THE FINAL多くのドラマに彩られたファイナルシーズン

国内最高峰の GT カーレースである SUPER GT。2006 年に LEXUS SC430 で参戦して以来、LEXUS が 14 年間にわたり戦い続けてきた SUPER GT GT500 クラスへの挑戦は 2019 シーズンがファイナルシーズンとなる。最終戦までタイトル争いの激しい戦いが続いた今シーズン。そんな激動のシーズンにラグジュアリークーペ LEXUS LC500 をベースとした 6 台の LC の GT マシンとドライバーたちが打ち立てた大記録の軌跡を追う。

SUPER GT とは、高性能な乗用車をベースにしたレーシングカーで行われる GT レースシリーズである。その特徴は、LEXUS、HONDA、NISSAN の 3 メーカーが技術の粋を集めて造り上げた SUPER GT 専用マシンである GT500 クラスと、メーカーが市販する GT3 マシンを用いた GT300 クラスという 2 つの速さの異なるクラスのマシンが混走する点にあり、レースをよりエキサイティングなものにしている。
2019 年は 4 月 13 日〜 14 日、岡山国際サーキットを舞台に開催された「OKAYAMA GT 300KM RACE」で幕を開けた。LEXUS にとって GT500 クラス参戦ファイナルイヤーとなることから、タイトルを獲得するためにも、幸先の良いスタートが期待されていた。だが、オフシーズンで進化を果たしたライバル勢を前に苦戦を強いられることになる。予選で Q1 を突破したのは平川亮選手/ニック・キャシディ選手の KeePer TOM’S LC500 のみで、Q2 でも 8 台中 7 位に甘んじることとなる。


決勝は冷たい雨が路面を強くたたきつけるなか、セーフティカーの先導でレースがスタート。しかし、12 周目に GT300 マシンの多重クラッシュが発生したことで赤旗中断。レース再開後には雨が一層激しさを増し、LEXUS TEAM の最上位として 7 位を走行していた KeePer TOM’S LC500 もスピンを喫したほか、各車のコースアウトが続出したことから、31 周目に再び赤旗中断となり、そのままレースが終了した。こうして追走のチャンスを失った LEXUS TEAM の最高位は国本雄資選手/坪井翔選手の WedsSport ADVAN LC500 の 6 位に留まり、2 年前、ここ岡山で 1 位から 6 位を独占した LC の鮮烈のデビューレースに、遠く及ばぬ結果に、LEXUS の GT500 クラス、14 年間を締めくくる最終シーズンは非常にタフなシーズンになることを予期させた。

続く 5 月 3 日〜 4 日、富士スピードウェイで争われた第 2 戦「FUJI GT 500KM RACE」も、予選ではライバルの多くが躍進する中、KeePer TOM’S LC500 が LEXUS TEAM の最上位となる 2 位につけた。しかし、一転、雨の決勝で主導権を握ったのは、予選 7 位、立川祐路選手/石浦宏明選手の ZENT CERUMO LC500 だった。


ZENT CERUMO LC500 は 3 周目に 5 位、6 周目に 3 位、7 周目に 2 位とオーバーテイクを重ね、13 周目にはトップへ浮上。その後は雨量の増加で赤旗中断となったが、レースが再開されてからもトップ争いを支配する。99 周目に再び首位に浮上するとそのままポジションを守り抜き、ZENT CERUMO LC500 が LEXUS TEAM のシーズン初優勝を獲得した。厳しいシーズンの立ち上がりに一筋の光が射した。

その後も LEXUS TEAM が圧倒的な強さを見せる。5 月 25 日〜 26 日、鈴鹿サーキットで争われた第 3 戦「SUZUKA GT300KM RACE」では中嶋一貴選手/関口雄飛選手の au TOM’S LC500 が予選で 2 位に 1/100 秒差でポールポジションを奪取。翌日の決勝では、1 コーナーでホールショットを奪うとそのまま後続との差を一気に開げていく。中盤にセーフティカーが入り、築いた後続とのマージンを一時失うものの、後半は独走でそのままチェッカーを受けた。2 日間の全てを支配する鮮やかなポール・トゥ・ウィンだった。また KeePer TOM’S LC500 が 2 位、大嶋和也選手/山下健太選手の WAKO’S 4CR LC500 が 3 位入賞を果たし、LEXUS TEAM が表彰台を独占。世界屈指のテクニカルサーキットで LC が底力を見せつけた。

さらに 6 月 29 日〜 30 日にチャン・インターナショナル・サーキットで開催された第 4 戦「Chang SUPER GT RACE」では、WAKO’S 4CR LC500 がコースレコードで逆転ポールポジションを獲得。決勝は路面温度 48 度という過酷なコンディションのなかスタートをする。序盤は WAKO’S 4CR LC500 と前戦の勝利で波に乗るau TOM’S LC500 の接戦が繰り広げられ、終盤にはペースダウンで後ろに下がった au TOM’S LC 500 に代わり、KeePer TOM’S LC500 が猛追し LEXUS 同士による 1 秒以内の接近戦が始まった。結果は 6 年ぶりの悲願の優勝を狙う WAKO’S 4CR LC500 がそのポジションを守りきり優勝。見事ポール・トゥ・ウィンを達成した。KeePer TOM’S LC500 が 2 位、WedsSport ADVAN LC500 が 3 位に入賞し、LEXUS が 2 戦連続の表彰台独占を果たした。

海外ラウンドが終わり、8 月 3 日〜 4 日にかけて真夏の富士スピードウェイで争われたシーズン最長約 800㎞ のエンデュランス、第 5 戦「FUJI GT 500 MILE RACE」が開催。決勝序盤はハンディウェイトの少ない ZENT CERUMO LC500 や WedsSport ADVAN LC500 が先頭グループでライバルとの激しいバトルを見せ、WedsSport ADVAN LC500 が秀逸なピット戦略で、全車 1 回目のピットストップを終えた時点でトップに立つも、2 回目のピットストップ後はペースが上がらず後退していく。レースも中盤の 113 周目、着実な走りで優勝を狙える位置についていた WAKO’S 4CR LC500 が、2 度目のセーフティカーが入る直前に GT500 車両のなかで唯一、間隙を縫うような絶妙なタイミングで 3 回目のピットストップを行ってトップに浮上、2 位に 30 秒以上の大差をつけるレースで2連勝を達成し、今年のチャンピオンシップに名乗りを挙げた。

後半戦に入っても LEXUS TEAM の勢いは健在だった。9 月 7 日〜 8 日に大分オートポリスで開催された第 6 戦「AUTOPOLIS GT 300 KM RACE」ではヘイキ・コバライネン選手/中山雄一選手の DENSO KOBELCO SARD LC500 が素晴らしいパフォーマンスを披露。予選こそ 5 位に終わったが、決勝ではレース途中に降り出した雨にいち早く対応。早めのピットストップでレインタイヤを装着するなど、複数回のセーフティカー導入と雨で混乱したレースで優れたピット戦略を披露した上、接戦を制しシーズン初優勝を獲得した。この結果 LEXUS TEAM は第 2 戦から第 6 戦にかけて破竹の 5 連勝を達成。


9 月 21 日〜 22 日にスポーツランド SUGO で争われた第 7 戦「SUGO GT300KM RACE」は、スタート直前にパラパラと落ちてきた雨に、スリックタイヤとレインタイヤのチョイスがチームを二分した。いざ決勝が始まると雨脚は一気に強まり、スリックタイヤを装着したチームにとっては序盤から後退する厳しいレースとなった。雨によるコースアウトも相次ぎセーフティカーも導入された混乱のコンディションを掻い潜り、LEXUS TEAM の最上位は KeePer TOM’S LC500 の 4 位入賞、表彰台を逃すカタチで幕を閉じたが、第 2 戦以降の活躍により LEXUS TEAM が常にタイトル争いを支配していた。

ここまで計 7 戦を終え、2 勝を挙げていた WAKO’S 4CR LC500 の大嶋選手/山下選手がドライバーズ・チャンピオンシップでランキング 1 位。未勝利ながら計 3 回の表彰台を獲得していた KeePer TOM’S LC500 の平川選手/キャシディ選手がランキング 2 位、チームタイトルではわずか 4 ポイント差で LEXUS TEAM LEMANS WAKO’S がトップ、2 位に LEXUS TEAM KeePer TOM’S がつけるなか、11 月 2 日〜 3 日、ツインリンクもてぎを舞台に第 8 戦「MOTEGI GT 250KM RACE」を迎えた。


ポールポジションを獲得したのは au TOM’S LC500 で、ランキング 1 位の WAKO’S 4CR LC500 が予選 2 位を獲得。タイトル争いはWAKO’S 4CR LC500 と KeePer TOM’S LC500 に絞られた。KeePer TOM’S LC500 は予選 4 位に出遅れたものの、決勝ではレース序盤で 2 位に浮上。さらにピットストップを終えたレース後半には KeePer TOM’S LC50 0がトップへ浮上し、逆転でのタイトル獲得に向けて疾走していく。

一方、ランキング首位の WAKO’S 4CR LC500 はスタートで出遅れたことにより 3 位に後退。このままの順位でチェッカーを受ければ、KeePer TOM’S LC500 がタイトルを逆転で獲得する状況となるなか、38 周目に最終コーナーで au TOM’S LC500 と接触しながらも見事なオーバーテイクを披露し、2 位に浮上。


結果、KeePer TOM’S LC500 が最後に意地を見せシーズン初優勝を果たし、LEXUS TEAM KeePer TOM’S がチームチャンピオンシップでタイトルを獲得した。一方、WAKO’S 4CR LC500 が 2 位入賞を果たし、大嶋選手/山下選手がドライバーズチャンピオンシップでタイトルを獲得。さらに au TOM’S LC500 が 3 位、ZENT CERUMO LC500 4 位につけるなど、LEXUS TEAM が今シーズン、そして LEXUS LC500 での最後のレースで上位を独占した。

こうして 2006 シーズンから始まった LEXUS の SUPER GT GT500 クラスへの挑戦は、集大成となった 2019 シーズンを 8 戦中 6 勝という圧倒的な結果で幕を下ろした。そして SUPER GT の歴史に、3 回のポディウム独占、ドライバーズ&チームのダブルチャンピオンシップ獲得という偉大な記録を打ち立てた。


LEXUS LC500 は 2017 シーズンのデビュー以来、毎シーズン、最終戦までもつれ込むタイトル争いで主人公を演じてきた。どのサーキット、どんなコンディションでも強い LC500 は、2006 シーズンから 2013 シーズンまでの LEXUS SC430 とそれに続く LEXUS RC F で培ってきた最速への進化の挑戦が結実した姿とも言える。


14 年間で、3 台の LEXUS が時代のなかで“戦いのバトン”をつないで、手にした 6 度のドライバーズタイトルと 7 度のチームタイトルは、自動車を愛する多くの人々の記憶にとどまるであろう。しかし、LEXUS は止まることなく進化し続ける。SUPER GT を走り抜けた勝利の軌跡は、未来への滑走路なのである。

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