TOUR RESULT

2014.05.22 - 05.25

クラウンプラザインビテーショナル

初の「最終日最終組」
悔しさと、近づく快挙の予感

ベン・ホーガンの地で見せた
3日目6バーディーの猛攻

 今回の大会の舞台、コロニアルカントリークラブは、「Horgan's Alley(ホーガンの通り道)」と呼ばれている。ホーガンとは、言わずと知れた伝説のプレーヤー、史上2人目のキャリアグランドスラマーとなったベン・ホーガン。クラウンプラザインビテーショナルの前身であるコロニアルナショナルインビテーショナルで通算5勝と歴代トップの記録を残している。自身の名を冠したゴルフクラブメーカーを立ち上げた場所も、1997年に84歳で亡くなったのもフォートワース。彼の名前がコロニアルの通称に使われるのも当然だろう。

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性格は物静かで口数が少なく、ひたすらに自らのゴルフ道を突き詰め、現代ゴルフスイングの礎を築いた。そんな姿は、松山英樹のスタイルにも重なると言ったら言い過ぎだろうか。

 2014年クラウンプラザインビテーショナルでの、とくに3日目の松山のプレーは、史上最高のゴルファーの1人と比べることもあながち間違ってはいないと思わせるほどのものだった。

 初日を1アンダー、2日目をイーブンパーにまとめて無難に36位タイで予選を突破すると、2日目終了時に、「もうちょっとだけ入ってくれれば、もうちょっと上に行けると思う。もうちょっとだけでいいんですけど(笑)」と語っていたラウンドが3日目に実現する。2番で約3.5メートルを沈めると、4番で4.5メートル、5番でも7.5メートルを決めて、ボギーなしの3アンダーでフロントナインを折り返すと、バックナインに入っても勢いは止まらない。11番で2.5メートル、14番で4メートルを入れてバーディーとすると、16番では右奥のピンをデッドに攻め、ピン左手前1.5メートルに乗せて、この日6つめのバーディー。この日のセカンドベストのスコアでトータル7アンダーとし、一気にトップタイへと浮上する。

 3日間通算でフェアウェイキープ率71.43%、パーオン率72.22%を記録したショットももちろん効いたが、それ以上に威力を見せたのがパッティングだった。ストロークに対するパットの貢献度を示すスタッツは、初日、2日目とマイナスの数字だったが、3日目に+3.673と急浮上。全体でもトップのデータをはじき出した。
「(ショットは)感覚としては昨日よりすごく悪いのでなんとも言えないです。でも、パッティングが良いおかげで、ショットが良くないなかでも(うまく)回ってというか。パッティングがすごく大きいのかなと思いますね」
 それでも松山は、USPGAツアーで初めての経験となる最終日最終組に向けて、パッティングに対しての不安を口にした。
「ワクワクもありますよ、当然。でも、良くない部分が出たらどうなるか? 今日良かったパッティングがすべて入らなかったらどうなるか? マイナス要素をすごく考えたりします」
「いつもですよ。プラスで考えることはあまりない」と最後まで威勢のいい言葉は聞かれなかった。だが、もちろん期待感も隠しはしなかった。

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「だいぶ調子が上がりつつあるので、1つ良いショットが出れば不安は消えていく。バーディー先行で行けたら楽しみな1日になると思う。今日のプレーができたら何打差でもチャンスはあると思うし、今日のプレーを目指してやるのが明日の目標かなと思う」

いまの自分と勝つ人との
違いを感じる「3打の差」

 しかし、明けて5月25日の最終ラウンド、残念ながら的中したのは不安のほうだった。見ている側からすれば、2番で2メートルにつけながら、2度カップに蹴られてボギー先行となった場面が痛かったように映ったが、松山の中できっかけとなったのは、1番のサードショットだった。フェアウェイから残り110ヤードを、自信を持って54度のウェッジで放ったボールは、ピンを10メートルも超えていった。
「あんなにオーバーするとは思っていなかった。自分のなかで完璧に打ったつもりで、バーディーチャンスについたと思っていた。その後のホールで警戒しながら打ったら、昨日まで打っていたショットとは違うようなスイングになってしまった。1発のミスをズルズルいったのが2番と9番だと思う」

 7番こそバーディーを奪ったが、9番では、セカンドがシャンク気味のショットとなり、木に当たって45ヤードしか進まない。そして、悪いことは連鎖する。

「ショットが悪くて、足を引っ張っちゃいけない中で(パットが足を)引っ張ってしまった」と言うように、約11メートルから3パットでダブルボギーとなり、続く10番でも約11メートルから3パット。通算4アンダーまで後退し、初優勝は遠のいた。
 ただ、それでもまだ可能性はあった。即座に11番でバンカーから1メートルに寄せてバーディーを奪うと、14番でも6.5メートルを沈め、さらに15番は3.5メートル、16番も6.5メートルというチャンスを迎えた。だが、ほころびは完全には繕えなかった。15番、16番で取れなかったのは大きく、結局この日1オーバー、通算6アンダー10位タイでホールアウト。
「上がってみれば(トップとの差は)3打しかなかったけど、その3打がいまの自分と勝つ人の違い。最終日最終組は米ツアーで初めてなので、多少なりとも緊張はしていたのかなと思うけど、思ったよりは普通に試合に入れたと思うので良かったと思う。でも、それ以前に、最終日というところでのプレーがうまくできないというのは、練習が足りないと思う。やれるだけやったかなと思うけど、悔しい気持ちもある」

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 日本人4人目のUSPGAツアー制覇はならなかった。そして松山のなかには、経験や手応え以上に、またさらに悔しさが積み重なった。

それは、昨年10月のフライズドットコムオープンや、今年初頭のウェイストマネジメントフェニックスオープンのような、後方から追い上げる優勝争いで負けたときとは違う種類の悔しさでもある。
だが、それが重ねれば重なるほど、あとで得られる報酬も大きなものになると信じたい。それに、幸いなことにプロゴルファーには、リベンジの機会がまた来週、再来週とすぐにやってくる。スイングもパッティングも、間違いなく復調してきている。少しずつ、少しずつかもしれないが、着実に、確実に、快挙は近づいてきている。

 

 

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スコアボード

HOLE
Par
ROUND4
ROUND3
ROUND2
ROUND1
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 T
5 4 4 3 4 4 4 3 4 4 5 4 3 4 4 3 4 4 70
5
E
5
1
4
1
3
1
4
1
4
1
3
E
3
E
6
2
5
3
4
2
4
2
3
2
3
1
4
1
3
1
4
1
4
1
71
5
E
3
-1
4
-1
2
-2
3
-3
4
-3
4
-3
3
-3
4
-3
4
-3
4
-4
4
-4
3
-4
3
-5
4
-5
2
-6
4
-6
4
-6
64
5
E
4
E
4
E
3
E
4
E
4
E
4
E
3
E
4
E
4
E
5
E
5
1
2
E
4
E
4
E
4
1
4
1
3
E
70
5
E
4
E
4
E
3
E
4
E
4
E
4
E
5
2
4
2
3
1
3
-1
3
-2
4
-1
4
-1
4
-1
3
-1
4
-1
4
-1
69

プレーオフ

優勝者 NO 1 2 3
HOLE 18 17 18
PAR 4 4 4
アダム スコット 4 3 3
  ジェイソン ダフナー 4 3 --

リーダーズボード

Pos Name
1 アダム スコット
2 ジェイソン ダフナー
3T ニコラス トンプソン
3T フレディー ヤコブソン
5T ダビド リングマース
5T ライアン パーマー
5T ブレンドン トッド
5T ジョン センデン
5T デイビッド トムズ
10T マイケル トンプソン
10T ジミー ウォーカー
10T ケビン チャッペル
10T 松山英樹
Total Thru Round R1 R2 R3 R4 Strokes
-9 F -4 71 68 66 66 271
-9 F -4 67 69 69 66 271
-8 F -4 69 68 69 66 272
-8 F -3 67 71 67 67 272
-7 F -4 72 69 66 66 273
-7 F -3 69 69 68 67 273
-7 F -2 69 69 67 68 273
-7 F -2 71 68 66 68 273
-7 F E 72 66 65 70 273
-6 F -4 73 66 69 66 274
-6 F E 67 68 69 70 274
-6 F E 68 73 63 70 274
-6 F 1 69 70 64 71 274

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松山英樹は2014年1月よりLEXUSの所属となりました。