TOUR RESULT

2017.06.01 - 06.04

メモリアル・トーナメント

メジャー前の1戦で失意の45位タイ
2週後までに"きっかけ"を掴めるか

プラクティスレンジで漏れた
「心が折れそう」というつぶやき

 マスターズ後の2試合で、今一つすっきりとしたプレーが出来ていない松山英樹。前戦のプレーヤーズ選手権から2週を挟んで臨むのは、「メモリアル・トーナメント」。3年前にUSPGAツアー初優勝を果たした大会で、何としても翌々週の全米オープンに向けて浮上のきっかけを掴みたいところだ。

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 しかし、前週土曜にミュアフィールドビレッジに入り、日曜から練習ラウンドを重ねても、松山の表情は優れなかった。「またここで優勝するって言いたいけど、思うようなスイングも出来ないし、パッティングも上手くいっていない」と語る松山は、プラクティスレンジでは、「心が折れそう」というつぶやきも漏らしていた。なかなか、これといった"答え"が見えてこないのが辛い。

 初日、結果的には、何かを掴んだかに見える2アンダー。それでも松山の気持ちは、「奇跡的な感じだし、あまり嬉しくないです。」と、まったく晴れてはいなかった。

2番で1.5mのパーパットがカップ左を抜けて、ボギーが先行。続く3番では、105ヤードの2打目を左ピンハイ2mにつけてバウンスバックを果たすも、6番では左フェアウェイバンカーからの166ヤードのセカンドショットが、グリーン手前の池に。ドロップゾーンからの67ヤードの4打目も4mにしか寄せることが出来ず、痛恨のダブルボギー。7番では2オンを果たし、9番では1mのチャンスを迎えたが、今大会で戻したエースパターがなかなかボールをカップに沈めてくれない。

 松山が、「奇跡的」と言ったのは後半9ホール、とくに11番だ。「左のクリークより左に飛んでいったけど、木に当たってフェアウェイに戻ってきました。」という1打目のラッキーを得て、この日2つ目のバーディーを奪った。

「フィーリングは悪いですけど、そこから上手く何とか伸ばすことが出来ました。」と言うように、その後、14番では2mを沈め、15番ではグリーン右奥からのアプローチをタップインの距離に寄せるナイスアプローチ。さらに16番では、1打目を1mにつけるスーパーショットを放って3連続バーディーを決め、トップから5打差の13位タイにまで順位を引き上げて、初日を終えた。

松山は、この日の良かった面を何とか見つけて言葉にしようとしたが、現状を考えれば、それは苦しい作業だった。どうしても悪い方向の一言がコメントにプラスされる。

「全然、気持ち良く振ったショットは無かったですが、こうやって戻せたことは良かったなと思いますね。アプローチは、不安ながら打っているんですけど、何とか今日は寄ったので良かったです。パッティングは後半になって入ってくれたので良かったです。入ったというほどの長い距離は入ってないんですけど。あまり期待出来ないので、崩さないようにどうにかしていけたらいいなと思います。」

 苦悩ぶりは、2日目になってスコアにも表れてしまった。スタートの10番で6mの下りのパットを流し込んでバーディー発進を決めたが、12番では1mにつけたティーショットから、まさかの3パット。

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15番では、グリーン手前からのアプローチを1.5mに寄せてバーディーを返したが、16番ではティーショットをグリーン手前の池に入れて、今度はダブルボギー。18番でも、グリーン左奥からの17ヤードのアプローチが4mまでしか寄らず、ボギー。縮めては吐き出すというゴルフで、流れに乗れない。

 後半に入って、1番では140ヤードの2打目を1mにつけるスーパーショットで、この日2つ目のバーディーを奪い、5番でもグリーン右手前バンカーから3打目を2mに寄せてバーディーを奪ったが、「良くなりそうで、良くならなかったという感じ」と評したのは、上がりの2ホールが大きいのだろう。8番では、1打目を左手前のバンカーに入れ、いわゆる"目玉"のために2打目もピンを大きくオーバーしてボギー。最終9番でも、141ヤードの2打目がバンカーにつかまって、今度もバンカーショットが6mオーバー。この日4つ目のボギーを数えてしまう。「最後の2ホールのティーショットとセカンドショットは、話にならないぐらいのミスショットでしたね。」決勝ラウンドには駒を進めたが、この日は2オーバーで、通算イーブンパー。トップとは14打も離れての40位タイ。

「良いショットもあるけど、それが続かない。フェアウェイからミスショットを続けているし、いまの調子がそのまま出ています。なかなか良い策がないというか……」

マスターズ前と似たような状況で
迎えることになった全米オープン

 どんなに状態が悪くても、「どうにかします」「なんとかしたい」と答えるのが、いつもの松山だが、続く3日目には珍しく、「しんどいです」という言葉まで口をついて出てきた。松山のゴルフは、完全に迷路にはまり込んでしまったのだろうか。

 3番で127ヤードの2打目をピン奥2mにつけ、この日も前日に続きバーディーが先行。その後も8番までパーを重ねたが、9番の3mのチャンスでカップに蹴られたことが、負のスイッチを入れたのかもしれない。12番では、1打目を手前の池に打ち込み、ドロップゾーンからの3打目はグリーン左奥のラフ。強い下りの7ヤードのアプローチは1.5mオーバーし、返しはまたカップに蹴られて、トリプルボギー。続く13番でも苦難が続く。

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右ラフからの2打目は、グリーン左手前のバンカーの縁のラフに入り、ウェッジを短く持っての3打目はグリーンに届かず、足元のバンカーに転がり込んで、ボギー。16番では、1打目を左ピンハイ2mにつけ、ようやく2つ目のバーディーとしたが、17番では6.5mのバーディーパットが、またまたカップに蹴られてしまう。

 最終の18番は、上手くいかないこの日を象徴していたと言える。右ラフから157ヤードの2打目は、グリーンで跳ねて奥のラフへ。カップまでは段を下るため、16ヤードの3打目のアプローチは、グリーンに入ってすぐの場所に落としたかったが、ヘッドが下を潜ったのかグリーンに届かず、セミラフどまり。続く4打目は上手くグリーンに落ちたが、斜面で勢いのついたボールは2mオーバーし、返しも左に抜けてダブルボギーフィニッシュ。トータル4オーバーは、65位タイにまで順位が下がってしまった。

「投げやりにやろうとは思わないけど、投げやりみたいになりつつあります。それがいまの結果になっているのかなと思う。そこは直していきたいです。」

「1打1打に集中して」とはよく聞かれる言葉だが、やはり結果が悉くついてこなければ、それは難しい話になる。松山だからこそ、必死に悪い流れを押しとどめ、この日のスコアを4オーバーで収めたとも言えるのかもしれない。

3日目の総括を、「明日良くなるといいんですが、流れ的に、あまりそういうのは期待しないほうがいいかなと思います」と締めた松山だが、もちろん、このまま終わるわけにはいかない。せめて、「70」「74」「76」と日に日にスコアが低下している状況を断ち切りたい。

 その意味で、最終日の松山は意地を見せた。まず前半は、2番で3パット、3番でラフを3度渡り歩いて連続ボギーとしたが、4番ではピン奥5m、5番では1.5m、6番では6m、7番では残り260ヤードからスプーンでグリーンを2オンし、イーグルトライから1.5mと、4連続でバーディーパットを沈めてみせた。

 後半のハイライトは、11番。残り247ヤードから3番アイアンを振り抜くと、ボールはピン筋に飛んで、奥1.5mに2オン。下りのパットも慎重に沈めて、今大会初のイーグルを奪った。続く12番では、グリーン奥のファーストカットからのアプローチを寄せ切れず、3つ目のボギーを喫したが、15番では、左に曲がる下り4mという微妙なパットをねじ込んでバーディー。最終日は、すべてのパー5でスコアを稼いでみせた。

 残り3ホールで1打でも削れば、いや、このままスコアをキープするだけでも、ホールアウト後の松山の表情は違ったものになっていたかもしれない。

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2日目、3日目に続いて締めくくり方が悪かったことが、「あまりいいショットはなかったです。」と、必要以上に松山の自己評価を下げてしまったのではないか。17番、ドライバーの1打目は、無情にも右のOBゾーン沿いに設置されたフェンスの下をくぐり抜けていってしまった。後味の悪いダブルボギー。結局、1イーグル、5バーディーの猛攻も、1つのダブルボギーと3つのボギーによって、かき消された。スコアを2つ縮めるにとどまり、通算2オーバーは、前日の65位タイから45位タイにまで上がるのが精一杯だった。

ホールアウト後、「今日はパッティングが入ってくれた。まだ不安ですが、それが救いでした。」と、何とかポジティブな要素を絞り出した松山だが、全体の言葉数はやはり少なかった。

「練習してもここまで上手くいかないので、ちょっと何もせずにゆっくりしたほうがいいのかなと思いますね。」

 成す術が無いといった様子で、松山は苦笑いを浮かべた。だがもちろん、言葉のままに松山が何もしないはずはない。思えばマスターズ前も今の状況に近かったが、オーガスタに入れば、充分戦えるレベルにまで調子は上がっていた。2週後に迫ったUS全米オープン。松山が持つ、修正する能力を信じたい。

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スコアボード

HOLE
Par
ROUND4
ROUND3
ROUND2
ROUND1
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 T
4 4 4 3 5 4 5 3 4 4 5 3 4 4 5 3 4 4 72
4
E
5
1
5
2
2
1
4
E
3
-1
4
-2
3
-2
4
-2
4
-2
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4
-3
4
-3
4
-3
4
-4
3
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6
-2
4
-2
70
-2
4
E
4
E
3
-1
3
-1
5
-1
4
-1
5
-1
3
-1
4
-1
4
-1
5
-1
6
2
5
3
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3
5
3
2
2
4
2
6
4
76
4
3
1
4
1
4
1
3
1
4
E
4
E
5
E
4
1
5
2
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-1
5
-1
4
E
4
E
4
E
4
-1
5
1
4
1
5
2
74
2
4
E
5
1
3
E
3
E
5
E
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2
5
2
3
2
4
2
4
2
4
1
3
1
4
1
3
E
4
-1
2
-2
4
-2
4
-2
70
-2

リーダーズボード

Pos Name
1 ジェイソン・ダフナー
2T アニルバン・ラヒリ
2T リッキー・ファウラー
4T ジャスティン・トーマス
4T マット・クーチャー
6T カイル・スタンリー
6T ジェームズ・ハーン
6T ケビン・キスナー
6T バッバ・ワトソン
10T グラハム・デラート
10T ジェイミー・ラブマーク
10T ダニエル・サマーヘイズ
45T 松山英樹
Total Thru Round R1 R2 R3 R4 Strokes
-13 F -4 65 65 77 68 275
-10 F -7 74 70 69 65 278
-10 F -2 70 66 72 70 278
-9 F E 67 71 69 72 279
-9 F 1 69 70 67 73 279
-8 F -4 74 67 71 68 280
-8 F -3 74 72 65 69 280
-8 F -1 70 69 70 71 280
-8 F 1 71 68 68 73 280
-7 F -4 73 67 73 68 281
-7 F 1 69 69 70 73 281
-7 F 6 66 69 68 78 281
2 F -2 70 74 76 70 290

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松山英樹は2014年1月よりLEXUSの所属となりました。