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鈴鹿サーキット SUPER GT 観戦プログラム レポート
27 - 28th Aug, 2016

SUPER GT の第 6 戦にあたるシーズン最長の鈴鹿 1,000km で、憧れのグランプリサーキットを自らのドライブで走行し、さらにはレースで疾走するGTマシンを誰よりも至近距離で眺め、勇猛果敢なレーシングドライバーたちの素顔に触れる。そんな‟知られざるモータースポーツの世界“にレクサスが特別な観戦プログラムで誘った 2 日間のレポート。

#1 オープニング

VIP スイートからの特別観戦プログラム

観戦プログラムは土曜日の予選からスタート。観戦拠点には鈴鹿サーキットの東コースまでを一望できるグランドスタンド最上階の VIP スイートを LEXUS が行う観戦プログラムで初めて用意。参加したのは、約 10 倍の競争率の中から当選した夫婦、親子、カップルなど合計 36 名。

開場の 2 時間前に顔を見せたのは、LEXUS RC F でやって来た父子。カートレーサーでもある小学5年生の男の子は、LEXUS TEAM ZENT CERUMO の立川祐路選手の大ファンだという。朝一番で訪れた理由を父が説明してくれた。

「早く来ないと SUPER GT のミニカーが売り切れちゃうんですよ。この子がどうしても欲しいというのでね」

8 月 27 日(土)午前 11 時。レーシングドライバーでありゲスト MC を務める木下隆之氏による開会宣言で 2 日間に渡る観戦プログラムが始まった。静かな期待感に包まれた VIP スイート。先の小学 5 年生に再会し、ミニカーの件をたずねたら、照れ臭そうに手を差し出してくれた。その小さな掌が包んでいたのは真っ赤な ZENT CERUMO RC F だった。

またオープニングゲストとして、今回の鈴鹿で記者発表が行われた LEXUS の 2017 年型 GT マシンのベースモデルとなるLC500の佐藤恒治チーフエンジニアと森 忠雄チーフデザイナーが登壇した。

#2 パレードラン

世界屈指の名コースを自らのドライブで走る

初日最初のプログラムは、鈴鹿サーキットのコースを走るパレードラン。これは、LFA を前後に置いた隊列を組み、参加者自ら LEXUS でドライブするものだ。2 時間後には SUPER GT の予選が始まるコースを自走するという特別な内容に、参加者の多くが並々ならぬ期待を寄せていた。

このパレードランでも微笑ましい父子のエピソードがあった。和歌山から参加の父は、サーキット初体験の息子にハンドルを譲るべく、準備していた。

「息子のハンドルさばきにはハラハラしましたが、助手席でも 30 歳は若返った気分になれました。自分で運転したらさらに10 歳は若返ったかな」と上気した顔で話してくれた。

このパレードランで各参加者が乗る車両は抽選方式で割り当てられた。その抽選直後、SUV の NX に乗ることが決まったある男性は、できればレースカーのように車高の低いモデルがよかったとつぶやいた。「でも、いざハンドルを握ったら興奮しちゃいました! SUV は視点が高いのでむしろ見晴らしがよかった」。観客が埋めつくしたスタンドを眺めながら F1 も開催されるグランプリサーキットを走行した車両の中では、きっとたくさんの驚きに満ちた声があがったことだろう。

#3 BRIDGESTONE ガレージツアー

レース通をも唸らせたレース現場見学

LEXUS GT500 6 チーム中 5 チームにタイヤを供給している BRIDGESTONE の協力を得て、パドックの一角に展開する BRIDGESTONE ガレージを見学。担当者からタイヤメーカーの観点による SUPER GT の特徴が語られた。

「通常の SUPER GT では約 800 本を用意しますが、1,000km を走る長丁場の今回は 1,000 本を超えるタイヤを持ち込んでいます」。その説明に一同ため息。傍らでは、実際にレースで使用するタイヤを用いたホイールへの組み付けや空気充填作業が披露された。

「レース用タイヤは軽いんです。よかったら持ってみてください」。担当者の言葉に応じた女性が両手でタイヤを抱え上げると拍手が起こった。その様子を遠目に眺めていた男性がこんなことを言った。

「何度もサーキットに通っていますが、レースウィークに一般人がここまで入れること自体が素晴らしい。こんな体験、なかなかできないですよ」。このガレージツアーは、レース通をも唸らせた。

#4 ドライバーズアピアランス

「LEXUS 全チームのドライバーと一度に会えるなんて!」

午後 4 時前に SUPER GT の予選が終了。翌日の決勝グリッドが確定してからおよそ1時間後、参加者が待つ会場に最初に現れたのは LEXUS TEAM SARD のヘイキ・コバライネンと平手晃平両選手だった。

「間違って来ちゃいました」と発言して、そのサプライズ登場で笑いを取った LEXUS TEAM LEMANS WAKO’S の脇阪寿一監督と共に、LEXUS TEAM 全 15 名のドライバーが参加者の待つ VIP スイートへ。先ほどまでモニターで眺めていたドライバーたちがぞくぞくと入って来る様子に会場は大きな歓声があがる。全7チーム、15名のドライバーと 1 名の監督たちは各テーブルを回りながら、サインや写真撮影に気軽に応じている。そこでにわかに笑顔を膨らませたのは女性参加者たちだった。

「ドライバーってイケメンぞろいですね」

「前からファンだった TOM’S のロシター選手をこんな近くで見られるなんて!」

「すらっとしているけれど、立川選手の首は太いんですね」

レース初観戦というある女性のコメントも響いた。

「選手の人柄に触れると、走行中はヘルメットで顔がわからない選手たちがより身近に感じられますよね。明日の決勝の見方が変りそうです!」

#5 LC500 記念撮影

2017 年の新型モデルが初披露

レース観戦はもちろん、今回このプログラムを楽しみにしていた参加者もいた。

来春発売予定の LEXUS ニューモデル、LC500。同車をベースに開発される 2017 年型 GT500 車両が、グランドスタンド裏手のGPスクエアで初の一般公開が行われた。プログラム参加者にだけ特別に展示ブースのロープの内側、2 台の新型に触れられる距離での記念撮影が行われた。それに合わせ、オープニングにもゲストで登場した LC500 の佐藤恒治チーフエンジニアと森 忠雄チーフデザイナーが同席するというサプライズもあった。

「LEXUS らしさを追求する中で出した答えは、すっきりと奥深い乗り味。あらゆるレスポンスがリニアです」。LC500 を一言で表現するなら、という問いに佐藤氏はそう答えた。それを受けた森氏もまた、ダイナミックとエレガンスという相反する要素の融合を挙げつつ「今後の LEXUS を予感させるデザインです」と語った。参加者たちからも両氏に数多くの質問があがる。車好き同士、会話がどんどん盛り上がっていく。

「開発者から話を直接聞けて感動しました」。現在 LS600h を持つ男性はLCをすっかり気に入ってしまい、まだ販売価格も決まっていない新型のオーダーに乗り気だ。また別の男性は、「ヒップラインのボリューム感がスゴい。僕はこの赤のカラーリングが気に入りました」と、こちらも新型車に魅了されたようだった。

#6 ピットウォーク

LEXUS TEAM の各ピットを抜ける特別入場を用意

明けて 28 日。午前 9 時のオープニングで決勝当日の観戦がスタートした。台風の影響で東海地方の空は灰色一色だったが、この日最初のプログラムとなったピットウォークの熱気は、分厚い雲さえ押し上げるほどの熱を帯びていた。

レース直前のピットレーンを解放し、GT マシンやドライバーたちに間近で触れ合えるピットウォーク。サーキット名物とも言える人気イベントに向け、この観戦プログラムでは LEXUS TEAM 各チームのピットガレージの中を通過してピットレーンに出るという特別入場を用意。もうすぐレースに出走する GT マシンとピットクルーの脇をすり抜けるルートは本番前の緊張感が張りつめる。そんな中でも冷静にチェックする強者参加者もいた。

「フロントウィンドウの透明シールの貼り方、観察できました」

解き放たれたピットロードでは、それぞれ好みのチームへ。「LEXUS TEAM WedsSport BANDOH のドライバーたちと写真を撮ることができました。昨日、VIP スイートで会ったことを覚えていてくれて、すごくうれしかったです!」。これは、親子3人で参加した長男のコメント。長女は着ているチームカラーのシャツ通りに LEXUS TEAM SARD の選手のもとへ走ったそうだ。

#7 VIP スイート

最高の観戦環境で LEXUS らしいホスピタリティを展開

ここで改めて、今回の観戦拠点とした VIP スイートを紹介しておく。メインストレート 1 コーナー寄り、グランドスタンドの上に迫り立つこの観戦ポイントは、地上 25 メートルの全面ガラス張りで、最終コーナーの立ち上がりから眼下のメインストレートやピットはもちろん、1~2 コーナー、S 字、ダンロップコーナーまで、さらに伊勢湾に浮かぶタンカーまでも見渡すことができる。レース全体の模様は大型モニターでチェック可能。VIP スイートへはレッドカーペットが導く専用エレベータで。3 階に設けた VIP テラスはオープンエア。サーキットの風を感じることができる。

この観戦プログラムでは、VIP スイートで LEXUS らしいホスピタリティを展開。特別な和弁当。全12種のフィンガーフードと全6種のスイーツ。そして各種ドリンクを、内容を変えながら 2 日間に渡って提供した。

何度か鈴鹿サーキットでレースを見た経験があるという男性は、こんな感想を口にした。

「今回、何が楽しかったと言えば、ここですよ。ご飯はおいしいし、環境は最高。こんな快適なレース観戦は生れて初めてです。病みつきになりそうですよ」

#8 グリッドウォーク

「レース直前でこれだけ多くの人に囲まれるなんて……」

SUPER GT の決勝スタート時刻は 12 時半。その数十分前に行われるグリッドウォークは、予選で獲得した順位=グリッドに各 GT マシンが整列したメインストレートを歩けるというイベントだ。GT マシンの周囲には、ドライバーや監督だけでなく、その場での交換も辞さないタイヤを用意したチームメカニックも控えている。間もなく火ぶたを切るレース直前の緊迫感は、ピットウォークの比ではない。

ある男性とその奥様は、今回のプログラムでレースの現場に直接触れることを望んでいた。このグリッドウォークは、その期待をはるかに上回るものだったようだ。ご主人が「このタイミングならドライバーは集中したいはずですよね。なのにこれだけ多くの人に囲まれるなんて……」と唖然。奥様は「そのタフな精神力が素晴らしいですね。ドライバーの皆さんを心から尊敬します」と何度もうなずきながら感心していた。

#9 サービスロードツアー

テレビでも見たことがない迫力の景色

サービスロードとは、レーシングコースの外側に沿う作業車や緊急車専用の道路。一般車両が走ることはまずないその特別なルートを SUPER GT のレース中にLEXUS車で巡るという、これはこの観戦プログラムだけのビッグサプライズだ。

「S 字付近でフェンスが途切れる個所があるんですよ。そこの景色はテレビ中継でも見たことがない迫力に満ちていました」

「視線の高さがレーシングマシンと同じなんです。そして、どのマシンも通り過ぎるのが一瞬!あの速さをコントロールしているなんて人間技とは思えない……」

サービスロードがどういうものかわからなかった人たちも、現場のリアルに触れた後は一様に興奮していた。40 年近い付き合いがあるという群馬から訪れた男性二人組は、かつて共にレースを楽しんだ覚えがあるだけに、このプログラムがいかに特殊かをこう語ってくれた。

「あり得ないですよ。レースをやっていた僕らでさえ走ったことがない場所なんですから。これだけでも、このプログラムにはお金に換えられない価値がありますよ」

#10 鈴鹿サーキット・バックヤードツアー

レースを支える人々の現場訪問

レースも半分を超えた午後 4 時。VIP スイートからメインストレート下のトンネルをくぐりコントロールタワーへ。一行がまず案内されたのは、まさしくレース運営の司令塔となる管制室だ。ガラスで仕切られた部屋の壁には、鈴鹿サーキットの各コーナーを映し出すいくつものモニターが並んでいた。

「事故要因を調査するため、すべての映像を録画しています。下段に並ぶ 6 台のモニターは、スタート時のフライングチェック専用です。鈴鹿のストレートは下り坂なのでマシンを停止させるのが難しいんですね。しかし、ほんの少しでも動いたら即ペナルティ。ルールの厳格さを保つための用意です」

担当者の説明に黙ったまま頷く参加者たち。この部屋の静かな緊張感に圧倒されたようだ。

次いで、レース終了直後にはフラッシュで光り輝くポディウム(表彰台)の裏。そして記者やカメラマンが利用するメディアセンターへと導かれた。

「どこもレース中の喧騒が届かない場所なんですね。神聖ささえ感じました」

無言を通した参加者の一人は、メディアセンターを出た直後、ため息をつくようにそんな言葉を漏らした。

#11 クロージングパーティ

「レースを通じてブランドの多様性を実感しました」

1,000km 173 周、約 6 時間にもおよぶ耐久レースもいよいよフィナーレ。大粒の雨が残り5周で降り出すというハラハラした展開の中、38 号車の ZENT CERUMO RC F がトップでゴール。その瞬間を待ち構えていた小学 5 年生の LEXUS TEAM ZENT CERUMO のファンの少年は両手を高々と掲げた。

続いてチェッカーを受けたのは、36 号車の au TOM’S RC F。LEXUS の今季初優勝とワンツーフィニッシュという結果にVIPスイートは一斉に歓声があがる。

「ドライバーには過酷でしたが、見ている分には最高のレースでした!」

ゲストMCの木下隆之さんの発声で歓喜の乾杯。よろこびに沸く参加者たちに、今回の観戦プログラムの感想をたずねた。

「すべてが驚き。レースの裏側まで紹介してくれた奥の深い内容でした。いちばんよかったのは、20 歳を超えた息子と話す機会ができたことかな。まぁ、他愛もない会話ですけどね」

これは、初日のパレードランを助手席で楽しんだ父の言葉。初めてサーキットを訪れた人は、プログラムの存在自体が心強かったそうだ。

「これだけ広い場所だと、初心者はどこをどう見たらいいか迷いますよね。観戦ポイントを絞った上で、一歩踏み込んだ場所まで案内してくれたのがよかったです」

対して、観戦経験豊富な参加者からはこんな意見が出た。

「むしろ、レースをよく知っている人こそ楽しめるプログラムです。なぜなら、サービスロードツアーなんて間違いなく羨望の的ですよ。僕らを眺めていたコースサイドのお客さんは、うらやましくて仕方なかったんじゃないかな」

「レースを通じることで新しい価値観を知った」と話したのは、LS600h オーナーの紳士。

「普段LEXUSを運転しているだけではわからない、このブランドの多様性を実感しました。知れば知るほど好きになる。きっと LC500 に乗ったら、また新しい世界に出会えるでしょうね」

GT500 クラス優勝の LEXUS TEAM ZENT CERUMO 立川・石浦両選手と GT300 優勝ドライバーによる点火式で、鈴鹿 1,000km レース恒例の花火が東コースの空に打ち上がった。その輝きと響き。そして 2 日間の観戦プログラムは、すべての参加者にとってこの夏の鮮やかな記憶となっただろう。

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