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レクサスの未来を垣間見せるコンセプトカーLF-FCを紹介。

昨年10月、第44回東京モーターショーにて発表されたLF-FCは、レクサスの未来を垣間見せるコンセプトカーだ。堂々たるサイズの4ドアのフラッグシップ・コンセプトセダンで、ダイナミックなフォルムが見る者をワクワクさせる。見事なエクステリアについ目が行きがちだが、LF-FCはその内部も極めて画期的である。

モデル名の“FC”はフューエルセル(燃料電池)の頭文字であることからも分かる通り、LF-FCは次世代の動力として注目される燃料電池自動車だ。自然界に無限にある2つの元素、つまり水素と酸素を化学反応させて電気をつくる。だからガソリンを大量に消費するエンジンも、重量が嵩む大型バッテリーも要らない。アドバンテージはまだある。これまで登場した電気自動車と異なり、わずか数分で水素を充填できるし、さらにクリーンなことにかけてはまさに驚異的だ。なにしろ車外に排出するのはただの水なのだから。ちなみにLF-FC はパワートレインが後輪を、インホイールモーターが左右前輪を個別に駆動するAWDである。

LF-FCはセダンでありながらどの角度から見てもエレガントかつスポーティなのは、グランドツーリングモデルのデザインを一部採用しているからだ。全体のスタイルを特徴づけているのは穏やかな弧を描くルーフライン、そして車高が低めでワイドかつアグレッシブなスタイリングだ。フロントは、進化したレクサスのトレードマークであり、新しいメッシュデザインによりさらに特徴的となったスピンドルグリルがあしらわれ、L型のデイライトはフロントフェンダーから外に向かって点灯。テールライトによって印象づけられるリヤは、宙に浮いているかのような印象を与えてくれる。

しかし何といってもLF-FCの持ち味が際立つのはサイドビューだ。そのシルエットはほかのどのラグジュアリーセダンと比較しても異質で、クーペを4ドアにしたような滑らかな横顔を描いている。グローバルデザイン部プロダクトゼネラルマネージャーの田名部 武志はLF-FCのエクステリアデザインについてこう語る。「将来のフラッグシップを示唆するスタディモデルとして、独自のデザインフィロソフィであるL-finesseに基づいたダイナミックかつ洗練された美を追求しました。大胆に進化したスピンドルグリルから始まる骨太な骨格に、前後のホイールアーチが融合する造形になっており、加飾やキャラクターラインに頼らない普遍的な美しさの表現に挑戦しているのです」。

そしてインテリアはエレガントかつシンプル。「先進的でありながら、人間を優しく包むようなデザインを追求した空間に仕上がっています」と田名部は言う。インテリアを細かく見ていくと、上質なピュアアニリンレザーを豊富に使用したシートや匠の技による木目のステアリング、ドアオーナメントに縫製などが施されている。一方、室内空間の上部では開放感をもたせるとともに運転への集中しやすさを考慮したという。「ウッドピースをたくさん貼り合わせたウッドパネルは複数の質感をもち、インテリアを華やかに演出しています」と田名部。

上述のようなスタイリングと同様に、レクサスにとっては技術も大きな意味をもっている。LF-FCはシンプルな動作で運転が可能となる、次世代のヒューマン·マシーン·インターフェイスを特徴としている。未来においてはパネルにタッチすることも運転をすることもなくなるかもしれない(オーディオやエアコンのようなコントロールシステムは使用されるだろうが)。また新しいヘッドアップディスプレイが採用され、行き先への矢印が目の前に広がる道路上に映し出されるかのようなナビゲーションシステムを実現している。