TOUR RESULT

2018.08.09 - 08.12

全米プロゴルフ選手権

全米プロゴルフ選手権
全米プロゴルフ選手権

最終日にようやくチャージで35位タイ
早く本来の位置に戻るために、
次週も参戦へ

リベンジへの思いを強く言えない
現在のゴルフのもどかしさ

 来年から「全米プロゴルフ選手権」は、5月開催にスケジュールが変わる。「暑さとも戦うメジャー」という記憶は、今回のミズーリ州ベルリーブカントリークラブでの100回大会が最後となる。しかし記憶と言えば、日本のファンにとっては何と言っても昨年大会だ。最終日、トップでハーフターンしながら、一緒の組で回ったジャスティン・トーマス(アメリカ)に目の前でタイトルをさらわれた、松山英樹の敗北。ホールアウト後に涙する姿は、誰の心にも深く刻まれている。

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 今年こそリベンジを──。周囲はもちろん期待するし、他ならぬ松山本人が、誰よりも望んでいることだ。ただ現状、それを堂々と言えないところがもどかしい。前週の試合を終えた時、「僕に期待しないでください」「予選落ちすると思います」と語っていたが、そのトーンは今週に入ってもあまり変わらなかった。

「自分に期待していないからラクですよ。ここまで悪いと、すぐに良くなるとは思っていないです。きっかけを掴めればなと思います」

 ただ一方で、「言葉ではそう言っていますけど、やれば気合も入ってきます」と語っていたように、もちろん内心では期するものがあったに違いない。

 初日は10番からのスタート。松山が、「ボギーを打ちそうでしたが、耐えられました」と振り返ったように、この10番と11番の出だし2ホールの粘りが、第1ラウンドの結果に大きく繋がった。10番では2オンならずも、27ヤードの打ち上げのアプローチをベタピンに寄せ、続く11番でも4.5mを残したパーパットをねじ込んだ。

 流れを掴んだのか、13、14番で4m、4.5mとチャンスメイクすると、17番では267ヤードの2打目を残り25ヤードまで運んでバーディーを先行させた。折り返して1番では、148ヤードの2打目を4ヤードしかないショートサイドの3mにつけ、2つ目のバーディー。

 3番ではグリーン右の池のそばから、10ヤードの2打目を見事なロブショットで寄せてパーセーブ。続く4番では、2.5mを残した左に曲がっていったパーパットが、最後にカップ左側にかかって右に落ち、ボギーを逃れた。ボールを拾い上げた松山は、ボールが入っていった軌跡を手で描きながら笑顔を見せた。

 6番ではグリーン奥のカラーから4m強、8番ではピン手前3m強のバーディーチャンスを迎えたが、ともに思ったほど右に切れずにカップインならず。それでも、最後までボギーを叩かずに2アンダーにまとめ、首位と4打差の16位タイは及第点といった表情だった。

「ピンチもありながらノーボギーで抑えられましたし、まずティーショットをフェアウェイに置くことが出来ました。初日としてはいいスコアで回れたんじゃないかなと思います」

 ただ、少しいい所が出てくれば、その分、悪い所が目につく。「評価するまでもないです。フェアウェイから打っても、チャンスについていないですから」とアイアンショットには手厳しい。また、2アンダーというスコアにも安心は出来ない。

「明日、18ホールをいいスコアで回れたら、残りのことを考えます。先週は3アンダーからスタートして、2日目が悪かったですから」

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 2日目は一転、序盤からスコアが大きく動いた。3番ではティーショットを好感触の様子で見送ると、ピン奥からスピンと傾斜で戻って1.5m。この日もバーディーを先行させた。6番では、1打目がグリーン左のコレクションエリアを越えて左ラフまで曲がってしまい、今大会初ボギーを喫したが、7番では130ヤードの2打目を2mにつけるショットで、すかさずバウンスバック。続く8番でも、252ヤードからユーティリティで15mに2オンさせて、スネークラインのイーグルパットはカップ直前で止まってしまったものの、"お先に"のタップインでスコアを通算4アンダーまで伸ばした。

 しかし、前半最終の9番では、段を上る12mから3パットを喫し、10番はパーセーブこそしたものの、ドライバーショットを左に曲げた。松山のゴルフに、少し暗雲が立ち込めてきたかのように見えたちょうどこの時、プレー中断を知らせるホーンがコースに響いた。雷雲接近によるサスペンデッド。結局、第2ラウンドの残りは3日目に持ち越された。

「今くらいの時間でスタートしたい。
それが出来ないのは悔しいですね」

 翌朝7時、プレーを再開した松山は、サスペンデッドを福と為すようなゴルフを展開した。11番では102ヤードの2打目を1.5m、14番では右ラフからの170ヤードを2mにつけて、いずれもバーディーを奪った。1打目を左に大きく曲げ、2打目でレイアップを強いられた15番をボギーとしたものの、17番では4m強のパットを決めて1打を取り返した。

 しかし、最終18番が痛かった。グリーン右手前18ヤードのバンカーから3打目をグリーン奥のラフまで飛ばしてしまい、さらに3打を要してダブルボギー。首位と7打差の通算3アンダー、25位タイで、予選カットのある試合では3戦ぶりに週末でのプレーを決めたが、続く第3ラウンドへの影響では、その解放感を、流れの悪さが上回る格好となった。

 1番では右ラフの残り169ヤードで7番アイアンをチョイスすると、フライヤーでグリーン奥のギャラリースタンドまで飛んでしまい、跳ねたボールは隣の2番のティーインググラウンドまで達して、ボギー発進。3番で6mを沈めてバーディーを返したが、6番では2.5m、9番では7.5mのパートライを残し、さらに2つのボギーを重ねた。

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 ハーフターンして11番で5mのバーディーパットを決め、反撃に転じるかと思われたが、13番が厳しかった。1番の2打目のように、1打目が大きくグリーンをオーバー。そこからグリーンオンまで2打を要してダブルボギーとなり、続く14番でも3.5mのパーパットが決まらなかった。17番で、2オン2パットのバーディーを奪ったが、この日のスコアは3オーバー。通算イーブンパーとなり、順位は63位タイまで急降下した。松山はこの日、計26ホールを回ったが、疲労と不甲斐なさも重なった1日は、どれほど長かったことだろう。

「やっぱり、ラフに入ってしまうと難しくなります。フェアウェイキープ出来なかったのがすべてだと思います。初日、2日目はたまたまフェアウェイに行っていただけです」

 絞り出した言葉の通り、第1、第2ラウンドで二桁に届いていたフェアウェイキープ、パーオンのホール数は、この第3ラウンドでともに一桁になった。

「すべてがうまくいかない状況なので苦しくなるというか、なかなかまとめられないなという感じです。一つでもいいきっかけが見つかればなと思います」

 最終日は全40組中、8組目でのスタート。ひたすら、良いショット、良いストローク、そして一つでも上の順位を求めるだけだ。

 4番で1打目を左に曲げたことをきっかけにダブルボギーを叩いたことで、松山はようやく目が覚めたかのようだった。5番では187ヤードの2打目を4mにオン。6番ではピンを指すティーショットで、手前に着弾したボールはカップのすぐ左を通過して、奥3.5m。連続バーディーで2打をすぐに取り戻した。さらに8番では、142ヤードの3打目をピン手前1.5mにピタリ。3つ目のバーディーを奪った。

 9番で1.5mを外し、前半をイーブンとしたが、後半に入って、松山はさらにギヤを上げた。この日、294ヤードに設定された11番では、ドライバーでピン右5.5mを捉え、鮮やかにイーグルを奪取。続く12番では、5mを決めて通算3アンダーまでスコアを戻した。15番で2m強のパーパットを外したが、それでも松山のショットは揺らがなかった。17番では、右手前バンカーから37ヤードの3打目を80センチ。さらに締めの18番では、164ヤードの2打目を、ここまでのすべての鬱憤を晴らすかのようにピン右手前1m。連続バーディーの上がりで「66」をマークし、トータルスコアを4アンダーまで引き上げた。最終順位は35位タイだった。

 しかし、1日だけのチャージで満足など出来るわけがない。ホールアウト後、素直な願いが言葉になって溢れ出る。

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「こんな所で回りたくないです。今くらいの時間でスタートしたいです。それが今出来ないのは悔しいですね」

 屈辱を濯ぐための一歩となるのが、たびたび言っていた"きっかけ"を見つけることだが、それは出来たのだろうか。

「良いところも少なからずありました。どうしても悪いところがメインになってしまいますが。試合でまたやってみて、徐々に良くなっていけばいいなと思います」

 松山は、「体は相当疲れています」と言いながらも、次週、レギュラーシーズン最終戦、「ウィンダム選手権」に参戦することを決めた。

「また来週からしっかりと、早くトップ争いが出来る所まで戻れるように頑張りたいなと思います」

 プレーオフシリーズ、そして来年のメジャーに向けて、今の松山は休息以上に戦いを欲している。

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スコアボード

HOLE
Par
ROUND4
ROUND3
ROUND2
ROUND1
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 T
4 4 3 4 4 3 4 5 4 4 4 4 3 4 4 3 5 4 70
4
E
4
E
3
E
6
2
3
1
2
E
4
E
4
-1
5
E
4
E
2
-2
3
-3
3
-3
4
-3
5
-2
3
-2
4
-3
3
-4
66
-4
5
1
4
1
2
E
4
E
4
E
4
1
4
1
5
1
5
2
4
2
3
1
4
1
5
3
5
4
4
4
3
4
4
3
4
3
73
3
4
E
4
E
2
-1
4
-1
4
-1
4
E
3
-1
4
-2
5
-1
4
-1
3
-2
4
-2
3
-2
3
-3
5
-2
3
-2
4
-3
6
-1
69
-1
3
-2
4
-2
3
-2
4
-2
4
-2
3
-2
4
-2
5
-2
4
-2
4
E
4
E
4
E
3
E
4
E
4
E
3
E
4
-1
4
-1
68
-2

リーダーズボード

Pos Name
1 ブルックス・ケプカ
2 タイガー・ウッズ
3 アダム・スコット
4T スチュワート・シンク
4T ジョン·ラーム
6T トーマス・ピータース
6T フランチェスコ・モリナリ
6T ジャスティン・トーマス
6T ゲーリー・ウッドランド
10T ラファエル・カブレラ・ベロ
10T ティレル・ハットン
35T 松山英樹
Total Thru Round R1 R2 R3 R4 Strokes
-16 F -4 69 63 66 66 264
-14 F -6 70 66 66 64 266
-13 F -3 70 65 65 67 267
-11 F -3 67 69 66 67 269
-11 F -2 68 67 66 68 269
-10 F -4 67 66 71 66 270
-10 F -3 68 67 68 67 270
-10 F -2 69 65 68 68 270
-10 F -1 64 66 71 69 270
-9 F -6 70 68 69 64 271
-9 F -6 71 67 69 64 271
-4 F -4 68 69 73 66 276

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松山英樹は2014年1月よりLEXUSの所属となりました。