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2016.11.24 - 11.27

ISPS ハンダ・ワールドカップ・オブ・ゴルフ

初めて"同士"と背負った日の丸
6位タイの悔しさと希望

「遼と2人で優勝すれば
日本のゴルフ界が変わる」

 世界ゴルフ選手権の1戦を含め、直近4試合で3勝と、松山英樹が絶好調で迎えたのが、同学年の石川遼と組んで挑むISPSハンダ・ワールドカップ・オブ・ゴルフ。2人はどの国よりも早く、大会前週から会場のオーストラリア・メルボルンに一番乗りした。松山が今大会の意義を、「遼と2人で優勝したら、日本のゴルフ界も何か変わるのではないか」と語っていたが、その気合が行動に表れた格好だ。

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 大会フォーマットは、初日と3日目がボールを交互に打っていくフォーサム、2日目と最終日はそれぞれのボールを打っていくフォーボール。松山は、「どちらも難しいです」と語っていたが、一般的に見ればやはり、交互に打つフォーサムのほうが、フォーボールより神経を遣うということになる。

 そこに、大会開幕ということが重なったからか、日本チームは硬い雰囲気の初日前半となった。2番では、石川の1打目がグリーン右のバンカーにつかまり、松山のバンカーショットも約3mオーバーしてボギーが先行すると、続く4番でも石川の2打目がグリーン右のバンカーに入り、松山の3打目が約2.5mオーバーと、同じような展開で連続ボギー。

 4番では、松山が2打目のアプローチをピン筋に飛ばして手前1mにつけるというさすがのショットを見せてバーディーとしたが、それでも日本チームは流れを掴むことが出来ない。6番では、それまで右に行く傾向だった石川のショットが今度は捕まりすぎて、グリーン左奥に外れ、松山の3打目のアプローチもハーフトップ気味で約6mオーバーし、3つ目のボギー。8番、9番で迎えた約4.5mのチャンスでは、ともに松山のパットがカップを捉えられなかった。

 しかし、3オーバーで折り返した2人は、後半に踏ん張りを見せた。10番では107ヤードの2打目で、松山が約50cmにつけて2つ目のバーディー。14番では石川の3打目がグリーン右サイドに外れてまたボギーを喫したが、続く15番では石川がお返しとばかりに約5mを沈め、さらに16番でも石川が約7mを決めてスコアを1オーバーまで戻した。納得が行かないとはいえ、首位と4打差の10位タイは、優勝を至上命題と位置付ける2人にとって、最低限の仕事は果たしたことになるだろう。

「ティーショットを曲げたらいけないというプレッシャーを凄く感じました。僕は特に、パットのフィーリングも良くなくて、ラインも読めていなかったです」

 当然のように松山の口からは反省の弁が続いたが、それでもまだ初日が終わっただけだ。

「お互いもう少しずつ良くなれば噛み合うと思います。それをしっかり残り3日間で出せたら、優勝のチャンスもあるかなと思います」

 ビッグスコアを狙いたいフォーマットの2日目。まず口火を切ったのが、松山だ。4番で、1オン狙いからグリーン左まで運び、アプローチを約3mに寄せて、初バーディー。

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ガッツポーズでチームを鼓舞する。7番でも、松山が決めた。2打目をピン筋に飛ばして奥3mにつけて、2つ目のバーディー。すると、石川も松山の頑張りに呼応した。9番で、同じような距離とラインの松山の約3mのパーパットを参考にし、チーム3つ目のバーディー。11番で松山がグリーン手前から約13ヤードほどをチップインバーディーとし、この日一番のガッツポーズをつくると、続く12番では、今度は石川が約79ヤードの3打目をベタピンとしてバーディー。2人揃ってスコアに貢献する好循環となっていった。

 14番では石川が左ピンハイ1.5m、最終18番でも石川が8mほどのフックラインを決めて、この日、日本チームは7アンダー。トータルでは6アンダーとなって、首位とは6打差に開いたものの、順位は8位タイにまで上がった。何より、伸ばせるところで伸ばし、一方ではノーボギーと、傷を負うことなく18ホールを終えられたことは大きい。

「チームボギーがなかったので、そこは一番良かったなと思いますね。そんなに極端なピンチもなかったですし、安全にいけたかなと思います」

 惜しむらくは、この結果が、上手く2人のバーディーが"ハマった"末のスコアだった点だ。

フォーボールの理想を言えば、2人が常にチャンスにつけて、同じホールで両者バーディーという効率の悪さがあっても良いから、共にどんどんバーディーを重ねる姿。

「2人で7バーディーというのは相当少ないですし、僕の3バーディーは到底納得の行く数字じゃない。ちょっと自分のゴルフが不甲斐ないなという感じはありますね」

 それでも、松山は6打の差を諦めてはいない。

「まずは自分の状態をしっかり上げて、頼りになるようなゴルフができるように頑張りたいなと思います。お互い全然状態は良くないけれど、その中でまだ、この差でいられています。残り2日で自分たちのパフォーマンスが最大限出せれば逆転は可能だと思います」

"50台"を目指した最終日
可能性を感じさせた3連続バーディー

 最終日に繋ぐためにも重要な、3日目。2人は、ティーショットを打つ順番を初日と変えた。石川にバーディーパットを多く打たせる狙いから、松山の安定感のあるショットでチャンスをたくさん作るという方針へ。この変更は、まずまず当たったと言える。

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 4番で、クロスバンカーからの石川の53ヤードの2打目は、沈んだライということもあってグリーンオーバーし、ボギーが先行したが、続く5番では作戦通りに72ヤードの松山の2打目が左ピンハイ約2mについてバウンスバック。6番でも、松山の1打目が右ピンハイ4.5m。石川が続けてパットを決めて、この日のスコアをアンダーに入れる。

 7番と9番では、難しい2打目を強いられた松山の2打目がグリーンを捉えられず、再びボギーがバーディーを上回るが、後半でも「松山のショット、石川のパット」が効いた。13番ではグリーン手前約30ヤードから松山が約2mに寄せて、バーディー。続く14番でもグリーン左手前バンカーからの35ヤードの3打目を松山が3.5mにつけて、石川が右に曲がるラインをきっちり沈めた。この日は1つスコアを伸ばして通算7アンダー、首位デンマークとは7打差に開いたものの、順位はいよいよトップ5に突入の4位タイだ。

「リーダーボードを見て、やっぱり伸ばさなきゃいけないのかなと思いつつ、無茶は出来ない日でした。ちょっと厳しい数字ではありますけど、明日2人が噛み合えば、全然まだ可能性はあります。それを目指して頑張りたいです」

 ホールアウトしてすぐ、2人は最終日の目標を、「50台」に決めたと言う。2人で6つ、7つとバーディーを重ねれば、出来ないスコアではない。

 実際、4日目の前半の2人は、それを予感させるプレーを見せた。3番で松山が右ピンハイ約4mを真ん中から沈めると、続く4番、5番では、2日目には見られなかった展開がようやく生まれる。4番では、松山が先にピン手前約3mにつければ、石川が続けてピン手前50cmのスーパーショット。5番では118ヤードの2打目を松山がピン手前1.5mに乗せると、石川は再び50cm。3連続バーディーで、デンマークとの差を4打へと一気に縮める。

 勢いは止まらない。7番で、ラフから約170ヤードの松山の2打目は、バンカーを越えてすぐのピンという難しい状況だったが、7番アイアンで右ピンハイ約1.5mという、まさにワールドクラスのショット。石川も先にパーセーブして松山をサポートし、松山はきっちりとパットを決めた。この時点で、順位はついに2位タイへ。

 しかし、続く8番が痛かった。松山の右のバンカーからの3打目は約2.5mに寄ったが、バーディーパットが無情にもカップ左を抜けた。

「8番で僕がバーディーパットを外して、ちょっと流れが悪くなりました。10番、12番も外して、遼もなかなか乗っていけない状態になってしまいました」

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 10番では松山がピン奥約1m、12番では石川が約5m、松山もほぼ同じラインの約3.5mが決まらない。7番の次にバーディーが来たのは、13番。石川が約50ヤードの2打目を左ピンハイ1.5mにつけて、チーム5つ目。しかし、これでは遅かった。15番では松山が約2.5mを沈め、最終18番でも松山が残り136ヤードを2mにつけてバーディーフィニッシュとしたが、結果的に通算14アンダーはトップのデンマークと6打差。その他の国もスコアを伸ばす展開で、一時は2位タイだった順位は6位タイへと埋もれた。

「気持ちばかりが前に行きました。冷静に出来る技術がもっともっとあれば足を引っ張らなかったです」と言う松山は、大会前に語っていた熱い思いも、再び口にした。

「遼と優勝したら、日本の男子ゴルフ界を変えられると思っていました。それが出来ず残念です」

 とはいえ、初めて同学年の"同士"とともに日の丸を背負ったこの経験は、普段の1人のゴルファーとしての松山にも、好影響を与えることは間違いない。

「お互いの出せるものが出せなくて、この結果。もっともっと高いレベルでやっていけたら、チャンスがあることが分かりました。普段は団体戦がメインではないですけど、日本代表として来るときには自信を持って優勝を目指したいです」

 次のチャンスに向けて、2人は再び切磋琢磨し合う戦いへと戻る。そこにこの悔しさと目標が加わることで、メジャー制覇といった大きな目標への距離感もまた、ずいぶんと変わってくるに違いない。

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スコアボード

HOLE
Par
ROUND4
ROUND3
ROUND2
ROUND1
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 T
4 3 4 4 4 3 4 5 4 4 4 5 4 5 3 4 4 4 72
4
E
3
E
3
-1
3
-2
3
-3
3
-3
3
-4
5
-4
4
-4
4
-4
4
-4
5
-4
3
-5
5
-5
2
-6
4
-6
4
-6
3
-7
65
-7
4
E
3
E
4
E
5
1
3
E
2
-1
5
E
5
E
5
1
4
1
4
1
5
1
3
E
4
-1
3
-1
4
-1
4
-1
4
-1
71
-1
4
E
3
E
4
E
3
-1
4
-1
3
-1
3
-2
5
-2
3
-3
4
-3
3
-4
4
-5
4
-5
4
-6
3
-6
4
-6
4
-6
3
-7
65
-7
4
E
4
1
5
2
3
1
4
1
5
3
4
3
5
3
4
3
3
2
4
2
5
2
4
2
6
3
2
2
3
1
4
1
4
1
73
1

リーダーズボード

Pos Name
1 ソレン・ケルドセン
トービヨン・オルセン
2T ビクター・デュビッソン
ロメイン・ランガスキュー
2T 呉阿順
李昊桐
2T リッキー・ファウラー
ジミー・ウォーカー
5 アレクサンダー・ノレン
デビッド・リングマース
6T 松山英樹
石川遼
6T フランチェスコ・モリナリ
マッテオ・マナセロ
8 ラファエル・カブレラ・ベロ
ジョン·ラーム
9T アダム・スコット
マーク・リーシュマン
9T シェーン・ローリー
グレーム・マクドウェル
Total Thru Round R1 R2 R3 R4 Strokes
-20 F -6 72 60 70 66 268
-16 F -9 70 67 72 63 272
-16 F -7 70 65 72 65 272
-16 F -6 70 67 69 66 272
-15 F -10 72 66 73 62 273
-14 F -7 73 65 71 65 274
-14 F -8 71 66 73 64 274
-13 F -6 69 67 73 66 275
-11 F -7 74 68 70 65 277
-11 F -6 72 69 70 66 277

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松山英樹は2014年1月よりLEXUSの所属となりました。

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