私たちが暮らす街中で、颯爽と走る LEXUS を見かければ、その刹那、喧騒の向こう側にモーターレーシングの情熱的で華やかな世界を垣間見られる瞬間がある。
そして、ひとたび LEXUS のステアリングを握れば、クルマが放つ鼓動と心地よく吹き上がるエンジンサウンドに、高速で流れるサーキットのアスファルトの情景がシンクロし、かつてないエキサイティングなドライブ体験が待っている。
なぜなら、LEXUS は誰もが一度は聞いたことがある世界中のアイコニックなサーキットで、制動を極める最速への飽くなき挑戦と、最も安全なレーシングカーの開発と同時に、ロードカーへのフィードバックも絶えず続けているからである。
Never Stop Evolving‐ロードカーの開発に終わりがないと言われるのは、こうした開発が止まないモータースポーツと表裏一体の関係にあるからだ。
モータースポーツの開発現場はアンリミテッドな世界と思われがちだ。しかし、実際はクルマの開発領域やテスト回数に厳格な制限が設けられ、世界中のあらゆるスポーツの中でも、稀なほどにリミテッドな世界である。言いかえるならば、モータースポーツは限られた環境のなかで、最大のパフォーマンスを発揮することへの人々の挑戦であり、その結実は勝利をもたらすだけではなく、クルマと共に人の進化をももたらすのである。
日本のトップカテゴリーで活躍する LEXUS のレーシングドライバーは語る。
「今は十数年前と異なりレースに対しての開発テストを、好きなだけ行える時代ではありません。現代のレーシングカーの開発現場では、データと睨めっこしながらシミュレーションを重ね、私たちはシミュレーションで導き出された答えが正解なのか、あるいはデータからは見えない何かが潜んでいるのかを、制限されたテストの周回数のなかで完璧に見抜く必要があります」
レーシングドライバーは、クルマのミリ単位の挙動の変化を見抜くことで、あらゆる感覚が研ぎ澄まされていく。もちろん、人知を超えたその能力はロードカーづくりへも、惜しみなく注がれているのだ。
LEXUS はハイパフォーマンスのロードカーをベースにした日本最高峰のツーリングカーレースである SUPER GT シリーズに、SC430、RC F、そして LC500 と襷をつなぎ、偉大なレーサーたちと共に、14 年間で 7 度のチームタイトルを獲得した。
GT500 クラス参戦ファイナルシーズンとなった 2019 年も、富士スピードウェイや鈴鹿サーキットといった世界に代表するグランプリサーキットを舞台に、マシンをさらなる高みへとアップデートし 8 戦中 6 勝を重ね有終の美を飾った。 国内最高峰レースへの LEXUS の GT500 クラス参戦は一旦幕を下ろしたが、その開発の道は途絶えることはなく、すでに世界に続いている。
2018 年から始まった LC のニュルブルクリンク 24 時間レースへのチャレンジでは、ランオフエリアがほとんどない一周約 20km、約 170 のコーナーを有するニュルブルクリンクの北コース「ノルトシュライフェ」を開発の舞台として選び、世界一過酷なレースに挑んでいる。
また 2019 年はシリーズ 2 位を獲得し、2020 年シーズンも RC F GT3 で参戦を継続する国内の SUPER GT GT300 クラスとともに、ヨーロッパとアメリカ最高峰のツーリングカーレースでは、RC F GT3 がスパ・フランコルシャン(ベルギー)、シルバーストン(イギリス)、ポール・リカール(フランス)、モンツァ(イタリア)、デイトナ・スピードウェイ(アメリカ)、ラグナセカ(アメリカ)など、世界の名だたるサーキットで、メルセデス、BMW、ポルシェをはじめとしたライバルたちとしのぎを削り、車両開発を続けている。
街を走る LEXUS には、世界中の“あの”サーキットで、トップドライバーたちがすべての感覚を研ぎ澄ませて磨いた“機能”や“経験”に根差したデザインやドライブフィールが込められている。LEXUS のロードカーは、いまも世界中を走るレーシングカーと繋がりながら、私たちのライフスタイルをよりエキサイティングなものへと昇華させていくのである。