TOUR RESULT

2019.06.13 - 06.16

全米オープン

全米オープン
全米オープン

週末に伸ばしあぐねて21位タイも、
さらに深まった「今の感覚」への自信

「出来る人がいるのか」と疑っていた
70%以上のパーオン率を自ら実現

 2週前のメモリアル・トーナメントで今季4度目のトップ10に入り、松山英樹は上り調子で、「全米オープン」を迎えた。初めてのぺブルビーチへの感想にも、明るさが漂う。

「狭いし、グリーンが小さいです。でも、景色は最高です! 先に言っておきます」

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 当地に入って、自身のゴルフの状態は、「ちょっと落ちてきています」というコメントもあったが、それ以外に具体的に言及がなかったから、大きな問題ではなさそうだった。優勝の可能性を聞かれ、「出ているということは、150人のうちの1くらいはあります」と煙に巻こうとする様子に、逆に、今大会への強い期待も見て取れた。

 松山にとって、何より避けたかったのが、初日の大きな出遅れだったことだろう。しかし、最初の18ホールを見る限り、それはまったく気にする必要のないものだった。それどころか、まだまだ充分に余力を残しての立ち上がりに映った。

 インスタートの10番で、グリーン左ラフからの3打目アプローチがいわゆる“ダルマ落とし”のようなショットとなり、ボギー発進となったが、これがまるで目覚ましになったかのようだった。続く11番で92ヤードの2打目をピン左2.5mに絡めてバウンスバックを決めると、14番が秀逸だった。37ヤードの3打目で低く出したボールは、「狙って打ったわけじゃないです」ということだったが、グリーンに乗ってからピン目掛けて見事なラインを描き、カップイン。圧巻のイーグルで、スコアを2アンダーまで一気に引き上げた。

 18番で1.5mのパーパットを決められず、2つ目のボギーを喫したが、後半9ホールに大きな影響は与えなかった。

4番で、114ヤードの2打目をピン左2m強につけ、2つ目のバーディーを奪うと、6番ではグリーン右手前の深いラフから、ヘッドをぶつけるだけのようなアプローチを強いられたものの、ボールはピン手前2mに寄って、3つ目のバーディー。7番で1m強のパーパットをセーブ出来なかったが、2アンダーで首位と4打差という堂々のスタートを決めた。順位は、5月の全米プロ初日17位タイを上回る16位タイ。

 何より、この日はパーオン率が全体で11位タイとなる72.22%と、冴えていた。開幕前、グリーンの小ささを見て、「試合で70%以上乗せられる人がいるのかなと疑問に思いますね」と言っていた本人がやってしまうのだから面白い。入れられなかった5m以内のチャンスも、5つあった。しかも、これでまだアイアンの出来に納得していなかった。

「ドライバーはそんなに悪くなかったんですけど、アイアンが距離感も含めて何かがズレているので、そこを修正出来れば、もうちょっとチャンスが増えるかなという感じですね」

 2日目も、引き続きショットの調子は良く、松山も、「違和感はあまりなかったです」と言う。実際、フェアウェイキープ率は前日と同じく64.29%で、パーオン率も1ホール分減っただけの66.67%。

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ただ、それでもうまくいかない日が出てくるのが、メジャーということなのかもしれない。松山は、前日とは打ってかわり、難しい1日を過ごした。

 序盤からバーディーが先行するものの、ちぐはぐだった。1番で3mのチャンスを沈めて、バーディースタートも、2番ではグリーン左手前バンカーから、グリーンオンに2打を要してボギー。4番でも3mのバーディーパットをしっかりとヒットしてカップインさせたが、5番では80cmのパーパットがカップに蹴られた。松山は、「ああいう短いパットを外していたら、流れが悪くなるということが、今日改めてわかりました」と振り返る。

 後半の10番では、グリーン左手前のラフから19ヤードの3打目が、「最近、練習で多かったが、試合で出るとは思わなかったです」というシャンクとなって、この日3つ目のボギー。13番では、グリーンに乗るまでにバンカー、ラフ、ラフと渡り歩き、1.5mのボギーパットもカップに嫌われて、今大会初のダブルボギーを献上した。この時点で通算1オーバー。あと2打落とせば予選落ちという危険水域にまで達してしまった。

 しかし、ここまで来てようやく松山は、「最初からやればいいのにと思っていました」という攻めの姿勢を取り戻し、残り5ホールを凌ぎ切った。

14番で4m、17番で5mのチャンスが決まらなかったが、最終18番では、76ヤードの3打目をベタピンにつけて、“お先に”のバーディーフィニッシュ。この日の出血を2打に留め、首位と9打差の通算イーブンパー、32位タイで、今シーズン続けている予選落ちなしの記録を、さらに伸ばした。

 調子が結果につながらないもどかしさをたっぷりと味わった分、松山は3日目に向けて意地のコメントを残した。

「良い流れでプレー出来れば、5アンダー、6アンダーも出せなくはないです。良い流れになるような、連続してバーディーを取るプレーなどを早く出来ればと思います」

「自分のやるべきことの範囲が
徐々に狭まってきている」

 思いは、この日のフィールドで最多となる7つのバーディーとなって表れた。1番で159ヤードの2打目を4mにつけ、バーディースタートを決めると、4番で1m強、5番で7m、6番で1.5mを沈めて、怒涛の3連続バーディー。

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バックナインに入って10番で4mを入れ、さらに15番では127ヤードの2打目がピンへと真っすぐに飛んでいき、2mにつくと、16番でもピン右1.5mから下りのパットを慎重に流し込み、連続バーディーを奪った。

 ただその分、出て行くものも多かった。そこには、「今日は、グリーンを外した所、フェアウェイを外した所が、ちょっとつらい位置でした」というツキのなさもあった。3番では3度のラフを経て、グリーンオンに4打を要し、初ボギーとすると、難しい9番では3オン2パットで2つ目のボギー。さらに痛かったのは11番だ。「前半は良いプレーが出来ていたんですけど、後半になって、やっぱり11番のミスパットから流れが悪くなってしまいました」と振り返るように、1.5mのボギーパットがカップ右を通過してダブルボギーを喫すると、13番では4mのパーパットを残してボギーとし、17番でもグリーン右のラフから20ヤードの2打目が5mまでしか寄せられず、積み重なったボギーは4つとなった。結局、縮められたスコアは1打に留まり、通算1アンダー。トップとは10打差の23位タイで最終日に向かうことになった。

 もちろん、目指すのは3日目のゴルフからミスを減らしての、爆発的なスコアだ。

「今日みたいにたくさんバーディーを取って、ボギーを少なく出来れば、上が伸びなかった時にチャンスもあると思います。そういうゴルフをすることが、まず大事ですね」

 言葉通り、松山は最後の18ホールでも、たくさんのバーディーを奪った。始まりは5番。ピン奥4mからのバーディーパットを沈めると、7番のパー3でも、1打目をバックスピンで奥から戻し、ピン左手前2.5mにつけて、2つ目のバーディーを奪った。バックナインに入って10番では、15mの右に曲がるロングパットが見事にカップイン。15番では118ヤードの2打目を1m弱、16番では130ヤードからグリーン右奥のピンにしっかり突っ込んで1.5mを捉え、連続バーディーを決めた。最終18番では、グリーン右手前バンカーからの26ヤードの3打目を2mに寄せて、バーディー締め。前日の7つには及ばなかったものの、6バーディーを量産した。

 しかし、スコアを失ったホールもまた、前日のように多かった。なかでも痛手となったのは、6番。ティーショットから2回連続で、海のある右サイドのペナルティエリアに打ち込み、1m強のダブルボギーパットもカップに蹴られて、今大会初のトリプルボギーとなった。

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とくに、ドロップ後の3番ウッドでの3打目は、「風は右からで、打ち上げを打たなければいけない。ピンも左で、左サイドからはアプローチが寄りにくい……。いろいろ考えていたら、ミスになりました。やることを決めてからアドレスに入ればいいものを、構えてからも少し考えたりしていました」と、要因を明かした。12番では、グリーン左手前のバンカーから17ヤードの2打目が7mオーバー。14番では、左フェアウェイバンカー方向に飛んだ1打目が、バンカー内に留まらずすぐ脇の生い茂ったラフの中に飛び込み、そこからなんとか2m弱のパーパットにまでこぎつけたが、沈んではくれなかった。2つのボギーに1つのトリプルボギー。2日連続で1打伸ばすに留まり、トータル2アンダーは、優勝から11打離れての21位タイ。言っても仕方のないことだが、たとえばもしトリプルボギーがなければ、トップ10(9位タイ)に入れていたのだから、大きな出費だ。テレビのインタビューで、4日間で1イーグル、19バーディーを奪ったことを聞かれた際、松山はすぐに、「下手くそですね」と答えているが、それは正直な思いだろう。ちなみに優勝したゲーリー・ウッドランド(アメリカ)は、4日間で17バーディーだった。

 しかし、良い部分も多くなければ、これだけスコアを稼ぐことは出来ないだろう。

とくに、メジャーの舞台でもショットの違和感がなかったことは意義深いはずだ。松山は、「成績で言えば、2017年は良かったけれど、自分としては今の感覚の方が良いですね」とまで言った。

「自分のやるべきことの範囲が、徐々に狭まってきていると思います。それをしっかり自信を持てる所までとことん練習することが大事だと思います」

 今年最後のメジャー、全英オープンまで1カ月。濃密な時間の末に、松山はどんな結果を持ち帰ることだろうか。開催地は、1951年以来2度目のロイヤルポートラッシュ。松山にとっては、2017年アイリッシュオープンから2年ぶりの北アイルランドとなる。

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スコアボード

HOLE
Par
ROUND4
ROUND3
ROUND2
ROUND1
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 T
4 4 4 4 3 5 3 4 4 4 4 3 4 5 4 4 3 5 71
4
E
4
E
4
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4
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2
-1
8
2
2
1
4
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3
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4
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4
1
4
1
6
2
3
1
3
E
3
E
4
-1
70
-1
3
-1
4
-1
5
E
3
-1
2
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3
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6
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5
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3
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4
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2
4
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4
-1
4
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5
1
3
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3
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4
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3
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4
-2
4
-2
3
-2
6
-1
69
-2

リーダーズボード

Pos Name
1 ゲーリー・ウッドランド
2 ブルックス・ケプカ
3T ザンダー・シャウフェレ
3T ジョン・ラーム
3T チェズ・リアビ
3T ジャスティン・ローズ
7T アダム・スコット
7T ルイ・ウェストヘーゼン
9T ヘンリック・ステンソン
9T チェッソン・ハドレー
9T ロリー・マキロイ
21T 松山英樹
Total Thru Round R1 R2 R3 R4 Strokes
-13 F -2 68 65 69 69 271
-10 F -3 69 69 68 68 274
-7 F -4 66 73 71 67 277
-7 F -3 69 70 70 68 277
-7 F E 68 70 68 71 277
-7 F 3 65 70 68 74 277
-6 F -3 70 69 71 68 278
-6 F 1 66 70 70 72 278
-5 F -1 68 71 70 70 279
-5 F E 68 70 70 71 279
-5 F 1 68 69 70 72 279
-2 F -1 69 73 70 70 282

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松山英樹は2014年1月よりLEXUSの所属となりました。