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日本のどこかで数日だけオープンするプレミアムな野外レストラン「DINING OUT」。
レクサスはDINING OUTのクリエイティブなチャレンジに共感し、本イベントをサポートしています。
今回の舞台は、大分県国東半島、"国の東"と書いて"くにさき"と読む場所。国東半島は両子山という岩山を中心に6つの山稜に分かれており、
そこにある寺院群を総称して「六郷満山」と呼びます。日本のひとつの宗教観である神仏習合の考え方はここで生まれ、
もともとあった山岳信仰と混淆してこの土地独特の六郷満山文化として発展、今年、開山1300年という大きな節目を迎えました。
この岩の聖地で行われた今回のDINING OUT KUNISAKIのテーマは、「ROCK SANCTUARY—異界との対話」一流の料理人がその土地の食材を新しい感覚で切り取った料理を、その土地を最も魅力的に表現する場所と演出とともに、この国東の独特の空気感を、五感すべてで堪能いただきました。
開催概要
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- 実施期間
- 2018年5月26日(土) ~ 27日(日)
- 募集人数
- 各日程40名、計80名限定
- 会場
- 大分県 国東市
- ホスト
- 中村 孝則 氏 (コラムニスト)
- 料理人
- 川田智也 氏 (「茶禅華」)
Report
Report
悠久の歴史のなか、独特の宗教観が育まれた緑深い国東の地。
2018年5月26日、27日、『DINING OUT KUNISAKI with LEXUS』が開催されました。
13回目となる今回の『DINING OUT』の舞台は神仏習合の地・大分県国東市。
緑萌える初夏。天気は晴れ。爽快な空気に包まれる大分空港。
到着したゲストを迎えたのは、ドライバーつきのLSでした。
そのラグジュアリーなシートに包まれながら、各々のゲストは、雄大な自然の中に佇むダイニング会場に誘われるのを期待したことでしょう。
ところが到着したのは、とある寺院の前。
墨痕鮮やかな「峨眉山 文殊仙寺」の額の先には、延々と続くかのような石段が伸びています。
ラグジュアリーなリアシートから一転、擦り減り苔むしたもの石段を、ゲストは一歩ずつ登り始めます。
乾杯は、一杯のお茶で。静寂に包まれる非日常的なディナーの幕開け。
片側は急峻な山、片側は切り立った崖、頭上には鬱蒼と茂る木々、すぐ目の前には重厚な文殊仙寺の奥の院。厳かな鐘の音が響き、時折、鹿の鳴き声が届く静謐な境内に、突如現れた野外レストラン。
そのギャップにゲストからは銘々、感嘆の声が上がりました。
徐々に盛り上がりを見せるコースは川田シェフの真骨頂。
滋味深いお茶で幕を開けたディナーは、どちらかといえば静かな立ち上がり。
少しずつ、しかし確実に、ゲストは川田シェフの世界観に惹き込まれていきます。
川田シェフは全てのメニューの根底に中国と国東両方の要素を潜ませ、自らの追求する“和魂漢才”というテーマをゲストに伝えていきます。
傾き始めた陽が、会場をいっそう幻想的なムードに彩ります。
眼の前のオープンキッチンからは、中華料理特有の迫力が伝わります。
静と動、陰と陽、そして日本と中国。さまざまな対比が、徐々にその輪郭を現しはじめます。
ひとつの食材を、異なる手法で魅せる川田流メインディッシュ。
メインの食材には、適度に柔らかく、旨味に優れた大分県が誇る地鶏「おおいた冠地どり」が選ばれました。
胸肉は柔らかさを生かした蒸し鶏に、手羽先にはスッポンを詰めて香ばしく仕上げます。
脂身の少ないもも肉は「三杯鶏」という台湾の伝統料理にそして最後に残った鶏ガラからは澄んだスープをとり、シンプルな麺と合わせました。
食材の異なる部位を異なる調理法で提供する、川田シェフらしい逸品となりました。
実は今回の『DINING OUT』は、ひとりの地元料理人の「地域の人たちの新たな自信として、そして、一過性のものではない今後の地域活性につながる原動力としていくためにDINING OUTを開催したい。」という声により実現に至りました。
国東市の発展を願って『DINING OUT』の開催を切望し、その声が市長の耳に届いたことで、今回の開催となったのです。
集った地元スタッフは70人以上。
大勢の力が結集し、この唯一無二の時間と空間を演出しました。
そのひとりひとりが国東市を愛し、国東市のために尽力したからこそ、この大きな感動が生まれたのでしょう。
ONE SPOT
ONE DRIVE
今回のDINING OUT KUNISAKIのテーマは、「ROCK SANCTUARY—異界との対話」。このテーマに挑む料理人は、「麻布長江」、「龍吟」で食材の味を最大限に引き出す技を研鑽後、2017年2月、東京南麻布に「茶禅華」をオープンさせた、川田智也シェフ。和魂漢才をポリシーに掲げ、中国料理の大胆さに、日本料理の滋味や繊細さを加えた独自の表現によって料理を生み出し、オープンからわずか9ヶ月でミシュラン2つ星を獲得しました。彗星のごとく料理界に現れた、今一番の注目のシェフによる”和魂漢才”をポリシーとした独自の表現とその土地の食材で生み出すコース料理を国東の異世界を感じさせる神秘的な岩の聖域を舞台に、五感の全てで堪能いただきました。
ホスト役には、「世界ベストレストラン50」の日本評議委員長を務め、過去5回のDINING OUTに出演し、食やカルチャーなどをテーマに活躍するコラムニスト、中村孝則。
Chef Profile
川田 智也 氏 (「茶禅華」)
1982年栃木県生まれ。東京調理師専門学校卒。物心ついた頃から麻婆豆腐等の四川料理が好きで、幼稚園を卒園する頃には既に料理人になる夢を抱く。2000年~2010年麻布長江にて基礎となる技術を身につけ、2008年には副料理長を務める。その後日本食材を活かす技術を学ぶべく「日本料理龍吟」に入社。2011年~2013年の間研鑚を積んだ後、台湾の「祥雲龍吟」の立ち上げに参加、副料理長に就任し2016年に帰国。中国料理の大胆さに、日本料理の滋味や繊細さの表現が加わった独自の技術を習得する。2017年2月「茶禅華」オープン。わずか9カ月でミシュランガイド2つ星を獲得すると言う快挙を成し遂げる。和魂漢才という思想の元、日本の食材を活かした料理の本質を追求し続けている。
Host Profile
中村 孝則 氏 (コラムニスト)
神奈川県葉山生まれ。ファッションやカルチャーやグルメ、旅やホテルなどラグジュアリー・ライフをテーマに、雑誌や新聞、TVにて活躍中。2007年に、フランス・シャンパーニュ騎士団のシュバリエ(騎士爵位)の称号を授勲。2010年には、スペインよりカヴァ騎士の称号も授勲。(カヴァはスペインのスパークリングワインの呼称) 2013年からは、世界のレストランの人気ランキングを決める「世界ベストレストラン50」の日本評議委員長も務める。剣道教士7段。大日本茶道学会茶道教授。主な著書に『名店レシピの巡礼修業』(世界文化社)がある。
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