TOUR RESULT

2021.05.13 - 05.16

AT&Tバイロン・ネルソン選手権

AT&Tバイロン・ネルソン選手権
AT&Tバイロン・ネルソン選手権

メジャー王者の復帰戦は39位タイ 早くも戻ってきた、自分への厳しさ

 日本男子初の快挙から、約1カ月。マスターズウィナー、松山英樹が、「AT&Tバイロン・ネルソン選手権」でツアーに戻ってきた。レンジで練習する松山に、多くの選手らから次々とかかる祝福の声。「日本にいるときはあまり思わなかったけれど、試合会場に来て、選手に会って、実感しています」と、あらためてメジャーチャンピオンとなった喜びが湧き上がる。

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 日本に帰って長期の自主隔離などもあり、クラブはほとんど握っていなかった。

「本当に何もしていなかったので、ちょっと体もなまりすぎて。ゴルフも、こっちに帰って来て初めてラウンドしたくらいなので、慌てて仕上げようかなという感じです」

 しかし、体が覚えているということなのか、悲願を果たしたことによる心の余裕なのか。松山は、初日序盤から次々とチャンスを演出した。初バーディーは、52ヤードの2打目をピン右奥1mに寄せた6番。前半で決まったのが、この1ホールだけだった分、後半序盤にはラッシュが来た。10番では左ラフ142ヤードからの2打目がベタピン。11番では、153ヤードの2打目が奥からスピンで戻って3m。12番では残り228ヤードからピン手前3mに2オンし、楽々2パット。3連続バーディーの固め打ちだ。13番では、花道からの3打目を寄せきれずに初ボギーも、最終18番で3.5mを沈めて取り返し、4アンダー。伸ばし合いの様相で、首位と5打差の54位タイだったが、復帰初日としては上々だろう。

「小さいアプローチとか、バンカーとか、パッティングというところでミスが多かったです」と、ショートゲームのフィーリングが戻っていないことを明かした松山だが、それが、より顕著に表れたのが2日目だった。出だしの10番で、2mのパーパットが決まらず、ボギー発進。11番で3mを沈め、12番では14ヤードの3打目を1mにピタリと寄せて連続バーディーを返したものの、13番では26ヤードのアプローチが3mショートして2つ目のボギーとなり、流れが良くない。その後も、15、18番で2つのバーディーを奪うも、間の16番で22ヤードのアプローチが寄せ切れずボギーと、出入りが激しかった。後半は、5番までに4m以内のバーディーパットを4回数えたが、悉く決まらず、天を仰ぐ場面もあった。奪ったバーディーは、66ヤードの2打目を50㎝に絡めた6番のみ。通算6アンダーは、予選通過も危ぶまれたが、フィールド全体としてはスコアがそれほど伸びず、カットライン上の53位タイ(首位と11打差)で週末を戦う権利を得た。

 2日目までは、インタビューを受ける松山の表情も比較的柔和だったが、3日目から鋭さが増した。マスターズの余韻は薄れ、本格的に戦闘モードに入ったということだろうか。この日、中盤までは、14ヤードの3打目を1m弱につけた5番、右のクリークぎりぎりのラフから35ヤードの3打目を3mに寄せた9番、232ヤードからピン左3mに2オンさせた12番と、3つのパー5で3バーディー。しかし、それ以外はチャンスが少なく、6、7番ではアプローチミスから2ボギーを喫したこともあって、「14番までは全部ダメでした」と、松山らしい厳しい自己評価が聞かれた。一方で、15番以降の4ホールについては、松山も納得のプレーだった。「打ち方もそうですけど、いろいろ考えながらやっていたことが15番のパットで当てはまりました」と言うように、15番では5m、16番では10mを沈めて連続バーディー。18番でも、グリーン左奥から14ヤードの3打目を、エッジにワンクッションさせて3mに寄せて、この日6つ目のバーディーを奪った。

「ショットも、16番から良かったです。きっかけみたいものは見つかりそうかなと」

 視線も、応えるコメントも、完全に次週のメジャー、全米プロゴルフ選手権を見据えたものに変わったと言える。

 最終日は、通算10アンダー、首位と10打差の44位タイから上位を狙ったが、4日間でもっとも目立たない1日となった。14番では、21ヤードの2打目を、奥のピンの段まで突っ込んで、4m弱のパットも沈めた。17番では、7mのミドルパットがカップイン。折り返して3番では、176ヤードの2打目が左ピンハイ1.5mを捉えた。最終9番では、94ヤードの3打目をピン奥2m強につけて、バーディーで笑顔のホールアウト。しかし、2、6番では2.5mのパーパットをセーブ出来ず、チャンスも少なかった。通算12アンダーで39位タイ。松山は、さも当然のように、「何も良くはなかったですね」とバッサリだった。次週に向けても、「優勝を狙うという感じではないけれど、少しでも良い状態で臨めるようにすることがいちばん大事かなと思います」と、控えめなコメントに終始した。

 だが、額面通りに捉えてはいけないし、この言葉は、自分に対して厳しい松山が完全に戻ってきた表れとも言える。マスターズ前のバレロ・テキサスオープンでは、「期待はゼロ」とまで言っていたことを思い出してほしい。しかも、今や松山は、メジャーに勝つということを知っている。この4日間を良いステップとし、少なくとも戦える状態にまで仕上げてくることは間違いない。

通算スコア:-12
順位:39T

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松山英樹は2014年1月よりLEXUSの所属となりました。