特筆すべき3つのポイント
「The Ned」を仕掛けたのは、ニューヨークのホスピタリティ企業であるSydell Groupと、グローバルで会員制クラブを展開するSoho House。「The Ned」は全体的に1920年代をテーマにデザインされているのだが、これまでの類似施設とは明らかに異なる、特筆すべき3つのポイントから本施設を紹介しよう。
さまざまなニーズに対応した民主的なサービス
252もある客室は、約1畳ほどのカプセルホテルのような部屋(一泊150ポンド)から1泊2000ポンド以上もするスイートまで、さまざまな選択肢が用意されている。ちなみに、年会費は3000ポンド。また、建物内に合計9つあるレストラン(そのうち2つは、会員限定)は、バゲットサンドやサラダが人気のパリスタイルのカフェ「Sou」から、伝統的なイギリス料理が楽しめる24時間オープンの「Millie's Lounge」、さらにユダヤ料理のデリ「Zobler's Delicatessen」や、会員と宿泊客専用の「Lutyens Grill」などがラインナップ。こちらもさまざまなニーズに対応している。
フェミニスト的な雰囲気
金融街は往々にして男性的なイメージの強い場所であり、また、ロンドン市では、高収入な職業に就いている人口の93%は男性という統計がある。この傾向にあえて抗うかのように、「The Ned」ではフェミニスト的なアプローチを意図的に取り入れ、可能な限りジェンダー・バランスに配慮している(利用客の男女比は、現在、男性55:女性45)。この理念を反映するかのように、会員制のバー「The Vault」に飾られている100点のアートワークのうち93点が、女流作家によるものである。
美に対するあらゆるニーズに応えるワンストップ・スパ
「The Ned」にはまた、会員と宿泊客向けのラグジュアリーなスパがある。ここでは、ロンドンの高級スパブランド「Cowshed」のプロダクトやメニュー、高級スキンケアブランド「IS Clinical」によるLEDを用いたフェイシャルトリートメント、エキスプレス・マニュキュア、ロンドンのコスメブランド「Trish McEvoy」によるクイック・タッチアップ(簡単なお化粧直し)などを受けることができる。さらにスパには、スペイン人のカリスマ・ヘアドレッサー、ミゲル・ペレスの世界初のヘアサロンも併設し、ワンストップで、美に対するあらゆるニーズに応えている。