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2016.12.01 - 12.04

ヒーローワールドチャレンジ

ウッズ主催のエリートフィールド制覇!
「メジャーで勝てるように練習したい」

「内容としては良くない」ながら
3日目で2位に7打差と圧倒

 もしかしたら、「ワールドゴルフランキング1位、2位のジェイソン・デイとローリー・マキロイがいなかった」とか、「あくまでPGAツアー外競技だ」などと言及する人もいるだろう。だが、そんな人でも、今この瞬間、世界で一番強いゴルファーは? と聞かれれば、松山英樹の名前を挙げざるを得ないだろうし、今すぐメジャーが行われるとしたら、誰だって松山の名前を優勝候補筆頭にするはずだ。

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タイガー・ウッズが主催し、世界のトッププレーヤー18人が出場する、年末恒例の豪華なフィールド、「ヒーローワールドチャレンジ」を制するという快挙。我々は今、本当に、日本人ゴルファーが世界の頂点に駆け上がるという、とてつもない過程を目の当たりにしていると言い切っていい──。

 前週のISPS ハンダ・ワールドカップ・オブ・ゴルフの開催地、オーストラリア・メルボルンから約30時間のフライトでやってきた、2016年最後の戦いの地、バハマ。さすがの松山も、「疲れはないです。いや、あります。どうでしょうかね。」と開幕前日に語っていたが、試合に入れば、最近の絶好調の松山そのものだった。前半こそ、1番、3番、9番でバーディーを奪いながら、8番ではアプローチミスからダブルボギーも叩き、1アンダーで折り返したが、後半に入るとエンジン全開だった。11番パー5で3打目をピンの下部に当てて約1.5mにつけ、続く12番では約5mを沈めて、連続バーディー。14番では、ドライバーでグリーン右サイドまで運んで、約35ヤードの転がすアプローチもしっかり約1.5mにつけて、この日6つ目。圧巻は15番。アイアンでの2打目をピン手前約4mにつけると、わずかに左に曲がるイーグルトライをジャストタッチで決めた。最終18番でも左ピンハイ約2mを沈めて、「去年、最下位だから良いイメージもない」と言っていた大会を、1イーグル、7バーディー、1ダブルボギーで首位とは1打差の2位発進。

「ここまで伸ばせるとは思っていなかったので良かった。後半からパットが良くなって、それがスコアにつながった」と松山は予想外だったようだが、周囲の人間にとってはもはや、至極当然の結果に映った。

 今大会は主催するタイガー・ウッズの久々の復帰戦ということで開幕前から注目度は高かったが、途中からそのウッズへの視線の方向は、間違いなく松山に変わった。2日目、前日同様に松山の爆発力が際立った。3番でグリーン左手前からのアプローチを約50cmにつけてバーディーを奪うと、9番でも3打目のアプローチを1mにつけて、前半は2アンダー。後半に入り、11番でもグリーン手前からのアプローチを1mにつけてバーディー。13番では約4mを沈め、14番では前日と同様にグリーン右サイドのフェアウェイから1m弱に寄せるアプローチ、15番では231ヤードの2打目をアイアンでピン手前約6mにつけて、楽々の2パット。怒涛の3連続バーディーだ。

 17番ではボギーを打ったが、この日は6バーディー、1ボギーの5アンダー。トータル12アンダーで首位タイに浮上。それでも松山は、「今日の後半はいいチャンスにつけられた。アプローチがうまく寄ってくれたので、うまくスコアを伸ばせましたけど、あまりショットもパットもアプローチも完璧というほどではない」と言うから、底知れない。

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「こうやってスコアが出せているということは、いい流れでプレーは出来ていると思うので、明日からも続けられるように頑張りたい」

 3日目、松山のプレーは、いい流れを続けるどころか、「異次元」の世界に入っていった。1番で71ヤードの2打目をバックスピンで約1mに寄せ、バーディー発進とすると、3番ではグリーン右手前のウェイストエリアから約1.5mにつけてバーディー。6番では約4.5mのチャンスを沈めた。ハイライトは7番。86ヤードの2打目をウェッジで振り抜くと、ワンバウンドしたボールがそのままカップインのイーグル。

「全然見えてなくて、歓声が上がったので、ピンに当たってOKの距離についたのか、入ったのか、どちらかわからなくて、行ってみれば入っていたのでラッキーでした」

 8番でアプローチがショートしてボギーとしたが、この日の松山にはさほどの影響は与えない。折り返して11番ではピン奥約8mからのバーディーパットを決め、短い14番では、前の2日間と同様にティーショットをグリーン右サイドのフェアウェイまで運び、アプローチを約1mに寄せて、3日連続のバーディーを決めた。続く15番パー5では245ヤードの2打目を3番アイアンで2オンし、2パットでこの日6つ目のバーディー。16番でのボギーを挟んで、17番でも5mのパットを沈めバウンスバック。1イーグル、7バーディー、2ボギーで、初日に続いての7アンダー。

トータル19アンダーで、2位とは7打もの差がついた。約1カ月前に優勝したワールドゴルフチャンピオンシップ「HSBCチャンピオンズ」では3打差で最終日を迎えたが、その倍以上のストローク差をこのエリートフィールドで作ったのだから、松山の充実ぶりは凄まじい。

「自分のフィーリングというか、内容としては、昨日までとあまり変わらず良くないですけれど、7番のイーグルを初めとして、いいプレーが出来たかなと思います。ストローク差があってもどうなるかわからないので、しっかりと気を抜かずに頑張りたいなと思います」

タイガー・ウッズが贈った
「ライバル」に対する言葉

 松山は最終日に向けて慎重な言葉を選んだが、とはいっても7打差。好調な松山の3日間を見れば、最終日に試合が紛れることなど、誰も考えてはいなかっただろう。しかし、ゴルフはやはり難しい。その「どうなるかわからない」という言葉が、ある意味当たった。前半こそ、3番で3打目を約2mに寄せ、9番でも236ヤードの2打目をアイアンで2オンさせて2つのバーディーを奪い、2位と6打差で折り返した。

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だが、10番で不運が待っていた。1打目はピン方向に飛んだものの、アゲインストに押し返されて、グリーン手前のバンカーへ。それでもライは、寄せるのに何の問題もないような状況に見えた。しかし、松山がサンドウェッジを振り抜いた瞬間、ボールは左方向へ。小石のようなものがボールの下にあったためか、意志とはまったく違う方向にボールが飛び出した。次の3打目のバンカーショットもピンを約3mオーバーし、ボギーパットも決まらず、まさかのダブルボギー。2位のヘンリック・ステンソンもボギーを打ったため、差は5打に縮まっただけにとどまったが、流れはややステンソンに傾く。

 14番では、前の3日間同様にグリーン右サイドまで運んだが、ワンクッションさせたアプローチは強く跳ね、ピンを約6mオーバー。バーディーパットもカップ右を抜けて約1.5mオーバーし、返しも外して痛恨のボギーを叩く。一方でステンソンはバーディーを奪い、残り4ホールで差はいよいよ3打。

 それでも、松山は要所を締めた。結果的には続く15番が大きかった。ステンソンの2オンに対し、松山は2打目を左のバンカーへ入れ、ライはいわゆる目玉。3打目はバンカーから出ただけとなって、ボールは深いラフに沈んだ。ここでボギーを叩き、ステンソンがバーディーでも一気に1打差。勝敗は分からなくなる。だが、この土壇場で松山のアプローチが冴えた。深いラフにも惑わずにしっかりヒットした球は、約50cm。

 パーを確定させるショットを見たステンソンは、勝負に出るしかなかった。イーグルトライは強めに入り、カップを大きくオーバー。返しも外し、松山との差を詰められない。

「残り3ホールは凄く苦しかったけど、ボギーを打たなかったのが良かった」と振り返るように、続く16番でステンソンがバーディーで2打差としても、松山はパーを重ねて追撃を振り切った。最終18番では、ステンソンがチャンスにつけたのに対し、松山の2打目はグリーン左奥へ。プレーオフも見える状況のなか、それでも松山は3打目を50cmにつけてみせた。これにはもうステンソンも、パットを打つ前に松山を祝福するしかなかった。

「この18人の中で勝てたのは、凄くうれしい。でも、7打差でスタートしても崩してしまうと、こういう危ないゴルフになることが改めて分かった。次にリードする展開になったら、もうちょっと良いゴルフが出来るように何かを考えたい」

 最終日は1オーバーで、トータル18アンダー。2打差にまで迫られての優勝だけに、松山の言葉は反省が中心となったが、それでも振り返れば、松山はきっちり試合をコントロールしていたと言える。松山にトロフィーを渡したウッズも、「彼はこれから先の長い間、倒さなければならないトップ選手になっていくだろう。来年に向けて大きな自信をつけたのではないか」と、若手を見守る目ではなく、完全にライバルとしての言葉を送った。

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 1999年から始まった今大会の優勝者を振り返ると、ただ1人、ルーク・ドナルドを除いて全員がメジャー優勝者であり、そのドナルドも、ワールドゴルフランキング1位の実績を持っている。松山はもう、"約束"された男と言っていい。

「こういうゴルフをしていてはメジャーではなかなか勝てないです。それまでにどれだけ成長しているかだと思うので、しっかり勝てるように練習したいです。」

 日本ゴルフ界にとって、来る2017年は忘れられない年になるかもしれない。

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スコアボード

HOLE
Par
ROUND4
ROUND3
ROUND2
ROUND1
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 T
4 3 5 4 3 5 4 3 5 4 5 3 4 4 5 4 3 4 72
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3
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65
-7

リーダーズボード

Pos Name
1 松山英樹
2 ヘンリック・ステンソン
3T マット・クーチャー
3T リッキー・ファウラー
3T ダスティン・ジョンソン
6T バッバ・ワトソン
6T ジョーダン・スピース
6T ブラント・スネデカー
9 ルイ・ウーストハイゼン
10 パトリック・リード
Total Thru Round R1 R2 R3 R4 Strokes
-18 F 1 65 67 65 73 270
-16 F -4 67 71 66 68 272
-13 F -2 67 67 71 70 275
-13 F -3 68 70 68 69 275
-13 F -1 66 66 72 71 275
-11 F -5 72 63 75 67 277
-11 F -2 68 69 70 70 277
-11 F E 72 64 69 72 277
-9 F E 67 67 73 72 279
-8 F -4 72 69 71 68 280

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松山英樹は2014年1月よりLEXUSの所属となりました。

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