2017 SUPER GT ROUND 6 46th INTERNATIONAL SUZUKA 1000km SAT 26 - SUN 27 AUG 2017 SUZUKA CIRCUIT, MIE

FINAL GT500

第6戦「SUZUKA 1000km RACE」
26th - 26th AUG, 2017

WedsSport ADVAN LC500が最後の鈴鹿1000kmで予選2位を獲得

2017年のSUPERT GT第6戦「46th INTERNATIONAL SUZUKA 1000 km」が8月26日(土)、27日(日)、三重県鈴鹿市の鈴鹿サーキットを舞台に開催された。第4戦のSUGOで幕を開け、第5戦の富士を経た“夏の三連戦”もこの“鈴鹿1000km”でフィナーレを迎える。

1966年に記念すべき第1回大会が開催された“鈴鹿1000km”は単独レースとしては日本で最も長い歴史を持つ。2006年からはSUPER GTの1戦としてシリーズに組み込まれてきたが、この伝統のイベントは2018年よりSUPER GTを離れ、FIA GT3車両を対象にした“鈴鹿10時間耐久レース”へ模様替えされることから、2017年の第46回大会で一旦、幕を閉じることになる。

このことについてドライバーとして1987年、1995年と2度の優勝経験を持つLEXUS TEAM KeePer TOM’Sの関谷正徳監督は「WECの一戦として開催されているル・マン24時間レースが特別な存在であるように、鈴鹿1000kmレースもSUPER GTのなかでは特別なイベント。長いレースだからドライバーもメカニックも辛い一戦だが、だからこそチェッカーを受けた時の達成感は大きい。日本で一番の歴史を誇るレースがなくなるのは残念」と語った。

さらに2014年および2015年の大会を制したLEXUS TEAM au TOM’Sジェームス・ロシター選手も「日本で一番大きなレースで、距離も時間も長い特別な一戦。鈴鹿1000kmが無くなるのはとても寂しい」と外国人ドライバーからも惜しむ声が聞かれた。

このように多くの関係者が鈴鹿1000kmの終わりを惜しむなか、26日(土)の予選で好タイムをマークしたのが、関口雄飛選手、国本雄資選手のレギュラーコンビに加えて、WECで活躍する小林可夢偉選手をサードドライバーとして起用したLEXUS TEAM WedsSport BANDOHだった。

早朝の雨の影響により、26日の午前中に行われた公式練習はウェットコンディションで幕を開けた。真夏の太陽がアスファルトを照りつけたことで、路面はドライコンディションへ刻一刻と変化したものの、「朝の公式練習では調子が悪かった」と関口選手が語るようにWedsSport ADVAN LC500は15位とGT500クラス最下位に沈んだ。

しかし、同日の午後に行われた予選では関口選手のアタックにより、WedsSport ADVAN LC500がQ1で2位を獲得し、Q2を担当した国本選手も「ミスもなかったし、タイヤのグリップも良かった」と語るように、WedsSport ADVAN LC500はコースレコードを更新。惜しくもポールポジションは逃したものの、多くのLEXUS勢が70kg以上のウェイトハンディで失速するなか、26kgとウェイトハンディが比較的に少ないWedsSport ADVAN LC500が予選2位を獲得した。

真夏の猛暑のなか、距離にして1000km、時間にして約6時間の長さを誇る今大会はシリーズで最も過酷なイベントと言える。その厳しさについて2016年の大会を制したLEXUS TEAM ZENT CERUMO立川祐路選手は「1000kmレースと言ってもペースは常に全開。1時間ごとに交代するけれど、実質は30分しか休めないのでかなり辛い」と語る。

特にドライバーを苦しめているのが暑さにほかならない。SUPER GTのLC500にはエアコンが装備されているが、市販モデルのように室内温度を下げるものではなく、エアダクトから腰や顔に冷風を当てている。それでも立川選手によれば「エアコンが付いてからは脱水症状を起こさなくなったけれど、やっぱり鈴鹿はタイよりも暑く感じる。昨年は最初から最後までバトルをしていたので、とにかく一番辛いレースだった。決勝後はいつも石浦(宏明)とご飯を食べているけれど昨年の鈴鹿は優勝したもののホテルに戻った」とのことで、その言葉からも鈴鹿1000kmレースの厳しさがうかがえる。

さらに立川選手は「ドライバーだけじゃなく、ピットウォールに6時間も張り付いている監督やエンジニア、そして、レーシングスーツを着続けているメカニックもきついと思う」と続けた。

まさに鈴鹿1000kmは日本で最も過酷なレースといえるが、2017年の大会もレース序盤から脱落者が続出するサバイバルレースが展開されることとなる。

WedsSport ADVAN LC500が殊勲の4位入賞

27日(日)、鈴鹿サーキットは朝から真夏の青空が広がった。気温30度、路面温度は47度。風はなく、刺すような日差しが重たい夏の空気を焦がすなか、12時30分、フォーメーションラップを経て173周にわたる長い旅路がはじまる。

レース序盤で素晴らしい走りを見せたのが、最前列からスタートしたWedsSport ADVAN LC500だった。12周目に予選3位のKEIHIN NSX-GTに先行を許すものの、14周目にポールポジションのフォーラムエンジニアリングADVAN GT-Rを交わして2位を奪還して1stスティントを終える。

42周目、GT300車両がクラッシュを喫したことでセーフティーカーが導入されたものの、WedsSport ADVAN LC500は2位をキープし、56周目に2度目のピットイン。しかし、3rdスティントではなかなかペースが上がらず69周目には5位までポジションを落とす厳しい展開となる。代わって予選で14位に出遅れていたDENSO KOBELCO SARD LC500が抜群のピットワークを武器にLEXUS勢の最上位となる4位に浮上する。

折り返しを過ぎた95周目、GT300車両のクラッシュで大会2度目のセーフティーカーが導入。再スタートが切られると早めのピットストップを行ったWedsSport ADVAN LC500は再び3位に浮上し、140周目には規定で義務付けられている5度目のピットインを消化した。しかし、「3位をキープしたかったけど路面温度が下がったので厳しかった」とLEXUS TEAM WedsSport BANDOHのチーフエンジニア、林寛幸氏が語るようにWedsSport ADVAN LC500は最終スティントでペースダウンを余儀なくされる。DENSO KOBELCO SARD LC500は安定したペースで表彰台圏内の3位に浮上する。

レースも終盤151周目、平手晃平選手のドライビングで3位につけていたDENSO KOBELCO SARD LC500はRAYBRIG NSX-GTと激しいポジション争いを展開した。この表彰台をかけた一騎打ちは、15周以上にもわたって、テール・トゥ・ノーズの状態が続いたが、165周目にDENSO KOBELCO SARD LC500は陥落、4位に後退する。それでもDENSO KOBELCO SARD LC500は必死の追走を試みるものの、168周目、サーキットビジョンにショッキングなシーンが映し出されることとなった。

白地に赤のラインが描かれた1号車はデグナーカーブを曲がりきれずに土煙を上げながらスポンジバリアに激突。「RAYBRIG NSX-GTとの3位争いでタイヤを使い切ってしまった。チームからはポジションを譲っていいと指示があったけれど、素早いピット作業でタイムを稼いでくれたメカニックたちの奮闘に応えるためにも表彰台を獲得したかった。僕の判断ミス。チームに申し訳ない」。レース終了後、涙で目を腫らした平手選手は絞り出すように語ったが、こうしてDENSO KOBELCO SARD LC500はチェッカーを受けることなく、最後の鈴鹿1000kmを終えることとなった。

2回のセーフティーカー導入がもたらした波乱により、最後の鈴鹿1000kmは予定の173周を消化することなく、規定の制限時間が過ぎた18時28分に終了することとなったが、最終的にWedsSport ADVAN LC500がLEXUS勢の最上位となる4位でチェッカードフラッグを受けた。惜しくも表彰台を逃したものの、国内で最も過酷なレースを走破し、貴重な10ポイントを獲得した。

そのほか、予選8位のKeePer TOM’S LC500が6位入賞したほか、WAKO’S 4CR LC500が7位、au TOM’S LC500が9位、ZENT CERUMO LC500が10位につけるなど計5台のLC500が入賞を果たした。

SYNTIUM LMcorsa RC F GT3が自己ベストリザルトの4位で完走

激戦のGT300クラスに2台のLEXUS RC F GT3を投入するLMcorsaにとっても最後の鈴鹿1000kmは特別な一戦となっていた。

なかでも、豊富な経験を持つだけにSYNTIUM LMcorsa RC F GT3のステアリングを握る両ベテランにとっては思い入れの強いレースで、「鈴鹿1000kmは特別なレース。GT500クラス(2002年)でも、GT300クラス(2014年)でも勝っているけどその達成感は格別」と飯田章選手が語れば、吉本大樹選手も「ハコのレースで初めて勝ったイベントが2007年の鈴鹿1000kmだった。そのあとも2012年、2014年と3回も勝っているので思い出の多いレース。長いレースなので今年も優勝を掴みたい」と意気込みを語る。

その情熱をアスファルトに刻み込むように26日(土)の予選でSYNTIUM LMcorsa RC F GT3は好タイムを連発。「クルマのバランスは良かったけれど、130Rとシケインでミスしてしまった」と語りながらも吉本選手がQ1で2位を獲得したほか、「シケインでタイムロスをしてしまった」と悔やむ飯田選手もQ2でタイムアップを果たす。

フロントロウには届かなかったが、SYNTIUM LMcorsa RC F GT3は予選6位で終え、中山雄一選手および坪井翔選手の若手コンビのアタックで予選5位につけたJMS P.MU LMcorsa RC F GT3に続いてサードロウを獲得した。

こうして3列目に並んだ2台のRC F GT3は27日(日)の決勝でも素晴らしい躍進を見せる。オープニングラップで4位に浮上したJMS P.MU LMcorsa RC F GT3、6位をキープしたSYNTIUM LMcorsa RC F GT3は、上位陣が早めにピット作業を行ったことで、13周目にはJMS P.MU LMcorsa RC F GT3が3位に浮上。SYNTIUM LMcorsa RC F GT3も4位にポジションアップを果たす。

40周目には後続のクラッシュでセーフティーカーが導入され、混乱が予想された再スタート後もJMS P.MU LMcorsa RC F GT3が2位、SYNTIUM LMcorsa RC F GT3が3位を走行する。その後も87周目に後続のクラッシュで2度目のセーフティーカーが導入されたものの、2台のRC F GT3はピットタイミングで何度か首位に立ちながら、常時10位以内につけるコンスタントな走りで入賞圏内をキープし続けた。

そして151周目、最後までピットインのタイミングを遅らせていたSYNTIUM LMcorsa RC F GT3が最後のピット作業を行い7位でレースに復帰する。ここから8位につけていたJMS P.MU LMcorsa RC F GT3とさらなる上位進出を目指して激しい追走を披露。レース終盤で首位のマシンに続いて4位の車両がコースアウトをするなど予想外のハプニングが続くなか、ついに伝統の鈴鹿1000kmは最後のチェッカーを迎えた。

「本当は表彰台が欲しかった。4位でも5位でも変わらないけれど、最後は勝負した」とチェッカードフラッグを受けた飯田選手が語れば、それを見守った吉本選手が「本当は勝ちたかったけれど、全体の流れを考えるとベストなリザルトだと思う」と語るように、最終ラップでポジションアップを果たしたSYNTIUM LMcorsa RC F GT3が4位入賞。完全燃焼の末に、今シーズンの自己ベストリザルトを更新している。

さらにJMS P.MU LMcorsa RC F GT3も6位で完走。シーズン最長の1000kmレースで2台のRC F GT3が揃って入賞を果たした。

Po No. MACHINE DRIVER LAPS BEST LAPS Diff.(km/h) TIRE WH
Po No. MACHINE DRIVER LAPS BEST LAPS Diff.(km/h) TIRE WH
1 64 Epson Modulo NSX-GT
Honda NSX GT / HR-417E
ベルトラン・バゲット
松浦 孝亮
171 1'52.068 5:51'16.244 DL 6
2 23 MOTUL AUTECH GT-R
NISSAN GT-R NISMO GT500 / NR20A
松田 次生
ロニー・クインタレッリ
171 1'52.791 12.150 MI 82
3 100 RAYBRIG NSX-GT
Honda NSX GT / HR-417E
山本 尚貴
伊沢 拓也
171 1'52.474 15.737 BS 44
4 19 WedsSport ADVAN LC500
LEXUS LC500 / RI4AG
関口 雄飛
国本 雄資
小林 可夢偉
171 1'51.721 32.852 YH 26
5 24 フォーラムエンジニアリングADVAN GT-R
NISSAN GT-R NISMO GT500 / NR20A
佐々木 大樹
J.P.デ・オリベイラ
171 1'51.524 34.089 YH 6
6 37 KeePer TOM'S LC500
LEXUS LC500 / RI4AG
平川 亮
ニック・キャシディ
171 1'53.121 36.330 BS 84
7 6 WAKO'S 4CR LC500
LEXUS LC500 / RI4AG
大嶋 和也
A.カルダレッリ
171 1'53.529 37.012 BS 86
8 8 ARTA NSX-GT
Honda NSX GT / HR-417E
野尻 智紀
小林 崇志
171 1'53.247 1'58.410 BS 62
9 36 au TOM'S LC500
LEXUS LC500 / RI4AG
中嶋 一貴
ジェームス・ロシター
170 1'53.201 1Lap BS 88
10 38 ZENT CERUMO LC500
LEXUS LC500 / RI4AG
立川 祐路
石浦 宏明
169 1'53.043 2Laps BS 82
11 12 カルソニック IMPUL GT-R
NISSAN GT-R NISMO GT500 / NR20A
安田 裕信
ヤン・マーデンボロー
169 1'52.409 2Laps BS 26
12 16 MOTUL MUGEN NSX-GT
Honda NSX GT / HR-417E
武藤 英紀
中嶋 大祐
ジェンソン・バトン
169 1'52.532 2Laps YH 14
13 1 DENSO KOBELCO SARD LC500
LEXUS LC500 / RI4AG
ヘイキ・コバライネン
平手 晃平
168 1'53.243 3Laps BS 72
14 46 S Road CRAFTSPORTS GT-R
NISSAN GT-R NISMO GT500 / NR20A
本山 哲
千代 勝正
155 1'52.128 16Laps MI 46
15 17 KEIHIN NSX-GT
Honda NSX GT / HR-417E
塚越 広大
小暮 卓史
146 1'51.997 25Laps BS 36

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