変わると、リアルタイムに歩行者の流れ、量、属性の解析をスタート
信号が青に変わると、リアルタイムに歩行者の流れ、量、属性の解析をスタート
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「BIT WAVE SURFIN’」は、渋谷スクランブル交差点だけでなく、人通りがあればどんな場所でも成立する。「人通りの多い有名なスポットは渋谷以外にも存在していますので、各地を巡ってみたいですね。ゆくゆくは人の波だけでなく、情報の波、SNSの波などに乗るサーフィンにもチャレンジしたい」と藤牧氏。2020年のスポーツの祭典に向けて、デジタルスポーツの波はさらに大きくなりそうだ。
実際の渋谷スクランブル交差点の様子。雨でも人通りは多い
実際の渋谷スクランブル交差点の様子。雨でも人通りは多い

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