TOUR RESULT

2018.03.21 - 03.25

WGC−デル・テクノロジーズ・マッチプレー選手権

WGC−デル・テクノロジーズ・マッチプレー選手権
WGC−デル・テクノロジーズ・マッチプレー選手権

3年連続となるリーグ戦敗退も、
オーガスタで発揮される強さに期待

大学の先輩、宮里優作との
思わぬリーグ戦第1マッチ

 ここ数年は、松山英樹のマスターズ前最後の1戦となることが多かったワールドゴルフチャンピオンシップ、「デル・テクノロジーズ・マッチプレー選手権」。4人総当たりのリーグ戦を行い、各グループ1位通過の選手だけが、16人によるトーナメント戦に臨むフォーマットだ。

 松山は初日前日の火曜日に、東北福祉大の先輩である、2017年日本ツアー賞金王、宮里優作との練習ラウンドを予定していたのだが、ここで思わぬハプニングが待っていた。

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月曜日夜、予選のグループ分けが決定したのだが、なんと松山と宮里は同じグループ5に入り、しかも初日のマッチで激突することに。月曜夜、松山は宮里に対して、「明日も明後日もお願いします」という、ちょっとおかしみのある連絡をすることとなった。

 肝心のゴルフの現状は、「普通に良いプレーが出来たら勝てると思うけれど、その良いプレーをするのにまだまだ時間が掛かりそうですね」。また、かねてよりマッチプレーは苦手と公言する松山だが、気の置けない先輩とのラウンドが功を奏したのだろうか、初日は、「満足度はけっこう高いです」とまで自己評価するプレーとなった。

 序盤は、宮里のペースだった。1番では、ほぼ同じパッティングのラインから松山が7m、宮里が6mを残し、松山がいわゆる“先生”となったことで、宮里がバーディーを決めて松山の1ダウン。さらに2番では、宮里が先にグリーンエッジからの13.5mの大きく左に曲がるアプローチをパターで直接決めて2ダウンに。

 しかし、7番から松山が反撃を開始する。その7番では、宮里が3mのパーパットを決められず、松山の2mのバーディーパットをコンシード。続く8番では、グリーン左サイドから11ヤードの3打目アプローチをベタピンに寄せてコンシード。宮里は1.5mのパーパットを決められず、マッチは振り出しに戻った。

 さらに、松山はたたみかけた。9番では120ヤードのセカンドショットをベタピンにつけてコンシードとなり、宮里は10mのバーディーパットが決まらず、松山は3ホール連続で取って、1アップで前半を折り返した。

 折り返しての10番でこそ、宮里が12mのロングパットを決めてオーススクエアに戻したが、その後も主導権は松山だった。11番でともにバーディーとしたあとの12番では、宮里が左サイドに広がる池に2打目を打ち込んで、松山が1アップ。さらに13番では、松山が81ヤードの2打目をOKの距離に乗せ、2オンを逃した宮里がアプローチを入れられずに2アップとリードを広げる。

 15番では宮里が2.5mを沈めて差を1つに縮めたが、16番でともにバーディーとした後の17番で、松山がピン手前2mにナイスオン。宮里も先に4mにつけていたが、右に曲がるラインを外し、対する松山はしっかりとバーディーパットをカップに沈めた。2&1で、まずは松山が1勝。ここ2年グループリーグを突破出来ていない松山にとっては、幸先のいいスタートだ。

「不思議な感じでゆっくり回っていました」と言う松山だが、この日はアイアンが切れていた。

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「なかなか最初の方はチャンスにつかなかったですし、パットも入らなかったですが、途中からいいショットが打てたので、パッティングをあまりすることもなく上手くプレーが出来ました。最後の4ホールぐらいは本当にいい勝負だったと思いますし、そのなかで、16、17番をバーディー、バーディーで終われたのは良かったと思います」

 ただ、松山はまだ自分の出来に半信半疑だった。

「先週良くなかったショットという部分で、かなり戻ってきそうな感じはあります。でも、これが先週の3日目みたいに1日だけかもしれないので、掴みつつあるものをしっかりものに出来るようにしたいです」

「言葉もありません」
悉く外れた微妙な距離のパット

 2日目の相手は、オーストラリア出身の24歳、松山よりも年下のキャメロン・スミス。現在世界ランキング50位だが、ダブルス戦となった昨年のチューリッヒクラシック・オブ・ニューオーリンズではスウェーデンのヨナス・ブリクストと組んでツアー初優勝し、今シーズンもすでにトップ10を3回記録するなど勢いに乗っている。

 試合はまさに一進一退の攻防だった。1番ではともに3mほどを残したが、松山がパーセーブ出来なかったのに対し、スミスはカップイン。3番では松山が、180ヤードの2打目をグリーン左サイドの傾斜を利用してベタピンに寄せ、コンシードとなって、すかさずオールスクエアに戻す。5番では、スミスが1オンを決めて、2パットのバーディーとし再び松山をリードすると、続く6番でも、スミスが2オン2パットでバーディーとしたのに対し、松山は3オンも叶わず。差を2つに広げられる。しかし、スミスが続く3ホールを連続ボギーとし、逆に松山が1アップで前半を終える。

 後半も、両者ともにマッチを支配することなく進んだ。松山がこの日、「パットが何より悪かったですね」と言ったように、10番では2mのパーセーブパットが決まらず、続く11番でも2.5mを決められずボギーとしてスミスが逆転。しかし、12番ではスミスが2打目を池に入れ、松山が3mのバーディーパットを決めてオールスクエアとすると、13番でもスミスが2打目をウォーターハザードに打ち込んで、また松山が試合をリードする。

 残り5ホール。いつもの松山ならこのまま押し切れるところだろう。だが、この日はそうはならず、逆にスミスの若さ溢れるアグレッシブさが光った。

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14番では再び松山が1m強のパーパットを決められずオールスクエアになると16番では、スミスが2打目にいわゆる“直ドラ”でグリーン左の窪地にまでボールを運び、さらにそこからのロブショットがカップイン。イーグルでアップを奪う。さらに17番では、入れれば追いつける2mのバーディーパットを決められず、松山は天を仰いだ。これで松山の勝ちはなくなり、18番をともにパーとして、スミスが1アップの勝利。

「最初と最後が悪かったです」という松山だが、前述のようにパッティングの出来が勝利を遠のかせた格好となった。

「風で速いところと遅いところがありましたね。17番は風が当たらないところだったし、短かったのでもっとパンって打てば良かったけど、なかなかうまく打てなかったです。パッティングの不安はなかなか拭えない感じです」

 1勝1敗で迎える3日目は、トーナメント進出に向けて絶対に勝利が必要だ。

「明日がマスターズ前で最後になる可能性があるけど、試合で良いものを掴んで、練習に移りたいと思います。良いパッティングが出来るようなところにもつけたいし、良いパッティングが出来るように考えたいです」

 リーグ戦最後のマッチは、世界ランク34位のパトリック・キャントレー。アマチュア時代は天才と謳われ、昨年11月のシュライナーズ・ホスピタルズ for チルドレンオープンでツアー初優勝。才能が本格開花しはじめたアメリカの26歳だ。

 しかし、相手が云々というより、この日も松山は自身の出来、特にパッティングに苦しめられた。1番では3m強のパーパットがカップ左を抜け、1ダウン。2番でこそ1mのバーディーパットを決めてオールスクエアに戻したが、3番では左のバンカーから放った2打目がネイティブエリアに向かい、ダブルボギーとなって再び1ダウン。4番では1mのパーパットがカップ右を通り過ぎ、「おかしくなってしまった」という松山は、8番でも2mを外した。折り返して10番でも、4mのパーパットを残してセーブならず、12番では、先にキャントレーが4mのバーディーパットを沈めたのに対し、松山の1mはカップに嫌われた。残り6ホールで、差は絶望的な5つにまで広がった。

 続く13、14番を取ったが、遅きに失した。3ダウンで迎えた15番は、この日を象徴していた。3mのバーディーパットがオーバーし、返しの1mも決まらず終了。結局、この日は1度もリードを奪えずに4&3となり、松山はグループ3位で姿を消すことになった。

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 さすがにこの内容では松山も、「言葉もありません」と言うのが精一杯。マスターズに向けても、力強いフレーズはなかなか言えない。

「ショットは悪くはないですけど、もうちょっとかなという感じですね。アプローチは調子がいいので、そこをキープしつつ、ドライバーとパッティングを仕上げられれば楽しみだなという感じはありますし、2週連続で出て、痛みもほぼないので良かったなと思いますね。1週間で何が出来るか分からないけれど、メジャーに向けてやっていきます」

 望みは、昨年も一昨年も同じパターンだった点だろう。2年連続のリーグ戦敗退からマスターズに臨み、2016年は7位タイ、2017年は最終日にベストスコアタイとなる「67」をマークして11位タイと、オーガスタに強いところを見せた。松山はもう充分に、仕上げ方を知っている。数えれば7回目になる晴れ舞台。経験はきっと、ウソをつかないはずだ。

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スコアボード

Win Name Score Name Win
ROUND 3
  松山 英樹 15H
4 and 3
パトリック・カントレー
ROUND 2
  松山 英樹 18H
1 Up
キャメロン・スミス
ROUND 1
松山 英樹 17H
2 and 1
宮里 優作  

リーダーズボード

Win Name Score Name Win
決勝
  ケビン・キズナー 12H
7 and 6
バッバ・ワトソン
3位決定戦
アレクサンダー・ノレン 15H
5 and 3
ジャスティン・トーマス  
準決勝
  ジャスティン・トーマス 16H
3 and 2
バッバ・ワトソン
ケビン・キズナー 19 Holes アレクサンダー・ノレン  
準々決勝
  キラデク・アフィバーンラト 15H
5 and 3
バッバ・ワトソン
ジャスティン・トーマス 17H
2 and 1
カイル・スタンリー  
アレクサンダー・ノレン 16H
4 and 2
キャメロン・スミス  
ケビン・キズナー 12H
8 and 6
イアン・ポールター  

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松山英樹は2014年1月よりLEXUSの所属となりました。