TOUR RESULT

2016.09.22 - 09.25

ツアー選手権byコカ・コーラ

自己最高のランク13位も、
視線は早くも先の未来へ

年間王者になるためには、
まず優勝することが大前提

 最終戦「ツアー選手権」のわずか30人という狭きフィールドに、松山英樹は3年連続で名を連ねた。期待されるのはもちろん、シーズンチャンピオンの称号だ。この試合で、ここまで1年かけて稼いできたフェデックスカップポイントはリセットされ、ランキング17位の松山には288ポイントが付与された。一方、トップに与えられたのは2000ポイントで、今大会に優勝すれば2000ポイント、2位は1000ポイントを獲得できる。つまり、松山は自力で王者になることはできない。

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松山に出来る最大限は、とにかく最終戦を勝利すること。それがあって初めて、チャンピオン云々を語ることが出来る。

 開幕前は、「年間王者には優勝するしかないので、それを目指していますけど、なかなかやっぱり今の状態じゃ苦しい展開になるのかなと思います」と、松山は歯切れの悪いコメントをしていた。だが、これまで何度も、言葉や仕草とは全く逆の結果、球筋を見せてきたのも松山だ。初日、まさにそんなプレーで、松山はチャンピオンへの道をぐっと広げてみせた。1番で、さっそく右ピンハイ2mからバーディーを奪うと、続く2番のボギーを挟んで、4番から6番まで3連続バーディー。4番、5番は5mのパットを沈め、6番はグリーン右手前バンカーからの3打目を1m弱に寄せてのものだった。

 8番ではラフからの2打目がグリーンを転がって越えて池につかまり、2つ目のボギーを叩いたが、その後は、「気持ち悪いというか、好きじゃないです」という苦手コースを堅実に攻略していった。9番から5ホール連続パーを重ねた後の14番では、217ヤードの2打目をピン手前3.5mにつけ、5つ目のバーディー。昨年まで大会会場のジョージア州イーストレイクゴルフクラブでは、長くて難しいパー3が最終ホールだったが、今年はインとアウトを入れ替え、18番は途中で池を超えるパー5。

松山は1打目でフェアウェイを捉え、3番ウッドでの266ヤードの2打目は右手前バンカーに入ったが、しっかり1.5mに寄せて、第1ラウンドをバーディーで締めた。6バーディー、2ボギーで4アンダー。首位タイでのスタートは、2度目のUSPGAツアー優勝となった2月の「ウェイストマネジメントフェニックスオープン」以来だから、縁起が良い。ただ、なかなか結果と嬉しさが比例しない松山らしく、ホールアウト後の言葉は100%満足というものではなかった。

「パッティングとバンカーショットに助けられたなという感じはありますね。それ以外がなかなか上手くいかなかったので大変でしたけど、上手くプレーする事が出来ました。良いショットもところどころあるんですけど、それが続いていかないという感じがある。それがずっと続いているので何をやったらいいのか分からないですけど、今日みたいに粘っていけたら良いなと思いますね」

 実際に2日目は、粘りのゴルフとなった。初日、71.43%を記録したフェアウェイキープ率は50%に低下。さらに、前日は「パッティングとバンカーショットに助けられた」が、この日は2度のバンカーショットでパーセーブできず(初日は4度を全てセーブ)、ストロークゲインド・パッティングも3.813から-0.675に急降下した。

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「全部苦労しました」と振り返る中、それでもパーオン率を61.11%から72.22%に引き上げた事で、傷を最小限に留めた。1番で22ヤードのバンカーショットが寄らず、ボギー発進としたが、6番では左ラフからの71ヤードの3打目を、グリーンの傾斜を上手く使って1.5mに寄せ、バーディー。8番では再び、16ヤードのバンカーショットを寄せ切れずに、2つ目のボギーを喫し、さらに15番ではティーショットが右に出て池に入り、3つ目のボギーとなったが、最終18番ではグリーン左のコレクションエリアからワンクッションを入れての難しいアプローチを2.5mに寄せてバーディーフィニッシュ。2バーディー、3ボギーで、残る13ホールはすべてパーを重ね、落としたスコアは1打で済んだ。首位から4打差の3位タイは、充分射程圏だ。

「ティーショットが特に前半、フェアウェイに行かず、グリーンを捉えてもパッティングのフィーリングが今日はちょっと良くなかったので、なかなか入ってくれませんでした。ショットは、良くなったのか半信半疑で、15番もあんなショットが出る感じじゃなかったので、ちょっと考えさせられますね。しっかりと何かを修正して、頑張りたいです」

「プレー内容では
全然成長していない」

 3日目。修正できたのはパッティングだった。「初日ほどではない」と言うものの、要所で決まるパットが、乱れるショットの痛手を振り払った。練習場では右にばかり行っていたボールが、「コースに来ると左にばかり行っていました」というように、1番の1打目からボールは左に曲がり(結果はパーセーブ)、5番でも左の木の下へ。しかし、そこからの130ヤードを大きくフックさせて、ピン左3m。下りのラインを慎重に沈めて、この日最初のバーディーを奪う。続く6番では、2打目をグリーン左のバンカーに入れたが、36ヤードの3打目はピン奥2m強。この微妙な距離も、しっかりと真ん中から決めた。

 7番ではグリーン左手前バンカーからの3打目が寄らず、ボギーを叩いたが、13番からの6ホールがいろいろな意味で圧巻だった。13番では、右ピンハイ5mを沈めて3つ目のバーディー。だが、続く14番ではフェアウェイからの4番アイアンでの2打目が、「練習場では、ああいう球ばっかり」というスライスで、ホスピタリティーテントの上へ。救済後の3打目アプローチは、「下をくぐるのを怖がってトップ。予想外だったのでショックでした」というショットでグリーンオーバー。

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そこから4打を要し、トリプルボギー。

 しかし、引きずってしまいそうな大叩きも、15番でのパッティングが救った。左奥のピンに対し、ティーショットは右9m。松山のパターから放たれたボールは、左に切れていきながら、きれいにカップに向かっていった。4つ目のバーディー。「その後、気分良くプレー出来ました」と言う松山は、17番の右ピンハイ4m弱も沈め、最終18番でも見事な2オンから、3日連続のバーディー。14番で吐き出した3打を、残る4ホールですべて取り戻して、この日は2アンダー。トータルは5アンダーで、単独5位。

「自分の状態が、首位との差を考えられる感じではないけれど、この3日間みたいに粘り強く出来れば。良いパッティングが出来ればチャンスはあるのかな、とは思います」

 トップとの3打差を追いかける最終日。この日もショットはままならなかったが、松山は我慢し、チャンスを待った。3番、4番、5番、7番ではすべてガードバンカーに捕まったが、パーセーブし続けた。ようやくスコアが動いたのは、難しい9番。粘りがバーディーを生んだ。ティーショットでしっかり右奥のピンに突っ込み、手前4mからのパットを沈める。すると折り返して、11番でもピン奥3.5mからの下りを沈め、12番では左ラフからの29ヤードの3打目がピンに当たってチップイン。

連続バーディーでスコアは8アンダーまで伸び、トップとの差をスタート時の3打差へと戻してみせた。

 だが、「12番のラッキーで良い感じが来ていると思った」のも束の間だった。この日の21.43%というフェアウェイキープ率が、残るホールでの更なるスコアの上積みを阻んだ。15番を除く5ホールで、すべてフェアウェイを捉えられない。500ヤードを超えるパー4の14番では、2打目をフェアウェイに刻むだけとなり、2mのパーパットも外して、この日初ボギー。この14番で、「パーを取れなかったのが大きかったです」と松山は言う。17番では、セミラフからの137ヤードを1.5mにつけるスーパーショットを見せ、バーディーを奪ったが、2打目を打った際の本人の言葉は、「ああ……。飛べ、飛べ」というもの。結果オーライだったのだろう。最終18番も、1打目は右ラフで、2打目を途中の池の手前に刻むしかなく、最後はアプローチのミスもあってダブルボギー。この日は結局、4バーディー、1ボギー、1ダブルボギー。トータル6アンダーで、トップには6打足りなかった。

「相変わらずショットが良くなくて、必死に拾う形だったんですけど、最後にボロがいっぱい出ちゃいましたね」

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 ただ、優勝こそ出来なかったものの、この苦手なコースで一昨年22位タイ、昨年12位タイから、今年は単独5位。毎年進歩していることが結果に表れている。それでもやはり、納得には程遠いのだろうか。

「このコースでこのポジションにいられたということは、少しは成長したのかなとは思いますけど、プレー内容的には全然成長していない感じはあるので、しっかりとまた来年ここの場所に戻ってきて、良いプレーが出来るように頑張りたいです」

 フェデックスカップランキングが一昨年28位、昨年16位から13位と、確実に上向いていても、松山は、「特に何もないです」と、取り合わない。その目はすぐ、先を見据える。

「こうやって拾っていくのもありかなと思うけど、スコアを伸ばしていけません。ドライバーも含めて、やっぱりショットをしっかり立て直したいです」

 次は2週間を挟んで、日本オープン。日本のファンに、プレー内容でも成長している事を直接感じてもらう為に、松山は手を休める事なく、自らに更なる鍛錬を課す。

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スコアボード

HOLE
Par
ROUND4
ROUND3
ROUND2
ROUND1
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 T
4 3 4 4 4 5 4 4 3 4 3 4 4 4 3 4 4 5 70
4
E
3
E
4
E
4
E
4
E
5
E
4
E
4
E
2
-1
4
-1
2
-2
3
-3
4
-3
5
-2
3
-2
4
-2
3
-3
7
-1
69
-1
4
E
3
E
4
E
4
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3
-1
4
-2
5
-1
4
-1
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-1
4
-1
3
-1
4
-1
3
-2
7
1
2
E
4
E
3
-1
4
-2
68
-2
5
1
3
1
4
1
4
1
4
1
4
E
4
E
5
1
3
1
4
1
3
1
4
1
4
1
4
1
4
2
4
2
4
2
4
1
71
1
3
-1
4
E
4
E
3
-1
3
-2
4
-3
4
-3
5
-2
3
-2
4
-2
3
-2
4
-2
4
-2
3
-3
3
-3
4
-3
4
-3
4
-4
66
-4

プレーオフ

優勝者 NO 1 2 3 4
HOLE 18 18 15 16
PAR 5 5 3 4
ロリー・マキロイ 4 5 3 3
  ライアン・ムーア 4 5 3 4
  ケビン・チャッペル 5 -- -- --

リーダーズボード

Pos Name
1 ロリー・マキロイ
2T ライアン・ムーア
2T ケビン・チャッペル
4 ポール・ケーシー
5 松山英樹
6T ジャスティン・トーマス
6T ダスティン・ジョンソン
8T アダム・スコット
8T ジェイソン・ダフナー
10T キム・シウ
10T ゲーリー・ウッドランド
10T バッバ・ワトソン
10T エミリアーノ・グリロ
10T シャール・シュワーツェル
Total Thru Round R1 R2 R3 R4 Strokes
-12 F -6 68 70 66 64 268
-12 F -6 70 68 66 64 268
-12 F -4 66 68 68 66 268
-9 F -6 68 70 69 64 271
-6 F -1 66 71 68 69 274
-5 F -3 68 71 69 67 275
-5 F 3 66 67 69 73 275
-4 F -5 69 71 71 65 276
-4 F E 73 67 66 70 276
-2 F -5 67 72 74 65 278
-2 F -3 72 70 69 67 278
-2 F -3 72 73 66 67 278
-2 F -1 73 70 66 69 278
-2 F 1 74 67 66 71 278

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松山英樹は2014年1月よりLEXUSの所属となりました。