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2014.06.12 - 06.15

全米オープン

ホロ苦い35位タイフィニッシュも、
「メジャー制覇」の目標は、確信へ

わずか1年で変わった「見る目」
それに応える堂々たる2日間

 昨年の全米オープンでは、世界に向けての「名刺代わり」の10位タイフィニッシュを決めた松山英樹。それから1年。松山に対する周囲の扱いや見る目は激変した。もちろんそのいちばんの要因は、「ザ・メモリアルトーナメント」でのPGAツアー初優勝だ。

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 全米オープンを主催する全米ゴルフ協会は、初日、2日目に、松山英樹をジョーダン・スピース、リッキー・ファウラーと同じ組にし、アメリカ期待の2人とともに次代のスーパースター候補に指名した。初日スタート時刻も、午前のインスタートの9番目に設定。昨年の午後のインスタート最後から4番目の組(ちなみにこのときもスピースと同組)から、有力選手が集まる、いわば「プライムタイム」へと大きく昇格を果たした格好となった。
 また、一緒に回るスピース、ファウラーも、松山をリスペクトするコメントを発した。ファウラーが、「メモリアルで勝っているし、世界のトッププレーヤー」と言えば、スピースも、「名誉あるメモリアルで勝った」と賛辞を惜しまない。「ザ・プレーヤーズ選手権」と並び準メジャーとも呼ばれるメモリアルを勝つことの大変さ、通常のトーナメントでの勝利との違いは、選手たちがいちばんよくわかっている。

 そして、USPGAツアー公式ウェブサイトの優勝予想「パワーランキング」では、8位にランクイン。今回の全米オープンにおける松山の注目度、期待度は、まさに主役級だった。

 それに対し松山も、初日、2日目に見事なプレーで応えた。見ているものにまったく「ハラハラ・ドキドキ」を感じさせない、安定したショット、アプローチ、パッティングで初日は4バーディー、3ボギーの1アンダー、6位タイの好発進を見せる。2日目前半では2アンダーで回り、その時点でトータル3アンダーの2位タイにまで浮上。しかし、バックナインでは3ボギーをたたいてトータルイーブンパー14位タイまで後退し、首位とは10打差となったが、全体的に見れば、優勝候補にふさわしい堂々とした戦いぶりだった。第2ラウンドプレー中、笑顔も見えていた松山本人も、「内容」に関してはいつもの自分に厳しい「ダメ出し」が続いたが、「結果」には一定の満足感を示した。
「ショットが良くなくて、パットも良くなかったですが、入ってくれて良かった。
この内容でこのスコアで回れるとは思っていなかった。まして上位ですし、良かったと思います。まだ36ホールある。トップと差が広がってしまいましたけど、何があるかわからないと思います。2位との差はまだそんなにない」

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 しかし、2日目の「12番くらいまでは良かったんですけど、ちょっとずつ変な感じがしていた」というスイングの異変を修正できないまま、うまく乗り切れるほど、全米オープンは甘くはなかった。3日目以降、松山の存在感が強くなることは叶わなかった。

「勝てる力はある。
 勝てると思っている」

 初日、2日目で85.71%、71.43%を記録したフェアウェイキープ率は、3日目に57.14%と低下。それにつれてパーオン率も、61.11%、55.56%から50%へと急ブレーキがかかる。

そして、日に日に硬さを増したパインハーストNo.2独特のドーム状グリーンが、松山の前進を阻んだ。象徴的だったのが3番。セカンドショットはグリーンを転がってパーオンならず。最初のアプローチも、傾斜を上り切らずにボールはふたたびグリーン外へ。2度目のアプローチは乗せることを優先し、強めにヒットすると、今度は反対側のグリーン外まで出ていってしまう。痛恨の5オン1パットのダブルボギー。

結局この日、最終ホールを含む4つのバーディーを奪ったが、6ボギー、1ダブルボギーを打ってしまっては、スコアはまとまらない。「優勝争いの最終日」を戦うことはかなわず、目標は、この難コースで自分のゴルフをやり切ることに切り替えられた。「このコースであまり良いショットが打てていない。あと1日だけでも、自分のやるべきことができるように考えて一晩過ごしたい」

 しかし、最後まで今回の全米オープンは、松山の思い通りにはならなかった。いきなりスタートの1番が、3日目の3番を再現したかのようなホールとなった。グリーン右奥からのアプローチがグリーン上で止まらず、パターでの2回目のアプローチもショートして、またグリーン外へ戻り、ダブルボギー。続く2番もボギーで、2日連続での厳しい出だしとなる。

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 3番からは粘りを見せたが、バーディーは来ない。5番ロングでは、2オンしたかに見えたボールが、また傾斜のいたずらでグリーン左手前のバンカーに転がり、パーどまり。8番でさらにボギーをたたくと、13番では3.5mをオーバー、14番では4mをショート、17番でも4.5mをショートと、チャンスでパットが決まらない。
「良いラインについたけれど、タッチが合わなかった。グリーンの速さは変わらないと思ったが、オーバーしたりショートしたり……。掴めないまま最後まで行ってしまった」
 15番こそ、ピンに真っ直ぐ向かうティーショットを放ち、2mを沈めてバーディーとしたが、結局この日は、これが唯一のバーディーとなった。最終18番もバンカーショットが寄らずに、この日3つ目のボギー。「このコースを攻略するだけの力がない」と、厳しい自己評価となった戦いは、トータル8オーバーの35位タイで終了した。

 ただ、満足のいく数字こそ残らなかったが、松山のなかに残ったものもあった。これまで「メジャーに勝ちたい」と言いつづけてきた彼が、2度目の全米オープンを経て、さらに一段、強い言葉をきっぱりと口にした。変わったのは周囲だけではなかった。「メモリアルで勝った。あのフィールドで勝ったのだから、メジャーで勝てる力はある。僕はメジャーで勝てると思っていますし、勝つと思ってやるのが大事だと思っている。結果が出なくても、一つずつやっていけばチャンスはある」

 いや、「変わった」という言葉は、ちょっと違うのかもしれない。
周りに影響されずに自分を貫く彼に、確信に近い気持ちが「加わった」のだ。

1カ月後、次のメジャーはロイヤルリバプールでの全英オープン。
さらなる思いを乗せたプレーが、どんな輝きを放つことだろう。
日本への一時凱旋を挟んで、松山は2度目のリンクスへと向かう。

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スコアボード

HOLE
Par
ROUND4
ROUND3
ROUND2
ROUND1
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 T
4 4 4 4 5 3 4 4 3 5 4 4 4 4 3 4 3 4 70
6
2
5
3
4
3
4
3
5
3
3
3
4
3
5
4
3
4
5
4
4
4
4
4
4
4
4
4
2
3
4
3
3
3
5
4
74
4
E
5
1
6
3
5
4
5
4
4
5
3
4
4
4
4
5
4
4
5
5
3
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4
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4
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5
3
5
3
4
74
4
E
4
E
3
-1
4
-1
5
-1
3
-1
4
-1
4
-1
2
-2
5
-2
4
-2
4
-2
5
-1
4
-1
3
-1
5
E
3
E
5
1
71
5
1
5
2
4
2
4
2
4
1
2
E
4
E
3
-1
3
-1
4
-1
4
-1
4
-1
4
-1
4
-1
3
-1
5
E
3
E
4
E
69

リーダーズボード

Pos Name
1 マーティン カイマー
2T エリク コンプトン
2T リッキー ファウラー
4T キーガン ブラッドリー
4T ジェイソン デイ
4T ブルックス コエプカ
4T ダスティン ジョンソン
4T ヘンリック ステンソン
9T アダム スコット
9T ジミー ウォーカー
9T ブラント スネデカー
35T 松山英樹
Total Thru Round R1 R2 R3 R4 Strokes
-9 F -1 65 65 72 69 271
-1 F 2 72 68 67 72 279
-1 F 2 70 70 67 72 279
1 F -3 69 69 76 67 281
1 F -2 73 68 72 68 281
1 F 1 70 68 72 71 281
1 F 3 69 69 70 73 281
1 F 3 69 69 70 73 281
2 F -1 73 67 73 69 282
2 F -1 70 72 71 69 282
2 F 3 69 68 72 73 282
8 F 4 69 71 74 74 288

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松山英樹は2014年1月よりLEXUSの所属となりました。

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