TOUR RESULT

2017.07.06 - 07.09

アイルランドオープン

最終日にようやく一致した内容と結果
世界2位で迎えた初戦で上々の14位タイ

初日6つのバーディーにも、
「良くなった感覚がない」

 2014年は、日本ツアーの長嶋茂雄INVITATIONAL セガサミーカップ、2015年は全米オープンから直行、2016年はワールドゴルフチャンピオンシップのブリヂストンインビテーショナル。松山英樹はこれまで3年、全英オープン前の1戦にまったく違う試合を選んできたが、今年もまたそれは同じだった。「ドバイデューティーフリー アイリッシュオープン ホステッドby ザ・ロリーファウンデーション」。

NEXT

∧

∨

ロリー・マキロイ(北アイルランド)がホストを務める、北アイルランドのリンクスでのヨーロピアンツアーの1戦であり、全英オープンに向かうにあたっては、これまででもっとも適した試合とも言える。

 全米オープン2位タイの激闘の後、松山は日本に一時帰国し、体を休めつつ、全英オープンに向けて、さらに状態を上げるための練習に励むつもりだった。しかし、「思ったよりガタが来ていました。全米オープンの疲れが残っていて……。休んだら風邪もひいてしまった」と明かした。

「体の状態をカムバックしきれないまま来たので、大慌てでしたよ。今週、来週とトレーニングをしていきます。」

 とはいっても、いまやワールドゴルフランキングで2位にまで上り詰め、今大会ではトップランカー。地元のマキロイに次ぐ注目を浴びることは必至であり、どんな状態であろうと恥ずかしいプレーは見せられない。

 その意味で、初日の松山のプレーはまさに貫禄の一語だった。時折雨も混じる天候の中、1番でこそ、3アイアンでの1打目を左ラフに入れてボギーとしたが、その後はまったく危な気がなかった。

4番で、3打目をピン右奥約1.5mにつけてバーディーを奪うと、5番でも左ラフからの2打目を左ピンハイ約1mにつけて、連続バーディー。後半に入ると、松山は加速した。10番では141ヤードの2打目がピンを指して、手前約3mにつけると、わずかに左に切れるラインを読み切った。11番では、160ヤードの2打目がいい感触だったのか、打ってすぐに歩き出した。右ピンハイ1m強。連続バーディーで、トータル3アンダーへ。13番でもグリーン左手前バンカーからの3打目を約2mにつけて、しっかりロングホールをものにした。締めは18番のセカンドショット。残り209ヤードで5番アイアンを振り抜くと、左ピンハイ約1m。ボギーは1番の1つに抑え、6つのバーディーを重ねた。5アンダーは、トップと3打差の9位タイ発進。公式の記録ではパーオンが18ホール中17とされたが、じつは1番と6番で2つ逃しており、16ホールが正しい。あまりの松山のアイアンのキレに、大会運営側も思わず間違えてしまったというところだろうか。

 それでも、いつものごとく松山本人がまったく満足していないから、おもしろい。たしかに、この日は右手を離す場面も多く、18番の2打目にしても、「良い当たりか、悪い当たりかよく分からない感じで飛んで行った。たまたま寄りました」というショットだったと言う。

NEXT

∧

∨

「良くなった感覚がないです。アイアンの距離感も合っていたけど、いつもより2番手くらい長いクラブを持ったりしました。ボールも飛んでいない……」

 感触は良くないのに、スコアはまとまるゴルフ。2日目も同じような展開だった。10番からスタートのこの日、1バーディー、1ボギーのイーブンでハーフターンすると、「今日も変わっていない。状態の悪さがそのまま出ている」という内容ながら、後半でチャージを開始した。2番では、「あそこを狙っていなかったです。ピン右に打とうと思ったら、引っかけた。傾斜があるので、良いところにつくだろうなとは思いましたけど……」という2打目がピン方向に飛んでいき、奥から傾斜とスピンで戻って右ピンハイ約1.5m。この日2つ目のバーディーを奪うと、5番では1.5m、6番ではグリーン奥から約7mを沈め、7番ではアイアンで2オンからイーグルトライをタップインの距離に寄せて、怒涛の3連続バーディー。最終9番では、1打目をグリーン左手前のラフまで運んで、アプローチを1m強に寄せて、2日続けてのバーディーフィニッシュを決めた。後半のボギーは、4番の1つに抑えて、この日4アンダー。トップとは4打差の8位タイと、ヨーロピアンツアー初出場(メジャー、ワールドゴルフチャンピオンシップを除く)も見据える順位で、決勝ラウンド進出を決めた。

 ただ結果は別にして、松山は当然ながら、不満顔だ。

「まったく、1回も良いショットを打っていない。フェアウェイにもほとんど行っていないし、グリーンを捉えたと言えるショットがない」

 全英オープン対策という意味でも、期待どおりには行っていない。この日は1日中、上下レインウェアのプレーだったが、「もっと荒れてくれたほうが練習にはなりますけど、もうちょっと自分の状態が良くないと練習にはならないです。」と、自分のプレーを一刀両断する。

「良いショットが増えてきている」
好感触を得て、いよいよ全英オープンへ

 最後にはようやく、「その中で粘り強くは出来ている。状態を上げられたら楽しみな週末になる」と前向きな言葉も残した松山だったが、逆に内容が良くても結果に結びつかないことがあるから、ゴルフは本当に不思議だ。続く3日目のホールアウト後、松山は、笑みも交えながら、「結果とは比例しないんだな、という感じです」と、この日のプレーを評した。皮肉にも、"状態が上がったのに、楽しみが減った"ということだ。

NEXT

∧

∨

 スタートこそ良かった。1番ではピン奥約8mからの長めのパットを沈め、2番ではピン右奥約2mからの左に曲がるラインを読み切って、連続バーディー発進。7番でも約2.5mを決めて、一気にトップとの差を縮めにかかった。

 しかし、「7番までは上手くいったけど、8番のセカンドから不安定な感じになって、気持ちがフワフワしてしまった」という、その8番でボギーを叩くと、そこから出入りの激しい展開となった。9番では1m強のバーディーパットを沈めたが、ハーフターンして11番では、グリーン手前からのアプローチで、傾斜とスピンで2度、ボールが打った位置に戻ってくるミス。「最初のアプローチはミス。でも、戻ってくるようなショットではないなあ……と。2回目はなぜか分からないです」という痛恨の2打で、ダブルボギーを喫する。

 14番では、10mほどのイーグルトライをタップインの距離まで寄せて、この日5つ目のバーディーを奪ったが、上がり3ホールのうちの2ホール、16、17番で連続ボギーを喫する後味の悪い上がり方で、5つのバーディーは帳消しになった。この日はスコアを伸ばせず、トータル9アンダーは22位タイ。トップは8打先と、優勝は大きく遠のいた。

 それでも、前述の通り、松山の自己評価は上々だった。

「少しずつ良くなっているから、気持ちが不安定になるのかもしれない。ミスはあるけど、まとまってきました。昨日より前進しています。今日は暖かかったのもあるけど、元の番手で打てそうな雰囲気があります。もうちょっとかな」

 最終日こそは、内容と結果を一致させたいところだろう。

「明日は、全英オープン前の最後のラウンドなので、しっかりした形で終わりたいです」

 3日目の好天から一転、最終ラウンドはまた、2日目と同様のリンクスらしい天候となったが、松山はきっちりと有言実行のプレーを見せた。5番で5mのバーディーパットを沈めると、4番以外の残り3つのパー5である7番、13番、14番でも注文通りのバーディーを奪った。9番も取って、この日は5つのバーディー。14番で9mほどのイーグルトライから5つ目のバーディーを奪った時点では、8位タイにまで順位を引き上げた。

NEXT

∧

∨

「14番でティーショットが上手くいったので、『イーグルを取って、あと全部バーディーだったら面白いところに行く』と思っていました」と、最後まで諦めないプレーを続けたが、結局、その後はスコアを伸ばせず、逆に最終の18番でこの日唯一のボギー。それでも、4アンダー、68のプレーで、最終的に14位タイまで浮上した内容には、ようやく満足した様子の松山が見られた。

「曲がっていますけど、良いショットの回数が増えてきている。飛距離も戻ってきた。来週、トレーニングと調整をして、良い状態で全英オープンに臨みたい」

 ショットの内容もさることながら、ヨーロッパでの試合に対するいい印象が松山の中に残ったことも、好材料かもしれない。

「難しかったですし、また出たいと思った。楽しそうだし、いろんな選手がいるんだなと。こういうコースもあるんだ、こういうコースを回っておかないと、いろんな状況に対応出来ません」

 いよいよ2週後は、2017年全英オープンの地、イングランドのロイヤルバークデールへ。すでにメジャーでも、ワールドゴルフランキングでも、2位は経験した。松山に無いのは、もう頂点のみだ。

NEXT

∧

∨

スコアボード

HOLE
Par
ROUND4
ROUND3
ROUND2
ROUND1
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 T
4 4 3 5 4 3 5 4 4 4 4 3 5 5 3 4 4 4 72
4
E
4
E
3
E
5
E
3
-1
3
-1
4
-2
4
-2
3
-3
4
-3
4
-3
3
-3
4
-4
4
-5
3
-5
4
-5
4
-5
5
-4
68
-4
3
-1
3
-2
3
-2
5
-2
4
-2
3
-2
4
-3
5
-2
3
-3
4
-3
6
-1
3
-1
5
-1
4
-2
3
-2
5
-1
5
E
4
E
72
0
4
E
3
-1
3
-1
6
E
3
-1
2
-2
4
-3
4
-3
3
-4
4
-4
5
-3
3
-3
5
-3
4
-4
3
-4
4
-4
4
-4
4
-4
68
-4
5
1
4
1
3
1
4
E
3
-1
3
-1
5
-1
4
-1
4
-1
3
-2
3
-3
3
-3
4
-4
5
-4
3
-4
4
-4
4
-4
3
-5
67
-5

リーダーズボード

Pos Name
1 ジョン・ラーム
2T マシュー・サウスゲイト
2T リッチー・ラムゼー
4T ダニエル・イム
4T ジャスティン・ローズ
4T ライアン・フォックス
4T デビッド・ドライスデール
8T ベンジャミン・エベール
8T ジュリアン・ケスネ
10T 谷原 秀人
10T オリバー・フィッシャー
10T トミー・フリートウッド
14T 松山 英樹
Total Thru Round R1 R2 R3 R4 Strokes
-24 F -7 65 67 67 65 264
-18 F -6 65 68 71 66 270
-18 F -7 68 70 67 65 270
-17 F 0 64 67 68 72 271
-17 F -4 67 70 66 68 271
-17 F -4 67 66 70 68 271
-17 F -9 66 69 73 63 271
-16 F 0 64 67 69 72 272
-16 F -2 70 68 64 70 272
-15 F 0 70 65 66 72 273
-15 F -2 65 68 70 70 273
-15 F -4 70 67 68 68 273
-13 F -4 67 68 72 68 275

∧

∨

  • LEXUSについて詳しくはこちらLEXUSについて詳しくはこちら
  • LEXUS COLLECTIONLEXUS COLLECTION

松山英樹は2014年1月よりLEXUSの所属となりました。