SUPER GT RACE ROUND6 TOUR

SUPER GT RACE ROUND6 TOUR 8.31 2014
@ 鈴鹿サーキット

レース通から家族連れまで多彩な顔ぶれの参加者が集結

今年2回目となるLEXUS AMAZING EXPERIENCEのレース観戦は、1966年の初開催から43回を数える夏の風物詩、SUPER GT インターナショナル鈴鹿1,000㎞へ。

当日集まった参加者は16組28名。ピットビル2階に設けたLEXUS専用ホスピタリティラウンジは、レセプション開始1時間前の午前8時に扉を開けたが、それと同時に何組もが受付を済ませた。各参加者のこのレースに対する期待がうかがえる光景だった。

「鈴鹿1,000㎞だけは毎年見に来ている」
「SUPER GT観戦の経験はあるが鈴鹿は初めて」
「夫婦二人ともクルマ好き」
等々、今回はレースファンが多い中、娘さんの入学祝いを兼ねた家族連れや、小学6年生の息子と初めて観戦する父子もいて、次第に人数を増やしていくラウンジはおだやかな空気に包まれていった。

午前9時、レセプションスタート。スケジュール確認の後、LEXUS AMAZING EXPERIENCEのプリンシパルであり、今回のプログラムの専属解説者でもある木下隆之氏が鈴鹿ならではの見所や観戦ポイントの説明を行った。
そしていよいよ夏の最後の長い1日が始まる。

PIT WALK

LEXUS Racingのガレージを
抜けてピットレーンへ

レセプション終了後10分を経て行われたのは、これから始まる戦いに向け準備を整えた各チームのピット前を歩けるPIT WALK。
「LEXUS Racingのガレージの中を通れるなんて聞いていませんでした!」
それが本日最初のサプライズ。何セットものタイヤや幾重に積まれた機材の隙間を縫って歩く参加者はみな驚きを隠せない様子だった。また、なかなか機会を得られず今回が初観戦だという男性は、狭いピットになだれ込む観客の数に茫然としながら、
「こんなに人が入るものなんですね」と感心していた。

赤いZENTのシャツを着てきたのは、この春、大学に進学した娘さん。PIT WALKの最中に同チームの立川祐路選手からサインをもらい満面の笑み。
「感無量! これで十分です」
いやいや、LEXUS AMAZING EXPERIENCEの本領発揮はこれからなのだ。

CIRCUIT DRIVING

SUPER GTと同じ舞台を
ドライビング

PIT WALKで一気に上がったボルテージをさらに高めるプログラムがサーキット周遊だ。これは、およそ2時間後にSUPER GTマシンが激しいバトルを展開するメインコースをLEXUSのステアリングを握って体験するというもの。

先導車はLFA。以下、発売されたばかりのNXを含み全20台のLEXUSがパドック最終コーナー寄りの広場にスタンバイ。笑顔になる者、口元を引き締める者。シートに収まった参加者はそれぞれの表情を浮かべていた。
「子供の頃に見ていたF1のテレビ映像とリンクしました」
と話したのは、久しぶりに鈴鹿を訪れた女性。

鈴鹿サーキットを何度も走ったことがあるという男性は、
「これだけ埋まった観客席を眺めながらドライブすると感激もひとしおですね」
と喜んでいた。レース当日のサーキット周遊は非常に稀なプログラムであり、そこで得た五感の記憶は参加者の胸に深く刻まれたに違いない。

GRID WALK & RACE START

「体を震わすサウンドは
サーキットでしか味わえない」

怒涛のごとくプログラムは進行していく。午前11時半、決勝レース直前のホームストレートに整列したマシンを間近で感じられるGRID WALK。ここでもPIT WALK同様、LEXUS Racingのガレージを抜けるというスペシャルルートを確保した。

グリッドに向かう途中、LEXUS TEAM PETORONAS TOM'Sの関谷正徳監督と握手できたという男性が興奮気味に話してくれた。
「これから長い戦いが始まるというのに関谷監督の余裕はスゴいです。グリッド上も大勢の人が流れ込んで盛り上がっていたけど、整然と並ぶGTマシンを目の当たりにするとやはり大迫力で、こっちのほうが緊張してしまいました」
気付けばお昼。ホスピタリティラウンジに戻った参加者は用意されたランチを前に一息ついた。間もなく決勝レーススタート。全員が箸を置き、オープンデッキのテラス席に移った。

「生の魅力は、やはり音ですよね。体を震わすようなこのサウンドはサーキットでしか味わえないし、このテラス席とホームストレートの距離感はダイレクトで興奮します」
普段はスタンドで観戦するという男性は、口に手を当て大声で話してくれた。
隊列を組んでいたマシンがグリーンシグナルを確認して咆哮を上げる。ポールポジションのPETRONAS TOM'S RC Fが全車を引き連れて1コーナーへ。173周を駆け抜ける約6時間の戦いが火ぶたを切った。

AMAZING VIEW

マニアックに楽しめる計6カ所の観戦エリアを用意

今回はホスピタリティラウンジ以外にも5カ所の観戦ポイントを用意した。2コーナーのBエリアスタンドと最終コーナーのQエリアスタンド。それらにはLEXUS専用シートを備えた。さらに2コーナー、S字、最終コーナーの内側に設けられた3か所の激感エリアをチョイス。ここは、疾走するマシンとの距離が近いことからレースファンに大人気のエリアだ。
「鈴鹿は長丁場なので、各コーナーでクルマがどういう動きをするか、ポイントを移動しながら観察してみてください。そこからレースの行方がつかめるようになりますよ」
これは木下氏のアドバイスだ。

望遠レンズ付きの一眼レフを抱えて激感エリアから戻った男性はこんな感想をもらした。「ヘルメットで表情は見えないけれど、あのスピードを操るドライバーの精神力が間近で感じられたようで、本当の迫力を知った思いです」
その一方、ホスピタリティラウンジに腰を据えた参加者も少なくなかった。
「特に年長者は空調の利いた部屋で飲み物をもらいながら見たいものですよ(笑)。ピットインでは真上から作業が眺められるし、このVIP感が漂うスタイル、一度経験したらやめられませんね」

CONTROL TOWER & PRESS ROOM VISIT

「かなりレアな見学です」

1,000㎞先のゴールを目指してレースが行われている中、午後のスペシャルプログラムが始まった。まずは、レース運営の要であるコントロールタワーへ。ガラスで仕切られた管制室では32台のテレビモニターが並び、コース全周をくまなくチェックしている。さらに、マシン各車には自動計測装置が搭載されているので、基本的にはオートマティックでラップタイムが計測できるが、不測の事態に備えて手動計算を受け持つスタッフもいるという。その緻密な仕事振りを目の当たりにした参加者からは深い溜息。ちなみにレース中の管制室見学は滅多に行われないそうだ。

タワーからその足でプレスルームへ。天井から吊るされた全96台のモニターと、それを見ながらパソコンに向かう記者たちの寡黙さに同調したのか、皆しばし無言になる。
「レースって、サーキットじゃないところでもこれだけ多くの人が見守っているんですね」常にスマホを離さず複数のSNSで発信していた女性が、声を潜めて語った。
「この見学、かなりレアですよね」

SERVICE ROAD TOUR

マシンと目線の高さが
同じになる!

午後のビッグサプライズプログラムは、LEXUS車で行く東コースのサービスロードツアーだ。サービスロードとは、作業車や緊急車両だけが通行を許された本コース至近の周回路。「私だったら運転できない」
と驚く参加者がいたほど道幅は狭いが、いくつかの箇所ではコースとの間に仕切りがなく、まるでレースに参加しているような風景が広がる。そのひとつが、2コーナーの立ち上がりからS字へ続くエリアだ。

「コース上のマシンと目線の高さがほぼ同じでしょ。登り坂を加速していく姿がこれほど凄まじいとは…」
数え切れないほど鈴鹿に通った男性でさえ、この景色は見たことがないという。
「できるならずっと同じ場所に止まっていてほしかった。これはまさにアメイジングですよ。知り合い全員に自慢できますね」

DINER & CLOSING

いくつもの驚き。祝杯。
夏の最後の花火。

やがて日が傾き、コースを走るマシンのヘッドライトが際立ち始めた午後6時前。地元の食材をふんだんに使ったディナービュッフェがスタートした。その席で参加者の感想を聞いてみた。
「レース当日にSUPER GTマシンと同じコースを走れたというのは感動以外のなにものでもありません」
今日一番の驚きにサーキット周遊を挙げた参加者多数。
「テラス席から見たピット作業やコントロールタワーなど、普段はまず見ることのできない裏方の仕事を体感できたのは素晴らしい」
それらプログラムが適度なタイミングで用意されていたことも退屈しなかったと話した参加者も少なくなかった。

「各プログラムの中身が濃いですよね。スタッフの方々の対応も含めて、ホスピタリティ全般がスタイリッシュで親身でした。とても楽しい時間を過ごせたので、来年も開催されればぜひ!」
LEXUS AMAZING EXPERIENCEが提案するのは、大人の遊びとなる新しいレース観戦のスタイル。それを存分に味わってもらえたことは、ディナータイムの各テーブルで咲いたたくさんの笑顔からも伝わってきた。

「家ではテレビ中継に飽きちゃう息子が、サーキットではこんなにも長い時間レースに集中してくれたことが何よりうれしいです」
これは父の喜び。12歳になる少年にもっとも思い出に残る場面をたずねたら、
「39番(DENSO KOBELCO SARD RC F)が前のクルマをズバッと抜いたところ!」
と答えてくれた。この男の子がLEXUS AMAZING EXPERIENCEを通じてレース好きになってくれたことは何よりのアメイジングと言えるだろう。

レースはいよいよファイナルラップへ。最後までトップを譲らなかったPETRONAS TOM'S RC Fを出迎えるため、参加者全員がテラス席に出た。そして勝利を祝う乾杯。やがて鈴鹿1,000㎞恒例の花火が空に放たれ、最後の夏の夜を鮮やかに染め上げた。