2018 SUPER GT ROUND 1 ROUND 1 OKAYAMA GT300km RACE SAT 07 - SUN 08 APR 2018 OKAYAMA INTERNATIONAL CIRCUIT, OKAYAMA

FINAL GT500決勝レポート(GT500)

2018 SUPER GT500 第1戦「OKAYAMA GT 300km RACE」レポート
7th - 8th Apr, 2018

SUPER GT 2018シーズンを控え、プレシーズンパーティーを開催。

3 月 26 日、LEXUS の情報発信基地「INTERSECT BY LEXUS – TOKYO 」で、 2018 年の SUPER GT に向けたプレシーズン・パーティが開催された。“TEAM LEXUS” の結束を高めるべく、Black & White をテーマに GQ JAPAN のスタイリングによるエレガントな着こなしを披露した 12 名の戦士たちは、ディフェンディングタイトルの獲得を誓った。

それから約 1 週間後の 4 月 7 日(土)、8 日(日)、岡山国際サーキットを舞台に「OKAYAMA GT 300km RACE」で 2018 年の SUPER GT が開幕した。

世界一を演出するタイヤ競争。気温低下に苦戦しながらも WAKO’S 4CR LC500 が予選 4 位を獲得。

SUPER GT の GT 500 クラスは“世界で一番速い GT レース”と称される。その理由のひとつがタイヤ競争にほかならない。 F1 や SUPER FORMULA など国内外の主要カテゴリーがタイヤのワンメイクコントロールを採用するなか、 SUPER GT の GT500 クラスにはブリヂストン、ヨコハマ、ダンロップ、ミシュランが参入し、タイヤの開発競争を展開している。 F1 を経て WEC で活躍、今シーズンより LEXUS TEAM SARD のドライバーとして SUPER GT にフル参戦をしている小林可夢偉選手は「クルマ自体は特殊ではないけれど、タイヤの種類が多くて特性もまったく違う。タイヤ選びやセッティングが非常に難しい」と語る。

さらに同じく F1 を経て WEC で活躍する LEXUS TEAM au TOM’S中嶋一貴選手も「シャーシは DTM、エンジンは SUPER FORMULA と共通だが、 SUPER GT はタイヤがコンペティションになっているので、レースごとに合わせて開発されたグリップ力の高いタイヤを使用している。 SUPER GT が世界最速の GT カーと呼ばれる所以はそこにあると思う」とタイヤが勝利への非常に重要なファクターであることに口を揃えた。

事実、 LEXUS TEAM WedsSport BANDOH を含めて GT500 クラスの 3 チームへタイヤを供給するヨコハマは、オフィシャルサプライヤーとして SUPER FORMULA にもタイヤを供給しているが、その違いについて同社の MST 開発部の秋山一郎氏も「ワンメイクタイヤは全車が同じスペックでバラツキがなく走れるように安定性に重点を置いて開発しているが、 SUPER GT は究極のカスタマイズで速さを追求している。さらにワンメイクタイヤはシーズン中にスペック変更は通常行わないが、 SUPER GT では事前テストを実施して、コースはもちろん、大会当日のコンディションを予想しながらチームの要望に応えたピンポイントの開発を行っている」と年間通じて“面”ではなく、究極的な“点”での開発作業に取り組んでいる様子を語ってくれた。

SUPER GT ではレギュレーションにより、持ち込めるタイヤ本数がドライで 7 セットに定められていることから、事前のテスト結果をもとに本番で使用するタイヤを絞り込むことになるが、気温や路面温度が想定したコンディションとかけ離れた場合は苦戦を強いられるほど SUPER GT のタイヤ開発はシビアな世界なのである。

実際、7 日(土)に行われた予選の Q1 は曇天のなか、ドライで争われたものの、気温 9 ℃、路面温度 15 ℃と例年よりも肌寒いコンディションが影響したのだろう。2017 年の岡山大会ではニューマシン、LC500 を武器に決勝で上位 6 位を独占するなど圧倒的なパフォーマンスを見せていた LEXUS 勢だったが、今大会では苦戦を強いられることとなった。

「予想以上に気温が下がったことでタイヤがうまく機能(グリップ)しなかった」と語るのは、昨年の大会ウイナーである平川亮選手だが、その言葉どおり、KeePer TOM’S LC500 が予選 9 位で Q2 進出を逃したほか、ZENT CERUMO LC500 が 10 位、au TOM’S LC500 が 14 位、DENSO KOBELCO SARD LC500 が 15 位に沈んだ。6 台中 4 台の LC500 が Q1 で敗退した。

約 30 分間のインターバルに岡山国際サーキットは雨に打たれたことから、Q2 はウェット路面のなかで行われることとなったものの、ここでも LEXUS 勢は厳しい戦いを強いられ、Q1 を 7 位で突破した WedsSport ADVAN LC500 はポジションアップを果たせずに 7 位で Q2 を終了。LEXUS 勢の最上位は Q1 を 5 位で突破した WAKO’S 4CR LC500 で、Q2 で 4 位にポジションアップを果たし、決勝のセカンドローを獲得した。

KeePer TOM’S LC500が 3 位で表彰台を獲得。WAKO’S 4CR LC500が4位入賞。

決勝日の 8 日(日)は午前中に雨が路面を濡らしたものの、午後には天候が回復。青空の下、色鮮やかな GT マシンがグリッドに並んだ。スタート直前のモニターにも気温が 11 ℃、路面が 22 ℃まで上昇したことが表示されていたが、このコンディションの変化を告げる情報は LEXUS 勢にとって福音となったに違いない。予選で気温および路面温度の低下に苦しんだ LEXUS は決勝で猛追を披露。その主役を演じたのが、カーナンバー 1 を背負う昨年チャンピオンの KeePer TOM’S LC500 だった。

82 ラップの決勝は 14 時 26 分にスタート。オープニングラップを制したのはポールポジションの KEIHIN NSX-GT で、予選 8 位の MOTUL AUTECH GT-R が 2 位、予選 6 位のフォーラムエンジニアリング ADVAN GT-R が 3 位に浮上。それに続いたのが予選 4 位の WAKO’S 4CR LC500 で、SUPER GT のデビュー戦となるフェリックス・ローゼンクヴィスト選手がポジションをキープするも、「スタートは悪くなかったけれど、GT300 車両をロスなく交わしてくことが難しかった」と語るように、周回遅れが出始めた 7 周目から WAKO’S 4CR LC500 は足踏みを開始した。

代わって進撃を見せたのが、予選 9 位の KeePer TOM’S LC500 だった。「クルマのフィーリングはとても良かったので、うまくポジションを上げることができた」とニック・キャシディ選手が語るようにホワイト×ブルーの LC500 はスタートで 6 位に浮上すると 6 周目には 5 位。さらに 16 周目にはペースの上がらないローゼンクヴィスト選手が駆る WAKO’S 4CR LC500 を交わして 4 位。そして 22 周目にはフォーラムエンジニアリング ADVAN GT-R をかわして 3 位に浮上する。

25 周目、 2 位につけていた MOTUL AUTECH GT-R がジャンプスタートのペナルティによりピットインを行ったことで KeePer TOM’S LC500 は 2 位に浮上し、その後もキャシディ選手は鞭を入れるように LC500 を駆り立て、32 周目からは首位の KEIHIN NSX-GT とテール・トゥ・ノーズの激しいトップ争いを展開。そして 38 周目、「避けられない状況で接触してしまった」とレース後にキャシディ選手は語ったが、KEIHIN NSX-GT とサイド・バイ・サイドでコーナーに雪崩込み、軽い接触をしながらも、ついに KeePer TOM’S LC500 がトップに立つ。

こうしてレースリーダーとなった KeePer TOM’S LC500 だったが、先のバトルで車両にダメージを負ってしまう。さらに 44 周目のピット作業でもタイムロスをして、先にピット作業を終えていた KHEIHIN NSX-GT 、 RAYBRIG NSX-GT に再び先行を許してしまう。セカンドスティントで LC500 のステアリングを託された平川選手によれば「 17 号車との接触でカウルを破損したほか、ステアリングのセンターがずれてまっすぐ走らない状態だった」とのことで、KeePer TOM’S LC500 はピットアウト後にポジションダウンを強いられていく。代わって大嶋和也選手にスイッチした WAKO’S 4CR LC500 が再びポジションアップを果たした。

ほぼ全てのマシンがピット作業を終えた 48 周目には再び KHEIHIN NSX-GT が 1 位、RAYBRIG NSX-GT が 2 位にとなり、WAKO’S 4CR LC500 が 3 位、KeePer TOM’S LC500 が 4 位と続く。そして終盤に向けてこの上位グループで白熱したバトルを見せたのが、LEXUS の 2 チーム、WAKO’S 4CR LC500 と KeePer TOM’S LC500 の 3 位争いだった。

ブルーにピンクのラインが描かれた LC500 とホワイト×ブルーの LC500 は数ラップに渡って激しい攻防戦を展開。56 周目、「マシンにダメージがあったけどドライビングに慣れたこともあって6号車を抜き返すことができた」と平川選手が語るように、再び速さを取り戻した KeePer TOM’S LC500 が WAKO’S 4CR LC500 を交わし 3 位に浮上する。KeePer TOM’S LC500 はそのまま上位 2 台に詰め寄りながらも、 3 位でチェッカーを受けた。

「接触によるダメージがなければ、優勝も狙えたことを考えると悔しいけれど、予選のリザルトを考えると上出来だった」と平川選手が冷静に語れば、「予選 9 位から決勝で 3 位に入れたので文句のないリザルト」とキャシディ選手も笑顔を見せる。

「昨年の開幕時点では LEXUS 勢は優位にいたけれど、今年はホンダも日産も速くなっているので LC500 に圧倒的なアドバンテージはない。厳しい戦いになることが予想されるので、チームとしては確実にポイントを重ねていきたい」。予選終了後にそう語ったのは LEXUS TEAM KeePer TOM’S の関谷正徳監督だが、平川選手、キャシディ選手はその言葉を実践するように 11 ポイントを獲得しただけに KeePer TOM’S LC500 にとって殊勲の 3 位入賞と言えるだろう。

なお、「コンディションとタイヤが合っていなかったのか、ペースが上がらなかった」と大嶋選手が語る WAKO’S 4CR LC500 も 4 位入賞。苦しい展開となる中で貴重な 8 ポイントを獲得しただけにシーズン終盤のタイトル争いで、このリザルトが大きな意味を持つだろう。

Po No. MACHINE DRIVER LAPS BEST LAP Diff.(km/h) TIRE WH
1 17 KEIHIN NSX-GT
Honda NSX-GT / HR-417E
塚越 広大
小暮 卓史
82 1'19.710 1:55'14.381 BS
2 100 RAYBRIG NSX-GT
Honda NSX-GT / HR-417E
山本 尚貴
ジェンソン・バトン
82 1'21.071 1.610 BS
3 1 KeePer TOM'S LC500
LEXUS LC500 / RI4AG
平川 亮
ニック・キャシディ
82 1'21.071 5.582 BS
4 6 WAKO'S 4CR LC500
LEXUS LC500 / RI4AG
大嶋 和也
F.ローゼンクヴィスト
82 1'20.684 5.759 BS
5 23 MOTUL AUTECH GT-R
NISSAN GT-R NISMO GT500 / NR20A
松田 次生
ロニー・クインタレッリ
82 1'20.515 36.990 MI
6 24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-R
NISSAN GT-R NISMO GT500 / NR20A
J.P.デ・オリベイラ
高星 明誠
82 1'20.652 48.375 YH
7 3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-R
NISSAN GT-R NISMO GT500 / NR20A
本山 哲
千代 勝正
82 1'21.002 59.362 MI
8 38 ZENT CERUMO LC500
LEXUS LC500 / RI4AG
立川 祐路
石浦 宏明
82 1'20.930 1'00.357 BS
9 19 WedsSport ADVAN LC500
LEXUS LC500 / RI4AG
国本 雄資
山下 健太
82 1'20.409 1'05.532 YH
10 16 MOTUL MUGEN NSX-GT
Honda NSX-GT / HR-417E
武藤 英紀
中嶋 大祐
82 1'21.714 1'06.532 YH
11 8 ARTA NSX-GT
Honda NSX-GT / HR-417E
野尻 智紀
伊沢 拓也
82 1'20.938 1'07.199 BS
12 39 DENSO KOBELCO SARD LC500
LEXUS LC500 / RI4AG
ヘイキ・コバライネン
小林 可夢偉
82 1'21.657 1'10.110 BS
13 36 au TOM'S LC500
LEXUS LC500 / RI4AG
中嶋 一貴
関口 雄飛
82 1'21.618 1'11.410 BS
14 12 カルソニック IMPUL GT-R
NISSAN GT-R NISMO GT500 / NR20A
佐々木 大樹
ヤン・マーデンボロー
82 1'21.435 1'11.838 BS
15 64 Epson Modulo NSX-GT
Honda NSX-GT / HR-417E
ベルトラン・バゲット
松浦 孝亮
81 1'21.401 1 Lap DL

PAGE TOP