TOUR RESULTTOUR RESULT

2015.11.19 - 11.22

ダンロップフェニックス

見ている誰もが酔いしれた
2日連続イーグルフィニッシュ

HSBCチャンピオンズで棄権も
「日本に帰ってから
痛みはありません」

 ダンロップ・フェニックスは松山英樹にとって、ザ・メモリアルトーナメントに続き、今年2度目のディフェンディングチャンピオンとして迎える大会。前戦、ワールドゴルフチャンピオンシップ、HSBCチャンピオンズでの途中棄権の要因となった背中の負傷が心配されたが、松山は元気に宮崎へとやってきた。

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その負傷については、「疲労という訳でもないと思いますが、一瞬、激痛が走りました。でも、次の日には痛みは取れているような感じでした。日本に帰ってからは特に痛みは出ていません」と、周囲を安心させた。雨に見舞われて、開幕前日のプロアマが中止になったが、これも好材料と受け止めた。

「明日から良い状態に持って行けるように、良い休養が取れたと思ってやりたいです」

 とはいえ、やはり負傷明けの1戦。初日からエンジン全開とはさすがに行かなかった。インスタートの10番で2打目をグリーン左のバンカーに入れてボギー発進。13、14番で、共に2m程のパットを決めて連続バーディーを奪ったが、16番で2mのチャンスを外すと、続く17番でも2m程のパーパットを決めきれず、イーブンに戻ってしまう。

 スコアを伸ばしきれない展開は、後半も続いた。2番でバーディーとしたが、続く3番で1オン出来ずにボギー。4番ではしっかり2オンからバーディーを奪ったが、その後の5ホールは、スコアを動かす事が出来なかった。

「ショットもパットも良い所が無かった。バンカーショットなども良かったけれど、2mくらいのパットが入らなかったです」

 4バーディー、3ボギーと、悪いなりにも、「オーバーパーを打たなかった事は良かったです」と言うが、木曜日から自分の組について回ってくれた大勢のファンに対しては、「良い所が無かったので、盛り上がる事なく終わってしまいました」と、不甲斐なさを悔いた。

「スコア的にはまだトップも伸びていない。自分が伸ばして良い所で決勝ラウンドに進みたいです。この内容で1アンダーなら、もっと出せる感じはあります」

 こんな言葉で、首位に5打差の17位タイから、順位もスコアも上げる事を誓った2日目。実際、松山は初日よりも多くバーディーを重ねた。1番のセカンドショットをピン奥1m強につけてバーディーで出ていくと、5、6番で連続バーディー。12番では2打目をピン手前1mに突き刺し、最終18番では、6mのイーグルトライから、この日5つ目。

 しかし、9番と15番でのボギーを始め、到底、納得出来るような内容ではなかった。

「昨日同様、思うようにはプレー出来なかったです。今日はショットに少し良い所が出た感じはありますけど、自分が思っているようなプレーには程遠い。パッティングも思うような所に打てていないです」

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 9番では、右の窪みのようなラフにティーショットを打ち込み、前下がり、左足下がりの難しいライから右を嫌がったボールがそのまま左に飛んでボギー。13番では1m強のバーディーパットが右に外れ、15番でも1mのパーパットがカップを捉えられず、腰に手を置いてがっくりうなだれた。16番で迎えた3mのチャンスも、カップの左を掠めて抜けていった。再びうなだれて、天を仰ぐ松山。

 それでも3打伸ばし、トータル4アンダーは首位と3打差の11位タイ。「思ったよりもトップが伸びていないので良かったです」と言うように、2年連続制覇は充分に射程圏だ。

「優勝争いをしていれば、難しい場面が出てきます。ミスが出ないように練習をしたいです」

4番アイアンでの2打目、241ヤード
「自信を持って打てた。完璧でした」

 3日目、ようやく松山らしさが見えた1日となった。4番で2m、7番で3.5m、12番で3m、17番で3.5mと、4つのバーディーを数えて迎えた最終18番が圧巻だった。

サングラスを飛ばす程に振りちぎって、ティーショットを左フェアウェイに運ぶと、残り236ヤードからユーティリティで左からの風も利して、カット気味に打っていった。「当たりが良くなかった」とは言うものの、ピン奥2mに2日連続の2オン。続けて、右に切れるイーグルパットをしっかり読み切ってガッツポーズを作ると、グリーンを取り囲んだギャラリーからは、2オン時に負けない、地響きのような拍手と歓声が起こった。

 それでも、「パットを外し過ぎて、皆さん、溜め息ばかりでした。最後に入って良かったと思います」と、自虐的なコメントとなったのは、初日、2日目同様、短いチャンスやパーパットをものに出来ない場面も多かったからだ。「昨日までと違って良いストロークが増えたけれど、なかなか入ってくれませんでした」と言うように、3番で1mのパーパットが左を抜けると、8番でも2mのパーパットが決まらず、グリーンの端でしゃがみこんだ。後半も、13番で2.5mのバーディーパットがカップに蹴られ、15番では7番アイアンの2打目で左ピンハイ2.5mにつけたものの、ここでもパットは決まらず、下を向く。16番では95ヤードのセカンドショットを56度のウェッジを手に、スピンバックで2m。しかし、下りのラインはまたもカップに消えず、再びうなだれた後に出てきたのは苦笑いだった。

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 ただ、それだけに17番の右に切れる3.5mを沈めたパットは、価値があった。

「17番のパットが入ったのが、凄く大きかった。いつもなら打ってから自信を持って歩き出しますが、今日はちっとも自信がなく、入るかどうかを見ていました。そして気分良く18番に行けました」

 イーグルでさらに気分を良くして迎える最終日。2日目終了時より差が開き、4打差の8アンダー、4位タイから首位を追いかける。

「差はあると思うので、早めに追いつかないとチャンスは無くなります。ミスしないように頑張りたい。僕にもチャンスはあると思うので、しっかりものに出来るように頑張りたいです。」

 しかし、コメント通りには上手くいかないから難しい。不調のパッティングが、いきなりブレーキをかける。2、3番で、いずれも右のバンカーから1mに寄せたものの、連続でパーパットを外した。追いかける側がボギーを2つも先行させれば、優勝は覚束ない。

 それでも、松山は諦めずにスコアを縮めにかかった。4番で3打目をピン右奥1mにつけて、この日初のバーディーとすると、7番でもきっちり3打目を寄せてバーディー。折り返して11番では、7m程の右に大きく切れるラインを読み切って、さらにスコアを縮めると、13番では花道から直接カップインのイーグルを狙ったピッチエンドランがわずかに右を抜けるも、1mの返しを入れて4つ目のバーディー。

 5ホールを残し、トップと2打差の10アンダー、2位タイ。だが今度はショットが、徐々に言う事を聞かなくなった。14番のティーショットを右のラフに打ち込むと、15番では173ヤードの2打目で、打った瞬間に7番アイアンを手離した。16番の1打目でも、体をよじって右に飛んだ様子を見せると、右ラフからの99ヤードはグリーンをオーバー。17番でも、またティーショットで右に行ったそぶり。

 なんとかこの4ホールを全てパーでしのいだが、18番で、「ティーに上がったら14アンダーになっていた」と、トップが自身の10アンダーから4打も先を行き、現実的には優勝が難しい事を知った。ただ、それでも勿論松山は、最後まで全てを尽くした。

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「厳しいと思いましたが、イーグルならプレッシャーを掛けられると思いました」

 その思いを、実際に大ギャラリーの前で成し遂げてみせるのだから、やはりこの男は凄いとしか言いようがない。ドライバーでフェアウェイど真ん中を捉えると、ピンまで241ヤードの2打目では、2日目、3日目とは違って、4アイアンをキャディバッグから抜いた。

「4番アイアンの方がボールは転がるし、ドローのイメージも出やすいです。ユーティリティよりは自信を持って打てた。完璧でした」

 右からのフォロー目の風に乗せたボールは、グリーンの真ん中を捉えて、左奥のピン右手前2.5mに転がり寄っていった。

「最後にまたイーグルが決められて、皆さん大いに沸いてくれて良かったです」

 昨年2日目のジョーダン・スピースとの2オンの応酬や、プレーオフを決める最終日の2オンにも負けない、皆が酔いしれる2日連続のイーグルフィニッシュ。これぞ「千両役者」と呼ぶのだろう。トップから2打差の12アンダー、2位タイと、優勝こそならなかったものの、松山はしっかりと、ディフェンディングチャンピオン、そして世界トップランカーとしてのプレーを、日本のファンの脳裏に刻み込んだ。

 しかし、何があっても松山はいつも通りの松山だ。

「4日間とも、同じように終わってしまった。パッティングで苦しみました。そこを早く良くしないと、来年も苦しむ。しっかり練習したいです。良いパットをしても、入らないと仕方ない。ミスパットをしないようにして、後はラインだけの勝負にしたいです」

 18番の余韻もそこそこに、すぐさま口を衝いて出た2016年への課題。それを胸に、松山は再び渡米し、再来週、2015年最後の戦い、タイガー・ウッズがホストを務める、「ヒーロー・ワールドチャレンジ」に2年連続で挑む。

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スコアボード

HOLE
Par
ROUND4
ROUND3
ROUND2
ROUND1
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 T
4 4 3 5 4 3 5 4 4 4 3 4 4 4 4 4 3 5 71
4
E
5
1
4
2
4
1
4
1
3
1
4
E
4
E
4
E
4
E
2
-1
4
-1
3
-2
4
-2
4
-2
4
-2
3
-2
3
-4
67
-4
4
E
4
E
4
1
4
E
4
E
3
E
4
-1
5
E
4
E
4
E
3
E
3
-1
4
-1
4
-1
4
-1
4
-1
2
-2
3
-4
67
-4
3
-1
4
-1
3
-1
5
-1
3
-2
2
-3
5
-3
4
-3
5
-2
4
-2
3
-2
3
-3
4
-3
4
-3
5
-2
4
-2
3
-2
4
-3
68
-3
4
E
3
-1
4
E
4
-1
4
-1
3
-1
5
-1
4
-1
4
-1
5
E
3
E
4
E
3
-1
3
-2
4
-2
4
-2
4
-1
5
-1
70
-1

リーダーズボード

Pos Name
1 宮里 優作
2T 松山 英樹
2T 藤本 佳則
4T 今平 周吾
4T 近藤 共弘
4T 黄 重坤
7T ウィル ウィルコックス
7T タンヤゴーン クロンパ
9T 金 庚泰
9T ダニー リー
Total Thru Round R1 R2 R3 R4 Strokes
-14 F -2 67 70 64 69 270
-12 F -4 70 68 67 67 272
-12 F -2 69 66 68 69 272
-11 F -3 72 67 66 68 273
-11 F -3 72 68 65 68 273
-11 F -5 70 68 69 66 273
-10 F -5 72 68 68 66 274
-10 F -3 69 66 71 68 274
-9 F -1 72 65 68 70 275
-9 F -3 70 69 68 68 275

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松山英樹は2014年1月よりLEXUSの所属となりました。

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