TOUR RESULT

2015.06.18 - 06.21

全米オープン

粘りと底力を示した18位タイ
上位との差は「グリーン周り」

「モンスター」コースでやるべきは
ミスを少なくする事

 テレビ中継で初めてこのコースを見た人の中には、「全英オープン?」と自分の目を疑った方もいるだろう。しかし、ここは紛うことなきアメリカのワシントン州。シアトルの南南西約60kmにあるチェンバーズベイは2007年に開場し、一度もPGAツアーの開催実績がないまま、わずか8年で全米オープンを迎えるという栄誉に浴した。元々は、当地のピアース郡が、道路建設等のための砂利や石を採掘していた場所。

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ここを再利用するにあたり、ゴルフ場開発が行われる事になったが、最初から全米オープン招致を念頭において作業は進められた。ロバート・トレント・ジョーンズJr.設計のコースが「モンスター」と呼ばれるようになるのは、必然だったと言える。
 しかし、リンクス風のこのコースを松山英樹は、「プレーした所で似ているコースはないです」と言った。何人かの選手はスコットランドのミュアフィールドに似ているとも語るが、松山は、「似ていないと思います。どこが似ているのか、教えて欲しいです」とも言う。
「グリーンの外の傾斜を上手く利用して乗せる事も、寄せる事も出来るけど、間違えると大変な事になるので、そこは計算して、注意してやっていかないといけません。ボギー、ダブルボギーを少なく、粘っていけたら良いなと思います」

 落とし場所が1ヤードずれるだけで、チャンスにもつけば、大きくグリーンから転がり落ちる事もある。僅かな違いが大きく命運を分けるコースに対し、松山は慎重に、前述の作戦を実行に移していった。

インスタートとなった初日は、11番で約5mを沈めてバーディーを先行させると、16番でも3mを沈めて、前半をノーボギーの2アンダー。3m前後の際どいパーパットも、しぶとく沈めて続けた。アウトでは、4番で4mのパーパットが決められず初めてボギーを叩いたが、続く5番で5.5mを決めてバウンスバック。

この日のラウンドを、「良くもないけど、悪くもない。ボギーになりそうな所もパーセーブできたし、チャンスも外しました」と振り返る松山だが、痛かったのは7番。ラフからの2打目をグリーンから遠いバンカーに入れ、66ヤードのショットは悪くなかったが、僅かに傾斜を上らず、カップから離れていった。2mのボギーパットも決まらず、天を仰ぐダブルボギー。「セカンドを冷静に打てれば良かったのですが。3パットはもったいなかったです」と反省したが、それでも首位とは5打差の26位タイ発進。
「ミスを少なくしていければチャンスはあります。今日はフェアウェイを1回しか外していないし、それくらいのショットだったら伸ばしていけます。明日以降、コンディションは変わるかもしれないけれど、その中でもフェアウェイを捉え続けられたらと思います」

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 ミスを減らし、ボギー、ダブルボギーをなるべく打たない方針は、2日目も同様だ。1番でボギー発進と、「スタートから苦しい流れでした」とは言いつつも、2番で10mを沈めて1打を取り返すと、着実にパーを重ねていった。6番ではセカンドが一旦グリーン近くまで届きながら、傾斜で大きく戻され、アプローチも8mまで寄らなかったが、それをなんとか拾った。7番でも4mのパーパットを決めた。

 9番ではバンカーから寄せられず、11mから3パットのダブルボギー。嫌な形で前半を締めたが、12番では1m強のチャンスを沈め、13番ボギーの後には、14番ですかさず2.5mのバーディーパットを決めて、傷を最小限にとどめた。「よく、1オーバーでまとめられた。パットに助けられたなという感じです」と語ったが、合わせて3つのボギーとダブルボギーは、及第点だったろう。通算1オーバーは首位から6打差の21位タイ。
「上位との差は詰めたいです。でも、この2日間のミスがあったら詰められない。ミスを少なく出来れば、チャンスは残っていると思います」と、前日と同じようなコメントで決勝ラウンドへの思いを語った松山だが、惜しむらくは3日目だろう。言葉の通り、4日目に大きな可能性を残すために、少しでもトップに迫りたかった。「3日間でいちばん良かった。悪いパットは打っていません」と、内容も悪くはなかった。だが、「スコアにつながらなかったです」。

「ショットに関しては
アダムと遜色はなかった」

 1番で6.5mのバーディーパットを決めて、幸先の良いスタートを決めたが、その後が続かず、逆に凌ぐ展開。5番、6番では3m、7番では7mを決めてパーをセーブしていった。しかし、9番では3パットのボギーで、折り返しての11番でも、2打目がグリーンそばから戻されてのボギー。予選ラウンド2日間で3回あったバウンスバックが期待された続く12番だったが、3mのチャンスが入らなかった。
 スコアが伸びず、でも調子は悪くないという状況は、ときに判断も誤らせる。14番ではフェアウェイバンカーからのセカンドショットがアゴに当たって、足元に戻ってきた。
「グリーン右手前の傾斜を使えば、チャンスが広がると思った。ちょっと無理をし過ぎました」
 3日連続で出てしまったダブルボギー。しかし、最終18番ではきっちりバーディーで締めくくり、この日2オーバーのトータル3オーバーは、順位を少し上げての19位タイ。しかし、トップとは7打と、さらに差が開いた。

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「少し残念な結果になりましたが、良いセーブもあったので仕方ないです。運も必要だけど、技術でそれを持ってこられるようにしなければいけない。トップとは離れたので可能性は少なくなりましたが、4アンダー、5アンダーを出せれば、まだ分かりません」

 なんとしても、最終日にはスコアを伸ばしたい。その思いは、スコアカードに表れた。スコアが動いたホールは、初日5つ、2日目6つ、3日目5つだったが、この日は9つ。もちろん良い数字も悪い数字もあるが、パー以外が多いのは、攻めていった証とも言える。

 1番ではセカンドをピン右1.2mにつけて、2日連続のバーディー発進。3番をボギーとしたが、4番ではグリーンの傾斜をうまく利用して1ピンに寄せ、すぐにスコアを取り戻した。5番では2mのパーパットが決まらず、6番では4パットのダブルボギーと、フェスキューにポアナが混ざった、転がりの読みづらいグリーンの芝に悩まされたが、8番では2オンからバーディー。前半を1オーバーで終えると、後半12番の1オンが狙えるパー4ではきっちりバーディーとし、15番ではティーショットが傾斜でグリーン手前のバンカーに戻されボギーとしたものの、その弾道はピンに重なっていた。16番では3mのバーディーパットが、カップを半周してイン。

「今日は良いプレーが出来たかなと思います。ただ締めとなるパッティングが中々入らないと、伸ばせそうな雰囲気なのに伸ばせないです」との言葉を象徴したのが17、18番。17番はバーディーパットが小石で跳ねた。18番では2mから、カップの右を通過した。
「昨日までは、ストロークは良いけど読みが当たっていないという雰囲気。でも、今日はどっちもありました。途中から分からなくなってしまった。それは、自分に自信がない所です」

今年2つ目のメジャーは、最終日をイーブン、トータル3オーバーの18位タイ。調子がどうあろうが、コースがどんなに厳しかろうが、この順位でまとめるのはさすがだが、一度もアンダーパーがなく、優勝争いにも加われなければ、満足感などありはしない。
ただ、最終日、6アンダーの大まくりを見せて4位タイに駆け上がった、一昨年のマスターズ王者、アダム・スコットとのペアリングでは得たものもあった。
「アダムと遜色ないくらいのショットが打てました。その後のグリーン周りで差を感じました。優勝を狙える所でフィニッシュする人と、下の方で終わる人の差かなと思います」

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 21歳と自分よりも若いジョーダン・スピースが、マスターズに続いてメジャー連勝を果たしたことも、刺激にならないはずがない。
「終わった結果なので、次につなげるために練習します」
ホールアウトして間もない中、もう松山の目は未来へと向けられていた。

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スコアボード

HOLE
Par
ROUND4
ROUND3
ROUND2
ROUND1
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 T
4 4 3 4 4 4 4 5 3 4 4 4 4 4 3 4 3 5 70
3
-1
4
-1
4
E
3
-1
5
E
6
2
4
2
4
1
3
1
4
1
4
1
3
E
4
E
4
E
4
1
3
E
3
E
5
E
70
E
3
-1
4
-1
3
-1
4
-1
4
-1
4
-1
4
-1
5
-1
4
E
4
E
5
1
4
1
4
1
6
3
3
3
4
3
3
3
4
2
72
2
6
1
3
E
3
E
4
E
4
E
4
E
4
E
5
E
5
2
4
2
4
2
3
1
5
2
3
1
3
1
4
1
3
1
4
1
71
1
4
-2
4
-2
3
-2
5
-1
3
-2
4
-2
6
E
5
E
3
E
4
E
3
-1
4
-1
4
-1
4
-1
3
-1
3
-2
3
-2
5
-2
70
E

リーダーズボード

Pos Name
1 ジョーダン スピース
2T ルイ ウェストヘーゼン
2T ダスティン ジョンソン
4T アダム スコット
4T キャメロン スミス
4T ブランデン グレイス
7 カール シュワルツェル
8 ブラント スネデカー
9T ロリー マキロイ
9T シェーン ローリー
9T ジェイソン デイ
18T 松山 英樹
Total Thru Round R1 R2 R3 R4 Strokes
-5 F -1 68 67 71 69 275
-4 F -3 77 66 66 67 276
-4 F E 65 71 70 70 276
-3 F -6 70 71 72 64 277
-3 F -2 70 70 69 68 277
-3 F 1 69 67 70 71 277
-2 F -4 73 70 69 66 278
-1 F -2 69 72 70 68 279
E F -4 72 72 70 66 280
E F 1 69 70 70 71 280
E F 4 68 70 68 74 280
3 F E 70 71 72 70 283

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松山英樹は2014年1月よりLEXUSの所属となりました。