TOUR RESULT

2021.06.17 - 06.20

全米オープン

全米オープン
全米オープン

魔の4ホールが響いて26位タイも、 初日のプレーに見えた王者の風格

 メモリアル・トーナメントからオープンウィークを挟み、松山英樹が臨むのは2021年メジャー第3戦「全米オープン」。開催地は、例年1月終盤にファーマーズ・インシュランス・オープンが行われるトーリーパインズゴルフコースだ。同大会では、2019年に3位タイとなっており、松山自身、好きなコースと過去に明かしてもいる。ただ、1月と6月では芝の勢いが違うし、何より、施されるのは全米オープンのセッティング。松山も、「いつものイメージを消さないと、上には行けないと思います」と、警戒を怠らない。

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 迎えた初日の松山は、もはや王者の風格だった。別の言い方をすれば、優勝を争う上で必要なプレーを、当たり前のように行ったというところだろうか。最初のバーディーは、3番。1打目をグリーン手前のラフに落とし、転がったボールがピン右2.5mを捉えた。7番では、21ヤードの3打目がチップインかと思われたが、ボールはカップで蹴られ、1.5mのパーパットも決まらずボギーとなったが、これがこの日唯一のボギーだった。10番では、125ヤードの2打目をピン左手前4mにつけ、2つ目のバーディー。11番では、15mのパットをねじ込んで、連続バーディーも奪った。2アンダーで、首位と2打差の5位タイ。優勝したマスターズは、初日2位タイだったが、首位と4打差。より良いスタートともいえ、松山も、「本当に良いプレーが出来たなという感じです」と、自らに高評価だ。

 しかし、そんな完璧な内容を続けさせてくれないのも、メジャーであり、全米オープンだ。2日目に、大きな落とし穴が松山を待っていた。スタートの10番で、グリーン左奥12ヤードのラフから、2度もグリーンを捉えられずダブルボギー。11番では、左に曲がった1打目がカートパスで跳ねて、観客席の裏まで到達し、ボギーで留めるのが精一杯だった。12番では、グリーン右手前ラフから30ヤードの3打目を上手くヒット出来ずに3オンを逃し、2mのボギーパットもカップ右を通過。13番では、13mから3パットを喫した。4ホールでまさかの6オーバー。最悪のスタートを切りながら、残る14ホールをよく1アンダーでまとめたとも言えた。14番では3mのチャンスを沈め、18番では、残り264ヤードから2オン2パット。さらなる出血は、3.5mをセーブ出来なかった2番だけに抑えた。通算3オーバーで41位タイ。堂々の優勝争いから一転、首位とは8打差がついた。

 当然ながら松山は、「昨日(初日)みたいに良いプレーが出来れば、まだチャンスがあると思います」と、望みを捨てていなかった。だが、一度ずれた歯車をメジャーの舞台で元に戻すことは、容易ではなかった。8.5mの右に曲がるラインを沈めてバーディー発進とした3日目だが、流れは良い方向には傾かなかった。3番で15mから3パットを喫すると、4番では1打目を左に曲げ、2打目は残り155ヤードの右ラフに出すだけとなって連続ボギー。7番では、20mから再び3パットを叩いた。9番ではグリーン右奥のコレクションエリアから16ヤードの3打目を、見事1mに寄せて2つ目のバーディーとしたが、これも起爆剤にはならなかった。12番で14mから3度目の3パットとすると、14番では1打目を左のペナルティーエリアに打ち込み、15番ではグリーン右手前バンカーから26ヤードの3打目を上手くヒットできず、この日2度目の連続ボギー。最終18番では、残り239ヤードから2オン2パットで3つ目のバーディーも、6つのボギーに対しては少なすぎた。通算6オーバーで54位タイ。首位との差はさらに広がり、11打差となった。

 ただ、バーディーの18番を含め、上がり3ホールはすべて5m以内のバーディーチャンスと、悪くない内容だった。これがヒントになったのだろうか、最終日にやっと、松山のソリッドなプレーが戻ってきた。4番で172ヤードの2打目がピン左奥3mについてバーディーが先行すると、6番では残り206ヤードからピン左奥4m弱を捉えて2つ目のバーディー。後半に入り、10番では6.5mを決め、11番では1打目が左ピンハイ3.5mに絡んで、連続バーディーも決めた。ボギーは、前下がりのライのバンカーから打った23ヤードの3打目で、9mが残った14番のみ。通算3オーバーで、順位を26位タイにまで引き戻した。

 もちろん松山のコメントは、満足には程遠かった。

「順位が順位なだけに、出来たこともあったと思います。2日目と3日目がもったいないゴルフでしたが、そこまで崩れてもオーバーパーにはならないようなゴルフが出来るようになっていきたいと思います」

 しかし、マスターズ優勝で誰もが忘れているのかもしれないが、振り返れば、松山が目澤秀憲コーチを正式に迎えたのは今年1月。新たな試みを始めて、まだわずか6カ月でしかない。メジャーで、今これだけの戦いを出来ていることが、驚異的とも言える。浮き沈みを糧として、少しずつ完成度を高めていった先に、どんな領域が待っているのか。松山にとっても、観る側にとっても、楽しみでしかない。

通算スコア:+3
順位:26T

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松山英樹は2014年1月よりLEXUSの所属となりました。