2018 SUPER GT ROUND 2 ROUND 2 FUJI GT500km RACE THU 03 - FRI 04 MAY 2018 FUJI SPEEDWAY, SHIZUOKA

FINAL GT500決勝レポート(GT500)

2018 SUPER GT500 第2戦「FUJI GT 500km RACE」レポート
3rd - 4th May, 2018

ZENT CERUMO LC500 がポールポジション、WAKO’S 4CR LC500 が予選 2 位を獲得

2018 年の SUPER GT 第 2 戦「FUJI GT 500km RACE」がゴールデンクィークの 5 月 3 日(木)、5月4日(金)、富士スピードウェイを舞台に開催された。2 日間で延べ 8 万 6000 人の観客が詰めかけるなか、シリーズで 2 番目の走行距離を誇るロングレースが開催された。

SUPER GT の GT500 クラスは“世界最速の GT レース”と言われている。事実、同日開催の WEC へ出場した小林可夢偉選手に代わって DENSO KOBELCO SARD LC500 のステアリングを握った坪井翔選手は、初体験の GT500 マシンの印象について「まず加速力が違うので、アクセルのコントロールがシビア。それに、レギュラー参戦している GT300 マシンはフォーミュラと比べると重たくてコーナリングスピードも速くはないけれど、GT500 はダウンフォースが強くてフィーリング的にはフォーミュラマシンに近い」と語る。

さらに今シーズン GT300 よりステップアップし、WedsSport ADVAN LC500 のステアリングを握る山下健太選手は「今まで乗ってきた GT300 マシンと GT500 マシンでは G フォースがまったく異なる。それにタイヤを含めた開発競争もレベルが違う」と語り、彼らルーキーたちのインプレッションからも、いかに GT500 マシンが異次元のパフォーマンスを持つかがうかがえる。

予選日の 3 日(木)、富士スピードウェイは朝から激しい雨に打たれていた。公式練習の開始時刻となる 8 時 40 分に雨は止んだものの、濃い霧がサーキットに立ち込め、数メートル先も目視できない状態に。その結果、午前中に 1 時間 45 分間の走行が予定されていた公式練習が延期され、昼のピットウォーク後に 30 分間に短縮して実施された。さらには通常は Q1 と Q1 上位 8 台で争われる Q2 といったように予選も 2 回のノックアウト方式で行われているものの、今大会は 20 分間の 1 回のみで実施されるなど予選方式も変更された。

この変則的な予選を攻略したのが、2017 年の同大会でポール・トゥ・ウインを達成した ZENT CERUMO LC500 だった。「石浦選手も速いけれど、立川選手は経験が多いし、富士を得意とするから立川選手に任せた。その判断は間違っていなかった」とは LEXUS TEAM ZENT CERUMO の浜島裕英監督の言葉だが、その期待に応えるかのように立川祐路選手は 30 分間の公式練習では 2 位を獲得。さらに 20 分間で争われた予選でもベストタイムをマーク。「変則的なスケジュールかつ公式練習でもほとんど手応えがなかったけど、うまく調整することができた。今日のポールポジション獲得は素直に嬉しい」と立川選手と語ったように、ZENT CERUMO LC500 が 2 年連続でポールポジションを獲得した。

LEXUS にとって富士スピードウェイはホームサーキットとなるだけにその他の LC500 も好調だった。WAKO’S 4CR LC500 が 0.170 差の 2 位でフロントロウに並んだが、「開幕戦と比較してエンジンが良くなっていた。僅差だったのですごく悔しい」とステアリングを握っていた大嶋和也選手は予選後悔しさを言葉ににじませた。「アタック中に遅いクルマに引っかかってしまった」と平川亮選手が語るように、2017 年のチャンピオン、KeePer TOM’S LC500 は 9 位に沈んだものの、au TOM’S LC500関口雄飛選手のアタックで 4 位、ヘイキ・コバライネン選手の DENSO KOBELCO SARD LC500 が 5 位につけるなどLEXUS勢が好タイムを連発しグリッド上位を独占した。

予選 5 位の DENSO KOBELCO SARD LC500 が 2 位、ZENT CERUMO LC500 が 3 位で表彰台を獲得

決勝を迎えた翌 4 日(金)は天候が好転、富士スピードウェイには青空が広がった。前日の走行時間が少なかったことから、スタート前に設けられている 20 分間のウォームアップ走行が 25 分間に拡大され、各チームはドライバーを変更しながら、マシンのフィーリングを確認して最終調整を実施した。そして赤と青の LC500 が最前列に並ぶなか、14 時 47 分、110 ラップにわたる決勝が幕を開ける。ここで主導権を握ったのは予選 3 位の MOTUL AUTECH GT-Rで、1コーナーで2位に浮上するとダンロップコーナーで一気に首位へ躍り出た。

「23号車(MOTUL AUTECH GT-R)のウォームアップの速さは知っていたけれどあっという間にやられてしまった」とレース後に立川選手が語ったように ZENT CERUMO LC500 はオープニングラップで2位に後退。WAKO’S 4CR LC500 も 3 位となり、レース序盤からライバルの先行を許す展開となる。

その後は立川選手が「ウォームアップの段階からクルマのバランスが悪かった。アンダーステアでペースを上げることができなかった」と語るとおり、2 位に陥落した ZENT CERUMO LC500 は首位の MOTUL AUTECH GT-R のペースについていけずに徐々に遅れだす。代わって猛追を見せたのが、2016 年のチャンピオン、DENSO KOBELCO SARD LC500 だった。

「昨日の予選は自分のミスでタイムアップできなかったが、開幕戦の岡山の段階から確実にクルマは良くなっていた」と語るコバライネン選手のドライブで、DENSO KOBELCO SARD LC500 は予選こそ 5 位と出遅れたものの、決勝では 2 周目に 4 位、4 周目には 3 位とジャンプアップを果たす。

さらに 17 周目には ZENT CERUMO LC500 を交わして DENSO KOBELCO SARD LC500 が 2 位に浮上。その後も DENSO KOBELCO SARD LC500 の勢いは衰えることなく、23 周目、ついに MOTUL AUTECH GT-R を交わして LEXUS 勢の首位を奪還する。

レース 3 分の 1 を消化した 33 周目に入ると 4 位争いをしていたau TOM’S LC500、WAKO’S 4CR LC500を皮切りに各チームが 1 回目のルーティンのピットワークを実施。トップ争いの渦中にある DENSO KOBELCO SARD LC500 および MOTUL AUTECH GT-R も 37 周目に同時にピットイン。 LEXUS TEAM SARD のメカニックたちは MOTUL AUTECH GT-R よりも前で DENSO KOBELCO SARD LC500をコースへ送り出す。さらに、このチームの奮闘に応えるかのようにステアリングを引き継いだ坪井選手も GT500 ルーキーとは思えない素晴らしいパフォーマンスを見せつけた。

「公式練習とウォームアップ走行を含めて、あまりマシンに乗ることができなかったし、コバライネン選手が一気にトップへ浮上したのでプレッシャーが強かった。アウトラップだけは気をつけて走った」という坪井選手の言葉どおり、DENSO KOBELCO SARD LC500 は慎重にラップを重ねていたが、その後は好タイムを連発しながらトップを快走。「最初は緊張していたけれど、クルマのフィーリングがとても良かった。40 ラップの連続走行は初めてだったけれど、GT300 クラスのマシンを交わす時もペースを落とさずに走れたし、タイヤを傷めずに走れた」 坪井選手が 2 位につける MOTUL AUTECH GT-R とのマージンをじわじわと拡大していく。

70 周目を過ぎると GT500 のマシンが 2 回目のピットワークを迎える。トップ争いを展開する DENSO KOBELCO SARD LC500 と MOTUL AUTECH GT-R のピット対決が注目を集めるなか、先に動いたのはレースをリードしていた DENSO KOBELCO SARD LC500 だった。

75 周目、MOTUL AUTECH GT-R に 4.9 秒の差をつけていた DENSO KOBELCO SARD LC500 がピットイン。ここでも LEXUS TEAM SARD のメカニックは完璧なピットワークを披露し、コバライネン選手をコースへと送り出す。一方、このピットストップの間に首位に浮上した 23 号車 MOTUL AUTECH GT-R もその翌周の 76 周目にピットイン。会場の視線がピットアウトしていく23号車とホームストレートを駆け上がってくる DENSO KOBELCO SARD LC500 に注がれるなか、1 コーナーを奪ったのは MOTUL AUTECH GT-R だった。「アウトラップでうまくタイヤを温めることができずに、23 号車(MOTUL AUTECH GT-R)を許してしまった」とレース後にコバライネン選手も語ったが、再びライバルに首位を明け渡す展開となる。

ここから追う立場となった DENSO KOBELCO SARD LC500 だったが、リヤタイヤのグリップ不足によりなかなかペースが上がらず、長いシーズンを見据えて後続とのギャップをコントロールしながら、ポジションキープに切り替えた走りで殊勲の2位入賞を果たした。レース後、「あまり走りこめなかったのに坪井選手が素晴らしい仕事をしてくれた。予選結果を考えると 2 位は悪くないリザルトだと思う」とコバライネン選手が語れば、「準備不足のなかで自分ができる最大限の力を出せたと思う」と坪井選手も達成感のある笑顔をのぞかせた。

一方、3 位争いにおいても LEXUS 勢が激しいポジション争いを展開していた。レース序盤でトップ争いから後退した立川選手の ZENT CERUMO LC500 と WEC に参戦し不在の中嶋一貴選手に代わってジェームス・ロシター選手がステアリングを握る au TOM’S LC500 がテール・トゥ・ノーズの接近戦を展開。「アンダーステアが強くて関口選手に前に行かれてしまった」と石浦選手が語るように第2スティント序盤の 39 周目には au TOM’S LC500 が 3 位へ浮上している。

第3スティントでは 2 回目のピット作業を終えていた大嶋選手の WAKO’S 4CR LC500 が 3 位に浮上していたが、79 周目に再び WAKO’S 4CR LC500 をパスして立川選手の ZENT CERUMO LC500 が 3 位に浮上し 3 位表彰台を獲得する。「ロングランでクルマのバランスが悪かった。3 位に入れたけれど悔しい」と立川選手。「変則的なスケジュールのなか、3 位に入れたのはポイント争いの面で良かった」と石浦選手が語った。そのほか、レース終盤にau TOM’S LC500 が WAKO’S 4CR LC500 を最終コーナーでパスして 4 位、WAKO’S 4CR LC500 が 5 位に入賞し、LEXUS 勢が上位でポイントを獲得した。

エアロバティックパイロット室屋義秀選手が、フライトパフォーマンスの実施を発表

今大会には 2017 年のレッドブル・エアレースでアジア人として初の年間総合チャンピオンに輝いた、室屋義秀選手が来場。会場の LEXUS ブースではスペシャルトークショーが行われ、WAKO’S 4CR LC500 の大嶋選手、フェリックス・ローゼンクヴィスト選手、ZENT CERMO LC500 の立川選手、石浦選手とともに2日間にわたり、陸と空のモータースポーツの魅力をファンに届けた。そして、5 月 26 日(土)および 27 日(日)に千葉県幕張海浜公園を舞台に開催されるシリーズ第 3 戦「レッドブル・エアレース千葉 2018」にむけて、室屋選手は「皆さんの応援のおかげで2連覇しているので、今年も勝って 3 連覇を達成したい」と母国ラウンドへの意気込みを語った。さらに 8 月 4 日(土)および 8 月 5 日(日)に開催される SUPER GT 第 5 戦の富士ラウンドでのフライトパフォーマンスを実施することが同時に発表された。

陸のモータースポーツ SUPER GT と空のモータースポーツ レッドブル・エアレースにチャレンジするLEXUSにとって、500 マイルで争われる第 5 戦の富士は両シリーズの主役たちが共演するだけに特別な一戦になるに違いない。

Po No. MACHINE DRIVER LAPS BEST LAP Diff.(km/h) TIRE WH
1 23 MOTUL AUTECH GT-R
NISSAN GT-R NISMO GT500 / NR20A
松田 次生
ロニー・クインタレッリ
110 1'30.460 2:52'02.048 MI 12
2 39 DENSO KOBELCO SARD LC500
LEXUS LC500 / RI4AG
ヘイキ・コバライネン
坪井 翔
110 1'30.934 9.738 BS
3 38 ZENT CERUMO LC500
LEXUS LC500 / RI4AG
立川 祐路
石浦 宏明
110 1'30.962 23.450 BS 6
4 36 au TOM'S LC500
LEXUS LC500 / RI4AG
ジェームス・ロシター
関口 雄飛
110 1'31.016 33.144 BS
5 6 WAKO'S 4CR LC500
LEXUS LC500 / RI4AG
大嶋 和也
F.ローゼンクヴィスト
110 1'31.316 35.326 BS 16
6 12 カルソニック IMPUL GT-R
NISSAN GT-R NISMO GT500 / NR20A
佐々木 大樹
ヤン・マーデンボロー
110 1'30.809 36.216 BS
7 1 KeePer TOM'S LC500
LEXUS LC500 / RI4AG
平川 亮
ニック・キャシディ
110 1'30.830 38.510 BS 22
8 8 ARTA NSX-GT
Honda NSX-GT / HR-417E
野尻 智紀
伊沢 拓也
110 1'30.675 1'02.192 BS
9 100 RAYBRIG NSX-GT
Honda NSX-GT / HR-417E
山本 尚貴
ジェンソン・バトン
110 1'30.540 1'17.582 BS 30
10 3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-R
NISSAN GT-R NISMO GT500 / NR20A
本山 哲
千代 勝正
109 1'30.723 1 Lap MI 8
11 17 KEIHIN NSX-GT
Honda NSX-GT / HR-417E
塚越 広大
小暮 卓史
108 1'31.807 2 Laps BS 42
12 19 WedsSport ADVAN LC500
LEXUS LC500 / RI4AG
国本 雄資
山下 健太
108 1'31.125 2 Laps YH 4
13 24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-R
NISSAN GT-R NISMO GT500 / NR20A
J.P.デ・オリベイラ
高星 明誠
108 1'31.171 2 Laps YH 10
14 16 MOTUL MUGEN NSX-GT
Honda NSX-GT / HR-417E
武藤 英紀
中嶋 大祐
108 1'30.958 2 Laps YH 2
64 Epson Modulo NSX-GT
Honda NSX-GT / HR-417E
ベルトラン・バゲット
松浦 孝亮
45 1'31.680 65 Laps DL

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