TOUR RESULTTOUR RESULT

2017.02.02 - 02.05

ウェイスト・マネージメント・フェニックス・オープン

2年連続でプレーオフを制しての優勝
日本人最多のPGAツアー4勝目

前2戦の不調から一転して
期待どおりの優勝争い

 もう、ここまで来ると、相性というよりも、不思議な縁さえ感じざるを得ない。松山英樹にとって、「ウェイスト・マネージメント・フェニックス・オープン」とは、一体何なのか?今年もTPCスコッツデールは、松山のために用意されたような舞台だった。

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 前2戦で27位タイ、33位タイと低空飛行に終わり、状態も「バッチリというわけではない」ながら、ここに来れば松山はやはり違った。2014年4位タイ、2015年2位タイ、そして昨年は優勝という大会で、松山は今年も初日から予想に違わぬプレーを見せた。10番スタートでいきなり2.5mのバーディー発進とすると、13番では、22mのイーグルトライを1.5mに寄せて、2つ目のバーディー。15番でも2オンから3.5mのバーディーパットを決めて、スコアをさらに縮めた。

 18番でも2.5mを沈めて4アンダーで折り返すと、後半の9ホールもまったく危な気のないプレーを展開した。3番では、7.5mのイーグルトライからお先にのタップインバーディー。6番では4mの左に曲がるラインを、最後の一転がりで流し込んだ。18ホールをボギーフリーでまとめて、6アンダーの65。一時はリーダーボードの一番上に名前を載せる快スコアで、最終的にはトップと1打差の2位タイ発進となった。

「チャンスが少ないというか、グリーンには乗っていましたけど、"お先"で打てるようなベタピンショットはありませんでした」と不満も覗かせたが、久々とも言える好プレーに、気分が悪いはずはない。

「良いスコアで回ることが出来て良かったです。ショットは大分良くなってきているので、あともうちょっとですね。しっかりと明日からも伸ばしていけるように頑張りたいです」

 開幕前に松山は、「しっかりと少しずつスコアを伸ばしていって、最後にチャンスがある位置で回れたら良いです」と展望を語っていたが、まさに2日目は言葉通りのプレーだった。フェアウェイキープ率こそ、前日の71.43%から57.14%に下がったが、パーオン率は依然83.33%と高位をキープ(先日は94.44%)。ボギーは、36ホール目の18番1つに抑え、リーダーボードの上位に名前を連ね続けた。前半こそ、3番での2.5mを決めた1つのバーディーだけだったが、後半に入って11番で2.5mを決め、15番では、86ヤードの3打目をピン奥から傾斜とスピンで戻して1.5mに寄せ、3つ目のバーディー。17番では、グリーン右手前から40ヤードのアプローチが5mまでしか寄らなかったが、これをジャストタッチで沈めてみせた。

 4バーディー、1ボギーでトータルは9アンダー。首位と1打差の3位タイでの折り返しに、「悪い位置ではないです。明日から楽しみです」と、連覇に向けて視界は明るい。

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「ショットは変わっていません。良い所もあれば、悪い所もあります。パッティングは悪くはないと思うので、明日から入ってくることを祈ってプレーしたいです。普通にやればチャンスはあります。無理をせずにやりたいです」

 さらっと松山は「普通」という言葉を使ったが、その普通が難しいのがPGAツアーだ。ディフェンディングチャンピオンとして好位で迎えた3日目。少しずつプレッシャーも感じていたのだろうか。前日までとは違い、やや出入りの激しいゴルフとなった。

 2日間でボギーはわずかに1つだったが、この日は3つのボギーを喫した。1番ではいきなり、ユーティリティで打った1打目を密集するサボテンの中に入れるトラブル。前半最後の9番では、2打目をグリーン手前のバンカーに打ち込んで、3打目も4.5mまでしか寄せられなかった。さらに、1オンも可能な17番では、グリーン左サイドに食い込んだ池にティーショットが消えていった。

 一方で松山は、ボギーが増えた分、バーディーの数も2日目より増やしてみせた。ボギー発進後の2番で3m弱を決め、3番は11mのイーグルトライから2パットで収めて、連続バーディー。さらに1ホールを置き、5番では145ヤードから1.5m、6番では153ヤードから2.5mとショットが冴えて、再びの連続バーディー。

後半に入っても、15番で、左足はバンカー外という難しいスタンスながら、3打目のバンカーショットを寄せ切り、名物の大スタジアムが囲む16番では、ティーショットをピンの根元へ。3度に渡る連続バーディーで6打を稼ぎ出してみせた。

 この日は3アンダーで、前日と同じ68。トップとの差は4打に開いたが、通算12アンダーは3位タイ。「明日はしっかり伸ばさないと勝てない位置だと思います」と松山は言うが、振り返れば昨年も3日目を終えて3打差の2位タイ。今年と1打しか違わない。

「ビッグスコアが必要になると思うので、ミスが出ると、自ずとチャンスが無くなります。ミスをしないように出来たらいいなと思いますね。捕まえようと思って捕まえられるなら楽だけど、そんな簡単に上手くはいきません。18ホールを通して良いプレーが出来たらチャンスはあると思います」

「プレーオフ4ホールで
ヘバっていては話にならない」

 最終日。昨年と同様に、勝負はやはりバック9からだった。

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松山は、3番で254ヤードの2打目を1m弱につけてイーグルを奪い、さらに5番では151ヤードの2打目を3m強につけてバーディーとするも、トップのアン・ビョンホン(韓国)も前半に2打を縮めたため、差は1打しか詰まらない。しかし、後半に入ってすぐ、アンが連続ボギーを喫して、状況は一変。松山はすかさず、畳み掛けた。13番では、ピン左手前7mに2オンし、イーグルには僅かに足りなかったが、楽々バーディーとし、通算16アンダーで首位に並んだ。さらに15番でも、残り222ヤードを5アイアンで2オン。3つ目のバーディーで、初日以来のリーダーボード最上位へと名前を載せた。

 しかし、ここからが苦しかった。16番では、ほぼ左ピンハイ4.5mからのパットが右を抜けた。17番では43ヤードの2打目のアプローチが2.5mに寄ったが、これも決まらない。18番も、この日、全選手中で一番となる357ヤードのビッグドライブを見せたが、74ヤードの2打目は6m弱オーバーし、バーディーパットもあと数センチ足りなかった。

「18番でバーディーパットが入ってくれたら、どれだけ楽になったか…」

 3組先に上がっていたウェブ・シンプソン(アメリカ)に並んで、トータル17アンダーでホールアウト。

昨年と同じくプレーオフに突入したが、ここでも苦難は続いた。1ホール目は、シンプソンより長いバーディーパットを残した。

2ホール目は、2打目の前上がりのバンカーショットでダフり、パーオンを逃した。3ホール目も、バンカーからの2打目をコントロールしきれず、ピンからは大きく外れ、1m強の下りのパーパットも強いられた。

 後に、「早く終わってくれと思っていました。体力的な問題です。ショットも去年ほど自分に自信を持てる状態じゃなかったです」と明かすほど、松山は追いつめられていた。しかし、昨年優勝を決めた17番ホールは、今年も松山に味方した。前回の相手、リッキー・ファウラー(アメリカ)がティーショットを池に入れたように、今回のシンプソンのティーショットも、2打目で直接ピンを狙いにくいバンカー越えの位置に転がった。シンプソンは2打目にパターを選択し、バンカーを迂回するルートを選択。7mを残し、バーディーパットも外した一方で、松山はグリーン手前の花道からピン右手前3mに寄せ、わずかに右に切れるバーディーパットもしっかりと読み切った。

 カップにボールが入る前に、確信した松山は左手でパターを掲げ、大きく、力強く、右手を振り下ろした。昨年はなかった、気持ちのこもったガッツポーズ。

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苦しさと喜びが、きつく握りしめた拳に表れていた。「苦しかったけど、勝てて嬉しかったです。チャンスが必ず来ると思って待っていました」

 これで、フェデックスカップランキング1位の座を、ジャスティン・トーマス(アメリカ)から取り返した。そして、PGAツアー4勝目は、丸山茂樹の3勝を抜き去って、日本人プレーヤー最多勝利となった。

「丸山さんの"3勝"を早く超えたいと思っていたので嬉しいです。でも、日本で一番のプレーヤーかと言われたら僕はそう思わない。そうなれるように頑張ります」

 今、松山に期待される、日本人で一番の記録は、メジャー最高位をおいて、ない。現在のレコードは、青木功による全米オープン2位。これを上回るには優勝しかない。

「マスターズへの手応えは、微妙ですね。オーガスタに行ったらダメな所が沢山見えてきます。プレーオフを4ホールやったくらいで、ヘバっているようじゃ話にならないです。来週からオーガスタまで、しっかりトレーニングをしたいです」

 実力の面でも、取り組む姿勢を見ても、もう誰も松山のメジャー優勝を疑うことはない。もはや問題は、それがいつなのか、という事だけだ。

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スコアボード

HOLE
Par
ROUND4
ROUND3
ROUND2
ROUND1
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 T
4 4 5 3 4 4 3 4 4 4 4 3 5 4 5 3 4 4 71
4
E
4
E
3
-2
3
-2
3
-3
4
-3
3
-3
4
-3
4
-3
4
-3
4
-3
3
-3
4
-4
4
-4
4
-5
3
-5
4
-5
4
-5
66
-5
5
1
3
E
4
-1
3
-1
3
-2
3
-3
3
-3
4
-3
5
-2
4
-2
4
-2
3
-2
5
-2
4
-2
4
-3
2
-4
5
-3
4
-3
68
-3
4
E
4
E
4
-1
3
-1
4
-1
4
-1
3
-1
4
-1
4
-1
4
-1
3
-2
3
-2
5
-2
4
-2
4
-3
3
-3
3
-4
5
-3
68
-3
4
-4
4
-4
4
-5
3
-5
4
-5
3
-6
3
-6
4
-6
4
-6
3
-1
4
-1
3
-1
4
-2
4
-2
4
-3
3
-3
4
-3
3
-4
65
-6

プレーオフ

優勝者 NO 1 2 3 4
HOLE 18 18 10 17
PAR 4 4 4 4
松山英樹 4 4 4 3
  ウェブ・シンプソン 4 4 4 4

リーダーズボード

Pos Name
1 松山英樹
2 ウェブ・シンプソン
3 ルイ・ウーストハイゼン
4T リッキー・ファウラー
4T J.J. スパウン
6 アン・ビョンフン
7T ダニエル・バーガー
7T マーティン・レアード
9T ジョーダン・スピース
9T マット・クーチャー
9T グラハム・デラート
Total Thru Round R1 R2 R3 R4 Strokes
-17 F -5 65 68 68 66 267
-17 F -7 67 71 65 64 267
-16 F -6 68 67 68 65 268
-15 F -6 67 68 69 65 269
-15 F -4 71 64 67 67 269
-14 F 2 66 66 65 73 270
-13 F -3 71 66 66 68 271
-13 F 2 67 66 65 73 271
-12 F -4 70 68 67 67 272
-12 F -1 64 69 69 70 272
-12 F E 67 69 65 71 272

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松山英樹は2014年1月よりLEXUSの所属となりました。

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