2018 SUPER GT ROUND 3 ROUND 3 SUZUKA GT300km RACE SAT 19 - SUN 20 MAY 2018 SUZUKA CIRCUIT, MIE

FINAL GT500決勝レポート(GT500)

2018 SUPER GT500 第3戦「SUZUKA GT 300km RACE」レポート
19th - 20th May, 2018

KeePer TOM’S LC500 が予選 4 位を獲得

ゴールデンウィークの富士スピードウェイで開催された SUPER GT第 2 戦「FUJI GT 500 km RACE」からわずか 2 週間後の 5 月 19 日(土)、20 日(日)に第 3 戦「SUZUKA GT 300km FAN FESTIVAL」が三重県の鈴鹿サーキットを舞台に開催された。

今年はシリーズ最長を誇った「INTERNATIONAL SUZUKA 1000㎞」レースから 5 月の 300km レースへと大きく様変わりした鈴鹿ラウンド。シーズンも折り返し地点を過ぎた真夏のエンデュランスとは打って変わり、5 月の比較的過ごしやすいコンディションで行われるスプリントはいったいどんな新しいドラマを見せてくれるのだろうか。ドライバーズ・サーキットとも称される鈴鹿サーキットは、世界でも珍しい8の字型のサーキットレイアウトで、オールドサーキットならではのタイトなコース幅に、高低差だけでなくアンジュレーションのある複合コーナーを数多く擁し、GT500 マシンが GT300 マシンを大胆にかわしていくスリリングなシーンはレースの命運をつねに左右する。

7 年間の F1 参戦を経て、2015 年より SUPER GT へ参戦をしている LEXUS TEAM SARDヘイキ・コバライネン選手も「SUPER GT は速度差のある 2 つのクラスが混走しているから、GT500 マ シンでGT300マシンをかわしていくには、非常に高いレベルのドライビングスキルが必要。SUPER GT のドライバーたちは本当にレベルが高い。予選のタイム差を見たら分かるだろう」と語った。

今年から元 F1 ドライバーであるジェンソン・バトン選手の参戦が話題をさらったが、世界選手権で活躍したトップドライバーたちが集う近年の SUPER GT だけに、19 日(土)に行われた予選でも驚きの展開が繰り広げられた。当日は気温が上がらずエンジンパワーが出しやすいコンディションでありながら、さらにストレートは追風でトップスピードが伸び、S 字コーナーでは向かい風によりダウンフォースが増幅するという気象条件も重なって、Q1 では鈴鹿のコースレコードを次々と塗り替えていく混戦に会場は大いに沸いた。しかし、そのなかにおいて LEXUS 勢は苦戦を強いられていた。

「ウォームアップがうまくできなかったうえ、アタックラップも他車にひっかかってしまった」と LEXUS TEAM LEMANS WAKO’S のチーフエンジニア、田中耕太郎氏が語るように、14位に留まった WAKO’S 4CR LC500 をはじめ、DENSO KOBELCO SARD LC500 が 13 位、ZENT CERUMO LC500 が 10 位、WedsSport ADVAN LC500 が 9 位と 6 台中 4 台の LC500 が予選 Q1 で敗退した。

一方、中嶋一貴選手のアタックにより7位でQ1を突破した au TOM’S LC500関口雄飛選手がステアリングを握った Q2 では 8 位とタイムが伸び悩む。そのなかで順調にタイムアップを果たしたのが、ニック・キャシディ選手のアタックにより 5 位で Q1 を通過した KeePer TOM’S LC500 だった。「クルマのバランスは悪くない。Q1 でウォームアップに時間がかかっていたので、Q2 では最初にコースへ出て、うまくタイヤを温めることができたし、クリーンなアタックもできたので良い予選だった」と Q2 を担当した平川亮選手が振り返ったように、KeePer TOM’S LC500 が LEXUS 勢の最上位となる予選 4 位、セカンドロウ獲得した。

KeePer TOM’S LC500 が 3 位入賞を果たし、今季 2 度目の表彰台を獲得!

明けた翌 20 日(日)、鈴鹿サーキットには朝から青空が広がる。15 台の GT500 車両が隊列を組みながらゆっくりと最終コーナーを立ち上がり、15 時 28 分、52 周の決勝がスタートした。ここで素晴らしいスタートを見せたのが、予選で 4 位の KeePer TOM’S LC500 だった。「1 コーナーでパスするのはリスキーだったが、接触することなくフェアなバトルができた」とキャシディ選手が語ったように、予選で 3 位につけていた KEIHIN NSX-GT をかわして 3 位に浮上。その後も KeePer TOM’S LC500 は予選 1 位の ARTA NSX-GT、予選 2 位の RAYBRIG NSX-GT を追走し、11 周目には RAYBRIG NSX-GT の背後につけ、テール・トゥ・ノーズの状態で 2 位争いを繰り広げるもなかなか前に出ることができない。13 周目、ペースが上がらずにテールエンドの 15 位まで後退した DENSO KOBELCO SARD LC500 がデグナーカーブでコースアウトを喫したことで、14 周目にセーフティカーが導入された。トップとの差はなくなり、レースは振り出しへと戻る。

19 周目にレースが再開されると、KeePer TOM’S LC500 がオープニングラップを再現するかのように素晴らしいパフォーマンスを披露。「セーフティカーの解除後のリスタートでは、ポジションアップを狙っていた」とキャシディ選手。RAYBRIG NSX-GT を 1 コーナーでの手に汗握るサイド・バイ・サイドのバトルを制して 2 位に浮上する。

24 周終了時点でトップの ARTA NSX-GT と同時に 2 位 KeePer TOM’S LC500 がピットイン。平川選手にドライバー交代、給油、タイヤ交換を終え再びトラックに送り出すものの、ARTA NSX-GT とのポジション逆転は叶わない。さらに、平川選手が「タイヤの温めに時間がかかったことで後続にかわされてしまった」と語るように、先にピット作業を済ませていた RAYBRIG NSX-GT に再び 2 位のポジションを奪われてしまう。ようやくタイヤに熱が入り、ふたたび前 2 台の NSX-GT を追走するものの、ポジションアップを果たすことはできず、KeePer TOM’S LC500 は 3 位でチェッカーを受けた。

「逆転はできなかったけれど、(平川)亮もチームも素晴らしい仕事をしてくれた。とても満足の行く結果だと思う」と笑顔を見せるキャシディ選手に対して、平川選手は「ニック(キャシディ)が上手く抜いてきてくれたおかげで、実質 2 番手でピットに戻ってきたけれど、ペースだけを考えると前を走っていた 2 台のホンダにはかなわなかった。表彰台は嬉しいけれど、僕自身はあまり満足の行く結果ではない」と唇を噛む。とはいえ、ライバル勢の後塵を浴びながらも、苦戦のなかで今季2度目の表彰台を獲得しただけに、KeePer TOM’S LC500 にとっては価値あるポディウムになることだろう。

一方、レース終盤でひときわ注目を集めたのが、予選で 8 位と出遅れていた au TOM’S LC500 で、サーキットビジョンにはホワイト×オレンジの LC500 によるオーバーテイクショーが映し出されていた。

30 周目、GT500 クラスで最後にピットストップを行った au TOM’S LC500 は 13 位でコースに復帰することとなったが、「走り始めからペースは良かった」と後半戦を担当した関口選手が語るように、au TOM’S LC500 は 31 周目に 12 位、37 周目には 11 位、38 周目には 10 位、39 周目には 8 位と次々にポジションアップを果たしていく。さらに 40 周目に 6 位へジャンプアップすると 49 周目には 5 位へ浮上。そして、その快進撃は最終ラップのシケインでフィナーレを迎えることとなる。

「ギリギリだったけれど最後までプッシュし続けた」と関口選手は語るように最終ラップまで追走の手を緩めなかった au TOM’S LC500 は、4 位につけていたカルソニックIMPUL GT-R に並びながら最終ラップのシケインに侵入。次の瞬間、コースサイドのモニターには交錯したスカイブルーの GT-R とホワイト×オレンジの LC500 が軽く接触するシーンが映し出されたものの、体制を立て直した 2 台はそのままの順位でチェッカーを受ける。

「ビリでピットを出ていたので、ひとつでもポジションを上げてポイントを取りたかった。最後は抜きたかったけどタイヤがロックしてしまった」と苦笑いする関口選手に対して、「僕が台無しにしたレースを(関口)雄飛が立て直してくれた」と前半コースアウトをした中嶋一貴選手が語れば、LEXUS TEAM au TOM’Sの伊藤大輔監督も「予選で失敗したり、前半は一貴が押し出されたりといろいろとあったけれど、クルマのパフォーマンスは悪くなかった。最後は雄飛がいいトライをしてくれた」とレースを振り返った。

最終リザルトこそ 5 位に終わったが、au TOM’S LC500 が見せた鬼気迫る快進撃は鈴鹿に詰めかけた多くのレースファンを魅了。大きな手応えを掴んだだけに au TOM’S LC500 は次戦につながる入賞となったに違いない。

なお、29 台で争われた GT300 クラスでは K-tunes Racing LMcorsa の K-tunes RC F GT3 が予選で唯一 1 分 55 秒台でポールポジションを獲得。そして決勝でも新田守男選手と中山雄一選手が見事ポール・トゥ・ウインを達成。K-tunes Racing LMcorsa が初優勝を果たした。

Po No. MACHINE DRIVER LAPS BEST LAP Diff.(km/h) TIRE WH
1 8 ARTA NSX-GT
Honda NSX-GT / HR-417E
野尻 智紀
伊沢 拓也
52 1'48.261 1'46'39.770 BS 6
2 100 RAYBRIG NSX-GT
Honda NSX-GT / HR-417E
山本 尚貴
ジェンソン・バトン
52 1'49.426 2.793 BS 34
3 1 KeePer TOM'S LC500
LEXUS LC500 / RI4AG
平川 亮
ニック・キャシディ
52 1'49.853 11.387 BS 30
4 12 カルソニック IMPUL GT-R
NISSAN GT-R NISMO GT500 / NR20A
佐々木 大樹
ヤン・マーデンボロー
52 1'50.353 38.088 BS 10
5 36 au TOM'S LC500
LEXUS LC500 / RI4AG
中嶋 一貴
関口 雄飛
52 1'50.499 38.704 BS 16
6 23 MOTUL AUTECH GT-R
NISSAN GT-R NISMO GT500 / NR20A
松田 次生
ロニー・クインタレッリ
52 1'51.244 40.753 MI 52
7 3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-R
NISSAN GT-R NISMO GT500 / NR20A
本山 哲
千代 勝正
52 1'50.764 1'04.810 MI 10
8 38 ZENT CERUMO LC500
LEXUS LC500 / RI4AG
立川 祐路
石浦 宏明
52 1'51.038 1'05.387 BS 30
9 24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-R
NISSAN GT-R NISMO GT500 / NR20A
J.P.デ・オリベイラ
高星 明誠
52 1'51.521 1'05.558 YH 10
10 64 Epson Modulo NSX-GT
Honda NSX-GT / HR-417E
ベルトラン・バゲット
松浦 孝亮
52 1'49.763 1'06.095 DL
11 17 KEIHIN NSX-GT
Honda NSX-GT / HR-417E
塚越 広大
小暮 卓史
52 1'50.121 1'17.487 BS 42
12 6 WAKO'S 4CR LC500
LEXUS LC500 / RI4AG
大嶋 和也
ジェームス・ロシター
52 1'51.387 1'18.066 BS 28
13 19 WedsSport ADVAN LC500
LEXUS LC500 / RI4AG
国本 雄資
山下 健太
52 1'50.839 1'32.827 YH 4
16 MOTUL MUGEN NSX-GT
Honda NSX-GT / HR-417E
武藤 英紀
中嶋 大祐
23 1'50.871 29 Laps YH 2
39 DENSO KOBELCO SARD LC500
LEXUS LC500 / RI4AG
ヘイキ・コバライネン
小林 可夢偉
12 1'51.373 40 Laps BS 30

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