TOUR RESULT

2017.04.27 - 04.30

チューリッヒ・クラシック・オブ・ニューオリンズ

長い最終日を
7アンダーで締めて32位タイ
笑顔あふれる4日間で
松山は何を得たか?

チームを引っ張る世界4位の実力
「流れを変えた」渾身のイーグル

 失意のマスターズから約2週間。松山英樹は、今年からダブルス戦に変わった「チューリッヒ・クラシック・オブ・ニューオリンズ」で、ツアーに戻ってきた。ペアを組む相手として指名したのは、東北福祉大学の先輩、谷原秀人。あらためて大目標のメジャー制覇に向けて戦っていくうえで、気心の知れた谷原との共闘は、良い仕切り直しと言えそうだ。

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「チーム戦で心がけることは、やっぱり気にしないことかなと思います。昨年のワールドカップの時に気にし過ぎて良くなかったので。自分のベストを尽くせるように頑張りたいなと思います。力を合わせて頑張って、日本のゴルフ界も盛り上げられるように頑張りたいです」

 インスタートとなった初日、まずチームを引っ張ったのは、やはり松山だ。13番で谷原が1.5mのパットを外し、1オーバーで迎えた14番では、グリーン右手前から22ヤードの2打目のアプローチをチップインさせてバーディー。続く15番でも谷原が1.5mのパーパットを外したが、16番では松山が152ヤードのセカンドショットをピン左奥1m弱にピタリ。谷原がこれを決めて、再びスコアをイーブンに戻す。

「嬉しかったです。ティーショットを良い所につけてくれたので」と松山が振り返ったように、このバーディーがチームを加速させた。18番では、今度は谷原が112ヤードの3打目を2mにつけ、わずかに左に切れるラインを松山がしっかり読み切った。1アンダーで後半に入り、1番では再び谷原が85ヤードの2打目をベタピンに。松山がタップインで3つ目のバーディー。5番でも155ヤードから谷原が右ピンハイ3mにつけて、左に切れるバーディーパットを松山が沈めた。松山に続けとばかりに、谷原も徐々に調子を上げていった結果の5バーディー、2ボギー。3アンダーは、首位と3打差の11位タイ発進だ。

 谷原が、「英樹はショットもパットも良かったので安泰」と松山を称賛すれば、一方の松山も、「良いスタートが切れました」と笑顔を見せた。「本当にパッティングが良かった事に尽きます」と、松山は自身のプレーを振り返ったが、従来のエースであるブレードタイプから、マレットタイプのパターに代えて今大会に臨んだことも、功を奏したのだろうか。

「こういうスコアに繋がって良かったです。明日伸ばさないと、ついていけないと思うので、しっかり伸ばしていけるように、自分のゴルフの修正する所は修正していきたいです」

 比較的、天候が穏やかだった初日とは一転、2日目は強い風が会場を襲った。しかし、関係ないと言わんばかりのショットで、松山がまたチームを牽引した。スコアを伸ばさなければいけないフォーボールという形式の中、谷原が、「苦しかった。ちょっと暗かった」と振り返ったように、6番までバーディーが奪えず、逆に4番でボギーが先行。しかし、7番で雰囲気は一変した。松山の7番アイアンでの204ヤードの2打目が、ピン左奥5mを捉え、右に切れるパットも沈めて、会心のイーグル。

谷原が、「流れを変えたね」と松山に声をかけたとおり、2人はそこから13番までの6ホールで、5つのバーディーを奪った。しかも、2人がほぼ交互にバーディーを奪うという好循環だった。

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8番では谷原が、139ヤードの2打目をベタピン。9番では、今度は松山がティーショットで1m。後半に入り、10番では谷原がまず129ヤードからピン奥7mにつけると、松山は106ヤードから1.2m。しかも、ここで谷原が松山にパットを打たせることなく、先に下りのややスネークラインを決めてみせた。12番では、松山がグリーン右手前からの13ヤードのアプローチをチップイン。そして、圧巻は13番だ。松山が105ヤード、谷原が103ヤードから、ともに1m以内につけるスーパーショットの共演(先に谷原が沈めてバーディー)。「どっちか入ってくれたら良かったのに」と、谷原が悔しがったほどの2つのショットだった。この日は1イーグル、5バーディー、1ボギーの6アンダー。通算9アンダーで、順位は23位タイに下がったものの、決勝ラウンドへと駒を進めた。

 やはり、松山も7番のイーグルが大きかったと感じていたようだ。

「ただのバーディーじゃ、あまり流れは変わっていなかったと思います。そこから気持ちを切り替えられました」
 それでも、反省の弁がその後に続く所は、いつもの松山だ。
「ショットをもうちょっとまっすぐ飛ばさないと、やっぱり苦しくなってくると思うので、しっかりと修正出来る所があれば修正したいです」

 首位との差が6打に広がった事も、その理由の一つだろう。優勝に向けて上位に食らいつきたい3日目。「少しでも伸ばせたら最終日が楽しみになります」と松山が言えば、谷原も、「徐々にショットが良くなってきた。上手く英樹と噛み合えば良い」と、意欲は充分だ

6時間23分の中断にも負けず
意地の3連続バーディーフィニッシュ

 しかし、2日目に続いて強風が吹いた3日目のフォーサムで、2人は一転して我慢のゴルフを強いられた。もちろん2人は、「条件はみんな一緒だから」と言い訳にするつもりなどないが、「風と合わなかった事があった。ちょっとの差でバンカーに行く場面が多かった。不運ではなく、少しの差で流れに乗り切れなかった」と谷原が振り返るように、風に苦しめられたのは確かだった。1番を2オン2パットのパー、2番で松山が3mの上りのパットを沈めてバーディーとしたまでは良かったが、その後の前半7ホールでは、パーオンもなかなか、ままならなくなった。6番では、松山が1.5mのパーパットを右に外し、9番でも、松山の1.5mパーパットはわずかにカップの右へと逸れていった。

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「6番、9番のパットを入れていれば、流れを切らさずいけたのかなという感じはありますし、そういう所で、パットももうちょっとかなという感じですね」と松山が悔やんだように、後半もチャンスらしいチャンスは14番の4m、16番の5.5mくらい(いずれもパー)で、その他のホールは防戦一方という状況となった。12番では、谷原の1打目が左の木に当たってフェアウェイバンカーに入り、松山の204ヤードの2打目は、スタンスがバンカーの外という難しい状況となって、グリーン右手前のバンカーへ。谷原の3打目もピンに寄せることは出来ず、この日3つ目のボギー。15番では、谷原の1.5mのパーパットが左に切れていった。結局、この日のバーディーは2番の1つだけに留まり、ボギーは4つ。トータル6アンダーは34位タイで、3日目での35位タイ以下のカットをギリギリ免れて最終日は迎えられる事になったが、トップとは13打も差が開いてしまった。

 ただ納得のいかないラウンドの中でも、2人から笑顔が消えない所が、チーム戦の良さであり、楽しさだ。谷原の、「明日は2人で25アンダー」という本気とも冗談ともつかない言葉にも、松山も相好を崩して、いつもの試合では見られないような表情を見せる。
「少しでも多くバーディーを取りたいです」

 36チーム中、もっとも低い位置からスタートする2人だけに、フォーボールの最終日は、谷原の言葉どおり、もう攻めるだけだった。11番では、281ヤードの2打目で松山が選んだのはドライバー。グリーン手前のピンまで17ヤードの所まで運び、2.5mのバーディーパットを沈めた。13番では、今度は谷原が8mのロングパットを決めた。

16番で雷雨の予想のためにサスペンデッドとなり、6時間23分の中断後にプレーが再開。嵐が去った後、風は穏やかになり、プリファードライも採用されていることから、各チームがどんどんスコアを伸ばす一方、日本の2人もバーディーを量産していった。18番では、谷原が34ヤードの長いバンカーショットをベタピンにつけてギャラリーを沸かせた(2人ともにバーディー)。後半9ホールでは、松山が爆発した。4番で、167ヤードの2打目をピン右6mにつけてバーディーとすると、上がりの3ホールで畳み掛けた。7番では、右のフェアウェイバンカーから233ヤードの2打目をグリーン手前のピンまで24ヤード地点まで運び、アプローチも1mに寄せて、この日、チーム5つ目のバーディー。8番では89ヤードの2打目を1.5mにつけて、6つ目。最終ホールとなった9番では、左に曲がるラインの7.6mのバーディーパットを沈めて、長い1日を締めくくった。

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途中までリーダーボードの一番下にいた2人だったが、長い1日を終わってみれば、7つスコアを伸ばして通算13アンダーとし、32位タイでフィニッシュ。最下位は12アンダーの36位で、トップは27アンダーだった。

「長かったですね。やっぱりダブルス戦は難しいです」

 すでに辺りが薄暗い中、疲労感も見える表情で2人は素直な感想を語った。ただ、それでも松山が、「2人とも良いプレーを出来た部分もありました」と言えば、谷原も、「英樹とこれだけ一緒にいて楽しかったし、間近で見られて勉強になった。僕も成長してまた組んでもらえるようにしたい」と、少しばかりの充実感も口にした。お互いに良い刺激を相手から受けることが出来るのも、チーム戦の醍醐味だ。

「ショットも曲がっていたし、なかなかグリーンも捉えられなかったです。流れを途切れさせてしまうようなパットもあったので、それを無くしたいです」

 谷原とのこの4日間で、松山がどんなことを得たかは分からない。だが、再び始まる個人での戦いの中で、きっとその成果を見せてくれるはずだ。

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スコアボード

HOLE
Par
ROUND4
ROUND3
ROUND2
ROUND1
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 T
4 5 3 4 4 4 5 4 3 4 5 4 4 3 4 4 3 5 72
4
-3
5
-3
3
-3
3
-4
4
-4
4
-4
4
-5
3
-6
2
-7
4
E
4
-1
4
-1
3
-2
3
-2
4
-2
4
-2
3
-2
4
-3
65
-7
4
E
4
-1
3
-1
4
-1
4
-1
5
E
5
E
4
E
4
1
4
1
5
1
5
2
4
2
3
2
5
3
4
3
3
3
5
3
75
3
4
E
5
E
3
E
5
1
4
1
4
1
3
-1
3
-2
2
-3
3
-4
5
-4
3
-5
3
-6
3
-6
4
-6
4
-6
3
-6
5
-6
66
-6
3
-2
5
-2
3
-2
4
-2
3
-3
4
-3
5
-3
4
-3
3
-3
4
E
5
E
4
E
5
1
2
E
5
1
3
E
3
E
4
-1
69
-3

プレーオフ

優勝者 NO 1 2 3 4
HOLE 18 18 9 18
PAR 5 5 3 5
ヨナス・ブリクスト 5 5 3 4
キャメロン・スミス
  ケビン・キスナー 5 5 3 5
スコット・ブラウン

リーダーズボード

Pos Name
1 ヨナス・ブリクスト
キャメロン・スミス
2 ケビン・キスナー
スコット・ブラウン
3 ケリー・クラフト
ケビン・ツエー
4 ジョーダン・スピース
ライアン・パーマー
5T ジェイソン・ダフナー
パットン・キザー
5T ブルックス・ケプカ
チェイス・ケプカ
5T バッバ・ワトソン
J.B. ホームズ
5T アンヘル・カブレラ
ジュリアン・エトゥレイン
5T ジャスティン・トーマス
バド・コーリー
5T チャーリー・ホフマン
ニック・ワトニー
32T 松山英樹
谷原秀人
Total Thru Round R1 R2 R3 R4 Strokes
-27 F -8 67 62 68 64 261
-27 F -12 70 64 67 60 261
-23 F -11 71 63 70 61 265
-22 F -8 66 66 70 64 266
-19 F -9 69 64 73 63 269
-19 F -10 69 65 73 62 269
-19 F -8 73 64 68 64 269
-19 F -7 70 63 71 65 269
-19 F -11 70 64 74 61 269
-19 F -4 67 65 69 68 269
-13 F -7 69 66 75 65 275

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松山英樹は2014年1月よりLEXUSの所属となりました。