TOUR RESULT

2014.07.31 - 08.03

WGCブリヂストンインビテーショナル

チャージをかけた2日間
見えていた「トップ5」

「ファイアストンで勝ちたい」
ゴルファーとしての本能

 7月の「長嶋茂雄INVITATIONAL セガサミーカップ」で、一緒に練習ラウンドを回った丸山茂樹プロから、「今年、もう1勝だな」と水を向けられたとき、松山英樹が「勝ちたい」試合に挙げたのが、「WGC ブリヂストンインビテーショナル」だった。

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 会場は、ファイアストンカントリークラブ。全長が7400ヤードとたっぷりながら、パー70。12あるパー4のうち、450ヤード以下は5つだけ。16番は667ヤードの超ロングホール。初めて回る者は、ほとんどが口をそろえて「長い」とため息をつく。「パワー競争」の様相を呈している最近のUSPGAツアーを、そのレイアウトで象徴しているかのようなコースである。
 昨年、この大会を体験したから、なおさらだろう。よりタフで高いレベルの戦いを制したいという、ゴルファーとしての本能が、松山の口からファイアストンという名前を言わせたのではないか。
 しかし、それを達成するための課題は、もちろん松山自身のゴルフである。見事、PGAツアー初優勝を挙げたザ・メモリアルトーナメント以降、調子は低位でとどまりつづけている。
 迎えた第1ラウンド、そして第2ラウンド。やはり、いまの状態がそのままプレー内容に表れた。初日は前半5ホールまで3ボギーを叩き、その後なんとか盛り返してのイーブンパー、28位タイ。2日目は、連続バーディーで発進しながら、出入りが激しく、5バーディー、2ボギー、2ダブルボギーの1オーバー、トータル1オーバーの36位タイ。

「いいスイングができはじめているんですけど、まだ試合になってスコア出したい、良いショット打ちたいと思ったときにうまくスイングできない。まだ良いショットと悪いショットの差が激しい」と、2日目終了時に語ったように、ショットはブレた。フェアウェイキープ率は、初日が50%、2日目が42.86%。パーオン率は50%と44.44%。そしてそれ以上に、松山らしくなかったのがパッティング。距離感も打ち出したラインも、大きく違う場面が何度か見られた。パッティングのスコアへの貢献度を示すスタッツも、いつもはプラスの数字が並ぶところに、初日-1.667、2日目-1.649。
「悪くはないと思っているけど、まだ自信を持って……、自信は持っているんですけど、なんかうまく入らない。波に乗れないですよね」
 しかし、調子が悪いなら悪いなりに、それでもスコアをまとめるのが松山の一つの真骨頂。3日目、松山のショットはピンを指しはじめた。スタートの10番ホールでいきなり40cmにつけるセカンドショットでバーディー発進とすると、12番のボギーをはさんで、15番では5.5mを沈め、18番ではやや前方の木が気になる場所からスライスで2mにつけバーディー。

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折り返して2番では、残り215ヤードで3番アイアンを振り抜き、60cmに乗せてイーグル。上がりの8番、9番も3.5m、1.2mにセカンドショットを絡めて、連続バーディーで締め、この日5アンダー、トータル4アンダーで10位タイへと浮上した。
「徐々に徐々に、良いショット、良い感覚が増えてきているのかなと思いますね。これくらいのプレーを毎日続けられたら上位に行けると思います」

連続バーディーで7位タイ浮上も
痛かった75cmのパッティング

 フェアウェイキープ率57.14%、パーオン率61.11%と数値が跳ね上がった3日目のショットに手応えを感じつつ、さらなる上位を目指す最終日。前日の終盤に続いて、この日も中断を強いる雨でグリーンは軟らかくなり、選手たちはどんどんピンを攻めた。実際、早く上がったフィル・ミケルソンがこの日8アンダー、リー・ウェストウッドが7アンダー、チャール・シュワルツェルが6アンダーと、ビッグスコアがボードに並んだ。

 松山も乗り遅れることなく、ラッシュをかける。1番で1.5m、2番で1.2mにつけて連続バーディー。4番でボギーも、7番では3.5mを沈め、前半を2アンダーで折り返す。
 バックナインに入っても、松山は手綱を緩めない。10番では60cm、11番では2mと、セカンドショットがますます冴える。この時点でトータル8アンダー、7位タイ。トップ5も充分、射程圏内に入り、松山はたたみかけた。12番パー3でも、1打目を75cmにつけるスーパーショット。3連続バーディーで、さらに上位をうかがうはずだった。
 しかし、前日、スコア貢献度を示すスタッツが1.309と急改善したにもかかわらず、「あまり変わっていない」と評していたパッティングがブレーキをかけた。75cmがカップに嫌われ、パーどまり。決めるべきときに決めなければ、流れは離れていく。
 13番ではティーショットが左ラフにつかまり、15番では左サイドのバンカーから寄せられず、ボギー。14番ではフェアウェイバンカーからピン奥4.9mにつけるショットを放つもパットが決まらず、17番では7mの厳しいラインをパーセーブして、18番のピン奥2mにつけるセカンドショットにつなげたが、これも決めることができなかった。

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「ラインの読みが悪いのか、タッチが悪いのかわからないけど入らない。まぁ、そのうち入るでしょう。バーディーチャンスも多かったし、あとはそれを決めきれるパッティングの技術とラインの読みかな、という感じがする」
 終わってみれば、この日は2打縮めるにとどまった。フェアウェイキープ率は前日と同じ57.14%、パーオン率はさらに上昇して72.22%となったが、パッティングのスコア貢献度がふたたびマイナス表示の-0.165に沈んでは、それも無理はない。加えて、一定の感覚を取り戻しつつあるショットに対しても、自らに「ダメ出し」を忘れなかった。
「このショットが初日からできれば、パットが悪くても上にいける感じはする。それを、初日が始まる前からつくっておかないといけないけど、今年になってできていなかった」
 結果的に、やや消化不良の感が残る通算6アンダーの12位タイフィニッシュ。ファイアストンで勝ちたい、よりレベルの高い舞台で勝ちたい、という願いは、今回はかなえられなかった。

「残り2日間でここまで順位を上げられたのはすごく良かった感じはするし、最近なかったプレーがいくつも出てよかったなという感じはしますし、これから6週続きますけど、それに向けて少しでも今週のプレーをいかしていけるようにやっていきたい」
 もちろん、松山に悔やみつづける暇はないし、松山自身、そんなことをするはずもない。松山が望む、本当に「タフな戦い」は、これからと言えるのだ。次週は今年最後のメジャー、全米プロ。そして、ウィンダム選手権をはさんで、フェデックスカップ・プレーオフシリーズ4戦が続く。シーズンも押し迫り、誰もがこれまで以上に気持ちを奮い立たせるトーナメントが連続するなかで、彼がどのように自分のゴルフを改善させ、どんなパフォーマンスを見せてくれるのか。松山、そして見る側にとっても、非常に楽しみな約1カ月がいよいよ始まる。

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スコアボード

HOLE
Par
ROUND4
ROUND3
ROUND2
ROUND1
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 T
4 5 4 4 3 4 3 4 4 4 4 3 4 4 3 5 4 4 70
3
-1
4
-2
4
-2
5
-1
3
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4
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68
4
-2
3
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5
-3
4
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-3
4
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3
-3
3
-4
3
-5
3
-1
4
-1
4
E
4
E
4
E
2
-1
5
-1
4
-1
3
-2
65
3
-1
4
-2
6
E
3
-1
5
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4
1
4
2
4
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3
1
4
1
4
1
2
E
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4
1
3
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5
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4
1
4
1
71
4
1
5
1
4
1
4
1
3
1
4
1
3
1
4
1
3
E
5
1
5
2
3
2
4
2
5
3
3
3
4
2
4
2
3
1
70

リーダーズボード

Pos Name
1 ロリー マキロイ
2 セルヒオ ガルシア
3 マーク リーシュマン
4T カール シュワルツェル
4T パトリック リード
4T キーガン ブラッドリー
4T ジャスティン ローズ
8T グレアム マクドウェル
8T リッキー ファウラー
8T ライアン ムーア
8T アダム スコット
12T 松山英樹
Total Thru Round R1 R2 R3 R4 Strokes
-15 F -4 69 64 66 66 265
-13 F 1 68 61 67 71 267
-12 F -3 64 69 68 67 268
-9 F -6 65 69 73 64 271
-9 F -5 67 68 71 65 271
-9 F -1 68 67 67 69 271
-9 F -1 65 67 70 69 271
-7 F -4 71 70 66 66 273
-7 F -3 67 67 72 67 273
-7 F -3 65 73 68 67 273
-7 F 1 69 68 65 71 273
-6 F -2 70 71 65 68 274

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松山英樹は2014年1月よりLEXUSの所属となりました。