2018 SUPER GT ROUND 4 CHANG SUPER GT RACE SAT 30 JUN - SUN 1 JUL 2018 CHANG INTERNATIONAL CIRCUIT, THAILAND

GT500 / GT300レポート

DENSO KOBELCO SARD LC500が今季初優勝。
LEXUS が表彰台独占!

2018 SUPER GT500 第 4 戦「CHANG SUPER GT RACE」レポート
30th Jun - 1st Jul, 2018

DENSO KOBELCO SARD LC500 が予選 3 位を獲得!

第 3 戦の SUZUKA GT 300Km Fan Festival より約 7 週間のインターバルを経た 2018 年の SUPER GT はタイ王国へ上陸。6 月 30 日(土)、7 月 1 日(日)、チャン・インターナショナル・サーキットを舞台にシリーズ唯一の海外ラウンドとなる「Chang SUPER GT RACE」が開催された。

タイの首都、バンコクから約 400kmh 北東に位置するブリーラム県のチャン・インターナショナル・サーキットで SUPER GT が初めて開催されたのは、コースが設立されたばかりの 2014 年のことだった。

「サーキットを建設しても開催するレースはアマチュアチームを対象にしたレースだけという状況が予想されていたので、プロモーションのためにも目玉になるプロフェッショナルかつ国際的なレースが必要だった。クルマのレースに関しては、いくつか候補があったけれど、SUPER GT は GT1 を視野に入れた魅力的なレギュレーションを持っていたし、何よりも競争力が高くてアジアで成功した実績を持っていたので最優先に誘致した」

そう語るのはチャン・インターナショナル・サーキットのマネージング・ディレクターを務めるオット氏で、「SUPER GT はレベルの高いシリーズ。同シリーズを誘致したことでコースマーシャルはもちろん、タイのチームを含めて全体的にモータースポーツのレベルアップに繋がった」とその効果を語る。

かくして SUPER GT はタイのモータースポーツシーンにとっても欠かすことのできないビッグイベントとして定着しているが、このチャン・インターナショナル・サーキットで LEXUS 勢は過去 4 大会で 3 勝をマークするなど豊富な実績を持つ。それだけに 5 回目の開催となる2018年の大会でも躍進が期待されていたのだが、6 月 30 日(土)、雨上がりに行われた予選では 6 台中 4 台の LC500 が Q1 で敗退する苦戦の展開に。そのなかで気を吐いたのが、DENSO KOBELCO SARD LC500 だった。「Q1 は開始直前に雨が降るなど難しいコンディションとなるなか、カムイ(小林可夢偉)が素晴らしい走りをしてくれた。Q2 は僅差でポールポジションには届かなかったがクルマの状態は悪くない」とヘイキ・コバライネン選手が語るように Q1 を 6 位で突破した DENSO KOBELCO SARD LC500 は Q2 で 3 位と上位に食い込んだ。

DENSO KOBELCO SARD LC500が今季初優勝。LEXUSが表彰台独占!

7 月 1 日(日)、決戦を控えたチャン・インターナショナル・サーキットは朝から晴天に恵まれていた。亜熱帯特有の蒸し暑さがトラックを覆うなか、15 時 03 分、66 ラップの決勝が幕を開ける。2 列目からスタートした DENSO KOBELCO SARD LC500 は前日から引き続き好調をキープしアグレッシブな走りを序盤から見せる。コバライネン選手のドライビングにより、ホワイト×レッドの LC500 は 1 コーナーで KEIHIN NSX-GT をかわして 2 位に浮上すると、その後も予選 1 位の MOTUL MUGEN NSX-GT の背後につけてトップへのプレッシャーをかけ続ける。

この DENSO KOBELCO SARD LC500 の躍進に呼応するように、その他の LC500 も快進撃を披露。「ラッキーな部分もあったが、できることは全てやり遂げた」とスターティングドライバーを務めた山下健太選手が語るように予選 6 位の WedsSport ADVAN LC500 が 11 周目に 3 位へ浮上したほか、予選で 11 位と出遅れていた WAKO’S 4CR LC500フェリックス・ローゼンクヴィスト選手の猛プッシュで 14 周目には 4 位へ浮上する。

そして、19 周目にはトップの MOTUL MUGEN NSX-GT を攻め立てていた DENSO KOBELCO SARD LC500 が鮮やかなオーバーテイクで首位へ。さらに 27 周目には WAKO’S 4CR LC500 が 2 位へポジションアップを果たし、WedsSport ADVAN LC500 が 3 位に続き、LEXUS 勢が前半でレースを支配する展開に。30 周目を過ぎると各チームは後半戦に備えて続々とピットイン。31 周目には 3 位の WedsSport ADVAN LC500 がピットイン。35 周目には 2 位の WAKO’S 4CR LC500、続く 36 周目にはトップの DENSO KOBELCO SARD LC500 がピットインを実施し、ドライバー交代および給油とタイヤ交換を実施する。

上位に並んでいた LEXUS 勢はピットワークにおいてもロスのない作業で送り出され、DENSO KOBELCO SARD LC500 がトップ、WAKO’S 4CR LC500 が 2 位、WedsSport ADVAN LC500 が 3 位とそれぞれポジションをキープする。この 3 台に続いたのが予選で 10 位に沈んでいた au TOM’S LC500 で、28 周目に中嶋一貴選手から 6 位で LC500 を託された関口雄飛選手がホワイト×オレンジの LC500 を駆り立て一気に 4 位へ浮上する。

39 周目に入ると小林選手の DENSO KOBELCO SARD LC500 と大嶋和也選手の WAKO’S 4CR LC500 が激しいトップ争いを展開。この 2 台の攻防戦はテール・トゥ・ノーズの状態で終盤まで続くものの、DENSO KOBELCO SARD LC500 はトップを堅守する。さらに終盤の 56 周目には驚異的なハイペースでプッシュし続けた関口選手の au TOM’S LC500 が WAKO’S 4CR LC500 をパスし 2 位にジャンプアップ。ここから DENSO KOBELCO SARD LC500 の小林可夢偉選手との一騎打ちのトップ争いが展開される。

しかし幕切れは意外なものだった。65 周目、ホワイト×レッドの LC500 とホワイド×オレンジの LC500 によるトップ争いは最終ラップに入り、1 コーナーから 2 コーナーへのトップ争いの行方をカメラが追っていく。その時、au TOM’S LC500 のスローダウンするマシンがサーキットビジョンに映し出され、見守っていたギャラリーたちの落胆のため息がスタンドに響いた。「計算どおり給油したが、気温が上がったことで半周だけガソリンが足りなかった」と語るのは、LEXUS TEAM au TOM’S のチーフエンジニア、東條力氏だが、その言葉どおり、au TOM’S LC500 はチェッカーを目前にしてガス欠でストップすることとなった。常にギリギリで戦っているレースだからこそ、稀に起こるドラマであった。

こうして追走者の影から逃れた DENSO KOBELCO SARD LC500 はゆっくりとチェッカーを受けた。「開幕戦の岡山は下位に終わり、第 2 戦の富士は 2 位、第 3 戦の鈴鹿は私のミスでリタイアとジェットコースターのようなシーズンとなるなか、カムイ(小林)と優勝できたことは重要なことだと思う」とコバライネン選手、「初めてのサーキットで、しかも決勝を走るのも開幕戦の岡山以来というなかで勝てたことはすごく嬉しい」と小林選手が語るように、DENSO KOBELCO SARD LC500 が LEXUS 勢として今季初優勝を果たしたほか、小林選手が SUPER GT での自身初優勝を獲得した。

さらに WAKO’S 4CR LC500 が 2 位、WedsSport ADVAN LC500 が 3 位に入賞を果たし、LEXUS 勢が表彰台を独占。予選13位と厳しいスタートを強いられていた ZENT CERUMO LC500 が 4 位入賞を果たすなど LEXUS 勢が遠き東南アジアの地で 1-2-3-4 フィニッシュを達成した。なお GT300 クラスでは GT500 クラス同様に終盤まで息をのむ展開のなか、SYNTIUM LMcorsa RC F GT3 が 3 位表彰台を獲得した。

次回は 8 月の富士スピードウェイでの GT 初開催となる約 800㎞ にもおよぶ 500 マイルレース。いよいよ灼熱の戦いはハイライトを迎える。

BASE MODEL

WINNER TEAM

Po No. MACHINE DRIVER LAPS BEST LAP Diff.(km/h) TIRE WH
1 39 DENSO KOBELCO SARD LC500
LEXUS LC500 / RI4AG
ヘイキ・コバライネン
小林 可夢偉
66 1'25.548 1:36'42.825 BS 30
2 6 WAKO'S 4CR LC500
LEXUS LC500 / RI4AG
大嶋 和也
F.ローゼンクヴィスト
66 1'25.412 2.860 BS 28
3 19 WedsSport ADVAN LC500
LEXUS LC500 / RI4AG
国本 雄資
山下 健太
66 1'25.132 12.969 YH 4
4 38 ZENT CERUMO LC500
LEXUS LC500 / RI4AG
立川 祐路
石浦 宏明
66 1'25.355 38.836 BS 36
5 16 MOTUL MUGEN NSX-GT
Honda NSX-GT / HR-417E
武藤 英紀
中嶋 大祐
66 1'25.526 42.813 YH 2
6 12 カルソニック IMPUL GT-R
NISSAN GT-R NISMO GT500 / NR20A
佐々木 大樹
ヤン・マーデンボロー
66 1'25.833 43.449 BS 26
7 17 KEIHIN NSX-GT
Honda NSX-GT / HR-417E
塚越 広大
小暮 卓史
66 1'26.219 1'05.798 BS 42
8 1 KeePer TOM'S LC500
LEXUS LC500 / RI4AG
平川 亮
ニック・キャシディ
66 1'25.966 1'06.628 BS 52
9 64 Epson Modulo NSX-GT
Honda NSX-GT / HR-417E
ベルトラン・バゲット
松浦 孝亮
66 1'25.979 1'10.271 DL 2
10 36 au TOM'S LC500
LEXUS LC500 / RI4AG
中嶋 一貴
関口 雄飛
65 1'24.977 1 Lap BS 28
11 100 RAYBRIG NSX-GT
Honda NSX-GT / HR-417E
山本 尚貴
ジェンソン・バトン
65 1'26.150 1 Lap BS 64
12 23 MOTUL AUTECH GT-R
NISSAN GT-R NISMO GT500 / NR20A
松田 次生
ロニー・クインタレッリ
65 1'26.225 1 Lap MI 62
13 3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-R
NISSAN GT-R NISMO GT500 / NR20A
本山 哲
千代 勝正
65 1'26.360 1 Lap MI 18
8 ARTA NSX-GT
Honda NSX-GT / HR-417E
野尻 智紀
伊沢 拓也
35 1'26.771 31 Laps BS 48
24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-R
NISSAN GT-R NISMO GT500 / NR20A
J.P.デ・オリベイラ
高星 明誠
22 1'26.304 44 Laps YH 14

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