TOUR RESULT

2018.04.05 - 04.08

マスターズ

マスターズ
マスターズ

過去4年でワーストとなる19位
「勝てなかった時点で悔いはある」

「去年より悪いような感じ。
期待値はゼロです」

 2018年も、メジャー初戦の季節となった。松山英樹にとって7回目の「マスターズ」。ここ3年は、2015年5位、2016年7位タイ、2017年11位タイだが、順位とは反比例して、優勝までの距離が年々縮まってきていることを自他ともに感じている。

 それだけに、今年2月の左手のケガが、なおのこと惜しまれる。2月上旬から3月中旬まで休養を余儀なくされ、試合復帰から2試合を挟んでのオーガスタ入り。

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開幕を2日後に控えた火曜日の松山は、なかなか上がらない自身の調子に対し、「去年より悪いような感じがします。全部、最悪ですね」と、バッサリだ。

「やってやるという気持ちは、ここまで悪いとそれもありません。期待値はゼロです。練習場では良いので、"修正する所はない"と思ってコースに行ったら、悪い。どうしようもないですね。頼るものがないので困っています」

 ただし、自分に厳しい松山の言葉を、額面通りに受け取らないほうがいいことは、誰もがわかっている。求めているものが"一番高い場所"だからこその、これらの言葉でもある。実際、初日の松山は、「最悪」と言っていたほどには大きな破綻を見せることなく、18ホールと対峙していた。まずはジャブを打って、現在の自分とオーガスタとの距離感を確認しているかのようでもあった。

 2番では2オンを果たしたものの、27mから3パット。5番では、グリーン上の複雑な起伏を超える26ヤードの3打目アプローチをピタリと寄せてパーとした。6番では、10mのバーディートライがカップに蹴られて、天を仰ぐ。8番では2.5mのチャンスを迎えたが、パットは左を抜けた。前半9ホールには、すべてパーが並んだ。

 後半の序盤も、チャンスとピンチが交互にきた。10番では5.5mのバーディーパットがカップの右を抜けた。アーメンコーナー最初の11番は、2.8mの微妙なパーパットが残るも、右に曲がるラインを読み切った。12番では、1打目をバンカーに入れ、2m弱のパーパットを迎えたが、これもねじ込んだ。13番では、1.8mのチャンスでカップに蹴られた。

 スコアが動いたのは、アーメンコーナーを抜けた直後の14番だった。147ヤードの2打目を打った瞬間、クラブを離した。「中途半端な距離でした。8番アイアンで打ったんですが、引っかけてしまいました。最初に決めていたクラブで打てば良かったですね」という1打は左に曲がって、グリーンサイドに陣取るパトロンの方向へ。3打目アプローチはピンを大きく超えて22.5mを残し、そこから3パット。ダブルボギーを喫した。

 その後もパーのホールが続いたが、最終18番でようやくスコアを1つ戻した。松山は、「やっと開幕しました」と冗談めかしたが、167ヤードの2打目をピン左3mにつけて、わずかに左に切れるラインを流し込んだ。1バーディー、1ダブルボギーで1オーバー。トップとは7打差がついたが、29位タイなら、まずまずかもしれない。特に、14ホール中13ホールを数えたフェアウェイキープが、松山の心持ちにプラスになったことだろう。

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「ティーショットがかなり安定していたので、いい所からセカンドは打てていたんですが、そのセカンドとパッティングがうまく合わせられませんでした。切り替えて頑張ります」

 初日の"慣らし運転"を終えて、スコアを大きく伸ばしていきたい2日目。一転して、松山のスコアは序盤から動いた。まずは、距離が短めの3番。フォローの風に乗せて、1打目を355ヤード飛ばし、グリーン手前25ヤードからの2打目は、右奥のピンに対して、大きく左に曲がるラインを描き、あとわずかでカップインというスーパーアプローチ。タップインでバーディーを先行させる。

 しかし、この日はスコアが行ったり来たりの展開だった。続く4番では2mのパーパットを引っかけて、カップに蹴られた。8番では、30ヤードの3打目を1.5mにつけてバーディー。11番では、30ヤードの難しい3打目を、抜群の距離感で1.2mにつけながら、パーパットはカップの左を抜けた。13番では、168ヤードから2オンに成功し、2パットのバーディー。15番では、5.5mのバーディーパットをねじ込んだ。

 このまま上がれれば、まだ良かったのだが、最終18番が余計だった。15mの大きく右に曲がる下りのバーディーパットは1.2mまで寄ったが、返しのパーパットがカップに蹴られた。

オーガスタでは、比較的簡単なパー5でバーディーを取っていくことがスコアをつくる上で重要で、この日の松山は4ホール中3ホールをものにした。だが、それも3つのボギーで帳消し。1打伸ばしただけに留まり、通算イーブンパーの18位タイ。

 首位との差は9打にまで広がり、ホールアウト後の松山の表情は硬かった。「残り2日間、しっかりとバーディーを取っていけるように頑張ります」とは言うものの、悲願達成が大きく遠のいたことは否めなかった。左手に痛みが走り、4番で飯田光揮トレーナーにチェックしてもらうシーンもあったが、「たぶん、この痛みはゴルフを棄権するほどじゃないと思うので大丈夫」なことが、この日一番の救いだったかもしれない。

「最終組が9番を回っているときに
インタビューでは納得できない」

 とはいっても、2日目で諦めるわけにはもちろんいかない。ムービングデーにビッグスコアを出せれば、まだ……。そんな思いが、3日目の松山のグリーンを狙うショットに表れていた。明らかにピンを指していく弾道が多かった。

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ただ、無常にもチャンスをつかめなかった。距離感がズレるところに、1カ月半の戦線離脱の影響が見て取れた。

 4番では、1打目が手前のバンカーにつかまり、"目玉"となってボギーが先行。7番では、左ラフからの132ヤードがピンをオーバーしたものの、奥の傾斜で1.8mにまで戻ってバーディーを奪い返す。しかし、折り返して10番では、176ヤードの2打目を悪くない様子で見送ったが、ボールはピンを大きく超えて、キャリーでグリーンオーバー。再びボギーを喫した。12番でも、ボールはピン方向に向かったが、奥6.5m。バーディーパットは左に切れ、松山はヒザを折って悔しがった。14番では、パーセーブしたものの、ここでも右ラフ143ヤードからの2打目がグリーン奥にこぼれた。

 ようやく松山が、クラブを手の中でクルクルと落とす仕草を見せたのは、15番。235ヤードの2打目は、ピン手前5mのイーグルチャンスに。パットはショートしたものの、ようやく2つ目のバーディーが来た。さらに続く16番でも、ティーショットをピン方向に飛ばして左1.5mにつけ、連続バーディー。しかし、「15、16番だけですね。ショットが良かったのは」と、ホールアウト後に自虐的に語ったのは、最終18番2日連続ボギーのせいもあっただろう。166ヤードの2打目は、ピンまで53ヤードも残すミスショットとなり、3打目を90cmにつけたものの、パーパットが左を通過した。

「今日、5、6アンダーを出していれば面白い位置にいられたけれど、残念です」

 スコアは前日と同じイーブンパーで、順位は21位タイに下がった。トップは14打先。落胆は大きかった。

「いろいろ考えはありますけど、上手くいかなかったですね」

 最終日の松山に残されたのは、意地を見せ、次に繋がるプレーをすることだけだった。その気持ちは、充分に、ラウンドに発揮された。2番で、グリーン右のバンカーから3打目を90cmに寄せて早速バーディーを奪うと、続く3番では、128ヤードの2打目がピン奥1.5mにピタリ。4番では、1打目をグリーン右のバンカーに打ち込みボギーとしたが、勢いを簡単には萎ませない。5番ではすかさず、10mの複雑なラインを見事に読んで、バウンスバックを果たした。7番ではパーオンを逃したものの、グリーン手前13ヤードから、ピン奥の傾斜を利用してボールを戻す、創造性に富んだアプローチを披露し、パーセーブ。8番では、40ヤードの3打目を2m弱に寄せて、4つ目のバーディーを奪った。順位はこの時点で、14位タイにまで浮上していた。

 しかし、これ以上の爆発が出来なかったところに、松山が本調子でないことがはっきり表れていた。

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9番では4mの左に曲がるラインが右を抜け、後半の13番では、3.5mがカップに蹴られた。15番では、ほぼ2オンのところまで運びながら、そこから3打を要してパー。17番でも、5.8mにつけながら、下りのパットが左に切れて行った。2日目に続いてのアンダーパーとなる3アンダーをマークしたが、松山らしいチャージには程遠く、本人も、「特に何も感想はないです。2日目のほうが良い感じだったと思います」とコメント。7度目のマスターズは通算3アンダーの19位。昨年の11位タイを下回った。

「勝てなかった時点で悔いはあります。最終組がまだ9番を回っている時点で、こうやってインタビューを受けている状況では、到底納得はできませんね」

 大会前に「期待値はゼロ」と言いながら、やはり優勝出来なかった事実が心に刺さる。

「しっかりしたものをつくらないと、ここでは勝てない。改めてそれが分かりました」

 その「しっかりしたもの」をつくるために、今の松山には猶予が必要だ。6月のU.S.オープンまで2カ月強。それが、充分と言える時間であってほしい。

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スコアボード

HOLE
Par
ROUND4
ROUND3
ROUND2
ROUND1
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 T
4 5 4 3 4 3 4 5 4 4 4 3 5 4 5 3 4 4 72
4
E
4
-1
3
-2
4
-1
3
-2
3
-2
4
-2
4
-3
4
-3
4
-3
4
-3
3
-3
5
-3
4
-3
5
-3
3
-3
4
-3
4
-3
69
-3
4
E
5
E
4
E
4
1
4
1
3
1
3
E
5
E
4
E
5
1
4
1
3
1
5
1
4
1
4
E
2
-1
4
-1
5
E
72
E
4
E
5
E
3
-1
4
E
4
E
3
E
4
E
4
-1
4
-1
4
-1
5
E
3
E
4
-1
4
-1
4
-2
3
-2
4
-2
5
-1
71
-1
4
E
5
E
4
E
3
E
4
E
3
E
4
E
5
E
4
E
4
E
4
E
3
E
5
E
6
2
5
2
3
2
4
2
3
1
73
1

リーダーズボード

Pos Name
1 パトリック・リード
2 リッキー・ファウラー
3 ジョーダン・スピース
4 ジョン·ラーム
5T キャメロン・スミス
5T バッバ・ワトソン
5T ヘンリック・ステンソン
5T ロリー・マキロイ
9 マーク・リーシュマン
10T トニー・フィナウ
10T ダスティン・ジョンソン
19 松山英樹
Total Thru Round R1 R2 R3 R4 Strokes
-15 F -1 69 66 67 71 273
-14 F -5 70 72 65 67 274
-13 F -8 66 74 71 64 275
-11 F -3 75 68 65 69 277
-9 F -6 71 72 70 66 279
-9 F -3 73 69 68 69 279
-9 F -2 69 70 70 70 279
-9 F 2 69 71 65 74 279
-8 F -2 70 67 73 70 280
-7 F -6 68 74 73 66 281
-7 F -3 73 68 71 69 281
-3 F -3 73 71 72 69 285

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松山英樹は2014年1月よりLEXUSの所属となりました。