TOUR RESULT

2019.03.14 - 03.17

プレーヤーズ選手権

プレーヤーズ選手権
プレーヤーズ選手権

決勝ラウンド2日連続60台で8位タイ
課題のパッティングに蘇ってきた自信

パター変更の成功を暗示するように
初日にいきなり10mがカップイン

 松山英樹の3月2戦目は、"第5のメジャー"、「プレーヤーズ選手権」。2007年以来、毎年5月に行われていた大会だが、今年から2006年までの3月開催に戻った。

 前戦のアーノルド・パーマー招待で、松山は最終日にスコアを伸ばせず33位タイとなったが、最大の要因はパッティングの不調だった。そのため、「先週悪かったということで、いろいろな人からの情報が入って、自分なりに考えてやっているんですけど……」というように、今回、対策として複数のパターを用意するなど改善に余念がなかった。

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 実際、初日のスタートホールである10番にやってきた松山のバッグには、従来のクランクネックではなく、ベントネックのパターが入っていた。エースパターとまったく異なるタイプを投入するのは、2017年に一時使用したマレットパター以来だ。

 そして、まるでこの変更の成功を予感させるかのような場面が、いきなりグリーン上で展開された。167ヤードの2打目は奥のピンに対して10m手前に乗ったが、ニューパターから放たれたボールはスネーク気味のラインを描いてカップイン。

「今日は10番で長いパットが入ってくれたので、良かったなと思います」

「今年ずっと入っていなかったところで、今日は10番で入ってくれて、気分的にすごく助かったのが大きかったですね」

 ホールアウト後のテレビインタビューで、2回もこの一打に言及したところに、松山の嬉しさが表れていたようだった。

 ただ、すぐにすべてが解決したわけではなく、「良い所もあり、悪い所もある、非常に微妙なラウンドになりました」との言葉通り、その後の17ホールは一進一退だった。12番で、右ラフから56ヤードの2打目がグリーン奥のコレクションエリアにこぼれてボギーとすると、14番でも2打目をグリーン右の土手に大きく外し、2つ目のボギーを喫した。

続く15番では、右のクロスバンカーから144ヤードの2打目で、左足だけバンカーの外という難しいスタンスを強いられるも、ピン2mに絡めてバウンスバック。しかし、16番では1打目が左に曲がり、木の根元からの2打目で左打ちを強いられて、3つ目のボギー。

 折り返してバックナインではノーボギーで収めて、初日の大きな出遅れを防いだ。2番で、グリーン左奥のコレクションエリアから22ヤードの3打目を、左足下がりのライながら上手くヒットし、1m強につけて3つ目のバーディー。6番では145ヤードの2打目を右ピンハイ1m弱につけ、ようやくバーディーがボギーの数を上回った。最終9番では、4mのパーパットを残すピンチも凌ぐ。「本当は2アンダーか3アンダーで上がらないといけない内容でしたが、最後にボギーを打たなかったので良かったと思います」という締めくくりで通算1アンダー。首位と6打差の53位タイで2日目に向かうことになった。

 この日、しっくりこなかったのはパッティングよりもショット。「良いイメージはあるんですけど、なかなかピッタリはまらないという感じで、それがいま一つショットが絡んでこない原因かなと思います」と松山は評したが、この傾向は2日目に顕著になった。

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前日と同様、パーオン率は64.29%だったが、「ティーショットが良くなればアイアンが悪くなるみたいな感じが続いています」という状態でチャンスは少なかった。前半をすべてパーとしたが、5m以内のバーディートライは6番の右ピンハイ3.5mのみ。流れがやって来ない。

 折り返して10番で、ついに均衡が崩れた。ユーティリティでの1打目を左に曲げて、2打目はフェアウェイに出すだけとなり、ダブルボギー。スコアはオーバーパーとなって、予想カットラインを下回った。続く11番では2.5mがカップ左を通過し、12番でもグリーン右エッジから4.5mのバーディートライが決まらない。じりじりとした時間が過ぎていく。

 それでも最後はなんとかするのが、最近の松山の粘り腰だ。16番では207ヤードの2打目を5番アイアンでピン筋に飛ばし、奥5.5mに2オンさせてこの日の初バーディー。さらに、名物・浮島グリーンの17番では、「流れ的にはフォローだったけど、アゲンストだと思いました」という好判断でピッチングウェッジを9番アイアンに持ち替え、左ピンハイ2mにつけて連続バーディーを奪った。「ああいうショットが打てるなら、『最初からやれ』と思うんですが、なかなか出来ないのが現状ですね」と言いながら、起死回生の2つのショットでカットライン上の1アンダー。トップとは11打差の67位タイで予選通過を果たした。

「ショットに関しては別に得るものは何もなかったですけど、グリーン上では、いままでとちょっと違うやり方をやってみて長いパットが1回入りましたし、悪いパットでも、そんなに大きなミスパットをしたという感じはなかったので、そこは良かったと思います」

 松山は2日間を振り返り、パッティングに及第点を与えた。また、もう一つの課題だったティーショットも、前戦の最終日にドライバーを変更して以来マイナスなコメントは明らかに減ってきていた。もう、あとは結果が出るのを待つだけだったと言えるのかもしれない。

「今日みたいなプレーが出来れば
そう負けることはないと思う」

 ついにその時が訪れたのが、3日目だった。松山らしいチャージが展開された。

 1番で右ラフから156ヤードの2打目を右ピンハイ2.5mにつけてバーディー発進とすると、2番では4.5mに2オンさせて、きっちり2パットで収めて連続バーディー。

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3番では1m強のパーパットを外したが、松山の勢いは変わらない。6番では9mと長めのパットを沈めると、7番では右ラフから140ヤードの2打目をピン手前1m。9番でも、82ヤードの3打目をベタピンにつけて、前半9ホールで5つのバーディーを奪ってみせた。

 後半でも、さらにスコアを伸ばした。10番では左ピンハイ4.5mから下りの右に曲がるラインを読み切り、短いパー4の12番では、グリーン左手前のラフから21ヤードの2打目を1mに寄せて、この日7つ目のバーディー。松山はリーダーボードをあっという間に駆け上がり、通算7アンダーで45人抜きとなる22位タイ。トップとの差も8打に縮めた。

「ショットに関してはかなりいい感じで来ているので、それを明日も続けられるようにするのが大事かなと思います」と、ショットへの手応えを語ったが、データ上ではパッティングの改善が顕著だった。スコアへの貢献度を示すスタッツが、予選2日間はマイナスだったが、この日は1.389。「朝の練習場では、あまり良くなかったです」と言いつつ、「分からないですね、ゴルフって」と笑みも浮かべた。

 もちろん、気持ちを引き締めることも忘れない。ただ、そこには少し余裕も見える。

「ショットは、最後の方になってちょっと違和感を抱いたので、練習で取り除けたらなと思います。全体の感触も、途中は良かったですけど、最後の何ホールかは良くなかったです。スコアが良かったので、あまり気にすることじゃないのかなと思いながら、明日に向けてゆっくり過ごしたいと思います」

 手応えを掴んだ松山は、最終日も当然のようにチャージを見せてくれた。4番で119ヤードの2打目を1.5mにつけてバーディーが先行すると、7番では5.5mを沈めて、前半を2アンダーで折り返した。後半は、出だしの10番こそ、グリーン手前のバンカーから18ヤードの3打目がグリーンをオーバーしてボギーとなったが、すかさず11番ではグリーン右手前バンカーからの3打目を1mに寄せてバウンスバック。続く短いパー4の12番でも、右ラフから44ヤードの2打目を1m強につけて、連続バーディーを奪った。圧巻は、16番パー5。右に池が広がるこのホールは、最終日、グリーン右サイドにカップが切られるのが恒例となっているが、松山は208ヤードの2打目で、スライスをかけてピン左2mを捉えるスーパーショット。今大会初のイーグルを奪った。通算12アンダーの8位タイで、今季3度目のトップ10。

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しかも、「15アンダーくらい行けばチャンスがあるかなと思ったので、ちょっと残念です」と言うのだから、頼もしい。

「短いパットを外していないというのが大きいんじゃないかなと思います。いいプレーが出来たと思いますし、スイングも、小細工しながらでも上手くまとめられる感じではあったので、これが最低レベルくらいになりたいですね」

 松山としては、この内容を優勝争いの只中で出したいところだろうが、今回、それに近い状況でもあっただけに、自信も少なからず深まった様子だ。

「トップ10付近で終われたというのは良かったなと思いますし、後半は上が伸びておらず、3打、4打差ぐらいのところで意識をしながらも、いいショットが打てたり、いいパットが入ってくれてたりしたので良かったなと思います」

 2週後の次戦、WGC-デルテクノロジーズ・マッチプレーに向けても力強かった。

「この1週間でしっかりと整えながら、練習もして、次のマッチプレーにいい状態で入れるようにしたいです。マスターズ前なのであまり変えることなく、今日みたいなプレーが出来ていれば、そう負けることはないと思うので頑張りたいです」

 紆余曲折、試行錯誤は続いたものの、ここに来て確実に調子は上がってきた。3月最後の1戦で、もう一段の仕上げにかかり、松山はジョージア州オーガスタへ向かう。

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スコアボード

HOLE
Par
ROUND4
ROUND3
ROUND2
ROUND1
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 T
4 5 3 4 4 4 4 3 5 4 5 4 3 4 4 5 3 4 72
4
E
5
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3
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-1
4
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4
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-5
3
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-2
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-6
3
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4
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3
-6
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66
-6
4
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5
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4
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4
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4
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4
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3
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5
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6
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2
4
2
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4
1
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4
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72
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4
1
4
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3
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4
E
4
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4
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3
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-1
3
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5
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5
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3
E
5
1
3
E
6
1
3
1
4
1
71
-1

リーダーズボード

Pos Name
1 ロリー・マキロイ
2 ジム・フューリク
3T エディ・ペペレル
3T ジョナサン・ベガス
5T ダスティン・ジョンソン
5T ブラント・スネデカー
5T トミー・フリートウッド
8T 松山・英樹
8T ジャスティン・ローズ
8T ブライアン・ハルマン
8T ジェイソン・デイ
Total Thru Round R1 R2 R3 R4 Strokes
-16 F -2 67 65 70 70 272
-15 F -5 71 64 71 67 273
-14 F -6 72 68 68 66 274
-14 F -6 72 69 67 66 274
-13 F -3 69 68 69 69 275
-13 F -3 69 72 65 69 275
-13 F 1 65 67 70 73 275
-12 F -5 71 72 66 67 276
-12 F -4 74 66 68 68 276
-12 F -2 66 69 71 70 276
-12 F E 70 66 68 72 276

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松山英樹は2014年1月よりLEXUSの所属となりました。